<完結> 元魔王の俺が今世、人間に転生した理由

燈坂 もと

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12.国王陛下と元魔王の関係 ⁂

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※サンドの描写(オウミレオニス×リオ)があります。苦手な方は回れ右でお願いします!


────────────────────







その一報が入ったのは、執務室にて済ませておきたかった書類整理をしている時だった。


アヤメ様とカイルとの食事の最中、カイルの空気を察知し空間移動テレポートにて移動した私は、湯浴みを済ませ。
その後、執務室にて作業中……普段入る事のない思念伝達テレパスが、モルドレッド様より入ったのだ。


『……レオぼ……いや、国王陛下。思念伝達テレパスで失礼する。今、よいか?』
「っ!モルドレッド様……!如何なされた?思念伝達テレパスなど私に滅多と使用されない貴方様が……」


─────── 思念伝達テレパス
それは、大魔導士であるモルドレッド様のみ使用できる高位魔術だ。

緊急時、思念で国王へ一報を入れる事が出来る術だ。
100年前、魔塔主様の事件の際、魔塔主様が魔塔より飛び出した事を国王へ伝達する術が不十分だった事を悔やまれて、これまで存在しなかったその魔術をモルドレッド様自らが編み出された。

相当な魔力量を消費するため、緊急時以外は使用しない術だ。
私が即位した際、必要時は使用するため、思念伝達テレパスを送る際に必要な魔力情報が欲しい、とモルドレッド様に依頼を受け、ほんの少し、彼に魔力を流した記憶が蘇る。

そんな魔術を使ってまで、しかもこんな夜更けに。
モルドレッド様が必死になる、その対象は……ひとりしか、いない。


「……ッ!まさか、魔塔主様に、何かおありか……!?」
『!さすが、じゃの。今から依頼する事は、陛下にしか頼めん事じゃ……経緯を、説明する。』


内容を伺って、肝が冷えた。
オウミ様が近くにいてくださったから良かったようなものの。

もし、いなかったら?

そして、私が魔力注入をしなかったら……

私の前から、魔塔主様が、いなくなるかもしれない、?



有り得ない。

私には

受け入れ、られない……!


「モルドレッド様、魔塔主様のお部屋へ先触れも出さず伺う事をお許しください。今から空間移動テレポートで向かいます。魔力注入は過去に陣を編んで仲間に施した事があるので、その方法でいきます。」
『そうか……!すまん。……あと、魔力注入じゃが、ひとつ懸念点がある。あやつの魔力や魔力の器は特別なモノじゃ。もしかしたら、一般的な陣では注入が難しいかもしれん。……お主の身体を、使用する必要があるかもしれぬ事、覚悟しておいてほしい。お主が朝まで不在でも、他の者が慌てぬよう、各所に伝令は入れておこう。』
「……!承知、いたしました。私へのお心遣い痛み入ります。魔力注入の緊急対応方法も認識済です。……もし、そうなった場合。彼のお身体を暴く事になります。緊急対応としての処置ですが、彼の心の均衡が心配です。……どうか、その際は……支えて、あげて欲しい。」
『うむ。その点は、承知した。……すまん、お主に多大な迷惑と負担をかける。……レオニス……リオを、頼んだ。』
「いえ。大事なお孫さんを、私に任せてくださり、感謝申し上げたい。……必ず、治してまいります。」


思念伝達テレパスが切れた事を確認して、震える指で陣を編む。
どうか間に合ってほしいと、祈りながら。



彼が……私の前から、何も言わずいなくなるなんて

そんな事 ─────── 絶対に、許さない。




私の足元に金色の魔法陣が浮かび上がり、下から上に移動する。
目指すは、愛しい……彼の、部屋。

「 ……待っていてくれ。どんな手を使ってでも……例え、貴方が私を嫌いになったとしても……絶対に、助ける……!」


私の身体は、執務室より、消えた。





















「レオ、ニス……陛下……」
「……っ。……お待たせ、しました。……オウミ様、魔塔主様の容態は……?」


初めて訪れた愛しい彼の部屋のベッドで、医療行為と分かりつつも、私以外の男との情事の沙汰が垣間見える状況と香りに胸やけがする。
しかし、そんな私の私情は一旦横に置いて。
現状の確認をしようと、上半身裸の彼に声をかける。

「……魔力酔いを起こした原因の闇の魔力は少しずつだが抜けてきている、が……完璧じゃない。リオの魔力の器が大きすぎて、俺の力じゃすぐには吸いきれない。一度、陛下の魔力を流してみてくれませんか。陣を編むことは出来ますよね?」
「可能です。……魔塔主様、少しお身体の調子を確認します。陣を編んで、光の魔力を注入してみますので……少し苦しいかもしれませんが、辛抱を。」
「……わ、かり、ました。よろしく、お願いします。」

何度か編んだことのある魔力注入のための陣を、魔塔主様の身体の上で指で編む。
これがうまくいけば、少しは安心できるのだが。

彼の上で編んだ陣が黄色く光って、彼の身体にゆっくり入ろうとしたが……撥ねられてしまった。


「……ッ!やはり……モルドレッド様の懸念されていた事が、起こったか……」
「どういう、事だ……リオの身体は陛下の陣を、弾いた……?」
「……魔塔主様の魔力、そして魔力の器は……いくら魔力量が多い私だとしても、受け入れてもらえないらしい。」
「……だとすると、……はぁ。あの方法しか、ないのか。」


くしゃ、と髪を無造作に搔き乱して、オウミ様が苦虫を嚙み潰したような顔をする。
私も、こんな形で……

想いを通じ合わせ、耳元で愛を囁きながら。
そんな形が理想だったが、そうも言っていられない。

この人がいなくなるくらいなら、私を嫌いになられた方がマシだ。


「 ─────── 魔塔主様。私の魔力注入の陣は貴方様に見合わなかったようです。ご覧いただいたように、弾き飛ばされてしまった。このままでは、魔素が充満してしまう。それは絶対に避けたいのです。貴方様のお心が私に無いのは百も承知です。ですが、緊急事態だ。貴方様の中に入る許可を。お願い、します。」
「……陛下。むしろ、申し訳、ありません。貴方様は、本来なら奥方になられる方に、その全てをぶつける必要があったのに……その最初が僕に、だなんて……自分が……情け、ない、です。……っ。……すみません。僕の事は気になさらないで。……よろしく、お願い、します。」


私の未来を想って、彼の瞳から流れる雫に心臓が痛い。
そっと、彼の涙を指で掬うと、魔力酔いのためか、オウミ様の刺激のためか……肌が敏感になった彼から「ん……っ」と甘い声が聞こえて、ゾクゾクした。
医療行為だと分かってはいる。分かっているが、これから行う事を考えると堪らない気持ちになるのは、許してほしい。

「陛下、ちょっと……!」とオウミ様が私の手を掴んだ瞬間に、背中が、ゾクッとする。

「 ─────── え……っ!」
「……?!、は……?!……ま、さか……、お前……!」


不思議な感覚だった。
懐かしいような、寂しいような、嬉しいような、悲しいような。

まるで、昔……ずっと一緒だった、ような。


「……なるほど。それなら、納得だ。……リオに固執するのも、光の魔力が特段に優れているのも。……陛下、これからアンタの事はレオニスと呼ぶ。俺の事も呼び捨てでいい。そして……リオの事も。」
「……オウミ、この話は、全てが終わってからにしよう。……魔塔主様、お願いが、あります。……行為の最中、それから今後、私の事は、陛下ではなくレオニスと呼んでいただきたい。そして……貴方様の事を……リオと、私が呼ぶ許可を。」

未だに魔力酔いで蕩けている目元を少し見開いて。
オウミの発言に、何かを感じたであろう彼は、ゆっくり頷いてくれた。

「……わかり、ました。……レオニス、きて……?」
「 ─────── ッ!……優しく、する。……リオは、何もきにしなくていい。ただ、気持ち良くなって。」


飛びそうな理性を、飛ばない様、必死に抑え込んだ。






















「ぁ、あ!レオ、ニスの……っ、おっき……!や、ぁ……っ!ん、ぁ、きもち、ぃ……ッ!」
「リオ……まだ、飛ばないで……?っ。……魔力の注入……あと、もう少し、かかる、……っあ、リオの中……あたたかくて……堪らない……!」
「……リオ……?ん、……あともう少しで、魔力抜けるから……もうちょっとだけ、こっちも集中、して……?ん、ん、……後、もう少しなんだが……っは、キスと並行して、こっちも果てさせるか……?」
「オウミ……ッ!同時、だめ……あっ!……っ、レオ……!も、お腹、くるし……っ!ぁ、あ!おかしく、なる……っ! ─────── ィ、ッ!」


リオの中は、恐ろしいほど気持ちがいい。
私の凶器は、何度果てても硬度は変わらず、彼の蕾の中に居続けた。

果てるのと同時に私の魔力を注ぐが、リオの闇の魔力が入っていた器が大きすぎた。

あともう一度、私の魔力を注げれば……事無きを得る筈。

しかし、リオの身体が……もつか、どうか。

このまま魔力を注いで、リオが壊れないか心配していると「レオニス……ちょっと、抜いて、ほしい」とリオにお願いされたので言われた通りにする。



すると、リオの口が……私の凶器を愛撫し始めた。


「 ─────── ッ!ちょ、リオ、な……っ!」
「……あーそっか。その手もあったな。そっちの方が、リオの負担、少ないかも。」
「…………ッ!あ、……リオ、それ……きもち、い……ん……!」
「……あたりまえだろ。俺がどれだけ教え込んだと思ってんだ。、こいつは全部、知ってる。……レオニスばっかり、ずるいな。リオ、腰。浮かせろ。」
「……っふ、……ん、ぁ……っ!オウミ……っ!ん……!」
「あー、やば。……魔力は、もう抜けたからな。……ん、俺も、リオと気持ちいい事、させて……?ん、ぁ、最高……ッ!」


リオの蕾に、ギチギチに大きくなったソレを侵入させて、腰を揺らしているオウミの顔はとろとろに蕩けていて。

オウミの凶器から魔力が再度流れない様、行為が始まる前に私が掛けた魔法は効果があったようで、オウミが果ててもリオは魔力酔いは起こさなかった。

私が果てたその蜜をリオが飲み込んだ事で、注入が完了された筈だったのだけど。


リオが、私とオウミに口唇を落として、そのかわいい口を、開いた。



「……ふたりとも、ごめん。……多分、もう、大丈夫。……でも。でもね?……僕……100年、待った、よ……?……逢いた、かった……!ふたりが、消えちゃいそうで、怖い。……ね。もっと、したい、って言うのは……だめ、かな」


とろとろの瞳に、ピンク色のぷっくりしたかわいい口唇でそんな事を言われては。


歯止めが、効かないに……決まってる。


「「ダメじゃない。……む。」」

「俺は、殆どお預けを食らっていた。レオニス、譲れ。リオ、お前の中に、今すぐ入りたい。」
「それなら、私は口付けを全くしていない。リオ、沢山、君とキスしたい。」


私とオウミの要求に頬を染めながらコクリと頷いてくれたリオに愛しさが募る。


考えなければならない事が山積みだ。だけど、今は取り敢えず。




愛しいこの子を、沢山、愛する時間を。





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