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第23話 式神の性能を把握できた
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そして、次の週末になると。
俺は式神となった折り紙をアイテムボックスにしまって、モンスター討伐に出かけることにした。
しばらく空を飛んでいると、「第6のイーグルアイ」の感知範囲ギリギリに1体のモンスターの反応があった。
それに気づいた俺はまず、エクスプレスの性能から試すことにした。
アイテムボックスからエクスプレスを取り出し、その感知範囲ギリギリのモンスターを倒すように念じる。
が……エクスプレスはピクリとも動かなかった。
……もう少し近づいてみるか。
俺はそのモンスターとの距離を少し詰め、再度エクスプレスに攻撃を命じた。
それを繰り返すこと十数回。
当初の距離の4割くらいを詰めたところで……エクスプレスは、初めて動きを見せた。
エクスプレスは新幹線くらいの速さで飛んでいき、あっという間に肉眼では見えないところまで行ってしまった。
要は……鶴とエクスプレスは、探知範囲の限界が似たようなものということか?
などと考えている間にも、エクスプレスはどんどん先に進んでいった。
ちなみにエクスプレスの位置は、「第6のイーグルアイ」で把握可能だった。
そして、それから数十秒が経過して。
モンスターとエクスプレスが衝突した時点で……モンスターの反応は、プツリと切れた。
あれ一撃で倒せたのか。
使用前までは、なんか折り紙で攻撃って心許ないなと思っていたのだが……案外まともに役に立ちそうだな。
そんなことを考えながら、モンスターの消滅現場に向かう。
幸いドロップ素材は古びた橋の上でキラリと光っていたので、俺は簡単にそれを見つけることができた。
拾ってから、そのまま同じ方向に飛び続けていると……今度は別のモンスターが3体ほど、同じ場所に固まっているのを発見できた。
現場近くに行くと、そこには9本の角を持つ馬みたいなモンスターが2体いた。
「もう一体の反応は何だったんだ?」と思い、辺りを見回すと……近くの気の枝に、見たことも無いくらい巨大なハチの巣があった。
鑑定してみると、それはソニックホーネットの巣だということが分かった。
俺はまず、9本角の馬相手に攻撃系の折り紙の性能を詳しく調べることにした。
まず、手裏剣を投げると……手裏剣は逸れかけた軌道を修正しつつ片方の馬に当たり、即死させた。
次に、もう一体の方にはエクスプレスを放つと……そちらは無事命中したものの、馬を瀕死状態にすることしかできなかった。
もう一体エクスプレスを追加で放つと、その馬も無事ドロップ素材に変わった。
……なるほど、本当に鑑定の説明文通りって感じだな。
手裏剣は威力こそエクスプレスより上だったが……エクスプレスみたいに自走してはいなかったので、おそらく投擲能力を大幅に超えた距離の敵を倒すことはできないだろう。
とすると……使い方としては、「モンスターが遠くにいるうちにエクスプレスで弱らせ、手裏剣でトドメを刺す」ってのが一番効率的か。
そんな結論を出しつつ、俺は今度はソニックホーネットの方を倒すことにした。
今回性能を試すのは、プテラノドンの挑発能力。
俺は巣の方に向けて、プテラノドンを放った。
すると……中にいた蜂数匹がプテラノドンに気づき、巣の中から出てきた。
そして、プテラノドンに対し攻撃を始めた。
動きは圧倒的にソニックホーネットの方が速いのだが……プテラノドンはその攻撃を全て紙一重で躱し、スピード差をものともしない様子でそこに留まり続けた。
まるで体力の消耗を抑えている格闘家みたいな動きだな。
などと思いつつ、俺は様子をしばらく観察し続けていたのだが……一向に状況が変わる気配が無いので、俺はソニックホーネットを討伐してしまうことに決めた。
ソニックホーネットはプテラノドンの近くをグルグルと回っているので、その辺りをめがけてカオスストライクを放つ。
カオスストライクは、プテラノドンもろとも全てのソニックホーネットを一網打尽にした。
と、思ったが……ソニックホーネットは全てドロップ素材に変わったものの、プテラノドンは全くの無傷のままその場でホバリングを続けていた。
どうやら、式神には味方の攻撃が効かない仕様のようだな。
これは便利だ。
俺はソニックホーネットのドロップ素材を回収し、次の現場へと向かった。
性能を試そうと思っていた式神に関しては全て試し終わったので、俺はそれからは今まで通りの方法でモンスターを狩っていった。
そして夕方になって……俺はまた、例の換金所にやってきた。
俺は式神となった折り紙をアイテムボックスにしまって、モンスター討伐に出かけることにした。
しばらく空を飛んでいると、「第6のイーグルアイ」の感知範囲ギリギリに1体のモンスターの反応があった。
それに気づいた俺はまず、エクスプレスの性能から試すことにした。
アイテムボックスからエクスプレスを取り出し、その感知範囲ギリギリのモンスターを倒すように念じる。
が……エクスプレスはピクリとも動かなかった。
……もう少し近づいてみるか。
俺はそのモンスターとの距離を少し詰め、再度エクスプレスに攻撃を命じた。
それを繰り返すこと十数回。
当初の距離の4割くらいを詰めたところで……エクスプレスは、初めて動きを見せた。
エクスプレスは新幹線くらいの速さで飛んでいき、あっという間に肉眼では見えないところまで行ってしまった。
要は……鶴とエクスプレスは、探知範囲の限界が似たようなものということか?
などと考えている間にも、エクスプレスはどんどん先に進んでいった。
ちなみにエクスプレスの位置は、「第6のイーグルアイ」で把握可能だった。
そして、それから数十秒が経過して。
モンスターとエクスプレスが衝突した時点で……モンスターの反応は、プツリと切れた。
あれ一撃で倒せたのか。
使用前までは、なんか折り紙で攻撃って心許ないなと思っていたのだが……案外まともに役に立ちそうだな。
そんなことを考えながら、モンスターの消滅現場に向かう。
幸いドロップ素材は古びた橋の上でキラリと光っていたので、俺は簡単にそれを見つけることができた。
拾ってから、そのまま同じ方向に飛び続けていると……今度は別のモンスターが3体ほど、同じ場所に固まっているのを発見できた。
現場近くに行くと、そこには9本の角を持つ馬みたいなモンスターが2体いた。
「もう一体の反応は何だったんだ?」と思い、辺りを見回すと……近くの気の枝に、見たことも無いくらい巨大なハチの巣があった。
鑑定してみると、それはソニックホーネットの巣だということが分かった。
俺はまず、9本角の馬相手に攻撃系の折り紙の性能を詳しく調べることにした。
まず、手裏剣を投げると……手裏剣は逸れかけた軌道を修正しつつ片方の馬に当たり、即死させた。
次に、もう一体の方にはエクスプレスを放つと……そちらは無事命中したものの、馬を瀕死状態にすることしかできなかった。
もう一体エクスプレスを追加で放つと、その馬も無事ドロップ素材に変わった。
……なるほど、本当に鑑定の説明文通りって感じだな。
手裏剣は威力こそエクスプレスより上だったが……エクスプレスみたいに自走してはいなかったので、おそらく投擲能力を大幅に超えた距離の敵を倒すことはできないだろう。
とすると……使い方としては、「モンスターが遠くにいるうちにエクスプレスで弱らせ、手裏剣でトドメを刺す」ってのが一番効率的か。
そんな結論を出しつつ、俺は今度はソニックホーネットの方を倒すことにした。
今回性能を試すのは、プテラノドンの挑発能力。
俺は巣の方に向けて、プテラノドンを放った。
すると……中にいた蜂数匹がプテラノドンに気づき、巣の中から出てきた。
そして、プテラノドンに対し攻撃を始めた。
動きは圧倒的にソニックホーネットの方が速いのだが……プテラノドンはその攻撃を全て紙一重で躱し、スピード差をものともしない様子でそこに留まり続けた。
まるで体力の消耗を抑えている格闘家みたいな動きだな。
などと思いつつ、俺は様子をしばらく観察し続けていたのだが……一向に状況が変わる気配が無いので、俺はソニックホーネットを討伐してしまうことに決めた。
ソニックホーネットはプテラノドンの近くをグルグルと回っているので、その辺りをめがけてカオスストライクを放つ。
カオスストライクは、プテラノドンもろとも全てのソニックホーネットを一網打尽にした。
と、思ったが……ソニックホーネットは全てドロップ素材に変わったものの、プテラノドンは全くの無傷のままその場でホバリングを続けていた。
どうやら、式神には味方の攻撃が効かない仕様のようだな。
これは便利だ。
俺はソニックホーネットのドロップ素材を回収し、次の現場へと向かった。
性能を試そうと思っていた式神に関しては全て試し終わったので、俺はそれからは今まで通りの方法でモンスターを狩っていった。
そして夕方になって……俺はまた、例の換金所にやってきた。
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