英傑奇譚

レン

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招集

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「・・・・すいません。」
 俺は軽く頭を下げた。
 確かに周りを見ても他のメンバーは揃っている。俺が最後だった。
 すると女性の声が上がる。
「ちょっと~!そんな言い方ないでしょ!零餓くんだって高校生なんだから遊びたいわよ!」
 声を上げたのはオクタプル『No.4』であり、メンバーの頼れる姉貴みたいな存在である九条 彼方(くじょう かなた)さんだった。
 まだまだ彼方さんの話は続く。
「ていうかここ暗くない?なんでこんな暗いの?明かりをつけましょ!」
 そして慌ただしく立ち上がって明かりをつけた。
 その行動にさっきの男が異議を申し立てた。
「雰囲気というものがあるだろう!九条!」
 その言葉に他のメンバーも声を上げる。
「お前は相変わらず堅物だな!天魔!最近働きすぎでストレスでも溜まってるのか?」
 次に声を上げたのは『No.2』である一ノ瀬 龍(いちのせ りゅう)さんだった。
 ガッチリとした体型で彼方さんが姉貴なら龍さんは兄貴的な存在である。
 そしてさっきまで喋っていた人が『No.1』でありオクタプルのトップである如月 天魔(きさらぎ てんま)さんである。
 寡黙な人ではあるがメンバーから弄られたりもする少しお茶目な人だ。
 他にも居るので最後にまとめて紹介する事にしよう。
 オクタプル『No.3』轆轤 唯峨(ろくろ ゆいが)。
 大学生であり少しチャラついている。ちなみに彼女がいるらしい。そこそこキャンパスを謳歌している。
 オクタプル『No.5』九条 神威(くじょう かむい)。
 名前からも分かる通り彼方さんと血縁関係にあり彼方さんの弟である。
 ちなみに彼方さんとは度々喧嘩しておりその度に天魔さんから二人もろとも怒られている。
 二人ともいい大人なのだから喧嘩なんてやめて欲しいものである。
 まぁ喧嘩するほど仲がいいとも言うからな・・・。
 オクタプル『No.6』梓野 喜葉(あずさの きよ)。
 喜葉さんも女性で彼方さんも合わせ二人しかオクタプルには女性がいない。
 唯峨さんと同様に大学生ではあるが少し内気な面があり読書が好きだと聞いている。
 ちなみに戦闘面などでは彼方さんを見習っているらしい。女性同士、気が合うのだろう。
 オクタプル『No.7』螺良 燈(つぶら あかり)。
 メンバーでただ一人、俺と同じ高校生でありよく話が合う。よく一緒にいても楽しいのだ。
 女にも思える名前だが本人は男だと言い張っている。
 見た目から区別がつかないほど美形である。謂わゆる「男の娘」と言うやつなのだろうか?
 女だったら惚れてたかもしれない。何と言うことだ!女だったらと思うと余計虚しくなるな・・・。
 忘れてた。もう一つ言うことがあったな・・・。
 オクタプル『No.8』は俺である。
 最強の8人。その中の一人であり素顔を隠しながら行動をしている。
 まとめると・・・
        『No.1』如月 天魔
        『No.2』一ノ瀬 龍
        『No.3』轆轤 唯峨
        『No.4』九条 彼方
        『No.5』九条 神威
        『No.6』梓野 喜葉
        『No.7』螺良 燈
        『No.8』夜影 零餓
 と言う事になり俺を含めたこの8人が人類最強であるオクタプルのメンバーである。
 そこで龍さんが俺に問いかけてきた。
「というか。なんでまだ零餓は学校に通ってるんだ?こっちに専念したらいいのに。」
 俺はその問いに対し少し考えたあと答えた。
「あそこは俺の唯一安心できる場所だからですよ。」
 
 
 
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