魔力最強の兄と武力最強の妹

虎鉄

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第Ⅰ章 英雄の孫

帝国アルガド防衛戦線

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学校はパニックだった。
闘技場に全ての生徒が集まっていたのが災いだった。そこから広大な学園に八つあるシェルターへ一目散に駆けていけばそりゃそうなる。
「二人ともこっち来い。」
俺はマドルとナツキを引き寄せて《浮遊》を使う。
しかし、下から
「お、おい。君たちどこへ行く気だ!SSSの君達を死なす訳には。」
出たぁ頭が固すぎるうちの庶務ミッチェル。
「っち。お前は避難誘導しろ!会長は?」
「さっき正門の方へ走っていった…ってお前らどこ行くんだぁぁぁぁぁっ!」



















討魔使ギルド
「おい、出れる奴から向かうぞ!」
「ほ、報告します。奴らは町には見向きもせずにトラル街道を直進。このまま行くと学校へぶつかります。」
「なに?どういうことだ?」
その後も斥候職から同様の報告があがったので
「よし!学校へ向かわせろ!」


























正門
「おいおい、あいつら真っ直ぐこっちへ来てるぞ。」
「誰かに召喚されたか。」
「どうするの?」
「やることは変わらん。リーシャ、マドル、校内へ入れるな!行け!」
二人はそう声をかけると駆け出す。
二人にはすでに《身体強化》をかけてある。
「ルミエールの四人さん。」
そこへアリサ会長が現れる。
「か、会長?」
「ライアン君なら来ると思ったけどすぐに突撃させるとはね。私も加勢するわ。」
「え、え?それはまずいんじゃ?」
「ふふ、まぁ見てて?二人は《視力強化》とかいける?」
「え、えぇ。まぁ。」「私も大丈夫です。」
「ならいいや。じゃあ見てて。」
そう言うと会長は後ろのバックから五つのパーツを組み立ててスナイパーライフルを完成させる。
そして
「もらい!」
パン
その渇いた発砲音の後俺らが見たのは
「まじか、」「嘘でしょ?」
まだリーシャとマドルが交戦していない推定十キロ暗い先のとかげ型魔物。(多分ファイヤリザード)の頭を撃ち抜いた。
「ふふーん。見た?見たよね?」
うわめっちゃ笑ってるよ。可愛いなおい。
「った!」 
ナツキに殴られた。
そうこうしているうちに前方で砂煙があがる。
「始まった見たいね。よーし、バンバン撃ち抜いちゃうよ!」
(会長うちのパーティー入ってくんないかな?)
「《地割アースクラッシュ》!」
「《雷弾サンダーバレット》。」
この一撃を皮切りに俺とナツキは魔法を打ち続けて会長は発砲しまくっている。
前線では二人が無双している。
そして後方からはギルドの面々が顔を見せ始め本格的に戦闘が始まった。
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