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第4章 王国激震!ペスト!

第83話 ペスト対策戦25 ネアとの邂逅

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ため息をつきながら教会に入ると、先ほどと変わらず…
足の踏み場がない程に人が横たわっている…
そう言えば馬車がなかったけど3台とも船の方に行ってるのかな…
ぼちぼち受け入れストップだろうな…

さて、どこから手を付けるかな…

「あ、茜様おまちしていました」

…シスター長のカルナか…

「えっと何か…?」
「いえいえ、茜様の治療のお手伝いをさせていただきたく…」
「お手伝いって…ん~その前に、ここの人達ってどうする予定なんですか?」

正直教会でどうこうできると思っていないし…
どうする気でいるんだろう…

「正直申しますと…私たちには方法がなく、困っているのです」
「ネアに何とかしてもらうとかは?そのための教会でしょ?」
「…ネア様が何かするということはありません…
ただ、ネア様より、茜様が何とかしてくれるはずと申されていました」

…うちが何とかしてくれるはずって…無責任だなおい!
相変わらず、他人頼みなのは変わらずなのか…

「カルナさんは、お告げを聞くことができるんですか?」
「はい、稀にですが聞くことがあります」
「それで、うちが何とかしてくれると…?」
「はい、そのように申しておりました」

この世界に放り出す直前に何かあったら教会に来いって言ってたし!

「おいこら!ネアでてこい!うちに丸投げとか!無責任すぎやしないか!」
「茜様!?」

すると辺りが強い光に包まれる
光が収まると、入口正面の一番奥にあるネアの像の前に
像と同じような形をした白い人型があらわれ

「お久しぶりですね、茜さん」
(茜様、私に合わせてください!)

普通に発言した後にテレパシーで意思を伝えてきた…

「あぁそうだな」
(なんで、お前に合わせないといけないんだよ)

突然のネアが降臨したことにより、
周囲で横になっていた人たちがネアを拝みはじめた

「今日は私にどのような、ようでしょうか?」
(私にも立場ってものがあります!許してください!)

なんかネアの必死さにため息が出てくる…

「この状況を改善したいんだよ、んで、力を借りようとおもってね」
(仕方ないから合わせてやるよ…)

「どのように改善したいと望んでいますか?」
(ありがとうございます!ありがとうございます!)

「そうだなぁ、リリィーと、ジャイアントツリー、あとは帝国がばらまいたっていうヘインズ大陸に広まっているペスト菌を消してくれないか?」
(うちってどんな立場なんだよ…)

「それ位でしたら、お安い御用です、ただし私一人ではできません、茜さんの力が必要です。こちらに来てくれませんか?」
(今は、メグちゃんと同様に、この世界に顕現している神の1柱という扱いです。)

そりゃ生死を司る女神とか出てるしやっぱりそういう扱いなんだ…
メグも同類の友達とか言ってたし…

「わかった、今そっちに行く」
(メグとうち以外にもいるの?)

「ありがとう」
(もう1柱、古代竜のエルちゃんが居ますよ。いつか会いに行ってみてください)

モーゼの十戒で海が割れるシーンがあったけど
うちが歩き出すと、ネアまでの道にいた人が割れるように左右に避けてくれた。
ネアの近くまで寄り

「ここらへんでいいか?」
(どこにいるんだよ)

「えぇ、そこで大丈夫ですよ、ペスト菌が消えるようにイメージしてください」
(そうですね、秋津の国の近くに浮遊大陸があります。そちらで鳥系獣人ら、有翼人種とともにゆったりと過ごしていますよ)

「わかった」
(どうやって浮遊大陸なんかに行くんだよ…飛行機を作れっていうのかよ…)

いつもの治療をしてる時と同じイメージを人の体内じゃなく、
この世界からペスト菌が消えるようにイメージしていく

「それで大丈夫です、そのままでいてくださいね」
(もうすでに飛べるじゃないですか~私は見てるんですよ~)

すると、ネアがうちの頭に手を置くと
何かが流れ込んでくるような感触

「………」
(着陸に課題があるんだが…もうちょっと鳥みたいに自由に飛びたいんだけど)

今度は、うちに流れ込んできた何かが、うちの身体から弾けるような感触が

「……これで、この世界からペスト菌が消えました。ですが、またペスト菌が生まれてきます。それまでに出来るだけの備えをしておくことをお勧めします。」
(わかりました。では鳥のように自由に飛べるようにしてあげます。)

「どうも」
(どうも、ネアがうちに望む事ってなにかあるの?)

「他に何か望むことはありますか?」
(そうですね、この騒動の後帝国との戦争に参加しますよね?ヴァンパイア族を消すのは構わないですが、出来る事なら人の子らは消さないでほしいなぁ…)

「ん~特にないかな」
(なんで、ヴァンパイア族は良いの?)

「そうですか、では、また何かありましたら、教会に立ち寄りください」
(彼らは私が思ってた以上に異質な進化をした者達なのです。なので、ヴァンパイア族を消してくれると助かります。このままだと人の子らに大きな害をもたらすので)

「わかった、機会があれば、お願いします」
(そうなのか、戦争には直接介入しないほうが良さそうかな?努力するとしかいえない…)

(そうしてくれると助かります、元人だった人達も助けれますからね!)

それだけ言い残して
ネアは、スゥーっと消えるように姿を消した。
元人だった人達は助けれると来たか…
するとウィルス性の何かって意味なんだろうなぁ…
いまは!空を飛びたい!この一言に尽きる!

周囲を見渡すと、ペストの表示がなくなってる!
腺ペストや敗血症型ペストで壊死した部分の治療だけで済みそう!
大分楽にはなったかな!
サポートシステム、ペストの後遺症で対応する必要がある人は?

(報告、対応必須者数2769名)

まぁこんなものだよね、ちゃっちゃとやっていくか、
教会内部に居る人で対応が必須の人にマーカーを

(了解しました)

マーカーが付いてる人は…
今見えてる範囲で、7割8割って所かな…

「茜様!ネア様が!」
「見てたし話したし、わかってるって…」

カルナがうちに寄ってきたのをきっかけに、周囲に居た人が騒ぎ始めた…
めんどくさいことになりそうなやつだ…
はぁ…
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