【完結】元ヤンナース異世界生活

川原源明

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第5章 VSオダマキ帝国戦争

第98話 VSオダマキ帝国戦13 ヘイムの悲劇の記憶と蘇生実践

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多分リチアかな…そう思った瞬間
彼女と目があったと思ったら
彼女の記憶が流れ込んできた…
ユーリディスの時とは違う、まるでリチアになったような感触…

「諸君らきけ!敵軍は200も居ない!こちらは1万だ!北部よりネア様とフェンリル様も駆けつけてくれる!この戦争を今日で終わらせるぞ!」
「「「「「お~~」」」」」

大きな長い槍を持ったアレクサンダー将軍と思しき男が兵たちに向かって激を入れてる
200VS1万どう見ても圧倒的勝利って状況だけど…
これがどうやってこっちが壊滅状態になるんだ…?

少し時が進み、戦が始まる、最初は有利と思える状況だったけども…
時がたつにつれて
味方部隊の全滅と一部味方がヴァンパイア化するという報告が相次ぐ

「報告!左翼が全滅しました!一部の味方がヴァンパイアになり味方を攻撃!」
「良くない報告が続きますね…」

なるほど…
恐らくは、ヴァンパイアに咬まれるか、彼らの血を浴びたりしたんだろうな…
目・口・鼻からはいって感染とかしてそうだし…
これって…大勢で行くのは悪手だったんじゃなかろうか…
それに…刃物はダメな気がする…返り血でヴァンパイア化なんて…
素手か木刀、鈍器で胸部のコアを狙うのが一番って所かな…
感染予防にワクチン作れないかなぁ…

ん!?ってか今…日中じゃん!相手さんもディウォーカーなのか!
って600年も前なら人としてすでに死んでるか…

その後は、相手が減ったり増えたりを繰り返す中
こっちは確実に減少…良くない状況が続く中、

「報告、北部よりネア様、フェンリル様、秋津様援軍が到着しました!」

秋津…?日本人の名前じゃん!転移者かな? 

「ネア様が到着した!皆の衆もうひと踏ん張りだ!」
「「「「「お~~」」」」」

援軍が来てからは、一方的にヴァンパイア達が減っていく報告がもたらされる。
ヴァンパイア達も只やられるだけじゃなく奮戦してるようで

「アレクサンダー将軍討ち死に!」

1人の将の死の報告が入ってきた。陣中に悲壮感が漂う…
その中で、刀を腰にさし着流しを着た壮年の男性がリチアのもとに来た

「姫様久しぶりですね、ネア様よりあなた様の護衛につくように命じられました」
「秋津様、お久しぶりです。元気にされてましたか?」
「えぇ、主の元で元気にしてましたよ」
「そうでしたか、此度は援軍に来てくれてありがとう」
「いえ、ヴァンパイア討伐は主の望みですから」

ん~結構古くからの知り合いなのかな…?
恐らくは壮年男性のいう主ってのは、ネアの事だろうし

「ノリ!そっちにいったぞ!」

お?若かりし頃のソラリス学園長…
といっても今と見た目がほとんど変わってなくない…?
狼型じゃなくて人化して参戦してたのか…
この時から状況が大きく変わる、二人のヴァンパイアが本陣に突っ込んできたのだ

「あぁ!姫様下がっていてください!」
「えぇ」

リチアも秋津の後ろに下がり、杖を構え魔法を撃ったり、防御魔法展開したりとするも
じりじり押されていく
ネアやソラリス学園長は、離れたところで
他のヴァンパイアの相手をしていてこっちには来ない
ヴァンパイア達も死兵と化して腕がなくなろうとも足がなくなろうとも近くの一般兵に血を浴びせて眷属化し、失った手足を補充する

すごくカオスな状況が目の前に広がってる…
ネアが相手にしていた1体は戦いの最中に灰になって消えた…人として死んでデイウォーカーじゃなくなったのにもかかわらず日を浴びたからかな…

秋津と呼ばれた男が1人で、2体のヴァンパイアを抑えているも片方は確実にこっちを狙ってる。

「おまえがリチアだな、お前だけでも道連れにしてやる!」

そう言って手に着けていた爪手甲で、秋津の刀を受け流し一気にリチアへ迫り、お腹を殴るようにし爪を突き刺す。

「永遠にこの地で彷徨え!」

リチアを黒い霧が一瞬包みこむ、リチアも負けじと腕をつかみ、相手のコアに向けて魔法を放ち消滅させるも、膝から崩れ落ちた
この傷じゃ…無理だな…ってか今の黒い霧ってなんだ…

「姫様!」
「よそ見するなよ」
「っち」

秋津と対していたヴァンパイアが大きな声で

「目的は達した!生きて逃げよ!」

それを聞いたネアとソラリス学園長が相手をしていた
ヴァンパイアが今度は逃走に切り替えた
秋津が相手をしていたヴァンパイアも同様に逃げ

「ラテ!逃がさないで!」
「あぁ!」

ネアの一言に、ソラリス学園長が狼化しヴァンパイアを追う
秋津は自分が相手をしていたヴァンパイアを追い始めた

リチアの記憶はここで途切れてる…
さてどういうことだ…?黒い霧が何なのか…

「茜ちゃん大丈夫…?もう戦争終わったよ?」
「あぁ…うん…リチアの記憶が流れ込んできてた」
「そっか、最後の最後で呪われてたね…」
「呪い?」
「そうだよ、スキルに呪術とか持ってたんじゃないかな?」

まぁ魔法が存在する世界に呪術があっても不思議じゃないけども…
ただそれが目的ってのは何だろうか…?

「リチアに呪いをかける事が目的だったって事?」
「違うんじゃない?敵の頭を殺す事だったんじゃない?ヴァンパイアなんて増えるし再起図るにしても相手の頭がいないほうがいいじゃない」
「なるほどそっちか…」

さて、いつかの墓所と同じ展開なら、リチアの所に行かないとかな…

「メグ、ちょっとリチアの所に行ってくれない?」
「うん?はいよ」

メグは、リチアの側まで駆けてくれた
メグから降りて仰向けに倒れてるリチアに触れると…
日中のように明るかった周囲が、真っ暗闇に…
ぇ…?

「あら?記憶の領域に入る前の所に戻ってきちゃったね」
「ぇ~?さっきの場所に行ける?」
「はいよ~」

しばらく歩くと、記憶の世界の時見下ろした丘の上かな?暗くてわからないけども

「…って…リッチやらデュラハンがいるんだけど…それよりも…アンデットに囲まれてるし…」
「ん…?全く見えないんだけど…」

強い光の玉をイメージして上空に投げる
すると周囲が照らし出されてびっくりした…
メグの周りに大量のスケルトンやゾンビ…
襲ってくることもなく、只ついてくるだけの存在…
おまけにメグが言ってた本陣があったと思しき所にデュラハンとリッチらしき者がいる…
リッチは骨に黒くボロボロの長いローブを着てる
しかもリッチと目が合うし…目玉がないのになぜそう思ったのか…?何か訴えてる感じがあるけど…
デュラハンは、首無しの馬に記憶の領域でみた、鎧と槍を右手でもち、左脇に、自分の首を持ってる…ちょっとグロイな…

「あのリッチ、あの子だよ、魔力の流れが全く同じだし」
「もしかしてデュラハンは、アレクサンダー将軍?」
「じゃない?持ってる槍に見覚えあるし」
「二人ともこの地に縛られてるとか?」
「じゃないの?私より茜ちゃんのほうがそういうの解かると思うよ」

サポートシステム、彼らと意思疎通可能?

(可能です、両者ともこの地と肉体に魂を縛られています)

なるほど…蘇生可能って事ね…他にも意思疎通可能なアンデットはいる?

(シャドーマンが周辺に数百体います)

あぁ魂だけの存在だから意思疎通は出来るのか、数百も相手するの面倒…
とりあえず、リッチとデュラハンの二人と接触するか…

「メグ、あの二人の所に行ってくれない?」
「はいよ」

アンデット達が邪魔だな…と思ったら
周囲のアンデットが、リッチ達への道をあける
これ既にうちの支配下に居たり…?

(肯定、既に茜さんの支配下に居ます)

特に何もしてないんだけど…
まぁいい、リッチとデュラハンのもとに行こう

近寄っていくと、リッチは跪き頭を下げ、デュラハンも首無しの馬から降りて槍を置き自分の首を前に置き、跪いた。

「えっと…?なんで跪くの…?」
((ネア様と、ご同類のお方とお見受けしました))

記憶の領域で聞いたリチアとアレクサンダー将軍の声だ
同類といえば同類なんだろうけど格が違うと思うんだけどな…
フェンリルも代替わりしてるし…
とりあえず、お願いを聞いてもらえるかな…

「えっと…お願いがあるんだけど」
((っは!なんなりと!))

なんか、このノリやり難い…

「これから帝国との戦があるんだけど、ヴァンパイアが多くてね、力を貸してもらえないかな?」
(宿敵との対決喜んでお力になりましょう!)
(私もアレク同様に、お力になります)

2人とも即答か、

「んじゃ、手伝ってもらえる対価として、今世での生と来世での生どっちがいいかな?」
(俺は…いえ、自分は今世での生を望みます!あれからどれくらいの時が経ってるかわかりませんが、今の世を見てみたいです!)
(私もアレク同様でございます)

…来世って選択肢は彼らの無いのかな…?
死んで彷徨い続けて早600年何を思い続けたんだろうか…

「そっか…アレクもリチアも、うちに対してはそんなに畏まらなくていいからね、今からでいいかな?」
(自分らの名前を知っておられるのですか?)
「そりゃね、二人の最後の戦争の記憶を見せてもらったしね」
(そうでしたか…先ほど私の頭の中にあの時の記憶が蘇り、違和感がありましたが…)

まぁ多分それが踏み込んだ時なんだろうけども…
さて、どちらからやるか…
というか…初めてだし、実験的な意味を込めて馬から…
首のないアレクサンダー将軍の馬に触れる…
すると、うちの身体が淡く光りはじめた…船の時と同じだ…
この世界に来て最初の頃に馬を診たおかげで馬の構造が解かる
あの時の記憶を思い出しながら触れている馬の修復をしていく
心臓も問題なく動き始めたかな…
可能なら、丈夫な体と卓越した能力を与え、この子が主の最期の時までケガや病気をしませんようにっと…
すると、纏っていた淡い光が上に弾けてゆっくりと触れていた馬に吸い込まれていく…
あぁなるほど、あの光の粒が降り注ぐ光景は船に吸い込まれていく現象だったのか…
馬がこっちを向き

「解放してくれてありがとう~お腹すいたんだけど~」

…馬から女の子の声が…解放ってどういうことだろうか…?
そういえばうちって…馬ともやり取り出来たな…
うちの手を噛んでくる、痛くないし甘噛みって奴かな…?

アイテムボックスからニンジンを取り出し、与えてやると、喜んで食べていく

(…ジュリアが蘇った…)

一連の様子を見ていたアレクサンダー将軍が
この子の名前がジュリアなのかな?
ニンジンを食べ終えるともう1本とねだる様に手を噛みついてくる…
うちの手がべとべと…仕方ないので、ニンジン数本をだして床に置いてく

「おぉ~ありがと~」

これでしばらく大丈夫だろう…

「さて…次はどっちからやる…?」

2人は見合わせる
床に置いてある首と見合わせる姿は何と言うか…

(私からお願いしてもよろしいですか?)
「いいよ、手を貸してくれる?」

リッチが右手を差し出してきたので手の骨に触れる、
馬の時と同様に淡い光を纏い始める
四肢の先端から修復していく
ってか…このボロボロローブだけじゃ…
このまま修復したらあられもない姿を晒す事になりそう!
サポートシステム!

(っは!何か御用でしょうか)

彼女の修復に合わせて、適当な大きさの服を着せてあげてくれない?

(了解しました)

修復していくと…ブーツとジーンズに、Tシャツとパーカーだ…
うちのやつか…まぁいいか
肉体の修復は十分!魂はどうすればいいのだろうか?
そもそも、医療に魂がどうのこうのってないし…わからん…

(身体の修復のみで問題ありません)

んじゃ修復は、これで十分かな
んじゃ最後に、魔法使いとして最高の存在になれるように
うちにできる最大限の身体能力の強化!最期の時まで病気やけがをしませんように!
纏っていた淡い光が上に弾けてゆっくりとリチアに吸い込まれていく
ジーンズにパーカーを着た今風の格好をしたリチア…

「望みを叶えて頂き、ありがとうございます。」
「本当に良かった?」
「えぇもちろんです」
「体に違和感がないか確認してね、一応おまけしてあるから」
「はい、ありがとうございます」

さて、次は、アレクサンダー将軍だ

「んじゃ、将軍、首を元の位置に置いて、手の防具を外してもらっていい?」

デュラハンは、うちの指示通りに動いてくれる
手の防具を外すと骨かと思ったけど肉が付いてる
600年経ってるのに肉が腐らないアンデットミステリー!
そんなことを思いながら手に触れる…冷たい…氷を触ってるような冷たさ…
リチアと馬の時と同様に淡い光を纏い始める
まずは、先端から心臓に向けて修復していく、
首の切断面も慎重に神経、血管、骨、筋肉、皮膚と修復…
これで終わりか、
ならば、最後は、個人的に最強の武士になれるように、うちにできる最大限の身体能力の強化!最期の時まで病気やけがをしませんように…
すると、纏っていた淡い光が上に弾けてゆっくりと彼の身体に吸い込まれていく

「さて、どうかな?いろいろとおまけしておいたけども」
「おぉ?首がつながってる!」

そりゃつなげたからね…
ってか見につけて衣服に武具がボロボロだな…

「ねぇ、将軍、鎧と武器貸してくれない?」
「あぁ…どうするんだ…?」

そういって、鎧を外し、防具一式と槍を預かる
ん…?槍に違和感がある…まぁいいやアイテムボックスに収納し新品化しコピー!
コピーしたものを将軍に返していく

「はいこれ、」

新品化した槍と防具一式を返していく

「こりゃ全部新品じゃないか…こんなことまでありがとよ!」
「質問なんだけどさ…槍ってなんか曰くつき?」
「曰くなんてとんでもない!こいつは暗黒竜ティアマトの牙からできてる槍なんだぜ」

暗黒竜の牙ね…体の一部なわけで…やってみたい衝動が…
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