5 / 15
戦闘開始
しおりを挟む
そして車で移動し現場に着いた。
見るとそこは悲惨な状況に成り果てていた。
建物は崩壊し草木は燃えている。
だが幸いにして市民の人達はもう避難しているらしく死傷者も出さずに済んでいるらしい。
今でも爆発音がそこら中から聞こえてきていた。
どうやらまだテロリストどもが街を破壊しているらしい。見た感じでは結構な数いるみたいだった。
テロを起こす奴らの大半は今の政治に不満がある奴らばかりだ。
能力者と下等な存在である無能力者が同じ扱いなど耐えられないと言った不満が奴らにはある。
だがそれは間違いだ。能力者も無能力者も基本は同じ人間なのだ。互いに手を取り合うべきなのだ。
だから俺たちはテロリストどもを制圧するため歩き出した。
オクタプル全員がバラバラに別れてそれぞれの能力を行使して応戦した。
にしても数年は大人しかったのにいきなりテロとは。
なんかあったのか?少し気になるな。
そんなことを戦闘中に考えていると誰かが俺に向かって叫んだ。
「オクタプルなんて死んじまえ!!」
考え事をしていたせいか後ろからくる奴に気づかなかった。でも焦る必要はない。
そして次の瞬間、襲ってきた奴の地面の中から剣山が現れた。男は気絶していた。
その光景を見て俺は思わず言葉を漏らした。
「やっぱすげぇなぁ~。」
これは燈の能力である。燈は持った刀を鞘に収めながら歩み寄ってくる。
「もう!戦闘中にボォ~としちゃダメなんだよ!?」
「悪りぃ。悪りぃ。」
「危ないから背後の敵は任せろ!」
そのままサポートを申し出てきた燈。
こいつの能力は『剣山を生み出す能力』である。
先ほど持っていた刀を媒体として地面に突き刺すことで生み出す。
能力の行使範囲は狭いが相手の真下に生み出すことによって大ダメージを狙えたりもする。
たが弱点も存在する。まず刀なら何でも良いというわけではない。
今、燈が持っている刀にのみ能力が使える。
燈の持っている刀は初めて能力を使用した際に自身が生み出したものだと聞かされたことがある。
自分自身が生み出したからか刀との繋がりが極端に強いため刀が完全に破壊されたら使用者も死ぬ。
だが使用者が回復すると刃が欠けたり少し折れた程度なら刀も元の状態に修復される。
何かの物体を媒介としないと能力を発動できないという点では数ある能力の中でも珍しい部類に入る。
能力者の大半は自分の身一つさえあれば能力を発動することができ、刀などの物は使用しない。
稀有な能力であり強い。だがそれと同時に諸刃の剣なのだ。
「いや。良いって!別の場所に行ってきな。」
俺は食い気味に断った。同じオクタプルのメンバーに迷惑をかけるのは悪いと思ったからだ。
その言葉を聞いて燈が俺に向かって一つ言い放った。
「君はオクタプルで唯一の無能力者じゃないか?」
「だから万が一があったら危ないだろ?」
・・・・そう。俺はオクタプルの中で唯一、能力を持たない無能力者なのだ。
なぜか昔から少し身体能力が高かったためオクタプルに入ることになった。
そうは言っても勝てるのはそこら辺にいる戦闘経験もない能力者や無能力者のみ。
オクタプルの『No.7』以上の奴らには手も足も出せなかった。それが俺だ。
でもそんな俺でも守れる存在がある。
「分かった。ありがとな・・・。」
俺は燈の言葉に納得しながらも前を向く。
そして俺は気を取り直して再びテロリストどもと対峙するのであった。
見るとそこは悲惨な状況に成り果てていた。
建物は崩壊し草木は燃えている。
だが幸いにして市民の人達はもう避難しているらしく死傷者も出さずに済んでいるらしい。
今でも爆発音がそこら中から聞こえてきていた。
どうやらまだテロリストどもが街を破壊しているらしい。見た感じでは結構な数いるみたいだった。
テロを起こす奴らの大半は今の政治に不満がある奴らばかりだ。
能力者と下等な存在である無能力者が同じ扱いなど耐えられないと言った不満が奴らにはある。
だがそれは間違いだ。能力者も無能力者も基本は同じ人間なのだ。互いに手を取り合うべきなのだ。
だから俺たちはテロリストどもを制圧するため歩き出した。
オクタプル全員がバラバラに別れてそれぞれの能力を行使して応戦した。
にしても数年は大人しかったのにいきなりテロとは。
なんかあったのか?少し気になるな。
そんなことを戦闘中に考えていると誰かが俺に向かって叫んだ。
「オクタプルなんて死んじまえ!!」
考え事をしていたせいか後ろからくる奴に気づかなかった。でも焦る必要はない。
そして次の瞬間、襲ってきた奴の地面の中から剣山が現れた。男は気絶していた。
その光景を見て俺は思わず言葉を漏らした。
「やっぱすげぇなぁ~。」
これは燈の能力である。燈は持った刀を鞘に収めながら歩み寄ってくる。
「もう!戦闘中にボォ~としちゃダメなんだよ!?」
「悪りぃ。悪りぃ。」
「危ないから背後の敵は任せろ!」
そのままサポートを申し出てきた燈。
こいつの能力は『剣山を生み出す能力』である。
先ほど持っていた刀を媒体として地面に突き刺すことで生み出す。
能力の行使範囲は狭いが相手の真下に生み出すことによって大ダメージを狙えたりもする。
たが弱点も存在する。まず刀なら何でも良いというわけではない。
今、燈が持っている刀にのみ能力が使える。
燈の持っている刀は初めて能力を使用した際に自身が生み出したものだと聞かされたことがある。
自分自身が生み出したからか刀との繋がりが極端に強いため刀が完全に破壊されたら使用者も死ぬ。
だが使用者が回復すると刃が欠けたり少し折れた程度なら刀も元の状態に修復される。
何かの物体を媒介としないと能力を発動できないという点では数ある能力の中でも珍しい部類に入る。
能力者の大半は自分の身一つさえあれば能力を発動することができ、刀などの物は使用しない。
稀有な能力であり強い。だがそれと同時に諸刃の剣なのだ。
「いや。良いって!別の場所に行ってきな。」
俺は食い気味に断った。同じオクタプルのメンバーに迷惑をかけるのは悪いと思ったからだ。
その言葉を聞いて燈が俺に向かって一つ言い放った。
「君はオクタプルで唯一の無能力者じゃないか?」
「だから万が一があったら危ないだろ?」
・・・・そう。俺はオクタプルの中で唯一、能力を持たない無能力者なのだ。
なぜか昔から少し身体能力が高かったためオクタプルに入ることになった。
そうは言っても勝てるのはそこら辺にいる戦闘経験もない能力者や無能力者のみ。
オクタプルの『No.7』以上の奴らには手も足も出せなかった。それが俺だ。
でもそんな俺でも守れる存在がある。
「分かった。ありがとな・・・。」
俺は燈の言葉に納得しながらも前を向く。
そして俺は気を取り直して再びテロリストどもと対峙するのであった。
0
あなたにおすすめの小説
妻からの手紙~18年の後悔を添えて~
Mio
ファンタジー
妻から手紙が来た。
妻が死んで18年目の今日。
息子の誕生日。
「お誕生日おめでとう、ルカ!愛してるわ。エミリア・シェラード」
息子は…17年前に死んだ。
手紙はもう一通あった。
俺はその手紙を読んで、一生分の後悔をした。
------------------------------
【完結】あなたに知られたくなかった
ここ
ファンタジー
セレナの幸せな生活はあっという間に消え去った。新しい継母と異母妹によって。
5歳まで令嬢として生きてきたセレナは6歳の今は、小さな手足で必死に下女見習いをしている。もう自分が令嬢だということは忘れていた。
そんなセレナに起きた奇跡とは?
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。
MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。
冤罪で辺境に幽閉された第4王子
satomi
ファンタジー
主人公・アンドリュート=ラルラは冤罪で辺境に幽閉されることになったわけだが…。
「辺境に幽閉とは、辺境で生きている人間を何だと思っているんだ!辺境は不要な人間を送る場所じゃない!」と、辺境伯は怒っているし当然のことだろう。元から辺境で暮している方々は決して不要な方ではないし、‘辺境に幽閉’というのはなんとも辺境に暮らしている方々にしてみれば、喧嘩売ってんの?となる。
辺境伯の娘さんと婚約という話だから辺境伯の主人公へのあたりも結構なものだけど、娘さんは美人だから万事OK。
【完結】捨て去られた王妃は王宮で働く
ここ
ファンタジー
たしかに私は王妃になった。
5歳の頃に婚約が決まり、逃げようがなかった。完全なる政略結婚。
夫である国王陛下は、ハーレムで浮かれている。政務は王妃が行っていいらしい。私は仕事は得意だ。家臣たちが追いつけないほど、理解が早く、正確らしい。家臣たちは、王妃がいないと困るようになった。何とかしなければ…
断腸の思いで王家に差し出した孫娘が婚約破棄されて帰ってきた
兎屋亀吉
恋愛
ある日王家主催のパーティに行くといって出かけた孫娘のエリカが泣きながら帰ってきた。買ったばかりのドレスは真っ赤なワインで汚され、左頬は腫れていた。話を聞くと王子に婚約を破棄され、取り巻きたちに酷いことをされたという。許せん。戦じゃ。この命燃え尽きようとも、必ずや王家を滅ぼしてみせようぞ。
裏切られ続けた負け犬。25年前に戻ったので人生をやり直す。当然、裏切られた礼はするけどね
竹井ゴールド
ファンタジー
冒険者ギルドの雑用として働く隻腕義足の中年、カーターは裏切られ続ける人生を送っていた。
元々は食堂の息子という人並みの平民だったが、
王族の継承争いに巻き込まれてアドの街の毒茸流布騒動でコックの父親が毒茸の味見で死に。
代わって雇った料理人が裏切って金を持ち逃げ。
父親の親友が融資を持ち掛けるも平然と裏切って借金の返済の為に母親と妹を娼館へと売り。
カーターが冒険者として金を稼ぐも、後輩がカーターの幼馴染に横恋慕してスタンピードの最中に裏切ってカーターは片腕と片足を損失。カーターを持ち上げていたギルマスも裏切り、幼馴染も去って後輩とくっつく。
その後は負け犬人生で冒険者ギルドの雑用として細々と暮らしていたのだが。
ある日、人ならざる存在が話しかけてきた。
「この世界は滅びに進んでいる。是正しなければならない。手を貸すように」
そして気付けは25年前の15歳にカーターは戻っており、二回目の人生をやり直すのだった。
もちろん、裏切ってくれた連中への返礼と共に。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる