夕暮れカフェ◆ 公園通り恋物語◆

まゆら

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月雲本日開店致しました!

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今日は月雲開店初日。

いつもはポヤポヤしてるか、寝てる時間だけど頑張りますかぁ。

凪は早朝の空を見上げて拳を上げ、一人気合いを入れる。

何から作ろうかな?

とりあえずご飯焚こう。一人ぶつぶついいながら作業開始。

◇◇◇◇◇

前からやりたかったテイクアウト専門のお惣菜屋さん。

一人で店を切り盛り出来るのか?

短時間の営業で商品が売り切れるのか?

色々考えて悩んでるうちに年とっちゃうより始めてしまおうと思い今に至る。

午前中のみの営業で十一時からはカフェタイムとなるので、売り切れなかった物はカフェのランチや店売りのお弁当にするという事になる予定。

カフェタイムは4時迄でその後は、二時間準備中‥

6時からはバータイム。

カフェタイムの店長は凪の幼馴染みのマキ。

バーの営業は週末からになっているのでお楽しみに。

◇◇◇◇◇◇

今日は初日だから挨拶代わりに自分の好きな物を作ると決めていたので

凪は迷わずに次々とお惣菜を仕上げていく。

カフェ用のカレーやハンバーグ、サンドイッチの具の準備も同時進行だ。

夕暮れカフェでお姉ちゃん!どうするの?とか聞いてる甘ったれの凪からは想像のつかない真剣な様子で包丁を握り、

せかせかと動いている。

「凪おはよー。何からしたらいい?」

マキおはよう。こっちは大丈夫やし、カフェのデザート宜しく。

あと炊き込みご飯焚けたら全部お茶碗に半分位の小さいおにぎり作ってくれる?

「了解。」

いつもは合うとおしゃべりが止まらない二人だが今日は無口。

開店の時間まであと少し。

二人に緊張が走る。

「ねぇ。誰も来んかったらどうする?」

「それはないやろ?一応、チラシも撒いたし、広告も出したし、割り引きクーポンつけたから誰か来るやろ?」

マキはテキパキとフルーツタルトに生クリームを絞り出していく。

「ヤバッ。うまそうやし!マキが食べたいわ!」

自分が作ってるタルトを自画自賛しているマキに苦笑いしながらも

うちの相棒は頼もしいなぁと思いながらカレーの味見をする凪であった。

「さぁ。開店するよ!」

凪が外に出ると‥

「待ってたよ。凪ちゃん!わしが一番のりじゃ。今日のおすすめは何かな?」

わぁ。いらっしゃいませ。

どうぞ。ゆっくりとご覧になって下さいませ。

全部おすすめですよ!

凪の公園仲間のおじいちゃんが一番のりだ。

「凪ちゃん。この和風カレーをモチ麦ご飯で二人前、鰯の梅煮と白和えとだし巻きも二人前お願い出来るかね。」

はい。有り難うございます。

マキちゃんお願いね。

「こちらへどうぞ。本日は開店一人目のお客様という事で無料にさせていただきますね。」

「そんなわけにいかんよ。わしに払わせてくれ。」

いいんです。その代わり!明日も待ってますよ!

「わかったぞ。しばらくはお昼は月雲のお惣菜にする事にしよう。ちょうどばあさんが腰を痛めてるから都合がよい。では、また明日じゃ。」

二人に手を振りながら嬉しそうに帰ってくおじいちゃんを見ながら

自分達が作った物で誰かが元気になるのって幸せだねと呟いた凪です。

月雲一日目。

これから誰が来てくれるのかな❓

楽しみに待ってる!



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