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第4章 王国激震!ペスト!

第64話 ペスト対策戦6 束の間の休息とこれから

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生死を司る女神なったからと言って
何も変わらず…
ただひたすら治療していく…

変わった事と言えば
治療中に亡くなる人が居なくなった…気持ち的にこれは大きい!
ミク・ナンシー・ミーニャは、感染対策しながら抗菌薬を飲ませたり、
教会に抗菌薬持って行ってもらったりとサポートしてくれている
メグは、ナンシーとミーニャの移動時の足として動いてくれている
また、治療により回復した人たちが目を覚まし
感謝の言葉を貰い、
ミク達を手伝ってくれたり、差し入れを持ってきたりしてくれた。
1人でやってた頃よりも大分気が楽になった…

8人目を終えるころには、夜が明け始めた…
これほんとに1人1人対応するのに時間がかかる…
1人あたり1時間以上かかってる気がするんだけど…
壊死とか修復しないと駄目な奴以外は、
自然治癒に任せて放置しようと思っていたけど…
病状みてるとそれが出来ない…治さないと気が済まない…
結局体中の異常部分を全部修復することに…
絶対にやらなくていいことまでやってると思う…
そんなんだから時間かかるんだけどね…

ちょっと一休み…地面に大の字に寝転がった…
正直、ジャイアントツリー内の感染状況を知りたい…
現在の感染者数
抗菌薬だけで何とかなる人の割合と、うちが対応しなきゃいけない人の割合を…

(報告、感染者数5203名 うち抗菌薬のみで対応可能感染者数2363名、対応必須感染者数2840名)

はぁ…対応必須者が思ってたより多い…
3割位かなぁと期待したのに…
1人1時間としたら…
寝ずに対応しても100日…
ないわぁ…
絶対に100日じゃすまされないのが目に見てるし…
結局…数日で帰れるって事にはならないなぁ…
はぁ…絶望的な気持ちになってると…
患者さんの看病活動をしているナンシーにペストって表示が…
あっ!絶対健康とか渡してないじゃん!

「ナンシーちょっときて!」
「はい?」
「ちょっとこっち来て座って!」

あたまに【???】浮いてるのがわかる…
ごめんね…ほんとにごめんね…
体内からペスト菌を消去…
とりあえず…これと言って…体内の異常は出してないと思う…
一応感染対策防具着けていたし…
とりあえず異常は出てないからこれでOK
知識を継承しないと…スキルも全部渡しておくか~
ん~せっかくだし、
休憩を兼ねてシュークリームを配るか…
身内しかいないし…
机といす4脚だしてっと…


「みんな、ちょっと休憩しよう~適当に座ってね」

集まってきてもらって…
「つかれた~」とか…みんな疲労がたまってる感じが伝わる
交代制とかにしないとへばるよね…
ブラック体制をするつもりはないし…
クレア宅かしてくれないかな…
とりあえずみんなでシュークリーム食べよう…

「とりあえず疲れてるときは甘いものってことで」

シュークリームを各3個配る…

「あ、さっきのやつ」

ミクは来てからすぐ食べたしね~

「「「おいしい~」」」

ミク、ナンシー、ミーニャには好評のようだ…
メグは…

「甘ったるい…」
「甘いの苦手?」
「嫌いじゃないけどね~ちょっと甘味がくどい感じがね…」

すっきりブラックコーヒーでも出すか…わがままさんめ

「したら人の姿になってくれない?ちょうどいい飲み物出すから」
「そう?」

人の姿になってくれたけども…なんていうか…
お姉さんって雰囲気がねぇ…
とりあえず…うちの席を譲る…

「ブラックコーヒーをどうぞ…」
「ありがとう~……あぁこれとなら美味しく食べれる」

甘すぎるっていう人にはコーヒーも一緒に出すと好評価して貰えると思ってる…

「茜ちゃん、私らにも…」

ミーニャはなぁ…多分苦手だと思うんだよね…ブラックコーヒーとか…
うちも単体で飲むのは好きになれない…
まぁいいか…とりあえずミク、ナンシー、ミーニャにも追加で出す…

「「「にがっ…」」」

そうだろうね…シュークリームと一緒ならともかく
君たちはもう3つとも食べちゃってるし…

「おこちゃまね~」
「うるさい!ばばぁ!」
「ミク!」

…ほんと…
ミクってメグに対して容赦ない突っ込みするよね…
実の姉に向かって「ばばぁ」って…
うちだったらグーで殴ってるわ…

「んで、茜ちゃん、何か継承した?」

メグは鋭いな…

「あぁ医療知識とスキルをね」
「あぁなるほど、家事追加されてるわね」
「持ってなかったんだ」
「狼で過ごしてたら必要ないしね…」

それもそうか…家事する狼とか無いね…
ミクがさっきから、タープ下の患者さんを
きょろきょろと見てる…どうしたんだろ…

「茜ちゃん…医療の知識のおかげかな?鑑定すると感染してるのがわかる…」
「え?どゆこと?」
「あのね…今までは、その人の名前や年齢とかスキルに適正くらいしかわからなかったんだけど…今見ると、敗血症型ペスト、右腕壊死とかがわかる…」

何と…診断名に状態がわかるとか…この先だいぶ楽になる!
鑑定しないと駄目なのはあれだけど…

「ナンシーとミーニャも?」

2人とも先ほどのミク同様に患者さん達をみて
ミーニャは頷いてる…

「私もわかります!」

そうか…ナンシーもわかるか…
これからは、診てくれ~って人が来る気がしてるからなぁ…
3人交代制でサポートしてもらえればいい気がする…
診療所でもやるか…?
うち休みがなさそうな気がするけど…
そうなったら、対価を貰わないと絶対に無理…
まぁ…人数分の宿代だけあればいい気はするけども…
エリックに言ってどこか空き家借りるって手もあるか…
とりあえず、これでだいぶ楽になるのは間違いない!
うちはひたすら治療って変わらないけども…

「んじゃ、3人とも絶対健康で感染することないから、動きやすい服装でいいよ」

「わかった」「わかりました」

ミーニャだけウンウンだけども‥
ミーニャって元々頷いて返してたっけ…
まぁいいや…
これからやり方が大きく変わっていくのは間違いない!
いつまでやるのか考えたくないけど…
頑張っていこう…
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