上 下
103 / 143
第5章 VSオダマキ帝国戦争

第97話 VSオダマキ帝国戦12 メグと合流と死者の守護者と共鳴再び

しおりを挟む
ヘイム平原に向かうために、上空へ飛び始めた時

(み・つ・け・た~!)

念話が飛んできた…メグの声…
もしや…辺りを見回すと町の北側から駆けてくるメグを発見
このまま、街に突っ込む気か…!?街中が混乱するぞ…
と思ったのも束の間、街の城壁を飛び越え建物の屋根に飛び乗り
宙に居るうちに対してダイブ!しかも宙で人化して抱き着くような体勢で突っ込んできた

「ちょっ…ここで人化しなくても…」

避けるか受け止めるか…狼状態ならよける選択肢を取るけども…
人化状態で、避けて地面激突した場合、どうなるのかわからないので
受け止める…街の上空だと目立つので、さっさと街の南側へ退避し適当なところで着地

「やぁっと捕まえたよ~なんで私を置いていくのさ~また、ミクに怒られたじゃん」
「メグは船の見守りの役割だったでしょ…ミク帰ってきたの?」
「帰ってきたよ~手紙を何通か預かってきたよ」

メグが出してきた3通の手紙を受け取る。
1通は、うちに対しての手紙か、さっそく封を切り中身を読んでみる
中身を読むと以下の事が分かった。

1.ストレリチア王国、現王は、王妃シータの母親ケイトの弟にあたる事
2.仲は、とても友好的であることと、今回の作戦で同盟を結んでくれるだろうと
3.可能なら、ストレリチア王国北部の風土病の力になってやってほしいと
4.2通の手紙は、ストレリチア王国国王宛で、レイン王とケイトからの手紙だということ

友好ならよかった、メグと乗り込む必要はなくなったか、
今夜中にアカシア制圧してから行くか
問題は、この後アンデット達の戦力次第か…

「これからどうするの?」
「ん、南のヘイム平原に行ってアンデット達に力を借りようかと…ところで死者を弄ぶのって、ダメだったりする?」
「なんで?」

あれ?思った反応と違う…

「いや…メグとかネア的に死者を弄んじゃダメです!とかいうのかな?と」
「私らにそんな権限ないよ、死者どうこうは、茜ちゃんの領域だよ」
「あぁそうなの?」
「そうだよ、生死を司る女神でしょ?死者を使うのも浄化させるのも茜ちゃん次第だし、だれも止めたり咎めたりしないよ、どのみち最後には成仏させるんでしょ」
「まぁね…まぁ行こうか…」

メグの手を取って体を浮かせて飛ぼうとすると

「飛ぶのダメ!」
「何でよ…」
「私の役割がなくなるじゃん!茜ちゃんの護衛も兼ねてるんだからね?置いて行っちゃだめだよ」

護衛の為に居るの初めて知った…

「そうなんだ、ってかメグ人型でも、強いの?」
「ふっふっふっふ!あまり手加減できないけど魔法でも近接でも任せなさい!」

なんか色々と壊しそうな気がするんだけどな…壊さないように対応してほしい…
野戦なら問題なさそうかな…この先あるのかな…

「そか…とりあえず、南のヘイム平原に行くんだけど…」
「はいよ~」

狼化してくれたので、乗る

「場所ってわかるの?」
「もちろん!」

そう言って駆けてくれる。

暫く駆けると、急に夜が昼になったように明るくなり

「ん?」
(警告、死者の守護者と共鳴し、ヘイム平原全域の性質が変化しました)

メグとサポートシステムが同時に反応した。
15万のアンデットとかいってたし…誰かの記憶かな…

「ねぇ、メグ…ヘイム平原全域の性質が変化してるっぽい」
「あぁそれでか~結界か何かかと思ったよ」
「ヘイム平原って結構広いの?」
「広いよ~ここから東に、レッド山脈ってのがあるんだけど、その麓から海までの全域がヘイム平原なんだよ」

東と思しき方向を見ると、レッド山脈と思える山が見える…山脈…?山が一つあるようにしか見えないけど…反対側は、かなり遠くに海も見える

「ねぇ、山脈って山が連なるやつの事だよね…あれって、山1つじゃん」
「ここ、山脈の始まりの場所だよ、ここから反対側の海までずっと山が連なってるんだよ」
「へぇ…なんでレッド山脈って言われてるの?」
「そりゃ、もうちょっと奥に行くと、真っ赤な粘土が取れるんだよ、それが由来じゃなかったかなぁ、レッド山脈の麓をそって歩くとガレンって街があってね、その赤粘土を利用したレンガや、焼き物の産地なんだよ」

あぁ、ナンシーの味方になってくれるって言ってたところか…
とりあえず、状況が変わった事で、メグは駆けずに歩いてくれてる

「メグの中でヘイム平原って、どんな所なの?」
「臭いところ」

即答した…
臭いって…腐敗臭って事…?

「臭いの?」
「そうだよ~このあたりは、アンデットのせいで臭い臭い…鼻がもげるかって思える位に…」
「今は?」
「そんな事全くないね~アンデットの匂いもしない」

やっぱり誰かの記憶かな…
しばらく歩くと、小高い丘の上についたのか、前方の丘の下にかなり多くの人がいる、多くの種類の旗が上がっていて、剣や槍に、斧がついた槍、鎧兜…兵士かしかもざっくり、100人位単位でまとまって、それが100以上あるのが解かる

「これは、このあたり一帯の強者の記憶だね…しかもあの旗見る限りヘイムの悲劇って言われる戦なのかな?」
「なにそれ、ヘイムの悲劇って」
「そうだねぇ、今から600年位前に行われた、ヴァンパイアと人の戦争だね、当時は、この大陸の殆どの領は、ヴァンパイア達の国でね、人、エルフ、ドワーフ、獣人達は奴隷や、彼らの食事という扱いだったんだよ」
「へぇ…」
「そんな中で、最初に、ヴァンパイアに立ち向かおうとしたのが、ストレリチア南部の港町に居た、リチアって人だったんだよね~、んで、様々な種族が手を取り合っていろいろな方面からの攻めたんだよ。ちなみに、お母さんやネア様もこの戦争に参加してるんだよ」
「そうなんだ、もしかして、学園とか王国の旗に白狼が描かれてることと関係してくる?」
「関係してくるよ、この話は、レイク王国、オーガスタ王国、カトレア王国、グリーンヒル王国この大陸すべての国の建国の話として語り継がれてるはずだよ、続けるね」
「あぁうん、ごめんごめん」
「ネア様やお母さんは北部の今のレイク王国方面から攻めて、レイク王国、グリーンヒル王国、オーガスタ王国、旧カトレア王国領の解放してね、更には現帝国領の殆ども解放していったんだけど、南部は今のストレリチア王国領の開放まで成ったんだよね、ただ、ネア様と、お母さんの神2柱がいる北部戦線とは違って、こっちは人種達だけだったから北部戦線程安定はしてなくてね…そんななか、最後の決戦と言われたのが、このヘイム平原での戦だったんだ」
「悲劇といわれる何かが起きるって事?」
「そうだね、この時点でヴァンパイア族自体がかなり数を減らしてたんだけど、当時というか今もヴァンパイアの王を語ってるやつが、この戦にいてね、この戦が終わるころには、ヴァンパイア族も片手で数える程しか残らなかったんだけど、解放軍の長だった、リチアが討たれちゃうんだ…それだけじゃなく、リチアを支え続けたアレクサンダー将軍等多くの英雄が命を散らした戦なんだ」

最終決戦にふさわしく、両者壊滅状態になった戦か…
したら、おそらくは…

「そっか、んじゃそのリチアかアレクサンダー将軍の記憶といったところかな」
「多分ね…いま前の方で馬に乗ってる大きな人がアレクサンダー将軍じゃないかな?」

兵士たちの前の方で馬の乗り何か熱く語ってる感じの男性か…
なんというか、立派な髭をしてらっしゃる…
流石にこの場所まで聞こえないか…
その後方にいるのは…杖を持ち胸当てを付けたポニーテールの若い女性だ
多分リチアかな…そう思った瞬間
彼女と目があったと思ったら…
しおりを挟む
1 / 5

この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!

【完結】私だけが知らない

ファンタジー / 完結 24h.ポイント:333pt お気に入り:2,358

今度こそ穏やかに暮らしたいのに!どうして執着してくるのですか?

恋愛 / 連載中 24h.ポイント:31,574pt お気に入り:3,447

わたしが嫌いな幼馴染の執着から逃げたい。

恋愛 / 連載中 24h.ポイント:24,162pt お気に入り:2,665

お菓子店の経営に夢中な私は、婚約破棄されても挫けない!

恋愛 / 完結 24h.ポイント:468pt お気に入り:1,457

踏み出した一歩の行方

BL / 完結 24h.ポイント:85pt お気に入り:65

【R18】幼馴染が変態だったのでセフレになってもらいました

恋愛 / 連載中 24h.ポイント:305pt お気に入り:39

私が産まれる前に消えた父親が、隣国の皇帝陛下だなんて聞いてない

ファンタジー / 連載中 24h.ポイント:248pt お気に入り:4,217

あなたにはもう何も奪わせない

恋愛 / 連載中 24h.ポイント:47,549pt お気に入り:2,725

処理中です...