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第5章 VSオダマキ帝国戦争
第132話 幕間 ガッザラとナット秘技の伝授とお願い
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ガッザラ視点
「その技術を教えてもらっても?」
「構いませんよ、せっかくだし何もついてない2本でやりましょうか」
そういうと、師匠が、小さな複数の魔石?を出した
「師匠、そいつは魔石か?」
「ですよ」
「色を見るに無属性か?」
「ですね、1つ目は魔石を使った方法で、属性付与したければ、属性の魔石があればできますよ」
「ほぉ」
魔石をどうするのだ?そんな疑問しかわかない
「さて質問です。魔石は何からできているでしょうか」
「そりゃ魔素からだろ?」
「そうです、人種や魔物なんかの体内にできますね」
「ん?人にもできるのか?」
魔物の体内にあるのは聞いたことがあるが、人種の体内にあるのは聞いたことがない
「できますよ、長寿種の方々は高い確率で、もってますね、話がそれるんで、これまでで」
「すまん」
「いえいえ、んじゃ魔法はどうやって使います?」
誰もが解かるようなことを
「そりゃ呪文を詠唱して使うな」
「まあそうなんですが、求めてる答えじゃない」
「どういうことだ?」
「魔法は、適正がありますよね、適正が無くても多少は使えますよね」
「だな」
「なぜですか?」
「そりゃ、日々見てるからじゃないか?」
「まぁそうですね、魔法は呪文詠唱とかはどうでもいいんです、イメージが出来れば使えるんですよ、高度な魔法程適性がないとイメージしにくくなるから使えなくなるだけなんで」
「なるほど、するとイメージが大事という事か?」
「そうです、ガッザラさんは、何を思って作りますか?」
「……無心だな」
「そこなんですよ、自分は、基本オーダーメイドでしか作らないんです、作るときに
使い手にどうなってほしいかイメージして作るんですよ」
「なるほど」
そう言われれば思い当たる節がある、
今まで、付与効果ついたのは、使い手から依頼を受けた時だけだ
確かに、使い手が望んだことを思いながら作ると付与効果がついていることが多かった
「思い当たる節があるようですね」
「あぁ、作る過程で付与効果については理解した魔石はどうするんだ?」
「こっちはですね、水と同じで、気体、固体、液体って変化するんですよ」
聞きなれない単語が出てきた……
「気体?液体?固体?」
「ありゃそこからですか?」
「学が無くてすまんな」
「いえいえ、気体というのは魔素で言う、空気中を漂ってる魔素の事を指します」
「なるほど、水も気体になるのか?」
「なりますよ、鍛冶をやっていれば、叩いた金属を水で冷やしますよね?」
「そうだな、あ……」
金属を水で冷やす時に、一気に煙が上がる
冷やした後に、水の量が減っていると思っていたが
当たり前すぎて疑問にすら思わなかったな
「わかりました?」
「あぁ、あの煙は水なのか」
「水蒸気というんですけどね、液体の水が気化した状態です。」
「なるほどな、すると固体ってのは、氷か」
「そうです、魔素、魔石にも同じような状態があります。」
「魔素が液体になるのか……?」
「なりますよ、水の場合は、冷やせば氷、温めれば水蒸気なんですが、魔素は違います。圧縮したら魔石、魔石から液体にするのは、冷やすんですよ」
「ほう……?どれくらい冷やすんだ?」
「そうですね、具体的にどれくらいというのはあれですが、大体-20℃位ですかね」
-20℃と言われてもピンとこない
「師匠悪いが、どれくらいなのかが解らん」
「あ~そうですね……」
師匠が、少し困った表情をしていたが
やがて何か思いついたように
「んじゃ、ちょっとこの部屋の中を-20℃にしますよ」
「あ?どういうことだ?」
そう言った瞬間、いつもは、暑い、この鍜治場が一気に冷え込んだ
「何をしたんだ…… ものすごく寒いんだが……」
寒いと言うか、痛い……
全身が……
目の前の師匠は、
そう言った感覚がないのか平然としている
「これが、-20℃の世界です。」
「わかった、ものすごく寒い状態だと言うのはわかった…… 元に戻してくれ……」
「はいはい」
師匠が、そう言った瞬間、元の温かさに戻ったが、寒暖差で体がおかしくなりそうだ……
一気に汗が噴き出てくる
「んで、今何をしたんだ?」
「自分の固有魔法と言えばいいですかね、熱の与奪魔法と言えばいいんですかね」
「熱の与奪?4元素と光と闇じゃないのか?」
「ですよ、自分は、その6属性はほとんど使えませんけどね」
どういうことだ?
そもそも、この世界には、4元素と光と闇の6属性のみ
幼い子でも知っているレベルの知識だ
例外があるとすれば、精霊契約位だろう、
先代フェンリルが、時の精霊を使役していたのは有名な話だが……
「精霊契約なのか?」
「あ~自分も精霊契約はしてますけど、関係はないですね、固有魔法なんですよ、自分だけが使える魔法と言ったところです。その対価として、6属性魔法はほとんど使えませんけど」
そんなことが、可能なのだろうか?
可能なら、鑑定させてもらいたい
そんなことを思っていると、
師匠が金属のボウルを取り出し魔石をその中にいれた。
「はいはい、んじゃ続けますよ、この魔石を冷やすと…… こんな感じで液体になります。」
複数の小さな魔石が、一瞬にして透明の液体になった。
水と言われれば水と思える透明な液体だ、
冷やして液体なら、温めたら固体の魔石になるのか?
「これは、温まったら、魔石になるのか?」
「ならないですね、魔石は温度云々じゃなくて、圧縮とからしいので、温めると魔石にはならないけど、気体にはなりますね」
「そうか、それでその液体をどうするんだ?」
「これをですね、付与したい武器に思いを込めながら塗るんですよ」
「塗るのか、いつか剥げそうだな……」
「正解!正直、刃の部分に塗ったりすると、直ぐに効果なくなりますね、まぁ柄の部分に塗っておけば、柄を外して掃除とかしない限りって感じですけどね」
「なるほどな、その技術は、秘術とかそういうレベルだと思うのだが、ワシに教えてよかったのか?」
「構いませんよ、そもそも魔素液自体が簡単に手に入らないですからね」
「そうだな、あんなに寒い所は、この大陸にはないだろうからな……」
「まぁ、水系魔法の使い手に、氷部屋を作ってもらうとかすれば……」
「現実的じゃないな、だがそれしか方法がないのか……」
「あとは、魔素液が、地上に噴出している所ですかね」
「どういうことだ?」
「魔素の濃いエリアってありますよね?」
「あぁ、このあたりだとリズベン火山だな」
「魔素の濃い所って、地下の浅い所に魔素の地脈が走ってって、その魔素が、気体か液体のどちらかなんですよ」
「なるほどな、リズベン火山はどうなんだ?」
「さぁ、火山だし、おそらくは気体でしょうね…… まぁ、鍜治場を借りた、お礼って事で分けますよ、自分は、いくらでも調達できるしね」
「すまんな、色々な事を教わった身としては、こちらがお礼をしなければならんのだが」
「構いませんよ、それじゃあ、もう一つの方法ですよ」
「お、おう」
「こっちは、魔素液を使う方法とは違って、永続的です。と言っても気づいてそうですが、今の状態を完成としない事です。さらに手を加えて、その際に思いを込めればいいんです」
「なるほど、完成としないで手を加えればいいのか」
「そうです、まだ作業工程なので、いくらでもね」
「だがこの刀身は、これで完成のように思えるんだが、他にどうやって手を加えるんだ?」
「簡単な話、刀身に彫刻を施したり、柄の部分に自分の名を刻んだり、銘を刻むんですよ」
「なるほどな、刀身を作り終わってから一度鑑定して、不足分があれば、名や銘を刻む際に追加できるのか」
「ですね、まぁ1工程ごとに鑑定して調整してもいいし、ただまぁ、簡単に付与効果は、つかないんですけどね」
「そこら辺は自分で色々やってみよう」
「えぇ、色々やってみてください」
ふと思った事をば
「ところで師匠、その熱の与奪の固有魔法があるんだったら、鍜治場で鍛冶をする必要があるのか?道具もそろってるようだし、どこでもできそうだが」
「それは、ちゃんとした場所でやるほうが、集中できるし、身が引き締まるんですよ」
「なるほど、言わんとしてる事は理解した」
すると、師匠が神妙な顔つきで
「ガッザラさん、一つ聞いても良いですか?」
「なんだ?」
「ガッザラさんに、刀の制作を依頼したのは、どんな方ですか?黒髪の女性じゃありませんか?」
「っ!?なぜそう思った?」
「そうですね、刀を使うのは、秋津出身の剣士が多い、ただ秋津出身の人がこちらの大陸まで来る事は少ない、理由は、刀を作る技術が無い為、もし刀に何かあった時の事を考えると……」
「そうだな、このあたりじゃ、刀を作る技術に関しては、知っている者は居ないと言ってもいいからな……この大陸に1人いるのか怪しい所だ……」
「そうですね、ドワーフ国のハーブティッサにも行きましたが、作れる人は居ませんでした」
「だろうな……秋津の国の秘技なのか?」
「どうでしょう、刀匠によると思いますが一子相伝とか、弟子の数は絞ってると思いますよ」
「秋津の国に行った事があるのか?」
「秋津の国に行った事はないです、ただ知り合いに、秋津出身の冒険者がいますね」
じゃあなぜ作り方を知っているのだ……?
1週間師匠から教わったが、鍛冶の基本を知っている前提でも、
作り方を習得したと思えない、大体の流れとそれぞれの工程のコツ位だろう
短命の人族が、1から学ぶとなれば、10年20年いや生涯かかるレベルだ
だが、どうみて、師匠は20代半ば…冒険者カードの登録時期の事を考えれば
登録の最低年齢が5歳って事を考えると、最低でも30歳だ、それでいてSランク……
あり得ないだろ……鍛冶を極め、冒険者としても最高ランクとか……
「師匠は、いったい何者なんだ……?秋津に行ったこともないのに、何故作り方を知っている?」
「ん~そこで、質問した黒髪の女性の話になるんですが、自分が違う世界から来たと言えば信じますか?」
「っ!?」
信じるも何も、嬢ちゃんが、異界の女神の加護を持っていた……
そうなれば、師匠が若くして、鍛冶を極め、
冒険者としても最高ランクにいるのも納得は出来る
「もしや…… 師匠も使徒様ですか?」
「まぁ、ネア様の加護は持ってますよ、それでその女性を自分は、探してるんですよ」
「理由を聞いても?」
とたんに師匠の顔が真っ赤になった
それを見て、察した、おそらくは妻とか恋人だったんだろう
「あはは、恥ずかしながら、前の世界で、最愛の恋人だったんですよ。彼女を追ってこの世界に来たんです。」
「なるほどな、師匠とは言え、客人の個人情報は渡せんが」
「が?」
「その客人に師匠の話をする事はできる。ただ嬢ちゃんは気まぐれな風のような人だからな、いつ来るかわからん」
「そうですか、じゃあこれを見える所に置いておいてもらっていいですか?」
そういって、師匠が、わしの目の前に差し出してきたのは、
腕が左右6本あり、3面の顔を持つ奇妙な人型の像だ
「これは?」
「自分が居た世界の、戦神と言ったところですかね、自分が思ってる人なら、何らかの反応があると思います」
「わかった、カウンターの上に置いておくとしよう」
「ありがとうございます。そうと決まったら、ダマスカスの刀に彫刻をしよう!」
「ワシはどうすればいい?」
「この魔素液を使って2本の刀身に付与の練習をしてみては?」
「お、おぅ」
そう言って、師匠はダマスカスの刀に、なにやら花の彫刻を始めた
ワシは、師匠に言われた通り、魔素液を使った付与の練習をするも
なかなか、付与できぬ……
出来ても切れ味上昇が付与され少ししたら消えている……
これはどういうことだ?イメージが弱いのか?
試行錯誤しながら練習をしていると
「出来た!ガッザラさん、これ鑑定して!」
そう言って渡されたのは先のダマスカス製の刀に綺麗な彼岸花が咲き乱れている
おまけに、木で出来た柄が付いてる
鑑定すると驚くべき事が…
―――――――――――――――――――――――――――――
ダマスカス製倭剣:彼岸花 最上大業物 ナット作
特殊効果
振るうと、彼岸花の花びらが舞い散る幻を見せる
付与効果
切れ味上昇10・強度上昇10・軽量化10・
―――――――――――――――――――――――――――――
特殊効果?
付与効果がすべて10になっている……
こいつは聖剣と言われても差し支えの無い刀だろ……
特殊効果を見てみたい!
「銘が、彼岸花になっとる、おまけに、すべての付与効果が10になっとる、特殊効果で、振るうと彼岸花の花びらが舞い散る幻を見せると出ているんだが……」
「お!イメージ通りの効果が出ましたね!」
「特殊効果ってなんだ……?」
「ん~なんなんでしょうね?遊び心が反映されたやつですかね?ちょっと貸してください」
そういって、師匠が刀を手に取り、軽く素振りをすると……
赤い彼岸花の花びらが舞い始めた……
地面の落ちると消える
何とも幻想的な光景だった。
「やばいな……こんなことができるのか……」
「なんだ、師匠も初めてやったのか?」
「えぇ、これまで特殊効果なんてついたことなないですね~ただ、花の彫刻しているときに、彼女が、風が吹く彼岸花畑を思い浮べて掘っていたんですよ。」
「イメージか……」
「ですね、それじゃあ、ガッザラさん、先の像に何らかの反応を示したら、茜という名前も出してください!前の世界での名前です。自分は秋津直人、この世界では、ナットという名前を両親から貰っています。そして自分が思っている子なら、この刀を渡してください、彼女の為の刀だから」
茜、そいつは嬢ちゃんの名だ……
もう確定だろう、嬢ちゃんが師匠の想い人だ
それからは、師匠がこの世界に来た経緯を聞いた。
そして、この刀に込められた想いも……
そして、師匠は、「用事が済んだら、また、ここにきます!そのときは、修行の成果を見せてくださいね!」そう言って、翌日の鍜治場を去った。
「その技術を教えてもらっても?」
「構いませんよ、せっかくだし何もついてない2本でやりましょうか」
そういうと、師匠が、小さな複数の魔石?を出した
「師匠、そいつは魔石か?」
「ですよ」
「色を見るに無属性か?」
「ですね、1つ目は魔石を使った方法で、属性付与したければ、属性の魔石があればできますよ」
「ほぉ」
魔石をどうするのだ?そんな疑問しかわかない
「さて質問です。魔石は何からできているでしょうか」
「そりゃ魔素からだろ?」
「そうです、人種や魔物なんかの体内にできますね」
「ん?人にもできるのか?」
魔物の体内にあるのは聞いたことがあるが、人種の体内にあるのは聞いたことがない
「できますよ、長寿種の方々は高い確率で、もってますね、話がそれるんで、これまでで」
「すまん」
「いえいえ、んじゃ魔法はどうやって使います?」
誰もが解かるようなことを
「そりゃ呪文を詠唱して使うな」
「まあそうなんですが、求めてる答えじゃない」
「どういうことだ?」
「魔法は、適正がありますよね、適正が無くても多少は使えますよね」
「だな」
「なぜですか?」
「そりゃ、日々見てるからじゃないか?」
「まぁそうですね、魔法は呪文詠唱とかはどうでもいいんです、イメージが出来れば使えるんですよ、高度な魔法程適性がないとイメージしにくくなるから使えなくなるだけなんで」
「なるほど、するとイメージが大事という事か?」
「そうです、ガッザラさんは、何を思って作りますか?」
「……無心だな」
「そこなんですよ、自分は、基本オーダーメイドでしか作らないんです、作るときに
使い手にどうなってほしいかイメージして作るんですよ」
「なるほど」
そう言われれば思い当たる節がある、
今まで、付与効果ついたのは、使い手から依頼を受けた時だけだ
確かに、使い手が望んだことを思いながら作ると付与効果がついていることが多かった
「思い当たる節があるようですね」
「あぁ、作る過程で付与効果については理解した魔石はどうするんだ?」
「こっちはですね、水と同じで、気体、固体、液体って変化するんですよ」
聞きなれない単語が出てきた……
「気体?液体?固体?」
「ありゃそこからですか?」
「学が無くてすまんな」
「いえいえ、気体というのは魔素で言う、空気中を漂ってる魔素の事を指します」
「なるほど、水も気体になるのか?」
「なりますよ、鍛冶をやっていれば、叩いた金属を水で冷やしますよね?」
「そうだな、あ……」
金属を水で冷やす時に、一気に煙が上がる
冷やした後に、水の量が減っていると思っていたが
当たり前すぎて疑問にすら思わなかったな
「わかりました?」
「あぁ、あの煙は水なのか」
「水蒸気というんですけどね、液体の水が気化した状態です。」
「なるほどな、すると固体ってのは、氷か」
「そうです、魔素、魔石にも同じような状態があります。」
「魔素が液体になるのか……?」
「なりますよ、水の場合は、冷やせば氷、温めれば水蒸気なんですが、魔素は違います。圧縮したら魔石、魔石から液体にするのは、冷やすんですよ」
「ほう……?どれくらい冷やすんだ?」
「そうですね、具体的にどれくらいというのはあれですが、大体-20℃位ですかね」
-20℃と言われてもピンとこない
「師匠悪いが、どれくらいなのかが解らん」
「あ~そうですね……」
師匠が、少し困った表情をしていたが
やがて何か思いついたように
「んじゃ、ちょっとこの部屋の中を-20℃にしますよ」
「あ?どういうことだ?」
そう言った瞬間、いつもは、暑い、この鍜治場が一気に冷え込んだ
「何をしたんだ…… ものすごく寒いんだが……」
寒いと言うか、痛い……
全身が……
目の前の師匠は、
そう言った感覚がないのか平然としている
「これが、-20℃の世界です。」
「わかった、ものすごく寒い状態だと言うのはわかった…… 元に戻してくれ……」
「はいはい」
師匠が、そう言った瞬間、元の温かさに戻ったが、寒暖差で体がおかしくなりそうだ……
一気に汗が噴き出てくる
「んで、今何をしたんだ?」
「自分の固有魔法と言えばいいですかね、熱の与奪魔法と言えばいいんですかね」
「熱の与奪?4元素と光と闇じゃないのか?」
「ですよ、自分は、その6属性はほとんど使えませんけどね」
どういうことだ?
そもそも、この世界には、4元素と光と闇の6属性のみ
幼い子でも知っているレベルの知識だ
例外があるとすれば、精霊契約位だろう、
先代フェンリルが、時の精霊を使役していたのは有名な話だが……
「精霊契約なのか?」
「あ~自分も精霊契約はしてますけど、関係はないですね、固有魔法なんですよ、自分だけが使える魔法と言ったところです。その対価として、6属性魔法はほとんど使えませんけど」
そんなことが、可能なのだろうか?
可能なら、鑑定させてもらいたい
そんなことを思っていると、
師匠が金属のボウルを取り出し魔石をその中にいれた。
「はいはい、んじゃ続けますよ、この魔石を冷やすと…… こんな感じで液体になります。」
複数の小さな魔石が、一瞬にして透明の液体になった。
水と言われれば水と思える透明な液体だ、
冷やして液体なら、温めたら固体の魔石になるのか?
「これは、温まったら、魔石になるのか?」
「ならないですね、魔石は温度云々じゃなくて、圧縮とからしいので、温めると魔石にはならないけど、気体にはなりますね」
「そうか、それでその液体をどうするんだ?」
「これをですね、付与したい武器に思いを込めながら塗るんですよ」
「塗るのか、いつか剥げそうだな……」
「正解!正直、刃の部分に塗ったりすると、直ぐに効果なくなりますね、まぁ柄の部分に塗っておけば、柄を外して掃除とかしない限りって感じですけどね」
「なるほどな、その技術は、秘術とかそういうレベルだと思うのだが、ワシに教えてよかったのか?」
「構いませんよ、そもそも魔素液自体が簡単に手に入らないですからね」
「そうだな、あんなに寒い所は、この大陸にはないだろうからな……」
「まぁ、水系魔法の使い手に、氷部屋を作ってもらうとかすれば……」
「現実的じゃないな、だがそれしか方法がないのか……」
「あとは、魔素液が、地上に噴出している所ですかね」
「どういうことだ?」
「魔素の濃いエリアってありますよね?」
「あぁ、このあたりだとリズベン火山だな」
「魔素の濃い所って、地下の浅い所に魔素の地脈が走ってって、その魔素が、気体か液体のどちらかなんですよ」
「なるほどな、リズベン火山はどうなんだ?」
「さぁ、火山だし、おそらくは気体でしょうね…… まぁ、鍜治場を借りた、お礼って事で分けますよ、自分は、いくらでも調達できるしね」
「すまんな、色々な事を教わった身としては、こちらがお礼をしなければならんのだが」
「構いませんよ、それじゃあ、もう一つの方法ですよ」
「お、おう」
「こっちは、魔素液を使う方法とは違って、永続的です。と言っても気づいてそうですが、今の状態を完成としない事です。さらに手を加えて、その際に思いを込めればいいんです」
「なるほど、完成としないで手を加えればいいのか」
「そうです、まだ作業工程なので、いくらでもね」
「だがこの刀身は、これで完成のように思えるんだが、他にどうやって手を加えるんだ?」
「簡単な話、刀身に彫刻を施したり、柄の部分に自分の名を刻んだり、銘を刻むんですよ」
「なるほどな、刀身を作り終わってから一度鑑定して、不足分があれば、名や銘を刻む際に追加できるのか」
「ですね、まぁ1工程ごとに鑑定して調整してもいいし、ただまぁ、簡単に付与効果は、つかないんですけどね」
「そこら辺は自分で色々やってみよう」
「えぇ、色々やってみてください」
ふと思った事をば
「ところで師匠、その熱の与奪の固有魔法があるんだったら、鍜治場で鍛冶をする必要があるのか?道具もそろってるようだし、どこでもできそうだが」
「それは、ちゃんとした場所でやるほうが、集中できるし、身が引き締まるんですよ」
「なるほど、言わんとしてる事は理解した」
すると、師匠が神妙な顔つきで
「ガッザラさん、一つ聞いても良いですか?」
「なんだ?」
「ガッザラさんに、刀の制作を依頼したのは、どんな方ですか?黒髪の女性じゃありませんか?」
「っ!?なぜそう思った?」
「そうですね、刀を使うのは、秋津出身の剣士が多い、ただ秋津出身の人がこちらの大陸まで来る事は少ない、理由は、刀を作る技術が無い為、もし刀に何かあった時の事を考えると……」
「そうだな、このあたりじゃ、刀を作る技術に関しては、知っている者は居ないと言ってもいいからな……この大陸に1人いるのか怪しい所だ……」
「そうですね、ドワーフ国のハーブティッサにも行きましたが、作れる人は居ませんでした」
「だろうな……秋津の国の秘技なのか?」
「どうでしょう、刀匠によると思いますが一子相伝とか、弟子の数は絞ってると思いますよ」
「秋津の国に行った事があるのか?」
「秋津の国に行った事はないです、ただ知り合いに、秋津出身の冒険者がいますね」
じゃあなぜ作り方を知っているのだ……?
1週間師匠から教わったが、鍛冶の基本を知っている前提でも、
作り方を習得したと思えない、大体の流れとそれぞれの工程のコツ位だろう
短命の人族が、1から学ぶとなれば、10年20年いや生涯かかるレベルだ
だが、どうみて、師匠は20代半ば…冒険者カードの登録時期の事を考えれば
登録の最低年齢が5歳って事を考えると、最低でも30歳だ、それでいてSランク……
あり得ないだろ……鍛冶を極め、冒険者としても最高ランクとか……
「師匠は、いったい何者なんだ……?秋津に行ったこともないのに、何故作り方を知っている?」
「ん~そこで、質問した黒髪の女性の話になるんですが、自分が違う世界から来たと言えば信じますか?」
「っ!?」
信じるも何も、嬢ちゃんが、異界の女神の加護を持っていた……
そうなれば、師匠が若くして、鍛冶を極め、
冒険者としても最高ランクにいるのも納得は出来る
「もしや…… 師匠も使徒様ですか?」
「まぁ、ネア様の加護は持ってますよ、それでその女性を自分は、探してるんですよ」
「理由を聞いても?」
とたんに師匠の顔が真っ赤になった
それを見て、察した、おそらくは妻とか恋人だったんだろう
「あはは、恥ずかしながら、前の世界で、最愛の恋人だったんですよ。彼女を追ってこの世界に来たんです。」
「なるほどな、師匠とは言え、客人の個人情報は渡せんが」
「が?」
「その客人に師匠の話をする事はできる。ただ嬢ちゃんは気まぐれな風のような人だからな、いつ来るかわからん」
「そうですか、じゃあこれを見える所に置いておいてもらっていいですか?」
そういって、師匠が、わしの目の前に差し出してきたのは、
腕が左右6本あり、3面の顔を持つ奇妙な人型の像だ
「これは?」
「自分が居た世界の、戦神と言ったところですかね、自分が思ってる人なら、何らかの反応があると思います」
「わかった、カウンターの上に置いておくとしよう」
「ありがとうございます。そうと決まったら、ダマスカスの刀に彫刻をしよう!」
「ワシはどうすればいい?」
「この魔素液を使って2本の刀身に付与の練習をしてみては?」
「お、おぅ」
そう言って、師匠はダマスカスの刀に、なにやら花の彫刻を始めた
ワシは、師匠に言われた通り、魔素液を使った付与の練習をするも
なかなか、付与できぬ……
出来ても切れ味上昇が付与され少ししたら消えている……
これはどういうことだ?イメージが弱いのか?
試行錯誤しながら練習をしていると
「出来た!ガッザラさん、これ鑑定して!」
そう言って渡されたのは先のダマスカス製の刀に綺麗な彼岸花が咲き乱れている
おまけに、木で出来た柄が付いてる
鑑定すると驚くべき事が…
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ダマスカス製倭剣:彼岸花 最上大業物 ナット作
特殊効果
振るうと、彼岸花の花びらが舞い散る幻を見せる
付与効果
切れ味上昇10・強度上昇10・軽量化10・
―――――――――――――――――――――――――――――
特殊効果?
付与効果がすべて10になっている……
こいつは聖剣と言われても差し支えの無い刀だろ……
特殊効果を見てみたい!
「銘が、彼岸花になっとる、おまけに、すべての付与効果が10になっとる、特殊効果で、振るうと彼岸花の花びらが舞い散る幻を見せると出ているんだが……」
「お!イメージ通りの効果が出ましたね!」
「特殊効果ってなんだ……?」
「ん~なんなんでしょうね?遊び心が反映されたやつですかね?ちょっと貸してください」
そういって、師匠が刀を手に取り、軽く素振りをすると……
赤い彼岸花の花びらが舞い始めた……
地面の落ちると消える
何とも幻想的な光景だった。
「やばいな……こんなことができるのか……」
「なんだ、師匠も初めてやったのか?」
「えぇ、これまで特殊効果なんてついたことなないですね~ただ、花の彫刻しているときに、彼女が、風が吹く彼岸花畑を思い浮べて掘っていたんですよ。」
「イメージか……」
「ですね、それじゃあ、ガッザラさん、先の像に何らかの反応を示したら、茜という名前も出してください!前の世界での名前です。自分は秋津直人、この世界では、ナットという名前を両親から貰っています。そして自分が思っている子なら、この刀を渡してください、彼女の為の刀だから」
茜、そいつは嬢ちゃんの名だ……
もう確定だろう、嬢ちゃんが師匠の想い人だ
それからは、師匠がこの世界に来た経緯を聞いた。
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玲央
ファンタジー
【あらすじ⠀】都会で産まれ育ち、学生時代を過ごし 社会人になって早20年。
43歳になった主人公。趣味はアニメや漫画、スポーツ等 多岐に渡る。
その中でも最近嵌ってるのは「ソロキャンプ」
大型連休を利用して、
穴場スポットへやってきた!
テントを建て、BBQコンロに
テーブル等用意して……。
近くの川まで散歩しに来たら、
何やら動物か?の気配が……
木の影からこっそり覗くとそこには……
キラキラと光注ぐように発光した
「え!オオカミ!」
3メートルはありそうな巨大なオオカミが!!
急いでテントまで戻ってくると
「え!ここどこだ??」
都会の生活に疲れた主人公が、
異世界へ転生して 冒険者になって
魔物を倒したり、現代知識で商売したり…… 。
恋愛は多分ありません。
基本スローライフを目指してます(笑)
※挿絵有りますが、自作です。
無断転載はしてません。
イラストは、あくまで私のイメージです
※当初恋愛無しで進めようと書いていましたが
少し趣向を変えて、
若干ですが恋愛有りになります。
※カクヨム、なろうでも公開しています
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