魔力最強の兄と武力最強の妹

虎鉄

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第Ⅰ章 英雄の孫

それぞれの授業後<ライアン&マドル>

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「はーい。じゃあ今日も一日お疲れ様。明日から三連休だからといって武術学問等手を抜かないように。」
明日は帝国記念日。この国が出来た記念の日。
「マドル、後で印刷室まで飼料取りに行ってくれるか?」
「んー、いいぜ。」
俺とマドルは教室を出て、一つ上の生徒会室へと向かった。














「今日の議題は討魔使登録についてです。例年に比べて人数が多いのでギルド用資料が多いので大変ですねぇ。魔力担当官と武力担当官の二人から報告は?」
「では、ルミエールの登録をお願いします。マリサ先生とハリル兄さんからの許可はいただいてます。」
「ちょ、待ちたまえ!」
はい出た頭が固い庶務さん。
「ミッチェル、担任と戦闘教員の許可と生徒会からの許可さえあれば登録は出来ます。それぐらい把握しときなさい。」
「ぐっ」
「んー、ルミエールは四人だよね?」
「はい。」
「分かった。来週から始まる武闘会で優勝したら許可するわ。」
「了解しました。」「よっしゃ!」
武闘会とは1年から3年まで入り乱れたパーティー戦。三日間かけて行われ、会場には不死の結界が張られるので相手の生死を気にすることなく古代魔法だろうがリーシャの英雄スキルだろうがをぶっぱなしても問題ないらしい。
「よし、マドル。訓練いくぞ。お前がもっと強くなれば余裕なんだからな!」
「分かってる!」
「ちょ、君達!まだ会議の途中だぞ!」
「彼らは武力及び魔力担当官だから会議の参加はここまででもいいわ。じゃ、続けましょう。」





















「マドル、食らえ!《溶岩波》マグマウェーブ
火属性超級の《溶岩波》をマドルへ向け放つ。
勿論ここには不死の結界が張られているので死ぬこともけがすることもない。
「ちょ、待て。超級の無詠唱はなしでしょうがぁぁぁ!」
叫びながら溶岩を飛んで避ける。
「こっちからも行くぞ!《竜骨覇》」
「ぐっ!」
マドルのスキルか。こいつは厄介だな!確か不可視の衝撃波を放つタイプだった気がする。
「見えないもの避けるとはやるな。」
「あれれ?マドル君。俺の能力忘れちゃったかな?《心理の眼》。」
心理の眼は見えないものも全て見える。感情とかそこらも。 
「ちっ!本当に厄介だな。じゃあ。」
フッとマドルが消える。いや、正確には物凄いスピードで動くスキル《神速》。
「ふー、」
深呼吸をして眼をつむる。
「ハッ!」
徐に手刀を放つ。
「がはっ!」
そこにはマドルの股間。
「あっ、ヤバイ。マドルごめん。まさかそこに当たるとは………。」
「ぐぉぉぉ、つぶれた………。」
喋れるならいいか。
ふと時計を見ると午後の7時半。 
「そろそろ帰るか。」
「ぐぉぉぉ。」っていってるマドルを引きずり結界の外へ出ると
「あっ、痛くない。」
この結界すげぇなぁ。あの貴族との決闘でもはってもらえば良かった。
そういやあいつなんで死ななかったのかな?わりと本気だったのに。
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