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第16話 初めて地雷で戦ってみた
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早速俺は、通知をタップして詳細を確認した。
すると……俺のスマホの画面には、「蛾型のモンスター、太平洋側から日本に向けて北上中」という見出しと共に1枚の航空写真が表示された。
航空写真には、全身が燃え盛っているように見える1匹の巨大な蛾が映っていた。
……いやいやいや。
何だこのサイズ感は。
航空写真で見て尚この大きさって、一体どんなスケールだよ。
隣の積乱雲の三倍くらいある蛾のモンスターの画像に少し面食らいながらも、俺はその討伐に向けて出発することにした。
JMEOのアプリをマップアプリと同期すると、ここから蛾の元へ向かう方角が表示されたので……俺はその方向に、一直線に飛行していった。
蛾の方も北上してきているので、ちょくちょく方向修正をかけながらではあるが……俺は着実に、その蛾の方に近づいていった。
そして、ある程度蛾の近くまでやってくると。
「……そろそろ探知範囲内か?」
そう思い、俺は「第6のイーグルアイ」を定期的に使用しつつ飛ぶようにした。
数十秒後。
俺はようやく、「第6のイーグルアイ」で目的の蛾を捕捉することができたのだが……その時俺は、今までモンスターを感知した時には無かったような感覚に襲われた。
この蛾……今まで俺が倒してきたモンスターとは、一線を画す強さだぞ。
今までも、ハヌマーンやスレイプニルなど、「少しだけ脅威を感じる」モンスターと戦ってきたことはあったが……今回の敵からは、「中くらいの脅威」を感じたのだ。
コイツと正面からぶつかると、少なからず俺も大けがをするリスクがある。
そのことが分かり……俺はその場で、一旦立ち止まった。
……どうする。
この際、撤退するか?
「透明化」のおかげか、敵の蛾はまだ、俺に気づいてはいないようだ。
今引き返せば、手遅れにならず俺はこの蛾から逃げ切ることができるだろう。
JMEOの要請を請けて来たとはいえ……俺はあくまで一般会員だ。
こういう時こそ、専属戦闘隊員の出番のはず。
専属戦闘隊員なら、あのレベルのモンスターもサクッと片付けてくれるだろうし……俺が無理をする理由はどこにも無い。
俺はただ、本部にこのことを連絡だけすればいいんだ。
そんな考えも、一瞬頭をよぎったが……その時俺はふと、あることを思い出した。
……何も、正面からぶつかる理由なんて、どこにもないんじゃないのか?
そう言えば俺には、試そう試そうと思いながらその機会を逃し続けていたスキルが一個ある。
そう、ディスラプターだ。
ディスラプターは、地雷風の攻撃スキルだ。
真っ向勝負で挑むと、確かにヤバい相手かもしれないが……今の無警戒な奴の進行ルートに、ディスラプターを置きまくれば。
それでちゃんとダメージを与えることができれば、弱ったところを安全に討伐できるかもしれないのだ。
まずはそれを試してから、戦闘か撤退かの判断をするとしよう。
そう思い……俺は全速力で飛行して蛾のモンスターの進む先に周り込みディスラプターの設置作業を開始した。
「ディスラプター」
そう唱えると、青い光が周囲をヒュンヒュンと飛び回る黒紫色のエネルギーの塊が、俺の目の前に出現した。
エネルギーの塊は空間に固定されているようで、出現した位置から全く動かなかった。
……これがディスラプターか。
こんなに目立っていては、避けられかねないな。
そう思い、俺はディスラプターにも「透明化」をかけ、その存在を分かりづらくした。
そして俺は、少し移動した場所にまたディスラプターを設置しに行った。
そうして、12個目のディスラプターを設置した頃。
俺はふと、身体がすこし重くなったように感じたので……ステータスウィンドウを開き、確認してみた。
すると俺のステータスは、このようになっていた。
-------------------------------------------------------------------------------------------------------
北野 悠人
Lv.11
HP 740/740
MP 24000/24000(36000)
EXP 58774/204800
状態:ディスラプター展開中
●スキル
<アクティブ>
【★6】名人級付与術
【★6】第6のイーグルアイ
【★6】透明化
【★6】極・低燃費高速飛行
【★6】実体消去
【★6】名人級錬金術
【★6】四属性魔法
【★6】四属性特殊魔法
【★6】アークストライク
【★6】化身の一撃
【★6】ディスラプター
【★6】鑑定・極
【★6】エクサグラビティ
【★6】固定ダメージ
【★6】カオスストライク
【★6】聖隕石
【★6】大狂乱
【★6】ショックウェーブ
【★6】アイテムボックス
<パッシブ>
【★7】乱数調整
【★6】異邦耐性
【★6】寝る子は育つ
【★6】神癒の寵愛
【★6】身体神の加護
【★6】全環境適応
【★6】融合魔法の素質
【★6】魔法神の加護
【★6】ど根性カウンター
【★6】アーティファクト装備枠追加(×2)
●装備
力源の衣(MP最大値3倍)
-------------------------------------------------------------------------------------------------------
なるほど。
ディスラプターを置くと、MP最大値が減ってしまうのか。
12個設置して今このMPなので、1個あたりMP最大値は1000減ってる計算だな。
そして……理論上は、あと24個までは設置できる、と。
まあ流石にMPが0になるのは怖いので、俺はディスラプターはあと14個設置し、10000はMPを残しておこうと決めた。
……あ、そうだ。
どうせなら、さっき作った「獲得経験値倍増結晶」身に着けとくか。
アイテムボックスから結晶を取り出し、身に着けようとすると……「獲得経験値倍増結晶をアーティファクト装備枠に設置しました」という脳内音声と共に、結晶は姿を消した。
アーティファクトはアイテムと違って、装備すると「アーティファクト装備枠」とやらに移行するのか。
などと考えつつ……俺は残りのディスラプターの設置を進めていった。
◇
結果。
俺のディスラプターの設置は、見事に功を奏した。
俺は蛾のモンスターが進路を少し変えることも想定して、ディスラプターの設置個所に若干のバラつきを持たせていたのだが……蛾のモンスター、ありがたいことに綺麗に全てのディスラプターに引っ掛かってくれたのだ。
設置したディスラプターが全て消えたおかげかMP最大値も元に戻り、今では36000のMPをフルで使えるようになっている。
再度飛行で蛾のモンスターに近づき、「第6のイーグルアイ」を発動すると……蛾のモンスターの脅威度は、ハヌマーンと同程度かちょっと弱いくらいにまで落ち着いていた。
ちゃんとダメージも通ったみたいだな。
これなら、あとは攻撃スキルを打ち込んでトドメを刺せそうだ。
更に近づき、蛾のモンスターが肉眼で見えるようになったところで、俺は鑑定を発動してみた。
結果、蛾のモンスターの正式名称は「魔炎蛾帝・モスプルヘイム」で、弱点属性はコロコロ変わるということが判明した。
弱点属性、時と場合によって変わるのか……。
だとしたら、狙って効きやすい魔法を撃ちこむというのは難しそうだな。
深く考えてもしょうがないと思った俺は、とりあえずアークストライクで攻撃してみることにした。
いざという時のMPは、10000くらい残しとけばいいか。
「アークストライク」
もはや穴が開きまくるレベルで羽がボロボロになっているモスプルヘイムに、俺は消費MP24000の雷属性攻撃をぶち込んだ。
すると……俺のスマホの画面には、「蛾型のモンスター、太平洋側から日本に向けて北上中」という見出しと共に1枚の航空写真が表示された。
航空写真には、全身が燃え盛っているように見える1匹の巨大な蛾が映っていた。
……いやいやいや。
何だこのサイズ感は。
航空写真で見て尚この大きさって、一体どんなスケールだよ。
隣の積乱雲の三倍くらいある蛾のモンスターの画像に少し面食らいながらも、俺はその討伐に向けて出発することにした。
JMEOのアプリをマップアプリと同期すると、ここから蛾の元へ向かう方角が表示されたので……俺はその方向に、一直線に飛行していった。
蛾の方も北上してきているので、ちょくちょく方向修正をかけながらではあるが……俺は着実に、その蛾の方に近づいていった。
そして、ある程度蛾の近くまでやってくると。
「……そろそろ探知範囲内か?」
そう思い、俺は「第6のイーグルアイ」を定期的に使用しつつ飛ぶようにした。
数十秒後。
俺はようやく、「第6のイーグルアイ」で目的の蛾を捕捉することができたのだが……その時俺は、今までモンスターを感知した時には無かったような感覚に襲われた。
この蛾……今まで俺が倒してきたモンスターとは、一線を画す強さだぞ。
今までも、ハヌマーンやスレイプニルなど、「少しだけ脅威を感じる」モンスターと戦ってきたことはあったが……今回の敵からは、「中くらいの脅威」を感じたのだ。
コイツと正面からぶつかると、少なからず俺も大けがをするリスクがある。
そのことが分かり……俺はその場で、一旦立ち止まった。
……どうする。
この際、撤退するか?
「透明化」のおかげか、敵の蛾はまだ、俺に気づいてはいないようだ。
今引き返せば、手遅れにならず俺はこの蛾から逃げ切ることができるだろう。
JMEOの要請を請けて来たとはいえ……俺はあくまで一般会員だ。
こういう時こそ、専属戦闘隊員の出番のはず。
専属戦闘隊員なら、あのレベルのモンスターもサクッと片付けてくれるだろうし……俺が無理をする理由はどこにも無い。
俺はただ、本部にこのことを連絡だけすればいいんだ。
そんな考えも、一瞬頭をよぎったが……その時俺はふと、あることを思い出した。
……何も、正面からぶつかる理由なんて、どこにもないんじゃないのか?
そう言えば俺には、試そう試そうと思いながらその機会を逃し続けていたスキルが一個ある。
そう、ディスラプターだ。
ディスラプターは、地雷風の攻撃スキルだ。
真っ向勝負で挑むと、確かにヤバい相手かもしれないが……今の無警戒な奴の進行ルートに、ディスラプターを置きまくれば。
それでちゃんとダメージを与えることができれば、弱ったところを安全に討伐できるかもしれないのだ。
まずはそれを試してから、戦闘か撤退かの判断をするとしよう。
そう思い……俺は全速力で飛行して蛾のモンスターの進む先に周り込みディスラプターの設置作業を開始した。
「ディスラプター」
そう唱えると、青い光が周囲をヒュンヒュンと飛び回る黒紫色のエネルギーの塊が、俺の目の前に出現した。
エネルギーの塊は空間に固定されているようで、出現した位置から全く動かなかった。
……これがディスラプターか。
こんなに目立っていては、避けられかねないな。
そう思い、俺はディスラプターにも「透明化」をかけ、その存在を分かりづらくした。
そして俺は、少し移動した場所にまたディスラプターを設置しに行った。
そうして、12個目のディスラプターを設置した頃。
俺はふと、身体がすこし重くなったように感じたので……ステータスウィンドウを開き、確認してみた。
すると俺のステータスは、このようになっていた。
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北野 悠人
Lv.11
HP 740/740
MP 24000/24000(36000)
EXP 58774/204800
状態:ディスラプター展開中
●スキル
<アクティブ>
【★6】名人級付与術
【★6】第6のイーグルアイ
【★6】透明化
【★6】極・低燃費高速飛行
【★6】実体消去
【★6】名人級錬金術
【★6】四属性魔法
【★6】四属性特殊魔法
【★6】アークストライク
【★6】化身の一撃
【★6】ディスラプター
【★6】鑑定・極
【★6】エクサグラビティ
【★6】固定ダメージ
【★6】カオスストライク
【★6】聖隕石
【★6】大狂乱
【★6】ショックウェーブ
【★6】アイテムボックス
<パッシブ>
【★7】乱数調整
【★6】異邦耐性
【★6】寝る子は育つ
【★6】神癒の寵愛
【★6】身体神の加護
【★6】全環境適応
【★6】融合魔法の素質
【★6】魔法神の加護
【★6】ど根性カウンター
【★6】アーティファクト装備枠追加(×2)
●装備
力源の衣(MP最大値3倍)
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なるほど。
ディスラプターを置くと、MP最大値が減ってしまうのか。
12個設置して今このMPなので、1個あたりMP最大値は1000減ってる計算だな。
そして……理論上は、あと24個までは設置できる、と。
まあ流石にMPが0になるのは怖いので、俺はディスラプターはあと14個設置し、10000はMPを残しておこうと決めた。
……あ、そうだ。
どうせなら、さっき作った「獲得経験値倍増結晶」身に着けとくか。
アイテムボックスから結晶を取り出し、身に着けようとすると……「獲得経験値倍増結晶をアーティファクト装備枠に設置しました」という脳内音声と共に、結晶は姿を消した。
アーティファクトはアイテムと違って、装備すると「アーティファクト装備枠」とやらに移行するのか。
などと考えつつ……俺は残りのディスラプターの設置を進めていった。
◇
結果。
俺のディスラプターの設置は、見事に功を奏した。
俺は蛾のモンスターが進路を少し変えることも想定して、ディスラプターの設置個所に若干のバラつきを持たせていたのだが……蛾のモンスター、ありがたいことに綺麗に全てのディスラプターに引っ掛かってくれたのだ。
設置したディスラプターが全て消えたおかげかMP最大値も元に戻り、今では36000のMPをフルで使えるようになっている。
再度飛行で蛾のモンスターに近づき、「第6のイーグルアイ」を発動すると……蛾のモンスターの脅威度は、ハヌマーンと同程度かちょっと弱いくらいにまで落ち着いていた。
ちゃんとダメージも通ったみたいだな。
これなら、あとは攻撃スキルを打ち込んでトドメを刺せそうだ。
更に近づき、蛾のモンスターが肉眼で見えるようになったところで、俺は鑑定を発動してみた。
結果、蛾のモンスターの正式名称は「魔炎蛾帝・モスプルヘイム」で、弱点属性はコロコロ変わるということが判明した。
弱点属性、時と場合によって変わるのか……。
だとしたら、狙って効きやすい魔法を撃ちこむというのは難しそうだな。
深く考えてもしょうがないと思った俺は、とりあえずアークストライクで攻撃してみることにした。
いざという時のMPは、10000くらい残しとけばいいか。
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