仕掛けられた甘い罠に墜ちて

マスカレード 

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トラ トラ 仔トラ

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 朝、部屋の窓を開けた北斗は、初夏のすがすがしい空気を思いっきり吸い込みながら思った。
 とにかく今日は気分が良い。酒を飲み過ぎて身体はだるくて、記憶もあやふやだけれど、まるで束縛された鎖から解放されたように感じる。
 今日は朝一で水穂との打ち合わせがあるのに、拓真からアドバイスを受けて練ったプランに、自分でも期待をかけているためか、以前のように苦手意識も、逃げ出したい気持ちも感じない。
 大手住宅メーカーに出勤した北斗は、デザイン事務所のドアを開けて、物理的に重い身体とは反対に、弾んだ気持ちで入って行った。
「おはよう」
 事務の女の子たちに声をかけ、自分の席に着こうとすると、さっそくチーフから応接室に呼ばれた。何だかみんなの様子もおかしいことに気が付き、瑛士の方を見ると、胸の前で両手を合わせ、祈るポーズをとる。
 何だ?何があったんだ?恐る恐る応接室に入っていくと、水穂がソファーに座ってお茶を飲みながら、住宅のインテリア雑誌をめくっていた。
 北斗を認めると、立ち上がって深々と頭を下げた。
「おはようございます。三沢さん。先日は失礼しました」
「お、おはようございます。えっと、朝のミーティングの後、水穂さんのお宅に伺う予定でしたが、何か急なご用事でもありましたでしょうか?」
 もう、今更言っても、最終プランは作ってしまってある。ごり押しされても、北斗はもう一歩も引くつもりはない。
 これが最後だと水穂には言い渡してあるので、相手が何か言い出せば、約束通り北斗はこの件から解放されることになる。余計な説明をしなくて済むなら、それもいいかと考え、北斗は相手の出方を窺った。
「三沢さんに再三ご迷惑をかけて、また来て頂くのも悪いと思ったのと、新しいプランを見るのが待ちきれなくて、来てしまいました」
 四〇代のマダムが少女のように顔を輝かせながら、北斗のプランを待ちきれなくて来てしまったと聞いて、何て無邪気で、素直な人なのかと、身構えていた身体から力が抜けた。
 水穂に断って隣の事務所にプラン説明書を取りに行くと、瑛士が大丈夫か?と聞いてくる。心配ないと答えて戻り、応接室のテーブルの上に図面を広げた。
 表紙を捲る前に、最後の念押しをしておく。
「これで最後だと申し上げましたが、無理に受諾しないでください。約束だから仕方がないと改装を受け入れたとしても、紙の上のデザイン画と違って、一度施工してしまえば、次に改装するまで、ずっと我慢しながらそこに住み続けなければならなくなります。それならば、他の設計事務所で案を出して、心ゆくまで比べて決められた方がいいと思います」
「あの……迷惑をおかけしているのは分かっているの。でも決められなかったの。友人宅を回ったり、こういう住宅誌を見ると、つい目移りしてしまって、そう何度も改装するわけにはいかないと思うと、決めた直後に本当にこれでいいのかしらって不安になって……」
 それは先日、水穂の気にかけているものが何かを探るために、電話をかけた時に聞いたことと同じ言い訳だった。
 沢山の施工例を見れば見るほど、欲が出るのは分かるし、水穂は素人だから自分が良いと思ったイメージをまとめる術もない。元から新しいもの好きな水穂を満足させるには、イメージを固定せず、彼女がいいと思ったものをその都度足して、空間を作りあげるほうがいいと、判断する材料にもなった。
 北斗はテーブルの上に置いてあるプランの表紙を捲って、水穂にデザインを見せながら説明をした。
「一見普通の部屋に見えますが、部屋ごとに海の部屋、山の部屋などの隠しテーマを設けます。壁紙で表現するのではなく、壁に仕掛けを作って、お客さまが来た時に見せる部屋へと変身させるのです」
 そう言いながら、北斗はページをめくって、南西のベランダに隣接するシックな客室を見せた。
 北側の広い壁には、天井から長さ2m、幅が七十cmほどのダークブラウンのタペストリーが二枚吊り下げてある。
 艶のある上質な革に鋲打ちで浮き彫りにされているのは、つる草模様で縁取られた凝った絵柄だった。彫られた線や面に飴色のグラデーションがかかっている絶妙な色合いは芸術品といえる。値段もそれなりの重厚感のあるタペストリーを吊るすのは、王笏を模したタペストリーポールだ。
「あら、素敵!これにするわ!」
「お話しはこれからです。このままでは、今までと同じように後になって迷われます。南側に並んだ三列の窓に、カーテンとは別にダークブラウンのシェードをつけます。真ん中が丸くくりぬいてあり、これを下ろすと船室のイメージになります。そしてベランダに出る掃き出し窓のシェードには帆布を使います」
「まぁ!窓の上に直接つけずに、上空に段違いにするのね。帆船みたいだわ!」
「はい。この部屋からだと、プールの水面が見えるので、かなり雰囲気が出ると思います。そして、このタペストリーを移動させると‥‥‥」
「スクリーンだわ!海と帆船が映ってる!こっちはシェイドね。古い地球儀や宝の地図が置いてあるのが素敵!」
「これは、ほんの一例ですので、飾る物や映像は水穂さんがお好きなものを選んで部屋を完成させてくだい。お客様がいないときは、奇をてらわないシックな部屋に戻して頂ければ、飽きがこないものになると思います」
 突然、水穂がソファーからガバッと立ちあがった。
 どうした?自分で完成させろと言ったのが気に障ったか?と見上げた北斗に近づいた水穂が、いきなり北斗の手を取って、ブンブン振り回すほど上下に振った。
「三沢さん。素晴らしいわ!これこそ私が望んでいるものです。ありがとうございます。本当に頼んで良かった。ありがとう」
「あ、いえ、あの‥‥‥」
「いますぐ、すぐに手付をお支払いするから、これで進めてちょうだい。もし、途中で私が辞めるって言ったら、違約金も払うと約束するわ
 興奮した穂波が大きな声を出したため、心配したチーフや瑛士が覗きに来た。
 困り顔の北斗の手を取り、まだブンブン上下に振っている水穂を見て、チーフと瑛士が硬直する。気が付いた水穂が、二人のもとに駆け寄っていき、理想のプランを作ってもらった喜びを、大はしゃぎで話し始めた。
 押され気味のチーフに向かい、水穂が北斗の才能を褒めそやした後、もっとお給料を上げてあげないとダメだと言い始めたので、一旦安堵したチーフの顔に、たちまち苦笑が浮かだ。
 その様子に瑛士は肩をすくめたが、北斗に向けた顔にはおめでとうの文字が浮かんでいた。
 再三にわたってキャンセルを繰り返した水穂が、ようやく気に入ってくれたことへの喜びが、北斗の胸にもじわじわと込み上げてくる。
 やった!ようやくアイディアを受け止めてもらえた。
 これまでの細部まで計算したものとは違い、想像と工夫をオーナーにゆだねるのは初めての試みで、自分だけでは辿り着けなかったと思うアイディアだ。
 脳裏に拓真の顔が浮かび、あとで報告とお礼でもしてやるかと口元が上がる。
 喜びに浸ったのはほんの一瞬で、その後の契約や進行などの説明に追われ、自分の席に戻れたのは昼近くになっていた。心地よい疲れを滲ませる北斗に、事務所の全員が温かい言葉をかける。席についた北斗の肩を、満面の笑顔を浮かべた瑛士がやったなと叩いた。
「昨夜、バルでひどく酔っぱらって、無事に帰れたかどうかも心配だったけれど、さすがだよ」
「昨夜?俺、そんなにひどっく酔っぱらたっけ?ひょっとして迷惑をかけたか?」
「覚えてないのか?あれだけ成瀬さんに絡んでいたのに‥‥‥今更だけど、成瀬さんの方が大丈夫だったかと心配になってきたよ」
「な…るせ?」
「ああ、成瀬さんの連れの女医さんに、成瀬さんとどういうご関係ですかっていきなり聞いたり、呂律もだけれど、ちょっと言動が怪しかったな」
 北斗の顔が青ざめた。水穂との話し合いが上手くいった高揚感が一気にストンと下がって、強張った頬が、ぴくぴくと痙攣する。頬を押さえながら、北斗が必死で記憶を辿ると、湧いてきたイメージは、仔トラがじゃれつく姿だった。
 それにつられ生地越しに感じた硬いようで弾力がある温かなものに、頬や手が擦れる感覚が蘇る。するとほんわか幸せな気分になった。
 何だこの感覚は?仔トラが無邪気にじゃれついていたものが何かを思い出すのが怖いような気がする。
 出かかって、霧散してしまったあやふやな記憶に焦れ、北斗は瑛士から聞いた女医に焦点を絞って思い出そうとした。
 いくら拓真が意地の悪いことをするからといって、連れの女性におかしな態度を取っていいはずがない。初対面の女医に拓真との関係を聞くなんて、さすがにどうかしている。
 そうだ、今朝は水穂にプランをどう説明するかで頭が一杯になっていて、プライベートの方のスマホをチェックできなかったけれど、もしかしたら拓真が昨日の文句を送ってきているかもしれない。
バッグからスマホを取り出し、緊張しながら電源を入れると、案の定、拓真からメールが来ていた。
 非常に嫌な予感がする。拓真には研吾の時と今回のをを合わせると、二度も迷惑をかけてしまったばかりか、仕事のことではアドバイスまでもらっている。見たくはないが、読んで即刻謝らなければならない。
 えいっ!と名前をクリックすると、目に写真が飛び込んできた。
「ええ~~っ!!女医じゃない!男の脚?」
「何だ?あの女医、本当は男だったのか?」
「ち、違う。いや、ちょっと、アドレス交換した奴がふざけた写真を送ってきたんだ。なんでもない」
 見せろと言われたらどうしようかと思ったが、ちょうど事務所の女性が、瑛士に電話がかかってきたことを告げた。
「電話が終わったら飯に行こうというという。待っててくれ」
「分かった。早く電話に出ろ」
 これ幸いと瑛士を追い払い、見えないように背を向けて、もう一度画面を確認する。と、ふにゃけた顔をした自分が、男の脚を抱きこんで幸せそうにしている姿が映っていた。
 な、何だこれは!?さっき頭に浮かんだ仔トラは俺なのか?とすると、あの温かさは……
 ボッと頬が燃え上がった。
 あろうことか、男のごつい手に頭をなでられて、笑顔になっているのが信じられない。
 写真の下にはふざけたタイトルがあった。
“ The  big  Dipper大きなひしゃく  turned  into  the  big  Tiger大トラ  with  liquor ”
「大きなひしゃくって、確か北斗七星のことだよな?何が北斗七星が酒で大トラになっただ。大トラって酔っ払いのことだろ?しかも韻なんか踏みやがって、英語でおやじギャグやってんじゃないよ。腹立つな」
 いや、腹が立つのは自分の態度か?この写真の脚が拓真の脚なら、俺はこれにマーキングしたわけだ。
ありえないと思っていたら、スマホが振動して、拓真からメッセージが届いた。
「じゃれるお前は、かわいかったよ。覚えていないといけないから念のために書いておく。七星さんが北斗に送った写真。昔の北斗をモデルにしたポーセレン人形を、作者に関わらず全て持ってきてくれ。明日の夜遅くなっても構わないから、泊まりの用意と一緒に持ってきてくること」
 じゃれる俺がかわいいなんて、憤死しそうだ!それにしても、ポーセレン人形を持っていく約束なんかしたか?覚えがない。
 極めつけはこれだ。泊まりの用意なんて書くなよ~。想像しちまうじゃないか!
 髪の毛をぐしゃぐしゃとかき回したら、同じようにされた様な気がして、さっきまであやふやだった記憶の断片が、妙にリアルに思い浮かんできた。
『ん~っ。俺つらいよ~。研吾なんて大嫌いだ。でも七星が研吾を好きだから、辛いんだ』
 よしよしと拓真の手に頭を撫でられ、愛情をくれるその手に甘えて頭を擦り付けたのは、写真を見る限り、本当に自分であるらしい。
『大トラというより仔トラね。で、どうするの?どっちの方法を選択しても、乗りかかった船だから、対処の相談には乗るわよ』
『誤魔化したって北斗たちに安息の時間は訪れない。それなら、俺は研吾の気持ちを暴いて、北斗の代わりに怒鳴りつけてやりたい』
 思い出した!拓真は俺の代わりに研吾を怒るって言ったんだ。俺は男だから守ってもらう必要なんて無いのに……。
 俺が素面なら、かっこつけるんじゃない!と言ってやれたのに。何だよ、知らないところで優しくしやがって。こんなんじゃ、第二条件の拓真のことを考えないは永久にクリアできないじゃないか!
 そういえば、女医はあのあととんでもないことを言っていたんだっけ…
『もし、本当に研吾さんが北斗君を思っているなら、彼の嫉妬を成瀬君に向けさせたらいいわ。おびき出して、七星さんに知られないように、釘を刺すのよ』
 素面で聞いていたら、そんなことはやめてくれと頼んだだろう。
 もし研吾が人形を盗んだ時のように、衝動的に何かをしたら拓真が危険だ。
 それなのに俺は、拓真が俺を思ってくれるのが心地良過ぎて、奴の膝の上で働かない頭のまま、さんせ~~~とアホみたいに答えたんだ。
『守ってあげたくなるわね』
『ああ。だが素面の時に言ったら、噛みつかれるかもしれないぞ。まぁ、こんな姿を見た後では、毛を逆立てた仔トラくらいにしか見えないかもしれないが…』
 ああぁっ!!全部思い出した。何が仔トラだよ。俺もデレデレ甘えんなっていうの。ほんとバカ!
 頭を抱えたまま北斗が机に突っ伏すのを、電話をしながら瑛士が心配そうに見ている。でも、真っ赤な顔を見られたくなくて、反対側に顔を向け、机で頬を冷やした。
 あんたが悪いんじゃなくて、俺が悪いんだ。
 ひょっとして、ポーセレン人形を全部持ってこいというのは、研吾をおびきよせるためなのかもしれない。
 俺に内緒で俺を救おうとするなよ。それ以上恰好のいいとこ見せられたら、俺は‥‥‥
 明日研吾のことで、拓真と対処方法を話し合おう。抜け駆けなんてさせないからな。
 そうだ、俺は男によしよしされて、デレデレと喜んだりなんかしない。
 伏せていた顔をがばっと上げたとき、再び拓真からメッセージが届いた。
『もう一つ書き忘れた。俺が手に入れたい最高のものは何かと聞いたのを覚えているか?』
 スマホの画面を流れる文章を読んで、そんなこと聞いたっけ?と考えながら、ドキドキしながら画面を開く。
 夜のバス停のベンチに腰かける拓真と、おぶさるように甘える北斗のが現れた。
 多分女医が面白がって撮ったのだろう。照れ笑いする拓真を覗き込む北斗の顔には、本人がいくら否定しても、拓真への気持ちがだだ洩れになっていた。







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