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願いを叶える薬
第65話 宿無
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その後何事もなく、無事10日目の夕方にはピオニア王国王都サンテビに到着した。
「にいちゃん、長旅お疲れさん、これからどこに向かうんだ?」
馬車を降りると御者の男が声かけてきた。
「フェンブルム王国の王都までですかね」
「なるほどな、んじゃチジャウの町に向かうといい、そこからクロンベ方面の商船が出てるからな、上手く行けば乗せてもらえるだろうよ」
「チジャウまでは馬車ですかね?」
「あぁ西門でチュンリシア国の首都チュリフ行きか、チジャウ行きに乗ればいい、チュリフも港町だからチジャウで見つからなかったらチュリフで探すと良い」
「チュリフまでってどれくらいかかるんです?」
「馬車だと何事もなければ野営2回で10日だな」
「アーテスからここまでと同じくらいなんですね」
「あぁそうさ、まぁ気を付けてな」
「ありがとうございました」
御者をやっていた男と別れた。
まずは夕食確保と宿の確保だな。
そう思いながら露店を見て回りながら夕食確保したが、問題は宿だ6軒全部回って満室だった。
どうするか……、街の外とかで野営するか?そう思いながら途方に暮れていると。
「よぉまた会ったな、どうした?」
声がした方をみると、アーテス発の乗合馬車の御者の男だった。
「何かどこの宿もいっぱいで……」
「だろうなぁ、明日城で志願兵試験があるからな、おそらくそいつらで埋まってんだろうよ」
「そうなんですね」
「しゃぁない、これも何かの縁だ、俺は宿とってるから、俺の馬車でいいなら寝床として使っていいぞ、君なら結界魔法を使えるし防犯対策は出来るだろ?」
何も無いよりはマシか。
「ありがとうございます。なんとお礼を言って良いか」
「いやいいよ困ったときはお互い様だからな、馬車は街の入口にあるから好きに使ってくれ」
「ほんとありがとうございます」
それだけ言うと男は去っていった。
改めて街の入口まで来ると、男の馬車があり、近くに馬がつながれていた。
さすがにずっと繋がっているわけじゃないかとか思いつつ駐車してる馬車に乗り結界魔法を張り寛ぎながらお礼として何が出来るかを考えていた。
ん~なにがいいだろうか膝の上で丸くなっているユキを撫でながら考えた。
馬車に結界をと思ったがこれは、結界の範囲内から自分が外に出ると直ぐにではないが消えてしまうから駄目だろう。
ドワーフだったらお酒で良さそうなんだがな、ライさんに教わって作った磁養強壮剤にしようかと思いその日は就寝した。
翌朝日が昇り始めた頃に目を覚ました。使わせてもらったからには、馬車の内外を綺麗に掃除補強出来る所はした。
馬もブラッシングするというのは知っているので、ユキ用にブラシを手にして。
「ユキ、新しいの買ってあげるからこのブラシで馬にブラッシングしてもいいかな?」
「キュッキュ!」
使ってもいいらしい、ユキの許可も出たので馬の背をブラッシングした。ブラッシングしていると。
「お、良く寝れたか?」
「あ、よく寝れました。ありがとうございました」
「ならよかった」
そう言うと男は馬車の所に行くと。
「あんた使った後ちゃんと掃除したんだな、それにもしかして、ここの修理もやったのか?」
修理というより補強、応急手当程度のものだった。
「掃除は使わせてもらったので当たり前かなと思います。修理というよりは、場所を貸してもらったお礼として、自分が出来る補強位の事はしました。」
「そうか、ありがとうな、それに相棒のブラッシングもありがとう」
「いえ、自分が出来る事でお礼をしたかったので」
馬のブラッシングを終えて男の元に行き滋養強壮ドリンクを渡した。
「これお礼です。疲れが取れない時なんかに使ってください」
「いいのか?あんたの薬は狼騒動の時に噂になってたからな、ありがたく貰うよ」
狼騒動の時は持ち込んだ傷薬だから即効性あるやつだ、渡した滋養強壮剤はこの世界の素材で作ったやつだから効果はあるとは思うが即効性は不明だ。
「えぇ、本当にありがとうございました」
「こちらこそ色々やってくれてありがとうな、そろそろ西門に向かわないと馬車が出ちまうぞ」
「もうそんな時間ですか、それじゃあまた」
「あぁ気を付けてな」
男と別れて西門に向かった。
「にいちゃん、長旅お疲れさん、これからどこに向かうんだ?」
馬車を降りると御者の男が声かけてきた。
「フェンブルム王国の王都までですかね」
「なるほどな、んじゃチジャウの町に向かうといい、そこからクロンベ方面の商船が出てるからな、上手く行けば乗せてもらえるだろうよ」
「チジャウまでは馬車ですかね?」
「あぁ西門でチュンリシア国の首都チュリフ行きか、チジャウ行きに乗ればいい、チュリフも港町だからチジャウで見つからなかったらチュリフで探すと良い」
「チュリフまでってどれくらいかかるんです?」
「馬車だと何事もなければ野営2回で10日だな」
「アーテスからここまでと同じくらいなんですね」
「あぁそうさ、まぁ気を付けてな」
「ありがとうございました」
御者をやっていた男と別れた。
まずは夕食確保と宿の確保だな。
そう思いながら露店を見て回りながら夕食確保したが、問題は宿だ6軒全部回って満室だった。
どうするか……、街の外とかで野営するか?そう思いながら途方に暮れていると。
「よぉまた会ったな、どうした?」
声がした方をみると、アーテス発の乗合馬車の御者の男だった。
「何かどこの宿もいっぱいで……」
「だろうなぁ、明日城で志願兵試験があるからな、おそらくそいつらで埋まってんだろうよ」
「そうなんですね」
「しゃぁない、これも何かの縁だ、俺は宿とってるから、俺の馬車でいいなら寝床として使っていいぞ、君なら結界魔法を使えるし防犯対策は出来るだろ?」
何も無いよりはマシか。
「ありがとうございます。なんとお礼を言って良いか」
「いやいいよ困ったときはお互い様だからな、馬車は街の入口にあるから好きに使ってくれ」
「ほんとありがとうございます」
それだけ言うと男は去っていった。
改めて街の入口まで来ると、男の馬車があり、近くに馬がつながれていた。
さすがにずっと繋がっているわけじゃないかとか思いつつ駐車してる馬車に乗り結界魔法を張り寛ぎながらお礼として何が出来るかを考えていた。
ん~なにがいいだろうか膝の上で丸くなっているユキを撫でながら考えた。
馬車に結界をと思ったがこれは、結界の範囲内から自分が外に出ると直ぐにではないが消えてしまうから駄目だろう。
ドワーフだったらお酒で良さそうなんだがな、ライさんに教わって作った磁養強壮剤にしようかと思いその日は就寝した。
翌朝日が昇り始めた頃に目を覚ました。使わせてもらったからには、馬車の内外を綺麗に掃除補強出来る所はした。
馬もブラッシングするというのは知っているので、ユキ用にブラシを手にして。
「ユキ、新しいの買ってあげるからこのブラシで馬にブラッシングしてもいいかな?」
「キュッキュ!」
使ってもいいらしい、ユキの許可も出たので馬の背をブラッシングした。ブラッシングしていると。
「お、良く寝れたか?」
「あ、よく寝れました。ありがとうございました」
「ならよかった」
そう言うと男は馬車の所に行くと。
「あんた使った後ちゃんと掃除したんだな、それにもしかして、ここの修理もやったのか?」
修理というより補強、応急手当程度のものだった。
「掃除は使わせてもらったので当たり前かなと思います。修理というよりは、場所を貸してもらったお礼として、自分が出来る補強位の事はしました。」
「そうか、ありがとうな、それに相棒のブラッシングもありがとう」
「いえ、自分が出来る事でお礼をしたかったので」
馬のブラッシングを終えて男の元に行き滋養強壮ドリンクを渡した。
「これお礼です。疲れが取れない時なんかに使ってください」
「いいのか?あんたの薬は狼騒動の時に噂になってたからな、ありがたく貰うよ」
狼騒動の時は持ち込んだ傷薬だから即効性あるやつだ、渡した滋養強壮剤はこの世界の素材で作ったやつだから効果はあるとは思うが即効性は不明だ。
「えぇ、本当にありがとうございました」
「こちらこそ色々やってくれてありがとうな、そろそろ西門に向かわないと馬車が出ちまうぞ」
「もうそんな時間ですか、それじゃあまた」
「あぁ気を付けてな」
男と別れて西門に向かった。
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