魔力最強の兄と武力最強の妹

虎鉄

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第Ⅱ章 他の孫を探して

孫の手掛かり

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それから俺達はニエへと帰還した。
マドルはじいちゃんの孫で間違いないそうだ。
何より右手の紋章が証拠だ。
「これ、どんな力があるのかなぁ?」
ナツキが疑問を投げ掛ける。
「さぁな。俺達もしっかり使った訳じゃないからな。」
「まぁ、その内分かるっしょ。なぁ、じいちゃん。」
ハリル兄さんは何も語らぬ祖父へ声をかける。
「ハリル兄さん、このあとどうする?」
「そうだな。リーシャ、俺もそっちに合流するから、どっか潜るか?」
「二人で?」
「何か問題でも?」
「ハリル兄さん?葬式から逃げるつもりかな?ん?」
「くっ、な、何のことかなぁ?まさか兄さんが逃げるだって?困るなぁ、ライは。はは、ははは……はぁ。」


















その後ランスロット・アンガートの葬式はジッポーで行われることに為った。
ヨーロッパ、アフリカなど各地へ散っていたアルガドのお偉いさんもこぞってジッポー入りし地球をあげての葬式だった。
アルガドの英雄ランスロット・アンガートが地球の英雄へと二つ名を替えた瞬間だった。











その後俺達は残り三人の孫を探すことにした。
と言っても祖父の妻は三人。
残す妻はあと一人となるのだがうちの祖母もマドルの祖母も残り一人は知らないらしい。
ただ、可能性はここジッポーかアジア大陸もしくはアメリゴ大陸しかない。
恐らく祖父は妻を大陸もしくは地域で一人持っていたようだ。
それは祖父の手帳から判明している。
あとはマドルの実家に何か手掛かりがあるといいのだが、とりあえずはジッポーを回ることにした。





















そのわずか一月後、俺達は重要な手掛かりを見つける。
それはダンジョンで紋章の力を使った時だった。
「で?どうやって使うんだろう?」
「とりあえず叫んでみる?」
「じゃあ、マドル。お願い。」
俺らルミエールは俺、リーシャ、マドル、ハリル兄さんにハリルのお嫁さんになったアリサ元会長でダンジョンで潜っている。
ナツキ、ヒロト、そして子供達はお留守番だ。
いつも誰かしら二人は家へ残り子供の面倒を見ることで一致している。
「分かったよ、もう!英雄の孫の名において、我に力を貸せ!」
「「「「ぶっ!」」」」
「笑うな!」
しかし、その後マドルの体が光を放つ。
そして、光が晴れるとそこには蛇の兜をつけ、禍々しい鎧をつけ、蛇の柄をした大きな剣を持っていた。
そして、
『ふぉふぉ、蛇の封印を解いたか。残りの三人は皆兄弟じゃ。そして、一番上はライアン、リーシャと同じ年齢じゃ。その者達の居場所は星降る古文書が知っておる。』
という祖父からのメッセージが流れた。
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