46 / 52
第四章 滅びの魔女の行方
第8話 来るなら来い
しおりを挟む
竜王の森にいると、行き倒れた時のことを思い出す。
あの時レイノルド様が助けてくれなかったら、私はあのまま死んでいただろう。
レイノルド様は森に侵入者があればわかるのだという。
構わず放っておいたものの、それがいつまでもとろとろとしか動く気配がないから、まさか森に住むつもりなのかと様子を見に来たら私が倒れていたということだった。
森にも通い慣れてくると、いつも採取する薬草が生えている場所はだんだんわかってくる。
とはいえ同じところから採り続けるわけにはいかず、いくつか場所を見つけて間隔を空けるようにしている。
今日は城からそこそこ離れた場所。
とは言っても、疲れるほど歩く必要もない。
相変わらず鳥の鳴き声も生き物の気配もなく静寂が満たす中、しゃがみ込んで薬草を探していると、目の前に黒い影が落ちた。
はっとして見上げる間もなく、頭から何かを被せられる。
ガサリ、と少し離れたところから草の音が聞こえたかと思うと、真後ろから、ちっ、と舌打ちが聞こえて、私の足は宙に浮いた。
担ぎ上げられたのだ。
レジールの城で目隠しをされた時とほとんど同じような状況だ。
ただあの時は正面から来たけれど、今日は背後からの不意打ちだったというだけ。
私は思い切り息を吸い込むと、思いっきり吐き出した。
「キャーーーーーーーッ!!」
という悲鳴と共に。
腹の底から思い切り叫ぶなんて、人生でそうあることじゃない。
今だとばかりに何度も叫ぼうかとも思ったけれど、あんまりうるさくすると殴って気絶させられたりするかもしれない。
殺されるのも嫌だし。
ということで私は黙って連行されることにした。
馬車に乗せられると、後ろ手に縛られた代わりに、頭から被せられていた袋を取ってくれた。
振り向いて顔をみてやろうとしたけれど、がっと頭を掴まれ、すぐに目隠しをされた。
そうして馬車に揺られ、歩かされ、階段を昇らされ。
手の紐だけを解かれて部屋の扉が締められてから、目隠しを取ると、そこは見覚えのある部屋だった。
一度だけ来たことのあるレジールの城。
窓から見える景色も、内装も。
外から鍵のかけられた、あの部屋だった。
私は再びレジール国に捕まったのだ。
なーんて。
知ってたけど。
レイノルド様が侵入者に気づかないわけがない。
私を狙って人がやってくるだろうこともわかっていた。
みすみす連れ去られたのではなくて、連れて行ってもらったのだ。
ティアーナも私の後をつけてきているはず。
レジール国の人たちはあれほど口々に恐れていたくせに、すっかり忘れているのかもしれない。
レイノルド様は竜王だ。
そしてここは獣人の国グランゼイル。
舐めるなよ、レジール国。
どういうことかと言うと、二週間前に遡る。
キャロルから手紙があり、ノーリング家の屋敷に訪問者があったこと、その男が私の居場所を知っているか聞いてきたことを知った。
男は黒い髪を綺麗に撫でつけ、いかにも文官というような恰好をしていて、その灰色の瞳はキャロルが嘘をついていないか見定めるように油断なく、ただ者ではない雰囲気だったという。
その容貌は、私をレジールの城から連れ出した男と同じだ。
つまりは王家に雇われている可能性が高い。
私の居場所を聞いてきたということは、連れ戻すつもりなのかもしれない。
何のために?
まさか、今さら私を処刑するつもりなのか。
王家は『滅びの魔女』がただの言い伝えであると言える根拠のうちいくつかは知っているはずだと思ったけれど、まさか一つも知らないとか?
そんなことがあるだろうか。
だが竜王の森に置き去りにしておきながら今さら探しているのが何故なのかわからない。
とにかくノーリング家に帰ってきていないのなら、まだグランゼイルにいると考えるだろう。
その男が私を探しに来る可能性を考え、レイノルド様やスヴェン、ティアーナと話し合っていた。
のだけれど。
「あれえ。おかしいな。この部屋に入っていったと思ったんだけどなあ」
侵入者のわりにはでかい独り言を漏らした男は、帽子をかぶっていたから髪の色がわからない。
しかも夜だったから瞳の色もよく見えない。
そう。男が私の部屋の窓から侵入してきたのは、夜だったのだ。
夜に来られたら私はただの豚だ。
聞き出すも何も、そもそも意思疎通が図れない。
だからとにかく今回はやり過ごそうということになった。
この男を捕まえても知りたいことを知っているとは限らない。
今の段階で私を害するつもりがないのなら、依頼者の元に連れて行ってもらうのが近道で、そのためにはもう一度きちんと人間の時の私を狙ってもらうしかない。
男にも私が元『滅びの魔女』だとはわかるまい。
だから気が抜けて思わず独り言が漏れたのだろう。
まさか本人が部屋の真ん中でそれをじっと見ているとも知らずに。
「なあ、豚さんさあ、この部屋で飼われてんの? 『滅びの魔女』ってのは趣味が変わってんだなあ」
なあなあ、ご主人はどこよ? と聞かれても「グガッガッガッ」としか答えられない。
ちなみに「人に聞く前に名を名乗れ」と言ったつもり。
「もしかして、夜は自分の部屋で寝ないのか? 男か――」
ちょっと待って欲しい。
合ってる。
合ってるけれど、それは違う。
そして変なことを言うのはやめてほしい。
扉の外か窓の外かはわからないけれど、すぐにこの部屋に飛び込めるところにレイノルド様がいるはずだ。
そんな大きい独り言を聞かれたくはない。気まずい。やめて。
「さては、竜王とデキてたりしてな」
やめてえ、と恥ずかしさに身もだえて倒れた。
床をゴロゴロと転げまわる。
たしかに私はレイノルド様が好きだ。
レイノルド様も想いを返してくれた。
けれど、そこまでだ。
だって、レイノルド様は王なのだから。
対して私はただの人間。レジール国では既にいないはずの存在だから戸籍すらなくなっているだろうし、もはや貴族でもない。
レイノルド様と結婚するなら、王妃になるのだ。
そんな私が王妃になどなれるわけがない。
だから、私はレイノルド様の傍にいられればそれで十分で――。
いや。王妃になれないのに、本当にずっと傍にいられる?
いつかレイノルド様も結婚して子を成さなければならなくなるのでは。
そんなの嫌だ。
レイノルド様が他の誰かと結婚するなんて、見ていられるわけがない。
どんどん我儘になっていく。
グランゼイルに居させてもらえれば。このお城に居させてもらえれば。傍に居させてもらえれば。
こんな風に何かを望んだことなんてない。
レイノルド様のことだけだ。
でもそれは叶わないこと。
いや。そもそも最も強い者が王になるこのグランゼイルでは、王は世襲制ではない?
だとしたら、何も持っていない私でもずっと傍にいることはできるのだろうか。
そんなことを考えながらごろりんごろりんと転がっていたら疲れて、「ブュヒィッ、ギュフィ」と荒い息を繰り返すはめになった。
「ははは! 面白い豚だな。今日は収穫もなさそうだし、せめてこれでも持って帰ろっかな」
「ギュフィーー!!」
泥棒!!
「うわ、うるせ! こんなん持ってたら忍んでなんていらんねえな。置いてこ」
「グガッ」
懸命な判断だ。
「でも困ったなあ。おまえが連れてったんだから連れ戻して来いとか、無茶ぶりがすぎるだろ。落とし物じゃないんだからさあ、移動しちまうに決まってんじゃんか。なあ?」
やはりあの男だったか。
しかしこんなに盛大に事情を漏らしていてこの男は大丈夫なのだろうか。
しかも忍び込んでいるのにぶつぶつ喋りつづけているし。
わざと聞かせている? いやいや何のためかわからない。
この手のことに手慣れていて、よほど見つからない自信があるのだろうか。
「夜なら警備も手薄だし、さくっと連れていけるかなと思ったけど、竜王のベッドにいるなら無理中の無理だしな。作戦練り直しか~」
そうして男はぶつくさ言いながら窓枠に足をかけると、「じゃあ、ご主人によろしくな~」と私に手を振って窓からひらりと姿を消した。
そのようなわけで、男の目的はわかった。
レジール国王家に自分から近づきたくても正面からでは叶わない。
だったら連れていってもらえばお互いの望みは叶うわけで。
私は連れて行かれることを前提に支度をし、さっさと事を運びやすいように森で時間を潰していた。
薬草を採取したら枯れてしまうから無駄にはしたくなくて、探すふりだけしていたのだ。
ああ、暇だった。
いつ仕掛けてくるかわからないし、手荒な手に出るかもしれないから念のためにとレイノルド様かスヴェン、ティアーナの誰かが常時姿を隠して私の傍に張り付いていてくれて、もっと暇だったと思うけれど。
森で少し離れたところに隠れていてくれたのはレイノルド様。
私が害されるのではと咄嗟に飛び出してしまったものらしく、草を踏む音が聞こえてどきりとしたけれど、私が思い切り悲鳴を上げたから男はそれどころではなく一目散に逃げ出した。
ちなみに、こちらの意思を無視して連れ去ろうとすることに腹は立っていたから、耳ぐらい痛くなればいいという悪意はあった。
反省はしていない。
さて、王家はどういうつもりなのか。
話を聞かせてもらおうじゃないか。
あの時レイノルド様が助けてくれなかったら、私はあのまま死んでいただろう。
レイノルド様は森に侵入者があればわかるのだという。
構わず放っておいたものの、それがいつまでもとろとろとしか動く気配がないから、まさか森に住むつもりなのかと様子を見に来たら私が倒れていたということだった。
森にも通い慣れてくると、いつも採取する薬草が生えている場所はだんだんわかってくる。
とはいえ同じところから採り続けるわけにはいかず、いくつか場所を見つけて間隔を空けるようにしている。
今日は城からそこそこ離れた場所。
とは言っても、疲れるほど歩く必要もない。
相変わらず鳥の鳴き声も生き物の気配もなく静寂が満たす中、しゃがみ込んで薬草を探していると、目の前に黒い影が落ちた。
はっとして見上げる間もなく、頭から何かを被せられる。
ガサリ、と少し離れたところから草の音が聞こえたかと思うと、真後ろから、ちっ、と舌打ちが聞こえて、私の足は宙に浮いた。
担ぎ上げられたのだ。
レジールの城で目隠しをされた時とほとんど同じような状況だ。
ただあの時は正面から来たけれど、今日は背後からの不意打ちだったというだけ。
私は思い切り息を吸い込むと、思いっきり吐き出した。
「キャーーーーーーーッ!!」
という悲鳴と共に。
腹の底から思い切り叫ぶなんて、人生でそうあることじゃない。
今だとばかりに何度も叫ぼうかとも思ったけれど、あんまりうるさくすると殴って気絶させられたりするかもしれない。
殺されるのも嫌だし。
ということで私は黙って連行されることにした。
馬車に乗せられると、後ろ手に縛られた代わりに、頭から被せられていた袋を取ってくれた。
振り向いて顔をみてやろうとしたけれど、がっと頭を掴まれ、すぐに目隠しをされた。
そうして馬車に揺られ、歩かされ、階段を昇らされ。
手の紐だけを解かれて部屋の扉が締められてから、目隠しを取ると、そこは見覚えのある部屋だった。
一度だけ来たことのあるレジールの城。
窓から見える景色も、内装も。
外から鍵のかけられた、あの部屋だった。
私は再びレジール国に捕まったのだ。
なーんて。
知ってたけど。
レイノルド様が侵入者に気づかないわけがない。
私を狙って人がやってくるだろうこともわかっていた。
みすみす連れ去られたのではなくて、連れて行ってもらったのだ。
ティアーナも私の後をつけてきているはず。
レジール国の人たちはあれほど口々に恐れていたくせに、すっかり忘れているのかもしれない。
レイノルド様は竜王だ。
そしてここは獣人の国グランゼイル。
舐めるなよ、レジール国。
どういうことかと言うと、二週間前に遡る。
キャロルから手紙があり、ノーリング家の屋敷に訪問者があったこと、その男が私の居場所を知っているか聞いてきたことを知った。
男は黒い髪を綺麗に撫でつけ、いかにも文官というような恰好をしていて、その灰色の瞳はキャロルが嘘をついていないか見定めるように油断なく、ただ者ではない雰囲気だったという。
その容貌は、私をレジールの城から連れ出した男と同じだ。
つまりは王家に雇われている可能性が高い。
私の居場所を聞いてきたということは、連れ戻すつもりなのかもしれない。
何のために?
まさか、今さら私を処刑するつもりなのか。
王家は『滅びの魔女』がただの言い伝えであると言える根拠のうちいくつかは知っているはずだと思ったけれど、まさか一つも知らないとか?
そんなことがあるだろうか。
だが竜王の森に置き去りにしておきながら今さら探しているのが何故なのかわからない。
とにかくノーリング家に帰ってきていないのなら、まだグランゼイルにいると考えるだろう。
その男が私を探しに来る可能性を考え、レイノルド様やスヴェン、ティアーナと話し合っていた。
のだけれど。
「あれえ。おかしいな。この部屋に入っていったと思ったんだけどなあ」
侵入者のわりにはでかい独り言を漏らした男は、帽子をかぶっていたから髪の色がわからない。
しかも夜だったから瞳の色もよく見えない。
そう。男が私の部屋の窓から侵入してきたのは、夜だったのだ。
夜に来られたら私はただの豚だ。
聞き出すも何も、そもそも意思疎通が図れない。
だからとにかく今回はやり過ごそうということになった。
この男を捕まえても知りたいことを知っているとは限らない。
今の段階で私を害するつもりがないのなら、依頼者の元に連れて行ってもらうのが近道で、そのためにはもう一度きちんと人間の時の私を狙ってもらうしかない。
男にも私が元『滅びの魔女』だとはわかるまい。
だから気が抜けて思わず独り言が漏れたのだろう。
まさか本人が部屋の真ん中でそれをじっと見ているとも知らずに。
「なあ、豚さんさあ、この部屋で飼われてんの? 『滅びの魔女』ってのは趣味が変わってんだなあ」
なあなあ、ご主人はどこよ? と聞かれても「グガッガッガッ」としか答えられない。
ちなみに「人に聞く前に名を名乗れ」と言ったつもり。
「もしかして、夜は自分の部屋で寝ないのか? 男か――」
ちょっと待って欲しい。
合ってる。
合ってるけれど、それは違う。
そして変なことを言うのはやめてほしい。
扉の外か窓の外かはわからないけれど、すぐにこの部屋に飛び込めるところにレイノルド様がいるはずだ。
そんな大きい独り言を聞かれたくはない。気まずい。やめて。
「さては、竜王とデキてたりしてな」
やめてえ、と恥ずかしさに身もだえて倒れた。
床をゴロゴロと転げまわる。
たしかに私はレイノルド様が好きだ。
レイノルド様も想いを返してくれた。
けれど、そこまでだ。
だって、レイノルド様は王なのだから。
対して私はただの人間。レジール国では既にいないはずの存在だから戸籍すらなくなっているだろうし、もはや貴族でもない。
レイノルド様と結婚するなら、王妃になるのだ。
そんな私が王妃になどなれるわけがない。
だから、私はレイノルド様の傍にいられればそれで十分で――。
いや。王妃になれないのに、本当にずっと傍にいられる?
いつかレイノルド様も結婚して子を成さなければならなくなるのでは。
そんなの嫌だ。
レイノルド様が他の誰かと結婚するなんて、見ていられるわけがない。
どんどん我儘になっていく。
グランゼイルに居させてもらえれば。このお城に居させてもらえれば。傍に居させてもらえれば。
こんな風に何かを望んだことなんてない。
レイノルド様のことだけだ。
でもそれは叶わないこと。
いや。そもそも最も強い者が王になるこのグランゼイルでは、王は世襲制ではない?
だとしたら、何も持っていない私でもずっと傍にいることはできるのだろうか。
そんなことを考えながらごろりんごろりんと転がっていたら疲れて、「ブュヒィッ、ギュフィ」と荒い息を繰り返すはめになった。
「ははは! 面白い豚だな。今日は収穫もなさそうだし、せめてこれでも持って帰ろっかな」
「ギュフィーー!!」
泥棒!!
「うわ、うるせ! こんなん持ってたら忍んでなんていらんねえな。置いてこ」
「グガッ」
懸命な判断だ。
「でも困ったなあ。おまえが連れてったんだから連れ戻して来いとか、無茶ぶりがすぎるだろ。落とし物じゃないんだからさあ、移動しちまうに決まってんじゃんか。なあ?」
やはりあの男だったか。
しかしこんなに盛大に事情を漏らしていてこの男は大丈夫なのだろうか。
しかも忍び込んでいるのにぶつぶつ喋りつづけているし。
わざと聞かせている? いやいや何のためかわからない。
この手のことに手慣れていて、よほど見つからない自信があるのだろうか。
「夜なら警備も手薄だし、さくっと連れていけるかなと思ったけど、竜王のベッドにいるなら無理中の無理だしな。作戦練り直しか~」
そうして男はぶつくさ言いながら窓枠に足をかけると、「じゃあ、ご主人によろしくな~」と私に手を振って窓からひらりと姿を消した。
そのようなわけで、男の目的はわかった。
レジール国王家に自分から近づきたくても正面からでは叶わない。
だったら連れていってもらえばお互いの望みは叶うわけで。
私は連れて行かれることを前提に支度をし、さっさと事を運びやすいように森で時間を潰していた。
薬草を採取したら枯れてしまうから無駄にはしたくなくて、探すふりだけしていたのだ。
ああ、暇だった。
いつ仕掛けてくるかわからないし、手荒な手に出るかもしれないから念のためにとレイノルド様かスヴェン、ティアーナの誰かが常時姿を隠して私の傍に張り付いていてくれて、もっと暇だったと思うけれど。
森で少し離れたところに隠れていてくれたのはレイノルド様。
私が害されるのではと咄嗟に飛び出してしまったものらしく、草を踏む音が聞こえてどきりとしたけれど、私が思い切り悲鳴を上げたから男はそれどころではなく一目散に逃げ出した。
ちなみに、こちらの意思を無視して連れ去ろうとすることに腹は立っていたから、耳ぐらい痛くなればいいという悪意はあった。
反省はしていない。
さて、王家はどういうつもりなのか。
話を聞かせてもらおうじゃないか。
87
あなたにおすすめの小説
転移先で日本語を読めるというだけで最強の男に囚われました
桜あずみ
恋愛
異世界に転移して2年。
言葉も話せなかったこの国で、必死に努力して、やっとこの世界に馴染んできた。
しかし、ただ一つ、抜けなかった癖がある。
──ふとした瞬間に、日本語でメモを取ってしまうこと。
その一行が、彼の目に留まった。
「この文字を書いたのは、あなたですか?」
美しく、完璧で、どこか現実離れした男。
日本語という未知の文字に強い関心を示した彼は、やがて、少しずつ距離を詰めてくる。
最初はただの好奇心だと思っていた。
けれど、気づけば私は彼の手の中にいた。
彼の正体も、本当の目的も知らないまま。すべてを知ったときには、もう逃げられなかった。
毎日19時に更新予定です。
【完結】『推しの騎士団長様が婚約破棄されたそうなので、私が拾ってみた。』
ぽんぽこ@3/28新作発売!!
恋愛
【完結まで執筆済み】筋肉が語る男、冷徹と噂される騎士団長レオン・バルクハルト。
――そんな彼が、ある日突然、婚約破棄されたという噂が城下に広まった。
「……えっ、それってめっちゃ美味しい展開じゃない!?」
破天荒で豪快な令嬢、ミレイア・グランシェリは思った。
重度の“筋肉フェチ”で料理上手、○○なのに自由すぎる彼女が取った行動は──まさかの自ら押しかけ!?
騎士団で巻き起こる爆笑と騒動、そして、不器用なふたりの距離は少しずつ近づいていく。
これは、筋肉を愛し、胃袋を掴み、心まで溶かす姉御ヒロインが、
推しの騎士団長を全力で幸せにするまでの、ときめきと笑いと“ざまぁ”の物語。
料理スキルしか取り柄がない令嬢ですが、冷徹騎士団長の胃袋を掴んだら国一番の寵姫になってしまいました
さら
恋愛
婚約破棄された伯爵令嬢クラリッサ。
裁縫も舞踏も楽器も壊滅的、唯一の取り柄は――料理だけ。
「貴族の娘が台所仕事など恥だ」と笑われ、家からも見放され、辺境の冷徹騎士団長のもとへ“料理番”として嫁入りすることに。
恐れられる団長レオンハルトは無表情で冷徹。けれど、彼の皿はいつも空っぽで……?
温かいシチューで兵の心を癒し、香草の香りで団長の孤独を溶かす。気づけば彼の灰色の瞳は、わたしだけを見つめていた。
――料理しかできないはずの私が、いつの間にか「国一番の寵姫」と呼ばれている!?
胃袋から始まるシンデレラストーリー、ここに開幕!
魔法師団長の家政婦辞めたら溺愛されました
iru
恋愛
小説家になろうですでに完結済みの作品です。よければお気に入りブックマークなどお願いします。
両親と旅をしている途中、魔物に襲われているところを、魔法師団に助けられたティナ。
両親は亡くなってしまったが、両親が命をかけて守ってくれた自分の命を無駄にせず強く生きていこうと決めた。
しかし、肉親も家もないティナが途方に暮れていると、魔物から助けてくれ、怪我の入院まで面倒を見てくれた魔法師団の団長レオニスから彼の家政婦として住み込みで働かないと誘われた。
魔物から助けられた時から、ひどく憧れていたレオニスの誘いを、ティナはありがたく受ける事にした。
自分はただの家政婦だと強く言い聞かせて、日に日に膨らむ恋心を抑え込むティナだった。
一方、レオニスもティナにどんどん惹かれていっていた。
初めはなくなった妹のようで放っては置けないと家政婦として雇ったが、その健気な様子に強く惹かれていった。
恋人になりたいが、年上で雇い主。
もしティナも同じ気持ちでないなら仕事まで奪ってしまうのではないか。
そんな思いで一歩踏み出せないレオニスだった。
そんな中ある噂から、ティナはレオニスの家政婦を辞めて家を出る決意をする。
レオニスは思いを伝えてティナを引き止めることができるのか?
両片思いのすれ違いのお話です。
【完結】追放された私、宮廷楽師になったら最強騎士に溺愛されました
er
恋愛
両親を亡くし、叔父に引き取られたクレアは、義妹ペトラに全てを奪われ虐げられていた。
宮廷楽師選考会への出場も拒まれ、老商人との結婚を強要される。
絶望の中、クレアは母から受け継いだ「音花の恵み」——音楽を物質化する力——を使い、家を飛び出す。
近衛騎士団隊長アーロンに助けられ、彼の助けもあり選考会に参加。首席合格を果たし、叔父と義妹を見返す。クレアは王室専属楽師として、アーロンと共に新たな人生を歩み始める。
虐げられた私が姉の策略で結婚させられたら、スパダリ夫に溺愛され人生大逆転しました。
専業プウタ
恋愛
ミリア・カルマンは帝国唯一の公爵家の次女。高貴な皇族の血を引く紫色の瞳を持って生まれたワガママな姉の陰謀で、帝国一裕福でイケメンのレナード・アーデン侯爵と婚約することになる。父親であるカルマン公爵の指示のもと後継者としてアカデミーで必死に勉強してきて首席で卒業した。アカデミー時代からの恋人、サイラスもいる。公爵になる夢も恋人も諦められない。私の人生は私が決めるんだから、イケメンの婚約者になど屈しない。地位も名誉も美しさも備えた婚約者の弱みを握り、婚約を破棄する。そして、大好きな恋人と結婚してみせる。そう決意して婚約者と接しても、この婚約者一筋縄ではいかない。初対面のはずなのに、まるで自分を知っていたかのような振る舞い。ミリアは恋人を裏切りたくない、姉の思い通りになりたくないと思いつつも彼に惹かれてく気持ちが抑えられなくなっていく。
氷の騎士と陽だまりの薬師令嬢 ~呪われた最強騎士様を、没落貴族の私がこっそり全力で癒します!~
放浪人
恋愛
薬師として細々と暮らす没落貴族の令嬢リリア。ある夜、彼女は森で深手を負い倒れていた騎士団副団長アレクシスを偶然助ける。彼は「氷の騎士」と噂されるほど冷徹で近寄りがたい男だったが、リリアの作る薬とささやかな治癒魔法だけが、彼を蝕む古傷の痛みを和らげることができた。
「……お前の薬だけが、頼りだ」
秘密の治療を続けるうち、リリアはアレクシスの不器用な優しさや孤独に触れ、次第に惹かれていく。しかし、彼の立場を狙う政敵や、リリアの才能を妬む者の妨害が二人を襲う。身分違いの恋、迫りくる危機。リリアは愛する人を守るため、薬師としての知識と勇気を武器に立ち向かうことを決意する。
私をいじめていた女と一緒に異世界召喚されたけど、無能扱いされた私は実は“本物の聖女”でした。
さら
恋愛
私――ミリアは、クラスで地味で取り柄もない“都合のいい子”だった。
そんな私が、いじめの張本人だった美少女・沙羅と一緒に異世界へ召喚された。
王城で“聖女”として迎えられたのは彼女だけ。
私は「魔力が測定不能の無能」と言われ、冷たく追い出された。
――でも、それは間違いだった。
辺境の村で出会った青年リオネルに助けられ、私は初めて自分の力を信じようと決意する。
やがて傷ついた人々を癒やすうちに、私の“無”と呼ばれた力が、誰にも真似できない“神の光”だと判明して――。
王都での再召喚、偽りの聖女との再会、かつての嘲笑が驚嘆に変わる瞬間。
無能と呼ばれた少女が、“本物の聖女”として世界を救う――優しさと再生のざまぁストーリー。
裏切りから始まる癒しの恋。
厳しくも温かい騎士リオネルとの出会いが、ミリアの運命を優しく変えていく。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる