【完結】婚約破棄され国外追放された姫は隣国で最強冒険者になる

新人は緊張しています！

ノティス商会ジュビア支部は、朝からバタバタしていた。


…というのも、アーライの本店から視察隊が来るらしいのだ。


「ちょっとみんな集まって！

今日は本店から視察隊が来ます！

といっても、緊張せずにいつも通りの接客でよろしくね！

視察隊は、私服で一般のお客様に紛れて来るからね？

ひとりひとりにしっかり接客お願いね。

じゃあ、解散！」


ロペスの言葉に、従業員たちに緊張が走る。


「どうしよう？

私、上手くやれるかしら？」


研修期間が終わったばかりの、リイサは新商品を陳列しながらブツブツ独り言を言っている。


「リイサなら大丈夫よ？

落ち着いて笑顔で接客なさいな！」


ロペスは、後ろからリイサの肩をポンと叩いて励ます。


「ロペスさん…

私、緊張しちゃってお客様全員が視察隊に見えそうで…」


「リイサ？

いいかしら？視察隊は、あなたの接客に点数をつけにくるのではなくて、ジュビア支部がしっかり動いているかを見たいのよ？

あなたがいつも通りに笑顔でお客様が楽しくお買い物を出来るようにサポートしたらよいのよ？」


「はい！ロペスさん！

いつも通りに笑顔で頑張ります！」


「そうよ！

その調子よ！


みんな！聞いて！

本日のオススメとお買い得商品をアピールしてね？


大きすぎない声でよろしく！」

 
「「「「「「「「「「はい！ロペスさん！」」」」」」」」」」


「開店するわよ！みんな準備はいいわね？」


「「「「「「「いらっしゃいませ！」」」」」」」


ノティス商会ジュビア支部開店です。


開店同時にお客様が店内になだれ込んで来ます。


今日から発売する新商品目当てのお客様のようですね。


リイサは早くも数人の客に捕まって新商品の説明をしているようですが…


緊張せずに接客出来ているのかな？