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第一章 カラス色の聖女
再会3
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女好きのダニエルと騎士たちが軽口を交え賑やかに話し続けるなか、その話に加わることも出来ない小鳥はどうしようかと悩んでいた。
(そろそろ部屋に帰ってもいいかな?これ以上ここにいると色々と面倒ごとに巻き込まれそう……)
レイアはまだ諦めた様子もなく団長を見つめている。彼女が彼に興味を失ってない以上、小鳥はこれ以上騎士団に関わらない方が身のためだ。もし、ここで小鳥と団長が話そうものなら今後のレイアの態度がどうなるか想像にたやすい。
レイアはここに残るだろうが、虚な目をしているアンジェリカならば、部屋に戻るという提案に乗ってくれるだろう。
さてどうやってこっそりとアンジェリカに話しかけようか、と小鳥が考え始めるより早く動き出した者がいた。
「少し話をしても?」
ツカツカと小鳥の目の前まで近づいて来てそんなことを言うのは、先ほどまでの冷ややかな空気を綺麗に消した団長だ。小鳥を見つめるエメラルドグリーンの瞳は優しげな色をしている。
昨夜と同じ距離の透き通るようなその瞳を見上げると、彼の手で触れられた髪や頬の感触を思い出してしまった。えも言えぬ気恥ずかしさが小鳥を襲う。
「わ、私ですか……?」
やっとの思いで絞り出した声は少しばかり弱々しかったかもしれない。
そんな小鳥にとって今この場で彼の問いに答えるのは難しいことであった。肯定すればレイアが面倒なことになり、拒否すれば騎士団に歯向かうことになってしまう。
「ああ。君と話がしたい。駄目かい?」
「いえ、そういう訳ではなく……」
どうしようかと辺りに視線を巡らせれば、薔薇色の瞳と目が合った。そのレイアの目は微笑みの形はしているが、確実に怒っているのが見て取れる。散々下に見ていた小鳥に彼が興味を示すのを、黙って見ていることなど出来るはずもない。
「団長さん?私とはお話してくださらないのかしら?騎士団の長として、聖女である私の協力が必要なのではなくって?」
「私が貴女と何を語らうのだろうか?騎士団と関わりを持ちたいのなら、副団長のダニエルと話すといい」
「―っ!私は小鳥さんよりもよっぽど価値があると思いますけれど?魔術の適正もなく魔力すらない、こんなカラスの様な色の者などに何故ご興味を持たれるのか分かりませんわ!小鳥さん!あなたもご自分の立場を考えて何か言ったらどうです!!」
燃えるような薔薇色の瞳に怒りを隠しもせずに小鳥に詰め寄ってきた。レイアが感情の赴くままに手を伸ばしたが、その手は小鳥へと届かず空を切った。
「あっ…」
レイアから守るように小鳥は正面からぐいっと強く腕を引き寄せられ、思わず口から声が出た。その急な動きについていけず傾きかけた小鳥の身体を、彼のがっしりとした腕が支えてくれている。彼の胸にその身を預けたまま、小鳥は呆然と動けなくなってしまった。
「大丈夫?」
「は…い……」
黒緑色の髪をさらりと揺らしながら、小鳥の顔を覗き込むように彼の顔が近づけられた。長い睫毛から覗く瞳は宝石のように美しい。密着した彼の胸元からは香水だろうか、深い森を思わせる穏やかな何とも良い香りがする。
小鳥がそんなことをぼんやりと考えているうちにふわりと視界が変わった。
静かに彼の腕の中から出されるとそのまま小鳥の手を取った。先ほどまで小鳥の腰を支えていた彼の腕にすっと手を絡ませられると、エスコートをされる形になってしまった。そのなんとも自然な動作に小鳥が疑問を抱くより、早く彼が口を開く。
「私は彼女と話をしてくる。ダニエル、そちらは任せた。では、行こうか」
マントを翻しながらその場を離れる彼にエスコートをされた小鳥は、強制的に付いて行くこととなった。
小鳥は彼にエスコートされるがまま歩み進める。辿り着いたのは、花々が美しく咲き乱れる庭園に囲まれた東屋だ。
この東屋には植物を象った装飾が施された長椅子がひとつ置かれている。真っ白なその長椅子は大人が三人ほど座れるくらいの大きさだ。
「ここはとても美しい場所ですね。庭園のお花の香りがここまで届いてきます」
「ああ、ここは手放しに褒められるほど美しいと思うよ。騎士団の本部にも欲しいくらいだ。それにしても、こんなに早くまた君に会えるとは思わなかったよ」
嬉しい誤算だ、と小鳥に微笑みを向ける。そんな彼の顔を見上げた小鳥の鼻先に、ひらりと花びらが舞い落ちる。東屋の中を通る爽やかな風がどこからか花びらを連れてきたようだ。
「あの、昨夜は本当にありがとうございました。お世話になったのに名乗りもせずすみませんでした。それにしても、まさかあなたが騎士団の団長さんだとは思いませんでした」
「こちらも名乗らずにあの場を離れてしまったからね。改めて自己紹介させて欲しい」
小鳥を長椅子へと座らせると、彼自身は立ったまま騎士らしく姿勢を正し小鳥へと向き合う。
「フィルフューイメア国騎士団団長、カレンリード・フォン・グラッシェルドと申します。小鳥様、以後お見知りおきを」
彼の改まった態度に小鳥があわあわとしているうちに、するりと手を取られた。長椅子に座ったままの小鳥の前に立っているカレンリードは、軽く腰を折るとその手の甲に口付けを落とす。チラリとこちらを見るエメラルドグリーンの瞳を小鳥は直視出来ないでいた。ただの挨拶だと分かっていても、慣れないそれにどうしても平静でいられない。
「そ、そのような改まった口調にならないでください!私は聖女でもないただの一般人です!私なんかよりもあなたの方が高い地位の方だと思います」
頬をほんのり染めた小鳥は動揺を取り繕えないまま早口に言葉を並べる。彼はおかしそうに笑うと手を離し、そのまま小鳥の隣へと腰を下ろした。
「では、今まで通りに話させてもらおうかな」
「はい。今まで通りでお願いします。あの、私はあなたのことをなんとお呼びすればよいのでしょうか?」
「好きなように呼んでくれて構わないよ。……いや、カレンリードと名前で呼んでくれると嬉しい」
「分かりました。そのように呼ばせていただきます。それと、騎士団の方を置いてきてしまいましたが大丈夫でしょうか?」
小鳥は騎士団が心配とは言ったものの、一番心配なのはレイアだ。小鳥に対して大きな怒りを抱えたままの状態で放置してきてしまったのだ。それも、彼女が熱い視線を送っていたカレンリードが小鳥を連れ去る形で。
明日以降、またレイアと顔を合わせることを思うと小鳥は胃が痛くなりそうだった。
「彼らは大丈夫だよ。それよりも君が赤毛の聖女から随分と疎まれているのが気になった。あの態度を許していていいのかい?」
「構いません。実際、私が無力であることは事実ですし。カレンリード様は私に魔力がある可能性を示してくれましたが、それが開花しないことにはどうやっても無力なままなのです」
もう自分の無力な事情を飲み込めている小鳥は、カレンリードに心配をさせないように笑顔で答える。
「でも、薬草の勉強をしたり歌の練習をしたり、魔力がなくても出来ることはたくさんあります。無力なりにコツコツ頑張っているので大丈夫です!」
聖女としては無力かもしれないが、聖女であるアンジェリカやレイアのサポートならば小鳥でも出来ることはあるのだ。
その思いを込めてエメラルドグリーンの瞳を見つめ返した。
(そろそろ部屋に帰ってもいいかな?これ以上ここにいると色々と面倒ごとに巻き込まれそう……)
レイアはまだ諦めた様子もなく団長を見つめている。彼女が彼に興味を失ってない以上、小鳥はこれ以上騎士団に関わらない方が身のためだ。もし、ここで小鳥と団長が話そうものなら今後のレイアの態度がどうなるか想像にたやすい。
レイアはここに残るだろうが、虚な目をしているアンジェリカならば、部屋に戻るという提案に乗ってくれるだろう。
さてどうやってこっそりとアンジェリカに話しかけようか、と小鳥が考え始めるより早く動き出した者がいた。
「少し話をしても?」
ツカツカと小鳥の目の前まで近づいて来てそんなことを言うのは、先ほどまでの冷ややかな空気を綺麗に消した団長だ。小鳥を見つめるエメラルドグリーンの瞳は優しげな色をしている。
昨夜と同じ距離の透き通るようなその瞳を見上げると、彼の手で触れられた髪や頬の感触を思い出してしまった。えも言えぬ気恥ずかしさが小鳥を襲う。
「わ、私ですか……?」
やっとの思いで絞り出した声は少しばかり弱々しかったかもしれない。
そんな小鳥にとって今この場で彼の問いに答えるのは難しいことであった。肯定すればレイアが面倒なことになり、拒否すれば騎士団に歯向かうことになってしまう。
「ああ。君と話がしたい。駄目かい?」
「いえ、そういう訳ではなく……」
どうしようかと辺りに視線を巡らせれば、薔薇色の瞳と目が合った。そのレイアの目は微笑みの形はしているが、確実に怒っているのが見て取れる。散々下に見ていた小鳥に彼が興味を示すのを、黙って見ていることなど出来るはずもない。
「団長さん?私とはお話してくださらないのかしら?騎士団の長として、聖女である私の協力が必要なのではなくって?」
「私が貴女と何を語らうのだろうか?騎士団と関わりを持ちたいのなら、副団長のダニエルと話すといい」
「―っ!私は小鳥さんよりもよっぽど価値があると思いますけれど?魔術の適正もなく魔力すらない、こんなカラスの様な色の者などに何故ご興味を持たれるのか分かりませんわ!小鳥さん!あなたもご自分の立場を考えて何か言ったらどうです!!」
燃えるような薔薇色の瞳に怒りを隠しもせずに小鳥に詰め寄ってきた。レイアが感情の赴くままに手を伸ばしたが、その手は小鳥へと届かず空を切った。
「あっ…」
レイアから守るように小鳥は正面からぐいっと強く腕を引き寄せられ、思わず口から声が出た。その急な動きについていけず傾きかけた小鳥の身体を、彼のがっしりとした腕が支えてくれている。彼の胸にその身を預けたまま、小鳥は呆然と動けなくなってしまった。
「大丈夫?」
「は…い……」
黒緑色の髪をさらりと揺らしながら、小鳥の顔を覗き込むように彼の顔が近づけられた。長い睫毛から覗く瞳は宝石のように美しい。密着した彼の胸元からは香水だろうか、深い森を思わせる穏やかな何とも良い香りがする。
小鳥がそんなことをぼんやりと考えているうちにふわりと視界が変わった。
静かに彼の腕の中から出されるとそのまま小鳥の手を取った。先ほどまで小鳥の腰を支えていた彼の腕にすっと手を絡ませられると、エスコートをされる形になってしまった。そのなんとも自然な動作に小鳥が疑問を抱くより、早く彼が口を開く。
「私は彼女と話をしてくる。ダニエル、そちらは任せた。では、行こうか」
マントを翻しながらその場を離れる彼にエスコートをされた小鳥は、強制的に付いて行くこととなった。
小鳥は彼にエスコートされるがまま歩み進める。辿り着いたのは、花々が美しく咲き乱れる庭園に囲まれた東屋だ。
この東屋には植物を象った装飾が施された長椅子がひとつ置かれている。真っ白なその長椅子は大人が三人ほど座れるくらいの大きさだ。
「ここはとても美しい場所ですね。庭園のお花の香りがここまで届いてきます」
「ああ、ここは手放しに褒められるほど美しいと思うよ。騎士団の本部にも欲しいくらいだ。それにしても、こんなに早くまた君に会えるとは思わなかったよ」
嬉しい誤算だ、と小鳥に微笑みを向ける。そんな彼の顔を見上げた小鳥の鼻先に、ひらりと花びらが舞い落ちる。東屋の中を通る爽やかな風がどこからか花びらを連れてきたようだ。
「あの、昨夜は本当にありがとうございました。お世話になったのに名乗りもせずすみませんでした。それにしても、まさかあなたが騎士団の団長さんだとは思いませんでした」
「こちらも名乗らずにあの場を離れてしまったからね。改めて自己紹介させて欲しい」
小鳥を長椅子へと座らせると、彼自身は立ったまま騎士らしく姿勢を正し小鳥へと向き合う。
「フィルフューイメア国騎士団団長、カレンリード・フォン・グラッシェルドと申します。小鳥様、以後お見知りおきを」
彼の改まった態度に小鳥があわあわとしているうちに、するりと手を取られた。長椅子に座ったままの小鳥の前に立っているカレンリードは、軽く腰を折るとその手の甲に口付けを落とす。チラリとこちらを見るエメラルドグリーンの瞳を小鳥は直視出来ないでいた。ただの挨拶だと分かっていても、慣れないそれにどうしても平静でいられない。
「そ、そのような改まった口調にならないでください!私は聖女でもないただの一般人です!私なんかよりもあなたの方が高い地位の方だと思います」
頬をほんのり染めた小鳥は動揺を取り繕えないまま早口に言葉を並べる。彼はおかしそうに笑うと手を離し、そのまま小鳥の隣へと腰を下ろした。
「では、今まで通りに話させてもらおうかな」
「はい。今まで通りでお願いします。あの、私はあなたのことをなんとお呼びすればよいのでしょうか?」
「好きなように呼んでくれて構わないよ。……いや、カレンリードと名前で呼んでくれると嬉しい」
「分かりました。そのように呼ばせていただきます。それと、騎士団の方を置いてきてしまいましたが大丈夫でしょうか?」
小鳥は騎士団が心配とは言ったものの、一番心配なのはレイアだ。小鳥に対して大きな怒りを抱えたままの状態で放置してきてしまったのだ。それも、彼女が熱い視線を送っていたカレンリードが小鳥を連れ去る形で。
明日以降、またレイアと顔を合わせることを思うと小鳥は胃が痛くなりそうだった。
「彼らは大丈夫だよ。それよりも君が赤毛の聖女から随分と疎まれているのが気になった。あの態度を許していていいのかい?」
「構いません。実際、私が無力であることは事実ですし。カレンリード様は私に魔力がある可能性を示してくれましたが、それが開花しないことにはどうやっても無力なままなのです」
もう自分の無力な事情を飲み込めている小鳥は、カレンリードに心配をさせないように笑顔で答える。
「でも、薬草の勉強をしたり歌の練習をしたり、魔力がなくても出来ることはたくさんあります。無力なりにコツコツ頑張っているので大丈夫です!」
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