7 / 15
任務完了
しおりを挟む
それからも戦い続け目に見えた全てのテロリストを拘束する事ができた。
戦いを終えた俺たちは一旦、集合し警察が来るまでの間はテロリストたちの監視をしていた。
「はぁ~!疲れたわ~!」
彼方さんが溜め息混じりで叫ぶ。
それに対して唯峨さんは子供のように瞳を輝かせながら声を上げる。
「いや~!久しぶりに暴れたなぁ!おかげでいい運動になったぜ!」
そんな感じで俺たちは雑談をしながら警察の到着を待っていると不意誰かが叫んだ。
「ふざけんじゃねぇ!こんなところで警察なんかに捕まってたまるかよ!」
見るとテロリストどものリーダーと思わしき人物が俺たちに銃を突きつけていた。
いつ間に拘束を解いたのだろうか?縄が緩かったか?
相手の武器は現状、銃だけなので俺でも倒せるしさっきの背後を取られた失敗を取り返したい。
そう思い自ら声を上げみんなの前へ出る。
「ここは僕が行きます。」
すると天魔さんが俺よりも前に出ながら言う。
「いやいい。ここは俺がやろう。俺も少し暴れたりないのでな。」
そういえば天魔さんの能力を説明し忘れていたな。
ならばここは素直に引き下がるとしよう。
「そうですか。なら任せます。」
「あぁ。」
そうして天魔さんは相手の目の前に堂々と立った。あと数cmで銃口に身体がつきそうな距離である。
相手も天魔さんの予想外な行動に驚いているのか銃身を震わせている。
そして覚悟を決めたのか相手の目つきが変わった。
「この野郎!舐めやがって~!」
そして相手は引き金を引いた・・・。
銃声が辺りを木霊する。
確かに相手は撃った。けど結果など分かりきったことだった。
相手は倒れ天魔さんは全てを終わらせこちらに歩み寄ってくる。
さて天魔さんの能力の説明だが。
弾丸よりも早く動けるほどスピードを上げる能力?
・・・違う。
動体視力を極限まで高める能力?
・・・これも違う。
正解は『時』である・・・。
改めて言うと天魔さんの能力は『時間支配』である。
空間全体までとはいかなくとも相手の時を止めたり加速させたりすることができる。
逆に自分に使用することもできたりする。
時間を止めてしまえばパワーなど関係ないからな。
こんなにも強い能力なのだ。それなりの弱点もある。
天魔さんの能力の弱点は主に二つ。
一つ目は一回能力を使い再び能力を使うためには時間が必要になると言う点だ。
時間にして約1分。1分間は能力を発動できず自分の力だけで身を守るしかなくなる。
二つ目は能力の対象が限定的なのだ。
先ほども話した通り空間全体の時を止めることはできない。
しかも1人にしか使用することができないので2人まとめては厳しい。
だけどこの能力を持つが故に俺たち、オクタプルをまとめ上げることができているのだ。
全くこの世は不条理だな・・・。
天魔さんを始めオクタプルの皆んなはこんなにも強い能力を持っているのに俺は無能力者なのだ。
だからと言って落ち込んでいる暇はない。
自分の置かられた状況で自分にできることをしよう。
そしてそれから時は過ぎ周りも暗くなったころ俺は帰路を辿っていた。
あれから警察が来て無事テロリストたちは警察に捕まった。
オクタプルの皆んなも各々のやることを済ませ帰宅している。
でも何でだ?ここ数年はあまり大きなテロとかはなかったはずだ。何で今頃になって?
そんなことを考えているといつの間にか自宅に到着していた。
自宅のドアを開け中に入る。
俺はアパートではなく自分の家を持っている。
オクタプルは給料もいい。それはそうだ。何せ命をかけて仕事なのだから。
だが俺はあまりものを買わないタイプなので結構貯蓄がある。
だから家を買うお金もあった。
ちなみに俺は一人暮らしである。
両親は若い頃に死んだ。だが警察曰く死んだ理由は不明らしい。
俺もなぜかあまりその時のことを覚えてない。頭にモヤがかかった感じがするのだ。
でも俺は親が死んだと言う事実を受け止め今を前向きに過ごしている。
きっと今の俺を見て父さんも母さんも誇りに思っていることだろう・・・。
そして俺は窓に寄りかかり夜空を見上げながら今回のテロのことについて改めて考えるのであった。
戦いを終えた俺たちは一旦、集合し警察が来るまでの間はテロリストたちの監視をしていた。
「はぁ~!疲れたわ~!」
彼方さんが溜め息混じりで叫ぶ。
それに対して唯峨さんは子供のように瞳を輝かせながら声を上げる。
「いや~!久しぶりに暴れたなぁ!おかげでいい運動になったぜ!」
そんな感じで俺たちは雑談をしながら警察の到着を待っていると不意誰かが叫んだ。
「ふざけんじゃねぇ!こんなところで警察なんかに捕まってたまるかよ!」
見るとテロリストどものリーダーと思わしき人物が俺たちに銃を突きつけていた。
いつ間に拘束を解いたのだろうか?縄が緩かったか?
相手の武器は現状、銃だけなので俺でも倒せるしさっきの背後を取られた失敗を取り返したい。
そう思い自ら声を上げみんなの前へ出る。
「ここは僕が行きます。」
すると天魔さんが俺よりも前に出ながら言う。
「いやいい。ここは俺がやろう。俺も少し暴れたりないのでな。」
そういえば天魔さんの能力を説明し忘れていたな。
ならばここは素直に引き下がるとしよう。
「そうですか。なら任せます。」
「あぁ。」
そうして天魔さんは相手の目の前に堂々と立った。あと数cmで銃口に身体がつきそうな距離である。
相手も天魔さんの予想外な行動に驚いているのか銃身を震わせている。
そして覚悟を決めたのか相手の目つきが変わった。
「この野郎!舐めやがって~!」
そして相手は引き金を引いた・・・。
銃声が辺りを木霊する。
確かに相手は撃った。けど結果など分かりきったことだった。
相手は倒れ天魔さんは全てを終わらせこちらに歩み寄ってくる。
さて天魔さんの能力の説明だが。
弾丸よりも早く動けるほどスピードを上げる能力?
・・・違う。
動体視力を極限まで高める能力?
・・・これも違う。
正解は『時』である・・・。
改めて言うと天魔さんの能力は『時間支配』である。
空間全体までとはいかなくとも相手の時を止めたり加速させたりすることができる。
逆に自分に使用することもできたりする。
時間を止めてしまえばパワーなど関係ないからな。
こんなにも強い能力なのだ。それなりの弱点もある。
天魔さんの能力の弱点は主に二つ。
一つ目は一回能力を使い再び能力を使うためには時間が必要になると言う点だ。
時間にして約1分。1分間は能力を発動できず自分の力だけで身を守るしかなくなる。
二つ目は能力の対象が限定的なのだ。
先ほども話した通り空間全体の時を止めることはできない。
しかも1人にしか使用することができないので2人まとめては厳しい。
だけどこの能力を持つが故に俺たち、オクタプルをまとめ上げることができているのだ。
全くこの世は不条理だな・・・。
天魔さんを始めオクタプルの皆んなはこんなにも強い能力を持っているのに俺は無能力者なのだ。
だからと言って落ち込んでいる暇はない。
自分の置かられた状況で自分にできることをしよう。
そしてそれから時は過ぎ周りも暗くなったころ俺は帰路を辿っていた。
あれから警察が来て無事テロリストたちは警察に捕まった。
オクタプルの皆んなも各々のやることを済ませ帰宅している。
でも何でだ?ここ数年はあまり大きなテロとかはなかったはずだ。何で今頃になって?
そんなことを考えているといつの間にか自宅に到着していた。
自宅のドアを開け中に入る。
俺はアパートではなく自分の家を持っている。
オクタプルは給料もいい。それはそうだ。何せ命をかけて仕事なのだから。
だが俺はあまりものを買わないタイプなので結構貯蓄がある。
だから家を買うお金もあった。
ちなみに俺は一人暮らしである。
両親は若い頃に死んだ。だが警察曰く死んだ理由は不明らしい。
俺もなぜかあまりその時のことを覚えてない。頭にモヤがかかった感じがするのだ。
でも俺は親が死んだと言う事実を受け止め今を前向きに過ごしている。
きっと今の俺を見て父さんも母さんも誇りに思っていることだろう・・・。
そして俺は窓に寄りかかり夜空を見上げながら今回のテロのことについて改めて考えるのであった。
0
あなたにおすすめの小説
妻からの手紙~18年の後悔を添えて~
Mio
ファンタジー
妻から手紙が来た。
妻が死んで18年目の今日。
息子の誕生日。
「お誕生日おめでとう、ルカ!愛してるわ。エミリア・シェラード」
息子は…17年前に死んだ。
手紙はもう一通あった。
俺はその手紙を読んで、一生分の後悔をした。
------------------------------
【完結】あなたに知られたくなかった
ここ
ファンタジー
セレナの幸せな生活はあっという間に消え去った。新しい継母と異母妹によって。
5歳まで令嬢として生きてきたセレナは6歳の今は、小さな手足で必死に下女見習いをしている。もう自分が令嬢だということは忘れていた。
そんなセレナに起きた奇跡とは?
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。
MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。
冤罪で辺境に幽閉された第4王子
satomi
ファンタジー
主人公・アンドリュート=ラルラは冤罪で辺境に幽閉されることになったわけだが…。
「辺境に幽閉とは、辺境で生きている人間を何だと思っているんだ!辺境は不要な人間を送る場所じゃない!」と、辺境伯は怒っているし当然のことだろう。元から辺境で暮している方々は決して不要な方ではないし、‘辺境に幽閉’というのはなんとも辺境に暮らしている方々にしてみれば、喧嘩売ってんの?となる。
辺境伯の娘さんと婚約という話だから辺境伯の主人公へのあたりも結構なものだけど、娘さんは美人だから万事OK。
【完結】捨て去られた王妃は王宮で働く
ここ
ファンタジー
たしかに私は王妃になった。
5歳の頃に婚約が決まり、逃げようがなかった。完全なる政略結婚。
夫である国王陛下は、ハーレムで浮かれている。政務は王妃が行っていいらしい。私は仕事は得意だ。家臣たちが追いつけないほど、理解が早く、正確らしい。家臣たちは、王妃がいないと困るようになった。何とかしなければ…
断腸の思いで王家に差し出した孫娘が婚約破棄されて帰ってきた
兎屋亀吉
恋愛
ある日王家主催のパーティに行くといって出かけた孫娘のエリカが泣きながら帰ってきた。買ったばかりのドレスは真っ赤なワインで汚され、左頬は腫れていた。話を聞くと王子に婚約を破棄され、取り巻きたちに酷いことをされたという。許せん。戦じゃ。この命燃え尽きようとも、必ずや王家を滅ぼしてみせようぞ。
裏切られ続けた負け犬。25年前に戻ったので人生をやり直す。当然、裏切られた礼はするけどね
竹井ゴールド
ファンタジー
冒険者ギルドの雑用として働く隻腕義足の中年、カーターは裏切られ続ける人生を送っていた。
元々は食堂の息子という人並みの平民だったが、
王族の継承争いに巻き込まれてアドの街の毒茸流布騒動でコックの父親が毒茸の味見で死に。
代わって雇った料理人が裏切って金を持ち逃げ。
父親の親友が融資を持ち掛けるも平然と裏切って借金の返済の為に母親と妹を娼館へと売り。
カーターが冒険者として金を稼ぐも、後輩がカーターの幼馴染に横恋慕してスタンピードの最中に裏切ってカーターは片腕と片足を損失。カーターを持ち上げていたギルマスも裏切り、幼馴染も去って後輩とくっつく。
その後は負け犬人生で冒険者ギルドの雑用として細々と暮らしていたのだが。
ある日、人ならざる存在が話しかけてきた。
「この世界は滅びに進んでいる。是正しなければならない。手を貸すように」
そして気付けは25年前の15歳にカーターは戻っており、二回目の人生をやり直すのだった。
もちろん、裏切ってくれた連中への返礼と共に。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる