魔力最強の兄と武力最強の妹

虎鉄

文字の大きさ
上 下
32 / 46
第Ⅱ章 他の孫を探して

開戦

しおりを挟む
その翌日ブラスに対しコロン、エク、アゼンチンの三か国連合軍が宣戦布告をした。
それから三日後ブラスの都市アルンへ攻撃をかける日が来た。
「行くぞ野郎共ぉぉぉぉぉぉぉ!」
エインズさんの掛け声で騎馬隊が突撃をかける。
アルン側からも討魔使がぞろぞろ出てくる。
「よぉし、俺らも行くぞ!ルミエール、突撃だぁぁぁぁっ!」
騎馬隊に続くように俺らルミエールが突っ込む。
前方から走りよって来る討魔使は計六人。
「まずは六人、俺がやらせてもらう!《猛吹雪アイスバーン》。」
六人は氷の彫刻と化した。
それを見て後退りする後方の討魔使達
「残りのパーティーも突撃するぞ!押しだせぇぇぇぇぇぇぇっ!」
うぉぉぉぉぉぉぉっ!
コロンのブランハルト討魔使達は一気にアルンへとなだれ込む。
俺達も歯向かう討魔使達を確実に討つ。
「よっ、ルミエール。助かるぜ。」
そこへエインズさんが声をかけてくる。
「お疲れ様です。結構楽勝ですね。」
「あぁ、数が違うしランクも違う。負ける要素が見当たらないな。」
「ダメですよ、油断は。」
「うん。兄さんの言う通り。」
そこへリーシャを始め、ハリル兄さんとヒロト、マドルが戻ってくる。
「分かってるって、リーシャちゃん。」
エインズさんが言ったとたんのことだった。
カッッッッ!
辺りを光が包んだ。
「え、エインズさん。」
「その右手、まさか。」
「あぁ、紋章だ。」
エインズさんの右手に は《山羊》の紋章が浮かんでいた。
「はぁ?なんだこれ?」
エインズさんが当惑するのも無理はない。
というか何故今なのか。俺達は昨日から会っているはずなのに。
違う、昨日は声をかけられた時は兄さんが転移のあとはリーシャが眠ったままだったから三人揃って会ったことはないのか。いやそれもおかしい、兄さんはしっかり転移している。つまりは会っている。なんだ、原因は分からんがエインズさんはじいちゃんの孫で間違いないそして残りの二人はエインズさんのお兄さんということになる。
そして三男ということは
「すいません、今いくつですか?」
「ん?俺か?十六だ。」
衝撃の事実発覚。俺よりも十個も下だ。
「ま、ましが。」
「敬語は苦手なんで、すんません。」
そうこうしている内にアルンが落ち、俺らはブランハルトへ戻り、エインズさんへ真相を話すことにした。
しおりを挟む

処理中です...