58 / 95
048 8月3日 才川と七緖 3/3
しおりを挟む
仕事の依頼を受けて、陸上競技大会で見かけた巽選手に魅せられて写真を撮った。その頃はしょっちゅう七緖も荷物持ちとして引っ張り回されていた。
「おかんの隣で色々な人を観察したけど、特に不思議なのは巽さんや」
二位に終わった大会で表彰台に上る時、メダルをかけられる瞬間微笑みを見せるだけだ。巽 明日香は真っ直ぐに前を向いて一点を見つめる。その瞳の強さにシャッターを押したくなると七緖の母親は言っていた。
「……明日香は顔が整っているからな。恰好の被写体だったんだろ? 変なカメラ小僧とかいるって聞いた事があるぜ」
才川はぽつりと呟いた。
明日香は陸上選手の中でもスタイルも抜群だ。誰かに聞いたが、ピッタリとしたユニフォームもマニア受けするらしい。
しかし髪の毛をオールバックにかき上げたままの七緖は「ちゃうちゃう」と首を振った。
「顔が整っているとか、ほんなんちゃうって。あの『強い意志が表れた瞳が美しい』っておかんは言とったよ?」
美しい──その言葉を七緖から聞いて才川はそれ見た事かと言い放つ。
「七緖は前から明日香を知っていたんだな。美しいと思って惹かれたお前は明日香に近づいたんだろ。油断も隙もねぇ。お前はただのストーカーだ」
そう言った才川に七緖は目を丸めた。それからカラカラと廊下の真ん中で天井を仰いで笑い始める。
「何がおかしいんだよ」
笑い始めた七緖に才川が食ってかかる。
「何を言うかと思えば。才川くんって心配性やね。僕がストーカー? ほんな訳ないやん」
あまりにも馬鹿にする声に才川はカチンときて、七緖の胸ぐらをつかむ為に手を伸ばした。しかし、逆に七緖にTシャツの胸元を引っ張られた。
七緖の高い鷲鼻と、才川のすっと通った鼻が擦れ合いそうな距離になる。Tシャツの胸元を力一杯七緖に引き寄せられて才川は喉が少し詰まった。
「かはっ、何を!」
急に引っ張られて才川は唸る。
「……僕はな。悔しいのか、悔しくないのか全く分からない表情の巽さんには興味ないし。むしろ『何でこの子はすまし顔で泣きもせんとプライドがただただ高いんやなぁ』って思いよったよ」
恐ろしく低い声で七緖が呟く。
「プライドが高いって……選手としての矜持はあるだろ」
確かにそういう明日香の顔や態度がツンとして鼻につくと萌々香が言っていたのは覚えがあるが、単に顔の造形の話だと才川は思っていた。
七緖はゆっくりと言葉を続けた。その顔が嬉しそうな事に才川は少し寒気がした。
「毎回毎回二位で表彰台に上る巽さんやけど、表彰台の上では一度も泣いた事ないねん。キャッチコピーもあながち嘘やない。二位やのに女王様気取りなんやなって」
「あいつは泣いたりしない。次に向かって練習して走るだけだ。いちいち泣いていたらやってられねぇ」
「ほれがな、実は裏ではめっちゃ泣いとったって、才川くん知っとった?」
「は?」
意外な事を言い出した七緖に才川は声を上げる。
「僕が初めて見たんは最後の大会や」
「最後の大会……」
その言葉にピクリと才川は反応した。
「そりゃぁもうめちゃめちゃや。泣きわめいていたって言っても言い過ぎやない。一人で電話をかけた後やけど。会場の端の方でな、泣いとったの僕は見たよ?」
「──っ」
電話をかけた後と聞いて才川は喉が詰まった。
間近に迫った琥珀色の瞳が真っ直ぐに才川を捕らえる。
「ほれを見た時僕は分かってん。実は巽さんは毎回会場のどこかで一人、悔しくて悔しくて泣いていたはずや。だけどほんな事はおくびにも出さんと、少しも周りに悟られんと毎回二位の表彰台に上っとったんやね。だから──」
メダル授与の為に表彰台に上った時の顔はシルバーメダルコレクターでも無表情・無冠の女王でもなく、悔しさで歯を食いしばった裏返しだとは誰も知らなかっただろう。
その瞳に惹かれたのが七緖の母親だった。その写真とキャッチコピーが一人歩きして勝手な巽 明日香の像を造った。
「泣いている姿を見てな、巽さんの意地の通し方に心底感心したもんや。でも、ほれだけで僕が巽さんを好きとかほん時は思うてないよ? 人間として興味あったのは認めるけど」
「……」
才川は七緖の薄く笑う様子に何も言えなくなった。
「今、巽さんと知りおうて仲良くさせてもろうてるけど。素の巽さんはやっぱり意地っ張りや。そして、本当に頑張り屋さんや。ほやけど、すぐに謝る事が出来る優しい子で……ほんで凄いドジやねん」
七緖はそう言って優しく微笑んだ。
才川はその七緖の顔を見て、七緖が確実に明日香に惹かれている事を知った。
だが、それよりも電話をかけていた後に泣いたという話を聞いて胸の辺りがざわつく。しかし本当に才川の電話に着信はなかったのだ。
誰かに消された? 誰が消した?
そんな事が才川の頭の中をぐるぐると回る。明日香が出る大会を見に行く事が出来なかったのは、バレーボール部の打ち上げだったからだ。打ち上げで使ったのは萌々香の洋食店だ。つまり着信を消される心当たりなら、一人……確かにある。
更に、七緖がずっと明日香を見ていた事にも焦りを感じる。才川が知らなかった明日香の姿を知っている七緖。そんな七緖が気に入らない。
ゆっくりと七緖は才川のTシャツから手を離した。
七緖は前髪もいつもの様に元に戻し視線を遮る。制服のシャツのポケットに挟まっている妙な猫のクリップを押さえ微笑むと、才川からゆっくりと離れた。
「僕も写真の事、ほのうち巽さんに言おう思うてたし。巽さんもあだ名には苦しんどったのは、嫌そうにしとったのは僕も知っとったよ。ほやから別に才川くんから言うてくれてもええよ」
「……」
才川は無言で七緖を見つめた。そんな才川を見つめながら七緖は思い出した様に手をポンと叩いた。
「ほう言えば最初のキャッチコピーがついた時の記事やけど。才川くんは全部読んだ事ある? 巽さんを綺麗とか美しいとか持ち上げるんやのうて、どんなけ努力しているかって事を書いてあるええ記事やで?」
「……ああ。確かにそうだったな」
才川は頷いた。
その後、キャッチコピーだけがいたずらに流布してしまい「また二位!」と言う様な言葉で煽る記事が多かった事は才川も知っている。
「世の中の皆、近くにおるクラスメイトですら、ほう言う最初の事全部忘れてしもうとるよなぁ……僕、巽さんを待たせとるから、ほな」
そう言って才川の肩をポンと叩いて七緖は去っていった。
才川はそんな七緖の猫背に戻った背中を見つめる。
七緖 駿の名前は以前から才川も知っていた。運動部の連中でも知っている有名人。女子にも密かに人気がある。不良で深夜徘徊をしている噂を聞くのに、頭だけは良い。しかも金髪に見える髪の毛に透ける様な肌の白さ。女子が事あるごとに才川と対比して評価する男。
実際は猫背だし、前髪が長すぎて表情が見えないし。気にした事など一度もなかったが、何だか焦りが募る。
「俺はお前の事を認めないからな」
才川は拳を握りしめ唸った。
「おかんの隣で色々な人を観察したけど、特に不思議なのは巽さんや」
二位に終わった大会で表彰台に上る時、メダルをかけられる瞬間微笑みを見せるだけだ。巽 明日香は真っ直ぐに前を向いて一点を見つめる。その瞳の強さにシャッターを押したくなると七緖の母親は言っていた。
「……明日香は顔が整っているからな。恰好の被写体だったんだろ? 変なカメラ小僧とかいるって聞いた事があるぜ」
才川はぽつりと呟いた。
明日香は陸上選手の中でもスタイルも抜群だ。誰かに聞いたが、ピッタリとしたユニフォームもマニア受けするらしい。
しかし髪の毛をオールバックにかき上げたままの七緖は「ちゃうちゃう」と首を振った。
「顔が整っているとか、ほんなんちゃうって。あの『強い意志が表れた瞳が美しい』っておかんは言とったよ?」
美しい──その言葉を七緖から聞いて才川はそれ見た事かと言い放つ。
「七緖は前から明日香を知っていたんだな。美しいと思って惹かれたお前は明日香に近づいたんだろ。油断も隙もねぇ。お前はただのストーカーだ」
そう言った才川に七緖は目を丸めた。それからカラカラと廊下の真ん中で天井を仰いで笑い始める。
「何がおかしいんだよ」
笑い始めた七緖に才川が食ってかかる。
「何を言うかと思えば。才川くんって心配性やね。僕がストーカー? ほんな訳ないやん」
あまりにも馬鹿にする声に才川はカチンときて、七緖の胸ぐらをつかむ為に手を伸ばした。しかし、逆に七緖にTシャツの胸元を引っ張られた。
七緖の高い鷲鼻と、才川のすっと通った鼻が擦れ合いそうな距離になる。Tシャツの胸元を力一杯七緖に引き寄せられて才川は喉が少し詰まった。
「かはっ、何を!」
急に引っ張られて才川は唸る。
「……僕はな。悔しいのか、悔しくないのか全く分からない表情の巽さんには興味ないし。むしろ『何でこの子はすまし顔で泣きもせんとプライドがただただ高いんやなぁ』って思いよったよ」
恐ろしく低い声で七緖が呟く。
「プライドが高いって……選手としての矜持はあるだろ」
確かにそういう明日香の顔や態度がツンとして鼻につくと萌々香が言っていたのは覚えがあるが、単に顔の造形の話だと才川は思っていた。
七緖はゆっくりと言葉を続けた。その顔が嬉しそうな事に才川は少し寒気がした。
「毎回毎回二位で表彰台に上る巽さんやけど、表彰台の上では一度も泣いた事ないねん。キャッチコピーもあながち嘘やない。二位やのに女王様気取りなんやなって」
「あいつは泣いたりしない。次に向かって練習して走るだけだ。いちいち泣いていたらやってられねぇ」
「ほれがな、実は裏ではめっちゃ泣いとったって、才川くん知っとった?」
「は?」
意外な事を言い出した七緖に才川は声を上げる。
「僕が初めて見たんは最後の大会や」
「最後の大会……」
その言葉にピクリと才川は反応した。
「そりゃぁもうめちゃめちゃや。泣きわめいていたって言っても言い過ぎやない。一人で電話をかけた後やけど。会場の端の方でな、泣いとったの僕は見たよ?」
「──っ」
電話をかけた後と聞いて才川は喉が詰まった。
間近に迫った琥珀色の瞳が真っ直ぐに才川を捕らえる。
「ほれを見た時僕は分かってん。実は巽さんは毎回会場のどこかで一人、悔しくて悔しくて泣いていたはずや。だけどほんな事はおくびにも出さんと、少しも周りに悟られんと毎回二位の表彰台に上っとったんやね。だから──」
メダル授与の為に表彰台に上った時の顔はシルバーメダルコレクターでも無表情・無冠の女王でもなく、悔しさで歯を食いしばった裏返しだとは誰も知らなかっただろう。
その瞳に惹かれたのが七緖の母親だった。その写真とキャッチコピーが一人歩きして勝手な巽 明日香の像を造った。
「泣いている姿を見てな、巽さんの意地の通し方に心底感心したもんや。でも、ほれだけで僕が巽さんを好きとかほん時は思うてないよ? 人間として興味あったのは認めるけど」
「……」
才川は七緖の薄く笑う様子に何も言えなくなった。
「今、巽さんと知りおうて仲良くさせてもろうてるけど。素の巽さんはやっぱり意地っ張りや。そして、本当に頑張り屋さんや。ほやけど、すぐに謝る事が出来る優しい子で……ほんで凄いドジやねん」
七緖はそう言って優しく微笑んだ。
才川はその七緖の顔を見て、七緖が確実に明日香に惹かれている事を知った。
だが、それよりも電話をかけていた後に泣いたという話を聞いて胸の辺りがざわつく。しかし本当に才川の電話に着信はなかったのだ。
誰かに消された? 誰が消した?
そんな事が才川の頭の中をぐるぐると回る。明日香が出る大会を見に行く事が出来なかったのは、バレーボール部の打ち上げだったからだ。打ち上げで使ったのは萌々香の洋食店だ。つまり着信を消される心当たりなら、一人……確かにある。
更に、七緖がずっと明日香を見ていた事にも焦りを感じる。才川が知らなかった明日香の姿を知っている七緖。そんな七緖が気に入らない。
ゆっくりと七緖は才川のTシャツから手を離した。
七緖は前髪もいつもの様に元に戻し視線を遮る。制服のシャツのポケットに挟まっている妙な猫のクリップを押さえ微笑むと、才川からゆっくりと離れた。
「僕も写真の事、ほのうち巽さんに言おう思うてたし。巽さんもあだ名には苦しんどったのは、嫌そうにしとったのは僕も知っとったよ。ほやから別に才川くんから言うてくれてもええよ」
「……」
才川は無言で七緖を見つめた。そんな才川を見つめながら七緖は思い出した様に手をポンと叩いた。
「ほう言えば最初のキャッチコピーがついた時の記事やけど。才川くんは全部読んだ事ある? 巽さんを綺麗とか美しいとか持ち上げるんやのうて、どんなけ努力しているかって事を書いてあるええ記事やで?」
「……ああ。確かにそうだったな」
才川は頷いた。
その後、キャッチコピーだけがいたずらに流布してしまい「また二位!」と言う様な言葉で煽る記事が多かった事は才川も知っている。
「世の中の皆、近くにおるクラスメイトですら、ほう言う最初の事全部忘れてしもうとるよなぁ……僕、巽さんを待たせとるから、ほな」
そう言って才川の肩をポンと叩いて七緖は去っていった。
才川はそんな七緖の猫背に戻った背中を見つめる。
七緖 駿の名前は以前から才川も知っていた。運動部の連中でも知っている有名人。女子にも密かに人気がある。不良で深夜徘徊をしている噂を聞くのに、頭だけは良い。しかも金髪に見える髪の毛に透ける様な肌の白さ。女子が事あるごとに才川と対比して評価する男。
実際は猫背だし、前髪が長すぎて表情が見えないし。気にした事など一度もなかったが、何だか焦りが募る。
「俺はお前の事を認めないからな」
才川は拳を握りしめ唸った。
0
あなたにおすすめの小説
あるフィギュアスケーターの性事情
蔵屋
恋愛
この小説はフィクションです。
しかし、そのようなことが現実にあったかもしれません。
何故ならどんな人間も、悪魔や邪神や悪神に憑依された偽善者なのですから。
この物語は浅岡結衣(16才)とそのコーチ(25才)の恋の物語。
そのコーチの名前は高木文哉(25才)という。
この物語はフィクションです。
実在の人物、団体等とは、一切関係がありません。
病弱な彼女は、外科医の先生に静かに愛されています 〜穏やかな執着に、逃げ場はない〜
来栖れいな
恋愛
――穏やかな微笑みの裏に、逃げられない愛があった。
望んでいたわけじゃない。
けれど、逃げられなかった。
生まれつき弱い心臓を抱える彼女に、政略結婚の話が持ち上がった。
親が決めた未来なんて、受け入れられるはずがない。
無表情な彼の穏やかさが、余計に腹立たしかった。
それでも――彼だけは違った。
優しさの奥に、私の知らない熱を隠していた。
形式だけのはずだった関係は、少しずつ形を変えていく。
これは束縛? それとも、本当の愛?
穏やかな外科医に包まれていく、静かで深い恋の物語。
※この物語はフィクションです。
登場する人物・団体・名称・出来事などはすべて架空であり、実在のものとは一切関係ありません。
叱られた冷淡御曹司は甘々御曹司へと成長する
花里 美佐
恋愛
冷淡財閥御曹司VS失業中の華道家
結婚に興味のない財閥御曹司は見合いを断り続けてきた。ある日、祖母の師匠である華道家の孫娘を紹介された。面と向かって彼の失礼な態度を指摘した彼女に興味を抱いた彼は、自分の財閥で花を活ける仕事を紹介する。
愛を知った財閥御曹司は彼女のために冷淡さをかなぐり捨て、甘く変貌していく。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
27歳女子が婚活してみたけど何か質問ある?
藍沢咲良
恋愛
一色唯(Ishiki Yui )、最近ちょっと苛々しがちの27歳。
結婚適齢期だなんて言葉、誰が作った?彼氏がいなきゃ寂しい女確定なの?
もう、みんな、うるさい!
私は私。好きに生きさせてよね。
この世のしがらみというものは、20代後半女子であっても放っておいてはくれないものだ。
彼氏なんていなくても。結婚なんてしてなくても。楽しければいいじゃない。仕事が楽しくて趣味も充実してればそれで私の人生は満足だった。
私の人生に彩りをくれる、その人。
その人に、私はどうやら巡り合わないといけないらしい。
⭐︎素敵な表紙は仲良しの漫画家さんに描いて頂きました。著作権保護の為、無断転載はご遠慮ください。
⭐︎この作品はエブリスタでも投稿しています。
鬼隊長は元お隣女子には敵わない~猪はひよこを愛でる~
霧内杳/眼鏡のさきっぽ
恋愛
「ひなちゃん。
俺と結婚、しよ?」
兄の結婚式で昔、お隣に住んでいた憧れのお兄ちゃん・猪狩に再会した雛乃。
昔話をしているうちに結婚を迫られ、冗談だと思ったものの。
それから猪狩の猛追撃が!?
相変わらず格好いい猪狩に次第に惹かれていく雛乃。
でも、彼のとある事情で結婚には踏み切れない。
そんな折り、雛乃の勤めている銀行で事件が……。
愛川雛乃 あいかわひなの 26
ごく普通の地方銀行員
某着せ替え人形のような見た目で可愛い
おかげで女性からは恨みを買いがちなのが悩み
真面目で努力家なのに、
なぜかよくない噂を立てられる苦労人
×
岡藤猪狩 おかふじいかり 36
警察官でSIT所属のエリート
泣く子も黙る突入部隊の鬼隊長
でも、雛乃には……?
隣人はクールな同期でした。
氷萌
恋愛
それなりに有名な出版会社に入社して早6年。
30歳を前にして
未婚で恋人もいないけれど。
マンションの隣に住む同期の男と
酒を酌み交わす日々。
心許すアイツとは
”同期以上、恋人未満―――”
1度は愛した元カレと再会し心を搔き乱され
恋敵の幼馴染には刃を向けられる。
広報部所属
●七星 セツナ●-Setuna Nanase-(29歳)
編集部所属 副編集長
●煌月 ジン●-Jin Kouduki-(29歳)
本当に好きな人は…誰?
己の気持ちに向き合う最後の恋。
“ただの恋愛物語”ってだけじゃない
命と、人との
向き合うという事。
現実に、なさそうな
だけどちょっとあり得るかもしれない
複雑に絡み合う人間模様を描いた
等身大のラブストーリー。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる