魔力最強の兄と武力最強の妹

虎鉄

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第Ⅱ章 他の孫を探して

南アメリゴ

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南アメリゴ大陸は現在も調査が難航している魔境とも言える土地である。
その玄関口コロンからジャングルを抜けてブラスという国へ向かう。
ブラスは南アメリゴ大陸最北の国で人口はさほど多くないのでまずはここで調査をすることにした。
コロンを出て三日。
ギャオオオオオオオオッ
「なんだ?」「ヒロト、頼める?」
リーシャがヒロトへ先行するようお願いする。
「分かった。とりあえず様子を見てくる。」
ヒロトが先行へ出たあと俺、リーシャ、マドル、ハリル兄さんは紋章の力を使う。
「へぇー。それが紋章の力か。すごいね。」
ナツキはこれを見るのは始めてなので感嘆の声をあげる。
俺の武器は鷲のロングボウ。リーシャは村正を右手に左手には紋章の武器獅子のナックル。兄さんは馬の鞭。
そして全員が動物の兜と鎧を身に付けている。
そこへ
「だいぶ不味いぞ。キラーアナコンダ三匹とケンタウルス一体が四人の討魔使を襲ってる。」
「分かった。いつも通り行きます。」
俺は走りながらそう声をかける。
そして、男女二人ずつの討魔使パーティーが見えた。
(ん?様子が変だ。)
遠目にしか見えないがケンタウルスは討魔使を守るように立ち回っているようだが、討魔使達はまだ若いのかそれに気づけていないようだ。
(そうか、ケンタウルスは使役魔の代表格だったな、近くにいるのか?それとも野生か?どちらにせよ、参加するか。)
「ケンタウルスに敵性はないと判断!キラーアナコンダに向かう。リーシャ、マドル!」
「あぁ。」「分かった!」
すべてを言わなくても理解してくれるのは十年以上の共に過ごしているからだろう。
二人は一匹ずつキラーアナコンダを相手取る。
俺と兄さん、ヒロトは討魔使の前へと割り込む。
「大丈夫ですか?」
「え、ええ。キラーアナコンダよりケンタウルスを先にやってくれますか?あいつらは攻撃してこないので。」
リーダーと思われる二十歳くらいの男性の声を無視して、
「マドル、リーシャが相手にしてるのは気にしなくていい。もう一体は俺がやる。」
ロングボウをしまい、懐から短刀を取り出す。
目の前にケンタウルスが現れる。
(なんだ?)
そして、
後ろ足でキラーアナコンダの前に砂をあげる。
(まさか、目眩ましか?上手いな。)
ギャオ?
キラーアナコンダはその砂を避けるように顔を背けた。
「もらった!」
その砂を突き抜けながら短刀を降り下ろし首から先を切り落とす。
勿論《保護プロテクト》をかけているので俺の目に砂は入らない。
振り返るとケンタウルスは満足げに首を動かしていた。
「ありがとな。」
そう一言かけて、俺は四人の討魔使の元へ戻る。
リーシャ、マドルも帰ってきていた。
「反抗勢力なし。クリア。」
「まぁ、キラーアナコンダくらい余裕だね。百体おったらヤバイけどな。」
二人とも汗一つかいていない。
その後で四人に向く。
「お、おい。ケンタウルスは?」
「ん?あの子は敵意はない。」
リーシャがさらりと答える。
「は?俺らの敵だろ?なに言ってるんだ?畑を荒らすやつだぞ。」
「そうね。逃がすわけにはいかない!」
そういって女性の弓使いが弓をいる。
それは俺の後ろのケンタウルスへ向かう。
「やめましょう。あいつが人を襲うことはないでしょう。本当にケンタウルスが畑を?」
いいながら矢を手掴みする。
「…っ!」
その間にケンタウルスはその場を立ち去っていく。
「俺はハリル・アンガート。ブラスへ行きたいんだが方向は合っているかな?」
彼らは名前を聞いてハッとする。
「は、ハリル?アンガート?」
「英雄の孫っ?」
「あ、合ってますよ。このまま三日程度で村があって」
「その先一週間くらいでブラス首都です。」
兄さんはそう、とだけ言って
「行こうか?」
と聞いてきた。
「だね。」
俺らは南アメリゴ大陸初戦闘を終えた。
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