仕掛けられた甘い罠に墜ちて

マスカレード 

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Three conditions(三つの条件)

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 無知というのは怖いものだということを、北斗は身をもって知った。
 もし、男が男に抱かれるということがどういうことか、少しでも知っていたら、北斗は軽々しく抱かれてやってもいいなんて口にしなかっただろう。
 ほとんど日付が変わるころに、拓真の運転する車で家に送り届けられて、降りる間際に唇を重ねられたが、北斗はもう睨む気力もなく、ともすると思い出すだけで熱を帯びた箇所が収縮しそうになり、瞼を震わせた。
「いい表情だ。今度は金曜の夜に来い」
 誰が行くかと言い返そうとしたとき、玄関のドアが開き、研吾と七星が出てくるのが見えた。
 拓真も二人の姿を認め、北斗にどうすると問いかける。北斗は、七星のために要求を呑まざるを得なかった。
「分かった。仕事が終わり次第行く」
 車を降りた北斗は、拓真が口づけた時に言った「いい表情」を残していないか心配になり、玄関までのアプローチを俯いて進んだ。
「北斗、大丈夫だった?」
「北斗くん……」
「心配ないよ。人形は無事で商談は成立した」
 研吾に怒りをぶつけたいのを我慢して、二人の横を通り過ぎて自分の部屋へ直行したが、ベッドを見た途端、北斗の頭には拓真の家でシャワーを浴びた後の光景が蘇った。


 北斗が、肌ざわりの良いタオル地のバスローブを着て寝室に入ると、遮光カーテンが引かれ、光源を絞ったライトが灯っていた。
 こちらを気遣ってのことなのだろうが、手際の良さに、今からここで起きることを余計に意識させられる。
 その逆バージョンなら体験済みで、薄暗くした部屋の中、シャワー室から出てきた女性が恥ずかし気に俯くのを見て、北斗は興奮を隠しながら、彼女を怖気させないように、こっちにおいでとベッドの上から優しく声をかけたことがある。
 それが今は、ベッドの背もたれに上半身を預けながら、本を片手に振り向いた男の視線に晒されているのだ。
 ノンケの男なら一生知らないで済むはずなのに、自分がこの立場になって初めて、女性側の気持ちを理解できたような気がした。
「こっちに来い」
 グッドタイミングでかけられた声に、デジャヴかよと小声で毒づきながら、北斗は怯んだ様子を見せて相手を楽しませたりしないように、どかどかと大股でベッドまで歩いていって、ボスッとマットの上に腰かけた。
 これで興を削がれただろうと拓真の顔を見ると、拓真は笑いをかみ殺しているように結んだ口元をひくつかせている。
 くそっ、面白くない!余裕を見せつけやがって!北斗は負けじと、軽い調子を装った。
「あんたは、シャワーを浴びないのかよ?さっさと始めて、早く終わらせようぜ」
「まぁ、そんなにせっつくな。お前は男が初めてなんだろう?次回も拒めないように、最初はお前だけを気持ち良くさせてやる」
 フンと北斗は鼻を鳴らした。
 男の快楽なんて出してしまえばあっという間に終わりだ。大きさに差はあっても、やることは一緒だ。
 なるべく時間がかからないように、こいつの手を女の手だと想像して、早くいってしまえばいい。
 早漏と言われようとも、こいつは俺をいかせたことに満足するだろう。
 あくまでも、男にされていると思わなければいいんだと考える北斗の耳に、腹に響く拓真の低い声が流れ込んで、鼓膜を震わせた。
「強がっている顔は好みだが、お前が望んだように、きつい表情を壊してやろう。手術なんて必要ない。メスなんか入れなくても、思い出すだけで、陶然とした顔を浮かべるようにしてやる」
「うるさい!勝手に言ってろ」
 北斗はブルッと胴震いしたのを悟られまいとして、誤魔化すために大声で言い返したが、威勢を保っていられたのはそこまでだった。
「最初に第一条件を出しておこう。自分で触らないことだ」
「なんだ。そんなことか。寝っ転がってれば、あんたがやってくれるんだろ?簡単だ。第二と第三の条件はなんだ?」
「まずは、第一条件をクリアしてからだ」
 不遜に笑った男は、ベッド脇のサイドテーブルの引き出しから、ローションとゴムを取り出して見せた。
「ゴムがゴム手袋ななら、今からオペを始めますってところだな。あんたが医者なだけに、あまりにもはまりすぎて笑えるよ…ハハハ」

 きっと自分では気づかないうちに、かなり緊張していたのだろう。それに耐えきれなくなった神経が、笑うことでリラックスする方法を選択したのかもしれない。とにかく北斗は、ベッドで腹を抱えて大笑いした。
 拓真がしょうがない奴だと、バスローブの上から北斗の尻をペシッと叩くが、まだ危険のキの字も分かっていない北斗は、拓真の前で無防備に笑い、そんな北斗を拓真はほんの少しの間、優しい表情で見守っていた。
 ところが、バスローブを割られ、股間にローションを垂らされた冷たさで、北斗の笑いは一気に引っ込んだ。
 抗議しようと思った途端、大きく節くれだった温かい手に、縮こまった部分を包み込まれて息を飲む。
 女が恐々触るのと違い、男ならではのツボを心得た手が無遠慮に扱き始めた。
 腕を通しただけのしどけないバスローブ姿の北斗とは違い、きっちりと服を着た拓真が、北斗の顔を見下ろしている。羞恥で視線を逸らしたものの、ヌチヌチという音が鼓膜を刺激し、熱を伴った快感が頭を占領していった。
「はぁ……あっ……」
 息を殺して声を抑えようとしても、笠の段差を摘ままれて、くるりとなぞられれば、食いしばった唇が開いて声が漏れる。恥ずかしさに耐えきれず、離せと言うと、意外にも拓真の手があっさりと離れていく。途端に腹に着くほど反り返ったものが、もっと刺激が欲しいとねだるように揺れて、余計に北斗の羞恥心を煽った。
 すぐに戻った手にホッとしたのも束の間、強いリズムで追い上げられ、あと一歩で頂上に達するところを、急にリードを緩められ、北斗は堪らず脚を突っ張り、腰をあげて拓真の手に擦り付けようとする。
 はっと我に返り、北斗は何とか腰の動きを止めたものの、拓真に止めを刺して欲しいと、熱のこもった表情を向けていることに気が付かない。拓真も気づかないふりをして、幹に巻き付けた手を先端に持っていき、先の部分だけをいじり始めた。
 もう少しだったところで圧力を失い、弱い先端ばかりを攻められて、北斗はシーツを握りしめて身悶えするしかない。
「や…ぁ…そこばかり、触らないで…くれ」
 息も絶え絶えに訴えれば、拓真がにやりと笑って訊ねる。
「おねだりか?どこを触って欲しい?」
「違‥‥‥ねだったり‥‥しない」
 首を左右に振った時、先端の切れ目に爪をかまされ、鋭い快感で北斗は上半身から腰までを波打つように跳ねさせた。出そうで出せない追いつめられた状態で、出したい。いかせてくれと腰を大きく振っても拓真の指は笠を捩じるだけだ。
 ああ、もう限界だ。お願いだ。いかせてくれ!両手で自分を掴んで扱きあげる。
 気持ちがい。あと少し……
 頂点が見えたその時、動かしていた手を拓真に掴まれ、脚の横に押さえつけられた。
 いやいやをしながら、腰を捻って拓真の腕に自分を擦り付ける北斗の耳に、拓真の声が届く。
「失格だ」
 行き場を失った熱を持て余しながら、訳が分からず、ぼやけた視線を拓真に向ければ、もう一度かみ砕くように、ゆっくりと言葉が下りてくる。
「失格!自分で触ってはいけないと言ったはずだ」
 ハッと意識が鮮明になり、第一条件をクリアできなかったことを理解した北斗が、そんな……とつぶやいた。
「もう一度トライするか?それとも違う条件を先にやるか選べ」
 こんな状態で、延々といたぶり続けられたら、頭がおかしくなってしまう。北斗は違う条件を選択した。
「次に会うまで俺のことを一切考えるな。第二条件は簡単だろ?」
 拓真が眉を上げてからかうように北斗に尋ねる。北斗は顔をしかめ、噛みつくように言い返した。
「お前のことなんて誰が考えるか!」
「よし、決まりだ。じゃあ、一度抜いてやる。辛かっただろう」
 今までさんざん焦らされたのが嘘のように、一気に追い上げられ、北斗は果てた。
 極限まで引き延ばされた頂上は、果てれば終わりと考えていた予想を裏切り、北斗の知っている絶頂観を遥かに塗り替えて、ぎゅっと瞑った瞼の奥に、閃光が走るほど強烈だった。
「ア―ッ!!あぁっ……ン…ぁあ……」
 身体が痙攣するのを止められず、何度も脚が跳ね上がる。
 拓真があやすように、優しく脚を撫でながら、北斗の額や瞼や頬にソフトなキスを降らせた。
 拓真の意地の悪い仕打ちに耐えていた北斗は、与えられた快感になす術もなく乱れてしまったことを恥じた。
 絶頂に放り出された後の心許なさを感じたところに、拓真から慰撫するようなキスを受け、許しを与えられたように感じて、不覚にも目に涙がこみ上がる。
 拓真の唇で、睫毛にまとわりついた涙を優しくついばまれると、北斗は余計に涙をこぼし、顔を見られないように、ついに拓真の顎の下にもぐりこんでしまった。
 なんだ、これ?俺、女みたいじゃないか?
 自分を不甲斐なく思っても、今はみっともない顔を見られるよりマシだ。北斗は横になって頭に拓真の顎を載せたまま、見るともなしに拓真のシャツから覗く肌を見つめた。
 胸筋が動いたと思ったら、北斗の背中に拓真の腕が回され、優しく撫でられる。
 こんなの反則だ! こんなことをされたら、憎めなくなるじゃないか!
 どぎまぎしていたら、拓真が上半身を起こして、こつんと額を合わせ、唇に触れあうような軽いキスをした。
 そっと顔を離して、北斗の様子を窺ってくる。自分のモノにした女を労わるような男の仕草に、自尊心を傷つけられた北斗が、ふいっと横を向くと、拓真がまた、ククッと喉を鳴らして笑うのが聞こえた。
「ムカつく!」
 北斗が文句を言いながら睨み返せば、片手で目を覆われた。
「今は、その顔をするな。俺もギリギリ抑えている状態だ」
 危険を察知して、北斗が拓真から飛びのいた。拓真が一瞬目を見開いてから、声を立てて笑い出す。北斗はその顔に枕を投げつけてやった。
「それだけ元気があるなら、次に移ろうか」
 急に青ざめた北斗が首を振ると、拓真が最後まではしないから大丈夫だと、大丈夫でないことを口にする。さっきまでの優しさはどこにいったと思うほど性急に押し倒されて、あらぬ場所に指が這わされた。
 シャワーを浴びた時、男と繋がる場所を知識だけでは知っていた北斗は、まさか自分が試すことになるとは思いもせず、恐る恐る触れてみた。指は一本も入らないと確認済みだったので、そこを無理やり他人に暴かれることに抵抗を覚えて、拓真を押しやる。
 追い上げられて達した後の力が入らない手では、体格の勝る拓真を押しのけることもできず、危機感を覚えたせいで、元々締まっている部分が余計に硬く縮こまった。
『そのまま力を入れていろ』
 てっきり力を抜けと言われると思っていた北斗は、なぜだと拓真を見返したが、拓真は口びるの端をあげただけだった。
 答えはすぐに出た。人は力を入れ続けることはできない。触れられるのも嫌で、ぎゅっと力を入れ続けただけに、弛緩した後すぐに力を入れるのは無理だった。
 その隙を狙って、北斗の吐き出したものをまとった指が、ヌプッと入ってくる。慌てて阻止しようと思っても、緩くしか締め付けられず、拓真の指は北斗の中に入ってしまった。
『嫌だ!抜けよ』
 拓真の指が少し後退したので、ほっとしていたら、今度は入り口から近い部分をざわざわと探り始める。
これって触診だよな?
 回らない頭でバカなことを考えていた北斗は、一か所を少し強めに押された途端、鋭い感覚が走ったのに耐えられず、思わず声をあげてしまった。
『あぁっ……』
 その感覚が何かと思う間もなく、続けざまに揉みこまれ、北斗の力を失った部分が緩く立ち上がる。
 うそだろ?と思っても、次から次へと襲う刺激に、最初は鋭すぎてわからなかったものが、今やそれが快感だということを脳がはっきりと認知し、北斗は拓真の指をきつく食みながら反り返った。与え続けられる快感に腰が激しく揺れる。
 拓真がそれを制するように片手で北斗の腹を押さえ、ケガをするからじっとしていろと言いながら、執拗にその部分を攻めてきた。
 なす術もなく強すぎる快感に翻弄され、北斗は甘い声を上げ続けて、何度も上り詰めては吐精した。
 それでも、指がそこから離れることはなく、最後らへんは北斗は泣き喚いて許しを乞うたような記憶がある。目の前が真っ暗になって、耳の奥に名前を呼ぶ声が聞えたように思ったが、完全に落ちてしまったのだ。


「ああ、だめだ!金曜日までの六日間、あいつのことを考えるなと言われているのに」
 北斗は頭に浮かんだ映像を振り払おうとして外に目をやった。
 窓から見える夜空には月が出ていて、静まり返った住宅街や、三沢家の広い庭を影絵のように照らしている。
 北斗は拓真の仕掛けた罠とも知らずに、もう思い浮かべないぞと自分に言い聞かせた。

 名詞であるにしろ動作であるにしろ、人は何かを禁じられると、それらを避けるために、常に意識下に置くことになるということを北斗は知らないでいた。
 辛い失恋をして相手を無理に忘れようとすると、思い出してはいけない禁止事項として脳の隅にインプットされ、常に相手の名前を監視することになる。余計に相手を忘れられなくなるループにはまるのだ。
 北斗の場合も同じで、男としてあるまじき体験を拓真から与えられたことを、記憶から消し去りたかった。忘れたいと本人が思っているのに加え、拓真からも俺のことを思い出すなと言われてしまったために、同じ相手に対して二重の禁止事項を設けたことになる。
 今、自室から月を眺める北斗の脳裏に浮かんだのは、拓真の家のリビングだ。
 夜まで続いた行為に足腰に力が入らず、フラつきながら明かりの灯らない階下に降りた時、月明りに照らされ、白く浮かび上がった大理石の床の上に、窓のサッシの影が黒く長く伸びていた光景。
 連動するように北斗の横に立った人物が囁くのが蘇る。
『俺のことをこれからは名前で呼べ。拓真だ』
「たく…ま」
 独り言で名前を呼んでしまったことに狼狽して、北斗は慌てて首を振り、記憶を遮断するかのように勢いよくカーテンを引いた。
 知らない間に北斗の心を侵食する拓真の影は、北斗が消そうとしてもがけばもがくほど絡みつき、深くまで染み込んでいった。


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