27 / 91
診療所開設!
第27話 姫様の病
しおりを挟む
王と王妃、そして鎧を着こんだ2人の男女の兵の後をついて謁見の間をでた。
「誠明よ、その白い狐はどうしたのだ?」
「この世界に来た時の最初の患者ですね、近くに親と思しき亡骸があったんですが、身よりも無さそうでしたし一緒に過ごしています」
「そうか、白い狐は神使とも呼ばれている。大事にせよ」
「神使ですか?」
「さよう、主は迷い人だったな、初代と白狐の話は知っているか?」
「今日城に来る前にシェリーさんから聞きました」
「そうか、当時白き狐のおかげでこの国は生まれた。だから我々は白い狐を神使とよんでいるんだ」
ん~ユキが神の使いねぇ……、とてもそうは思えない、普通の賢い白い狐としか……。
「キュ?」
自分がユキに関して考えていると、抱っこしているユキが見上げるように自分の顔を見ながら首をかしげていた。
「そうなんですね」
「あぁ、ところで主は何の目的があってこの世界に来た?」
それを話さなきゃいけないの?
まだ見ぬ嫁ちゃんを見つけるために!と言わないと駄目なのか?
「秘密事項ってことでもいいですか?悪い事ではないし、あまりにも個人的な事なので……」
「そうか、構わぬ無理して聞く気はない」
「ところで、あなたとシェリーはただの知り合いなのかしら?」
王妃から質問がきた。
「謁見でシェリーさんが言っていた通りです。昨日アイアンフォースの人が診療所に来た事がきっかけで会いました」
「そうでしたか、あなた彼女いるの?」
!?
「いえ、居ないですね」
「そう」
それだけ言うと、その後誰かがしゃべる事もなく、とある部屋に案内された。
「ここだ」
王はそれだけ言うと、扉を開け中に入って行った。
王と王妃に続きシェリーが続いたが、鎧を着た男女は入口を守るように左右に立った。
「えっと……?」
「私らに構わず入っていいよ」
これまで無口だった鎧を着た男が教えてくれた。
よく分からなかったが、鎧男の言葉を信じ、部屋に入った。
謁見の間よりはちょっと装飾品が置かれ。天蓋カーテン付きベッドの上には1人の女性が横になり、その横には自分と同い年位のメイドがリンゴの皮をむいていた。
王と王妃の姿に気づくとメイドが立ち上がり、頭を下げていた。
「よい、そのまま進めてくれ」
「はい」
メイドが再び座りリンゴの皮をむき始めた。
王はベッドの横まで来ると。
「誠明よ、娘をみてくれんか?」
「はぁ」
ユキを床に下ろし、ベッドで寝ている女の子は手足が布団の中の為、頬に触れた時に顔が暖かく汗をかいているのが分かった。
たしか、謁見の時に“疲労感や食欲が無くなったりするのは菌の仕業か?”と聞いていた。
疲労感、寝汗、発熱ね、この時点で可能性が出てくるのは、風邪等も考えられるが、それなら自分をここまで呼ばないだろう、深刻な病で先の症状と考えると、ウィルス性の何かや白血病が思い当たった。
触診を発動させ、血液をチェックすると、普通の人より明らかなレベルで未熟な白血球から成熟した白血球が多かった。
この時点で白血病の可能性が高い、次にチェックするのは遺伝子だ、異常な遺伝子が形成されているかどうかだ、この世界に来て初めての遺伝子検査だ、遺伝子検査の結果、異常形成された遺伝子が見つかった。
この結果から、慢性骨髄性白血病病で間違いないだろう。
姫様の状態をみると、慢性骨髄性白血病の病期の慢性期、移行期、急性期の3段階のうち、移行期から急性期に移りそうな状態だった。
あまり時間が残されていないな、さてどうするか、骨髄性白血病、いくつか治療法があるが取れる選択肢が少ない。
化学療法するにしても、白血病細胞の分裂停止か殺すための薬剤が思いつかないし、そんな薬剤を持ち込んでいない。
免疫療法、患者本人の免疫を活性化して白血病細胞と戦う方法だが、これも正直厳しいだろう。
造血幹細胞移植、正直これが取れる手段だと思ってはいるが、抗がん剤や放射線で白血病細胞を殺してから本人またはドナーからの正常な造血幹細胞移植をする必要がある。幸い骨髄のタイプは一般的なもののようだからドナー探しには苦労しないだろうが、問題は抗がん剤に変わる薬品と放射線の存在だ、この世界に在る薬草で思い浮かばなかった。放射線なんてそんなもので治療できる設備がない。
完全に詰んだ気がした。
ただ一つ、希望があるとしたら浄化魔法だ、あれで白血病細胞だけを浄化できれば、造血幹細胞移植で治せる。
「原因はまだわからんのか?」
「何の病気かはわかりましたが……」
「ほう!?」
王は原因が何の病気か分かったと伝えると、表情が明るくなった。
「慢性骨髄性白血病という病気です。体内に異常な白血球が増えているんです」
「ふむ……」
まぁ何ぞやだよね。謁見の間でだした顕微鏡を取り出した。
「もしやまた?」
「えぇ、今度は菌というよりは細胞ですけどね」
スライドガラスを取り出し、自分の指先を噛み出血させ、スライドガラスに血を擦り付けた。
スライドガラスを設置し、調整しながら顕微鏡を覗いてみると、沢山の赤く丸い赤血球、ちょっと黒い部分のある白血球、点にしか見えない血小板が見えた。
「覗いてもらって良いです?」
「あぁ」
「赤くて丸い奴が赤血球と呼ばれるものです。視界の中に黒い奴ありますよね?」
「あぁ、あるな」
「それが白血球と呼ばれるやつなんです。本来身体を守るために悪さをする菌なんかを退治してくれる存在なんですが、その白血球が生まれる過程で異常をきたしてしまう事があるんです。その異常をきたした白血球が増える病気の事なんですが」
「ほう、治せるのか?」
「ん~治療法の話をしますが、まず異常をきたしている白血球を減らし、正常な造血幹細胞を、どなたかから移植すればいいんですが、今の時点だと異常な白血球を減らす手段がないんですよ」
「そうか……、娘はこのまま死を待つしかないのか……」
自分の話を聞いていた王妃が泣き崩れ、王もうなだれた。
「1つだけ、可能性がある手段があるのですが……」
「可能性とはなんだ?」
「異常な白血球を浄化魔法で消し去る方法です。自分自身浄化魔法を使って特定の細胞や菌を消す練習をしているのですが、なかなかうまく行かなくて……」
「そうか、聖女の奇跡の話か……」
「聖女の奇跡か知りませんが、聖女が使っていた浄化が出来れば可能性があるかもしれません」
「ふむ、エリクサーの素材を探し続けるよりは……、そちらの方が希望があるのか……」
本当にエリクサーとやらは万能薬なんだろうか?
もしそうなら抗がん剤と思った時に思い浮かぶはずなのに……。何か特別な条件があるのか?
何かもやもやしていると。
「王様、聖女様の手記を彼に見せては?」
王妃の側に居たシェリーが王に向けて言った。
聖女様の手記ってなに?と思っていると。
「そうか、何かの手掛かりになるやもしれんな、おい」
「はい、ただいま」
先ほどリンゴの皮をむいていたメイドが立ち上がり、部屋を出て行った。
「誠明よ、その白い狐はどうしたのだ?」
「この世界に来た時の最初の患者ですね、近くに親と思しき亡骸があったんですが、身よりも無さそうでしたし一緒に過ごしています」
「そうか、白い狐は神使とも呼ばれている。大事にせよ」
「神使ですか?」
「さよう、主は迷い人だったな、初代と白狐の話は知っているか?」
「今日城に来る前にシェリーさんから聞きました」
「そうか、当時白き狐のおかげでこの国は生まれた。だから我々は白い狐を神使とよんでいるんだ」
ん~ユキが神の使いねぇ……、とてもそうは思えない、普通の賢い白い狐としか……。
「キュ?」
自分がユキに関して考えていると、抱っこしているユキが見上げるように自分の顔を見ながら首をかしげていた。
「そうなんですね」
「あぁ、ところで主は何の目的があってこの世界に来た?」
それを話さなきゃいけないの?
まだ見ぬ嫁ちゃんを見つけるために!と言わないと駄目なのか?
「秘密事項ってことでもいいですか?悪い事ではないし、あまりにも個人的な事なので……」
「そうか、構わぬ無理して聞く気はない」
「ところで、あなたとシェリーはただの知り合いなのかしら?」
王妃から質問がきた。
「謁見でシェリーさんが言っていた通りです。昨日アイアンフォースの人が診療所に来た事がきっかけで会いました」
「そうでしたか、あなた彼女いるの?」
!?
「いえ、居ないですね」
「そう」
それだけ言うと、その後誰かがしゃべる事もなく、とある部屋に案内された。
「ここだ」
王はそれだけ言うと、扉を開け中に入って行った。
王と王妃に続きシェリーが続いたが、鎧を着た男女は入口を守るように左右に立った。
「えっと……?」
「私らに構わず入っていいよ」
これまで無口だった鎧を着た男が教えてくれた。
よく分からなかったが、鎧男の言葉を信じ、部屋に入った。
謁見の間よりはちょっと装飾品が置かれ。天蓋カーテン付きベッドの上には1人の女性が横になり、その横には自分と同い年位のメイドがリンゴの皮をむいていた。
王と王妃の姿に気づくとメイドが立ち上がり、頭を下げていた。
「よい、そのまま進めてくれ」
「はい」
メイドが再び座りリンゴの皮をむき始めた。
王はベッドの横まで来ると。
「誠明よ、娘をみてくれんか?」
「はぁ」
ユキを床に下ろし、ベッドで寝ている女の子は手足が布団の中の為、頬に触れた時に顔が暖かく汗をかいているのが分かった。
たしか、謁見の時に“疲労感や食欲が無くなったりするのは菌の仕業か?”と聞いていた。
疲労感、寝汗、発熱ね、この時点で可能性が出てくるのは、風邪等も考えられるが、それなら自分をここまで呼ばないだろう、深刻な病で先の症状と考えると、ウィルス性の何かや白血病が思い当たった。
触診を発動させ、血液をチェックすると、普通の人より明らかなレベルで未熟な白血球から成熟した白血球が多かった。
この時点で白血病の可能性が高い、次にチェックするのは遺伝子だ、異常な遺伝子が形成されているかどうかだ、この世界に来て初めての遺伝子検査だ、遺伝子検査の結果、異常形成された遺伝子が見つかった。
この結果から、慢性骨髄性白血病病で間違いないだろう。
姫様の状態をみると、慢性骨髄性白血病の病期の慢性期、移行期、急性期の3段階のうち、移行期から急性期に移りそうな状態だった。
あまり時間が残されていないな、さてどうするか、骨髄性白血病、いくつか治療法があるが取れる選択肢が少ない。
化学療法するにしても、白血病細胞の分裂停止か殺すための薬剤が思いつかないし、そんな薬剤を持ち込んでいない。
免疫療法、患者本人の免疫を活性化して白血病細胞と戦う方法だが、これも正直厳しいだろう。
造血幹細胞移植、正直これが取れる手段だと思ってはいるが、抗がん剤や放射線で白血病細胞を殺してから本人またはドナーからの正常な造血幹細胞移植をする必要がある。幸い骨髄のタイプは一般的なもののようだからドナー探しには苦労しないだろうが、問題は抗がん剤に変わる薬品と放射線の存在だ、この世界に在る薬草で思い浮かばなかった。放射線なんてそんなもので治療できる設備がない。
完全に詰んだ気がした。
ただ一つ、希望があるとしたら浄化魔法だ、あれで白血病細胞だけを浄化できれば、造血幹細胞移植で治せる。
「原因はまだわからんのか?」
「何の病気かはわかりましたが……」
「ほう!?」
王は原因が何の病気か分かったと伝えると、表情が明るくなった。
「慢性骨髄性白血病という病気です。体内に異常な白血球が増えているんです」
「ふむ……」
まぁ何ぞやだよね。謁見の間でだした顕微鏡を取り出した。
「もしやまた?」
「えぇ、今度は菌というよりは細胞ですけどね」
スライドガラスを取り出し、自分の指先を噛み出血させ、スライドガラスに血を擦り付けた。
スライドガラスを設置し、調整しながら顕微鏡を覗いてみると、沢山の赤く丸い赤血球、ちょっと黒い部分のある白血球、点にしか見えない血小板が見えた。
「覗いてもらって良いです?」
「あぁ」
「赤くて丸い奴が赤血球と呼ばれるものです。視界の中に黒い奴ありますよね?」
「あぁ、あるな」
「それが白血球と呼ばれるやつなんです。本来身体を守るために悪さをする菌なんかを退治してくれる存在なんですが、その白血球が生まれる過程で異常をきたしてしまう事があるんです。その異常をきたした白血球が増える病気の事なんですが」
「ほう、治せるのか?」
「ん~治療法の話をしますが、まず異常をきたしている白血球を減らし、正常な造血幹細胞を、どなたかから移植すればいいんですが、今の時点だと異常な白血球を減らす手段がないんですよ」
「そうか……、娘はこのまま死を待つしかないのか……」
自分の話を聞いていた王妃が泣き崩れ、王もうなだれた。
「1つだけ、可能性がある手段があるのですが……」
「可能性とはなんだ?」
「異常な白血球を浄化魔法で消し去る方法です。自分自身浄化魔法を使って特定の細胞や菌を消す練習をしているのですが、なかなかうまく行かなくて……」
「そうか、聖女の奇跡の話か……」
「聖女の奇跡か知りませんが、聖女が使っていた浄化が出来れば可能性があるかもしれません」
「ふむ、エリクサーの素材を探し続けるよりは……、そちらの方が希望があるのか……」
本当にエリクサーとやらは万能薬なんだろうか?
もしそうなら抗がん剤と思った時に思い浮かぶはずなのに……。何か特別な条件があるのか?
何かもやもやしていると。
「王様、聖女様の手記を彼に見せては?」
王妃の側に居たシェリーが王に向けて言った。
聖女様の手記ってなに?と思っていると。
「そうか、何かの手掛かりになるやもしれんな、おい」
「はい、ただいま」
先ほどリンゴの皮をむいていたメイドが立ち上がり、部屋を出て行った。
16
あなたにおすすめの小説
レベルアップに魅せられすぎた男の異世界探求記(旧題カンスト厨の異世界探検記)
荻野
ファンタジー
ハーデス 「ワシとこの遺跡ダンジョンをそなたの魔法で成仏させてくれぬかのぅ?」
俺 「確かに俺の神聖魔法はレベルが高い。神様であるアンタとこのダンジョンを成仏させるというのも出来るかもしれないな」
ハーデス 「では……」
俺 「だが断る!」
ハーデス 「むっ、今何と?」
俺 「断ると言ったんだ」
ハーデス 「なぜだ?」
俺 「……俺のレベルだ」
ハーデス 「……は?」
俺 「あともう数千回くらいアンタを倒せば俺のレベルをカンストさせられそうなんだ。だからそれまでは聞き入れることが出来ない」
ハーデス 「レベルをカンスト? お、お主……正気か? 神であるワシですらレベルは9000なんじゃぞ? それをカンスト? 神をも上回る力をそなたは既に得ておるのじゃぞ?」
俺 「そんなことは知ったことじゃない。俺の目標はレベルをカンストさせること。それだけだ」
ハーデス 「……正気……なのか?」
俺 「もちろん」
異世界に放り込まれた俺は、昔ハマったゲームのように異世界をコンプリートすることにした。
たとえ周りの者たちがなんと言おうとも、俺は異世界を極め尽くしてみせる!
最強の異世界やりすぎ旅行記
萩場ぬし
ファンタジー
主人公こと小鳥遊 綾人(たかなし あやと)はある理由から毎日のように体を鍛えていた。
そんなある日、突然知らない真っ白な場所で目を覚ます。そこで綾人が目撃したものは幼い少年の容姿をした何か。そこで彼は告げられる。
「なんと! 君に異世界へ行く権利を与えようと思います!」
バトルあり!笑いあり!ハーレムもあり!?
最強が無双する異世界ファンタジー開幕!
異世界転生、防御特化能力で彼女たちを英雄にしようと思ったが、そんな彼女たちには俺が英雄のようだ。
Mです。
ファンタジー
異世界学園バトル。
現世で惨めなサラリーマンをしていた……
そんな会社からの帰り道、「転生屋」という見慣れない怪しげな店を見つける。
その転生屋で新たな世界で生きる為の能力を受け取る。
それを自由イメージして良いと言われた為、せめて、新しい世界では苦しまないようにと防御に突出した能力をイメージする。
目を覚ますと見知らぬ世界に居て……学生くらいの年齢に若返っていて……
現実か夢かわからなくて……そんな世界で出会うヒロイン達に……
特殊な能力が当然のように存在するその世界で……
自分の存在も、手に入れた能力も……異世界に来たって俺の人生はそんなもん。
俺は俺の出来ること……
彼女たちを守り……そして俺はその能力を駆使して彼女たちを英雄にする。
だけど、そんな彼女たちにとっては俺が英雄のようだ……。
※※多少意識はしていますが、主人公最強で無双はなく、普通に苦戦します……流行ではないのは承知ですが、登場人物の個性を持たせるためそのキャラの物語(エピソード)や回想のような場面が多いです……後一応理由はありますが、主人公の年上に対する態度がなってません……、後、私(さくしゃ)の変な癖で「……」が凄く多いです。その変ご了承の上で楽しんで頂けると……Mです。の本望です(どうでもいいですよね…)※※
※※楽しかった……続きが気になると思って頂けた場合、お気に入り登録……このエピソード好みだなとか思ったらコメントを貰えたりすると軽い絶頂を覚えるくらいには喜びます……メンタル弱めなので、誹謗中傷てきなものには怯えていますが、気軽に頂けると嬉しいです。※※
外れギフト魔石抜き取りの奇跡!〜スライムからの黄金ルート!婚約破棄されましたのでもうお貴族様は嫌です〜
KeyBow
ファンタジー
この世界では、数千年前に突如現れた魔物が人々の生活に脅威をもたらしている。中世を舞台にした典型的なファンタジー世界で、冒険者たちは剣と魔法を駆使してこれらの魔物と戦い、生計を立てている。
人々は15歳の誕生日に神々から加護を授かり、特別なギフトを受け取る。しかし、主人公ロイは【魔石操作】という、死んだ魔物から魔石を抜き取るという外れギフトを授かる。このギフトのために、彼は婚約者に見放され、父親に家を追放される。
運命に翻弄されながらも、ロイは冒険者ギルドの解体所部門で働き始める。そこで彼は、生きている魔物から魔石を抜き取る能力を発見し、これまでの外れギフトが実は隠された力を秘めていたことを知る。
ロイはこの新たな力を使い、自分の運命を切り開くことができるのか?外れギフトを当りギフトに変え、チートスキルを手に入れた彼の物語が始まる。
猫好きのぼっちおじさん、招かれた異世界で気ままに【亜空間倉庫】で移動販売を始める
遥風 かずら
ファンタジー
【HOTランキング1位作品(9月2週目)】
猫好きを公言する独身おじさん麦山湯治(49)は商売で使っているキッチンカーを車検に出し、常連カードの更新も兼ねていつもの猫カフェに来ていた。猫カフェの一番人気かつ美人トラ猫のコムギに特に好かれており、湯治が声をかけなくても、自発的に膝に乗ってきては抱っこを要求されるほどの猫好き上級者でもあった。
そんないつものもふもふタイム中、スタッフに信頼されている湯治は他の客がいないこともあって、数分ほど猫たちの見守りを頼まれる。二つ返事で猫たちに温かい眼差しを向ける湯治。そんな時、コムギに手招きをされた湯治は細長い廊下をついて歩く。おかしいと感じながら延々と続く長い廊下を進んだ湯治だったが、コムギが突然湯治の顔をめがけて引き返してくる。怒ることのない湯治がコムギを顔から離して目を開けると、そこは猫カフェではなくのどかな厩舎の中。
まるで招かれるように異世界に降り立った湯治は、好きな猫と一緒に生きることを目指して外に向かうのだった。
真祖竜に転生したけど、怠け者の世界最強種とか性に合わないんで、人間のふりして旅に出ます
難波一
ファンタジー
"『第18回ファンタジー小説大賞【奨励賞】受賞!』"
ブラック企業勤めのサラリーマン、橘隆也(たちばな・りゅうや)、28歳。
社畜生活に疲れ果て、ある日ついに階段から足を滑らせてあっさりゲームオーバー……
……と思いきや、目覚めたらなんと、伝説の存在・“真祖竜”として異世界に転生していた!?
ところがその竜社会、価値観がヤバすぎた。
「努力は未熟の証、夢は竜の尊厳を損なう」
「強者たるもの怠惰であれ」がスローガンの“七大怠惰戒律”を掲げる、まさかのぐうたら最強種族!
「何それ意味わかんない。強く生まれたからこそ、努力してもっと強くなるのが楽しいんじゃん。」
かくして、生まれながらにして世界最強クラスのポテンシャルを持つ幼竜・アルドラクスは、
竜社会の常識をぶっちぎりで踏み倒し、独学で魔法と技術を学び、人間の姿へと変身。
「世界を見たい。自分の力がどこまで通じるか、試してみたい——」
人間のふりをして旅に出た彼は、貴族の令嬢や竜の少女、巨大な犬といった仲間たちと出会い、
やがて“魔王”と呼ばれる世界級の脅威や、世界の秘密に巻き込まれていくことになる。
——これは、“怠惰が美徳”な最強種族に生まれてしまった元社畜が、
「自分らしく、全力で生きる」ことを選んだ物語。
世界を知り、仲間と出会い、規格外の強さで冒険と成長を繰り広げる、
最強幼竜の“成り上がり×異端×ほのぼの冒険ファンタジー”開幕!
※小説家になろう様にも掲載しています。
45歳のおっさん、異世界召喚に巻き込まれる
よっしぃ
ファンタジー
2巻決定しました!
【書籍版 大ヒット御礼!オリコン18位&続刊決定!】
皆様の熱狂的な応援のおかげで、書籍版『45歳のおっさん、異世界召喚に巻き込まれる』が、オリコン週間ライトノベルランキング18位、そしてアルファポリス様の書店売上ランキングでトップ10入りを記録しました!
本当に、本当にありがとうございます!
皆様の応援が、最高の形で「続刊(2巻)」へと繋がりました。
市丸きすけ先生による、素晴らしい書影も必見です!
【作品紹介】
欲望に取りつかれた権力者が企んだ「スキル強奪」のための勇者召喚。
だが、その儀式に巻き込まれたのは、どこにでもいる普通のサラリーマン――白河小次郎、45歳。
彼に与えられたのは、派手な攻撃魔法ではない。
【鑑定】【いんたーねっと?】【異世界売買】【テイマー】…etc.
その一つ一つが、世界の理すら書き換えかねない、規格外の「便利スキル」だった。
欲望者から逃げ切るか、それとも、サラリーマンとして培った「知識」と、チート級のスキルを武器に、反撃の狼煙を上げるか。
気のいいおっさんの、優しくて、ずる賢い、まったり異世界サバイバルが、今、始まる!
【書誌情報】
タイトル: 『45歳のおっさん、異世界召喚に巻き込まれる』
著者: よっしぃ
イラスト: 市丸きすけ 先生
出版社: アルファポリス
ご購入はこちらから:
Amazon: https://www.amazon.co.jp/dp/4434364235/
楽天ブックス: https://books.rakuten.co.jp/rb/18361791/
【作者より、感謝を込めて】
この日を迎えられたのは、長年にわたり、Webで私の拙い物語を応援し続けてくださった、読者の皆様のおかげです。
そして、この物語を見つけ出し、最高の形で世に送り出してくださる、担当編集者様、イラストレーターの市丸きすけ先生、全ての関係者の皆様に、心からの感謝を。
本当に、ありがとうございます。
【これまでの主な実績】
アルファポリス ファンタジー部門 1位獲得
小説家になろう 異世界転移/転移ジャンル(日間) 5位獲得
アルファポリス 第16回ファンタジー小説大賞 奨励賞受賞
第6回カクヨムWeb小説コンテスト 中間選考通過
復活の大カクヨムチャレンジカップ 9位入賞
ファミ通文庫大賞 一次選考通過
異世界で快適な生活するのに自重なんかしてられないだろ?
お子様
ファンタジー
机の引き出しから過去未来ではなく異世界へ。
飛ばされた世界で日本のような快適な生活を過ごすにはどうしたらいい?
自重して目立たないようにする?
無理無理。快適な生活を送るにはお金が必要なんだよ!
お金を稼ぎ目立っても、問題無く暮らす方法は?
主人公の考えた手段は、ドン引きされるような内容だった。
(実践出来るかどうかは別だけど)
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる