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一章:転生乙女
21 合同授業をいたしましょう④
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ネモ様、バウリング様が高得点を叩き出し、周囲を熱狂させる中、私の出番が回ってきました。
「ーーー続きまして乙女様」
、、、相変わらず私の名前は呼ばれないのですね。
それにも少しは慣れてきましたが、どうしても寂しさを感じてしまいます。
私の大好きな方が付けてくださった大切な物ですから、それが失われるようで、、、なんともいえない気持ちになるのです。
ですから、今一度知らしめる必要があるようですね!
そう意気込み、私は前へと出ます。
「ーーーーーリビット村出身、カヤ=エリュテイア!何処にでもいるただの村娘ですので、気軽にカヤとお呼びください」
そう改めて自己紹介をしたのでした。
ふふ、こちらから呼称を提示する事により、呼び方を定着させる作戦です。以前ネモ様が自己紹介の際に行っていたのを参考にしました!
これでこれから皆様は私の事をカヤと、呼んでくれることでしょう。
「なぜこのタイミングで名乗ったんだろうか?ハーマンとこは自己紹介もしてないのか?」
「いえ!入学初日に行いましたよ!?」
「そうか、、、それにしても平然と自分は平民だと名乗るのだな、あの子は」
それでは始めましょう。
約束、、、いえ、勝負に負けるわけには参りませんので。
しかし、どうしましょう。
あの的を破壊するだけでしたら以前、都市リアーナの城壁に穴を開けた方法でも良いのですが、あれはただの魔力の塊をぶつけただけですので魔法とは言えませんしね。
魔法とは魔力の特性を利用し、あらゆる自然的事象を再現するものです。
魔力は消失する際、熱を生みます。それを利用し、火を起こすのです。
その反対に魔力を一箇所に沢山集めますと、その空間の熱を奪うことが出来ます。その二つを利用し、水や更には氷を作る事も出来ます。それが魔法なのです。
ですが魔法と言いましてもまだ学園に通い始めたばかりですし、良し悪しについてはよく分かりません。なので今回は彼らを参考にいたしましょう。
ネモ様の大きな龍、バウリング様の白狼。
そういえば魔法は高度になればなるほど、生き物を象るものだとお母様から教わりましたね。
でしたらあれで行きましょう。
「ーーーーー本気で参ります!」
ありったけの魔力を前方へと流し、圧縮、圧縮、圧縮、圧縮、、、、、、!
魔力を超高密度にまで圧縮する事により、光さえも飲み込む真っ黒な闇を再現し、それを魔力制御により猫ちゃんの姿へと整えていきます。
「闇属性魔法ーーーーー!」
この魔法は触れたものを呑み込み押し潰してしまうとても危険な魔法のため、威力という観点ではきっとネモ様にも劣らないでしょう。
、、、そういえば威力評価は低いんでしたね。ですが、本気を出すと決めたのですから!
「頑張ってください、ミーちゃん!」
と、声を掛けて見ますが、動かしているのは私です。
黒猫のミーちゃんは空を走り、100メートルの距離を数秒で移動し、的の中央に突進しました。
ミーちゃんは立て続けに擦り抜けるように的を貫通していきます。
そして全ての的の中央に穴を開けてから私の元まで戻り、すうっと姿を消します。
本気といいましてもネモ様たちに比べれば派手さはありませんね。
ですが一切手は抜いておりません。なので後悔はしません!
さぁ、教師方!ご判定を!
「ーーー期待してるとこ悪いが、点数は付けない。というより付けれない。闇属性魔法は空想上の神域魔法とされ、数多の魔導士により理論のみ確立されるも、実現不能とされたものだからな」
「点数は付けられませんが、しかしそれは乙女様が私共教師より優れた魔導士である証明です。満点を言い渡せないのは私共の落ち度です。申し訳ありません。ですので今回の乙女様の評価も魔力測定時同様、"白銀魔導士"とさせていただきます」
イルミナ教師の言葉にハーマン教師が補足するよう、点数ではなく評価としての判定を貰いました。
「また、、、白銀かよ、、、!?」
と、バウリング様が。
「あちゃー、負けちゃったねー」
と、ネモ様が。
白銀魔導士とは魔水晶を白く輝かせた者の事ですよね?
あれ、、、では私の点数はとても低いのでは?
負けてしまいましたね、、、。
と、その放課後にネモ様が嬉しそうに『何でも言ってよ』と仰られるまで、私の勘違いは続くのでした。
「ーーー続きまして乙女様」
、、、相変わらず私の名前は呼ばれないのですね。
それにも少しは慣れてきましたが、どうしても寂しさを感じてしまいます。
私の大好きな方が付けてくださった大切な物ですから、それが失われるようで、、、なんともいえない気持ちになるのです。
ですから、今一度知らしめる必要があるようですね!
そう意気込み、私は前へと出ます。
「ーーーーーリビット村出身、カヤ=エリュテイア!何処にでもいるただの村娘ですので、気軽にカヤとお呼びください」
そう改めて自己紹介をしたのでした。
ふふ、こちらから呼称を提示する事により、呼び方を定着させる作戦です。以前ネモ様が自己紹介の際に行っていたのを参考にしました!
これでこれから皆様は私の事をカヤと、呼んでくれることでしょう。
「なぜこのタイミングで名乗ったんだろうか?ハーマンとこは自己紹介もしてないのか?」
「いえ!入学初日に行いましたよ!?」
「そうか、、、それにしても平然と自分は平民だと名乗るのだな、あの子は」
それでは始めましょう。
約束、、、いえ、勝負に負けるわけには参りませんので。
しかし、どうしましょう。
あの的を破壊するだけでしたら以前、都市リアーナの城壁に穴を開けた方法でも良いのですが、あれはただの魔力の塊をぶつけただけですので魔法とは言えませんしね。
魔法とは魔力の特性を利用し、あらゆる自然的事象を再現するものです。
魔力は消失する際、熱を生みます。それを利用し、火を起こすのです。
その反対に魔力を一箇所に沢山集めますと、その空間の熱を奪うことが出来ます。その二つを利用し、水や更には氷を作る事も出来ます。それが魔法なのです。
ですが魔法と言いましてもまだ学園に通い始めたばかりですし、良し悪しについてはよく分かりません。なので今回は彼らを参考にいたしましょう。
ネモ様の大きな龍、バウリング様の白狼。
そういえば魔法は高度になればなるほど、生き物を象るものだとお母様から教わりましたね。
でしたらあれで行きましょう。
「ーーーーー本気で参ります!」
ありったけの魔力を前方へと流し、圧縮、圧縮、圧縮、圧縮、、、、、、!
魔力を超高密度にまで圧縮する事により、光さえも飲み込む真っ黒な闇を再現し、それを魔力制御により猫ちゃんの姿へと整えていきます。
「闇属性魔法ーーーーー!」
この魔法は触れたものを呑み込み押し潰してしまうとても危険な魔法のため、威力という観点ではきっとネモ様にも劣らないでしょう。
、、、そういえば威力評価は低いんでしたね。ですが、本気を出すと決めたのですから!
「頑張ってください、ミーちゃん!」
と、声を掛けて見ますが、動かしているのは私です。
黒猫のミーちゃんは空を走り、100メートルの距離を数秒で移動し、的の中央に突進しました。
ミーちゃんは立て続けに擦り抜けるように的を貫通していきます。
そして全ての的の中央に穴を開けてから私の元まで戻り、すうっと姿を消します。
本気といいましてもネモ様たちに比べれば派手さはありませんね。
ですが一切手は抜いておりません。なので後悔はしません!
さぁ、教師方!ご判定を!
「ーーー期待してるとこ悪いが、点数は付けない。というより付けれない。闇属性魔法は空想上の神域魔法とされ、数多の魔導士により理論のみ確立されるも、実現不能とされたものだからな」
「点数は付けられませんが、しかしそれは乙女様が私共教師より優れた魔導士である証明です。満点を言い渡せないのは私共の落ち度です。申し訳ありません。ですので今回の乙女様の評価も魔力測定時同様、"白銀魔導士"とさせていただきます」
イルミナ教師の言葉にハーマン教師が補足するよう、点数ではなく評価としての判定を貰いました。
「また、、、白銀かよ、、、!?」
と、バウリング様が。
「あちゃー、負けちゃったねー」
と、ネモ様が。
白銀魔導士とは魔水晶を白く輝かせた者の事ですよね?
あれ、、、では私の点数はとても低いのでは?
負けてしまいましたね、、、。
と、その放課後にネモ様が嬉しそうに『何でも言ってよ』と仰られるまで、私の勘違いは続くのでした。
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