黒の少女と弟子の俺

まるまじろ

文字の大きさ
8 / 32

第8話・迷子の迷子の幼女ちゃん

しおりを挟む
 ティアとユキの俺の師匠を巡るいさかいもどうにか解決した翌日。
 2人はめでたく俺の師匠となる事を了承してくれた。一時はどうなる事かと思ったけど、めでたしめでたしだ。
 こんな事を思うのは不謹慎かもしれないけど、ティアとユキが2人揃って俺の師匠になってくれたのは、あのモンスター襲撃事件があったからなのは間違い無いだろう。大手を振って喜べる事では無いけど、結果良ければ全て良しだ。
 モンスタースレイヤーの歴史始まって以来の天才と称されるティアとユキ。この2人の師事を受け続ければ、いつかきっと立派なモンスタースレイヤーになれると思う。
 そんな希望を胸に俺は新たな一歩を踏み出す――はずだったのだが、どうやらその一歩はまだまだ後回しになりそうだ。

「ねえ、リリア。ちょっとお兄ちゃんにくっ付き過ぎじゃないかな? もう少し離れた方がいいんじゃないかな? あっちに居るお姉ちゃんと一緒に寝た方がいいんじゃないかな?」
「いやあ! リリはお兄ちゃんと一緒に寝るのー!」

 この日の夜。
 俺はティア達よりも年下の、リリアと言う名の茶髪でロングヘアーの巻き髪癖が付いた女の子と一緒にベッドの中に居た。
 リリアとは今日の修行に向かう最中に街で泣いていたところを見つけ、俺が声をかけた事で知り合った。なんでもリリアはこの街に母親と一緒に来たらしいんだけど、いつの間にかはぐれてしまい、ずっと母親を捜していたらしい。
 さすがに小さな女の子を放って置くわけにもいかなかった俺は、ティアとユキに頼んで一緒に母親捜しを手伝ってもらったんだけど、残念ながら1日かけてもリリアの母親を見つける事はできなかった。
 そして小さなリリアをそのままにしておくわけにもいかず、こうして俺達の泊まっている宿へと連れて来たわけだ。
 しかしまあ、小さな子供の扱いに慣れているとは言え、リリアにここまで懐かれたのには俺も驚いていた。

「お、お兄ちゃんからも何か言ってよー!」
「まあまあ、落ち着いて下さい師匠。相手は小さな子供なんですから」
「で、でもぉ……」
「ティア。あなたもモンスタースレイヤーの称号を持つ者なら、もっと毅然きぜんと構えなさい。こんな小さな子供相手に情けない」
「そ、そんなの分かってるもん!」
「それなら早くベッドに入って寝なさい。明日も捜すんでしょ? リリアの母親」
「そうですよ、師匠」
「むう……分かったよぉ。独りで寝ればいいんでしょ? もう……お兄ちゃんの馬鹿っ!」

 ティアは大きな溜息を吐くと、そう言ってから渋々と右隣にあるベッドに潜り込んで丸まり、掛け布団を頭から被った。
 昔からティアはいじけるとこんな風にする癖があったけど、ユキと出会う前までは常に一緒のベッドで寝ていたのだから、甘えん坊のティアがこうしていじけてしまうのも分からないではない。

「まったく、困った子ね。それじゃあ、私も寝るわね。おやすみなさい、エリオス」
「おやすみ。ユキ」

 口では『困った子』などと言いつつも、ユキは少しだけ楽しそうに微笑んでいた。
 昨日の夕食は俺に言っていた様にティアと一緒に食べに行ってたけど、少しは2人が打ち解ける切っ掛けにはなったのかもしれない。

「さてと。リリア、良い子はもう寝ようね」
「うん! リリ、良い子だからちゃんと寝る!」
「よしよし。良い子だね」
「えへへっ♪」

 素直な返事をしたリリアの頭を撫でてやると、リリアは可愛らしい笑顔を浮かべてからその瞳を閉じた。
 そしてリリアはそれから10分と経たない内に小さな寝息を立て始め、夢の世界へと旅立った。

「……それにしても、ちょっと変だな」

 眠るリリアの顔を見ながら、俺は今日の事を少し考えていた。
 リリアは一緒に来た母親といつの間にかはぐれていた。そしてそんな母親を捜すのに俺達は協力をしたわけだが、街中を捜す最中に子供を捜している様な人は1人として居なかった。
 この街もそれなりに広いとはいえ、俺達3人で捜し回って迷子の子供の母親1人見つけられないのはどうもおかしい。普通ならこんな小さな子供とはぐれれば、母親も必死になって捜すはず。
 だが、街中で人に尋ねても、リリアの母親らしき人が捜していたという情報は無かった。これはどう考えてもおかしい。

「明日は少し捜し方を変えてみるか……」

 とりあえず考え込んでいても仕方がないので、大まかな指針だけを決めてから俺は眠りについた。

× × × ×

 翌日の朝。
 誰よりも早く目覚めた俺は、俺の服を握り締めたまま寝ているリリアの手をゆくっりと離してから起き上がり、出掛ける準備を進めた。

「こんな朝早くからどこへ行くつもり?」
「あっ、ユキ。起こしちゃった?」

 小さな声で話しかけてきたユキに対し、俺も小声で話しながらベッドへと近付く。

「少し前から目は覚めてたわ。で? どこへ行くつもり?」
「少しリリアの母親の件で調べたい事があるんだ」
「リリアと一緒じゃ都合が悪いのかしら?」
「まあ、場合によっては」
「……分かったわ。リリアの面倒は私達が見ておくから、行ってらっしゃい。ただし、どんな状況でもお昼には一度ここへ戻って来ること。いいわね?」
「分かった。ありがとう、ユキ」
「お礼なんていいから早く行きなさい。リリアが目を覚ましたら面倒でしょ?」
「そうだね。それじゃあ、行って来るよ」

 こうして俺はそっと部屋を抜け出し、街に出てからリリアの母親の情報を集め始めた。
 昨日リリアにはこの街へ来てから母親と通った道のりも聞いていたから、俺はそこを中心に再び聞き込みをしてみる事にした。
 しかし、聞き込みをしても昨日と一緒で大した情報も得られず、気が付けばいつの間にかユキと約束をしたお昼まで残り2時間を切っていた。
 そして焦りばかりが募っていく中、俺は横を通り過ぎた行商人のおじさんに声をかけた。

「あの、すみません。ちょっとお聞きしたい事があるんですが、いいでしょうか?」
「あ? 何だい兄ちゃん?」
「昨日の事なんですが、この辺りを長い茶髪の女の子と一緒に歩いていた女性を捜してるんです。見かけたりしませんでしたか?」
「長い茶髪の女の子と歩いてた女性ねえ…………ああ! そういえば見たな。茶髪の女の子と一緒に居た大人の女性を」
「本当ですか!? その人の特徴みたいなのって覚えてますか?」
「ああ。確かその一緒に歩いてた女の子と一緒の茶髪だったぜ。髪は長かった。そして左の口元に少し大きな黒子ほくろがあったな。結構な美人だったぜ?」

 ――リリアから聞いていた母親の特徴と同じだ。間違い無い。

「よく覚えてますね」
「覚えてるもなにも、その後で1人で買物に来たその人と少し話をしたからな」
「えっ!? いったいどんな話をしたんですか?」
「その時の話か? 遠出の準備をしてるみたいだったから、『どこか遠くに行くのかい?』って聞いたら、『別の街に居る知り合いの所で働くから、子供を知り合いの所に預けて来たんです』って答えたんだよ。それで大変だなって話をしてたってわけだ。まあ、話をしている時は少し落ち着きが無かった様にも見えたけど、遠出前で緊張してたのかもな」
「なるほど……お話していただいてありがとうございます! あの、せっかくなので何か買わせてもらいます」
「おっ、そうか! 毎度ありっ!」

 俺は行商人のおじさんからいくつかの保存食を買い、その足で街のキャラバン隊が居る場所へと向かった。
 そしてそこで聞き込みをしたところ、昨日のお昼過ぎにリリアの母親と特徴が一致する人物が現れ、別の街に行く為のキャラバン隊が率いる馬車に乗って行ってしまったと聞いた。
 行商人のおじさんが言っていた様に、リリアが母親の手で知り合いに預けられていたなら良かったんだが、リリアが母親とはぐれて街を彷徨さまよっていた以上、おじさんが聞いたリリアの母親の話は嘘と言う事になる。
 それが証拠に、昨日リリアに話を聞いた時には、この街に知り合いは居ない――と聞いているからだ。
 つまりこの事実が指し示す事は、リリアが母親に捨てられた――という事になってしまう。考えたくはなかったけど、貧富の差が激しいこのエオスではそう珍しい事ではない。

「はあっ、どうすっかなあ……」

 得られた答えはリリアにとってとても残酷なもので、それを伝えるべきかどうかを迷ってしまう。
 俺は深く気分を沈ませながら、とりあえず3人の待つ宿屋へと戻った。
 そして3人と合流した後、真実を告げる事にまだ抵抗があった俺は、体裁ていさいだけの為に居もしないリリアの母親捜しを行い、その夜、リリアが寝付いた後でティアとユキにその事を話した。

「何それっ! それが母親のやる事なのっ!?」
「ティア、落ち着きなさい。リリアが目を覚ますわ」
「あっ……ユキは何でそんなに落ち着いてるの?」
「慌てても怒っても仕方がないからよ。現実は現実。泣いても怒っても何も変わりはしないもの。今やるべき事は、リリアに真実を話すのか話さないのか。どちらを選んだとしても、その後をどうするのか。それを考えるのが重要よ」
「そうだね。このままってわけにはいかないし、どうにかしないと。ユキならどうする?」
「私? 私なら真実を話すわ。隠したって仕方ないもの。その上で孤児院に預けるのが最善だと思うわ」

 いかにもユキらしい現実的な考え方だが、当のリリアの事を考えると素直に賛同はしかねる。だが、言っている事そのものは間違っていないと思う。

「……師匠ならどうしますか?」
「えっ!? そ、そうだなあ……うーん…………ごめん、お兄ちゃん。何も思い浮かばない」
「あ、いえ、謝らないで下さい。俺もどうしていいのか分からないでいるんですから……」

 結局この後もどうしたらいいのか悩み続けた俺は、最終的にユキの言っていた方法を取る事にした。
 そして翌朝になってみんなで朝食を摂った後、俺はリリアに真実を話した。
 当然リリアはその話を聞いて酷く傷付き、俺の胸の中で長い時間ずっと泣きじゃくった。こんな小さな子供に告げるには、あまりにも厳しく酷い現実だったと思う。でも、俺達にはこうする事しかできなかった。それしかできなかった。
 そして泣きじゃくっていたリリアが落ち着きを取り戻した頃、俺達はこれからどうすればいいのかをリリアに話し、みんなでこの街にある孤児院へと行ってからそこの経営者に事情を話してリリアを預けた。
 俺としてはとても心が痛む事ではあったけど、孤児院から離れる時にリリアが、『一緒にお母さんを捜してくれてありがとう。また遊んでね、お兄ちゃん、お姉ちゃん』と言ってくれたのが、俺達にとってせめてもの救いだった。
 ちなみにリリアを預かってくれる孤児院の経営者に、ティアとユキが寄付金と称してお金を渡していたのを見たが、あれはきっと、ティアとユキなりにリリアの事を考えてくれた上での事だったんだろうと思う。
 リリアと俺の取り合いをし、俺を取られてしばらくはいじけていたティアと、口では現実的で厳しい事を言っていたユキの2人だけど、実際はとてもリリアの事を心配していたのかもしれない。

「……本当にこれで良かったのかな?」
「そんな事は誰にも分からないわよ。私にも分からないし、もちろんエリオスにも分からない。その答えを出せるのはリリアだけだから」
「そうだね。俺達がいつまでも悩んでたって仕方ない。俺達にできるのは、リリアがこれから幸せに暮らしていける様に祈る事と、みんなが平和に暮らせる様にモンスターを倒して行く事だけだから」
「うん……そうだね、お兄ちゃん」
「さあ、エリオス。リリアの件で修行がストップしてたから、今日からまた厳しくいくわよ?」
「うん。よろしく頼むよ、ユキ」
「私もバッチリお兄ちゃんを指導するよ!」
「頼りにしてますよ。師匠」
「うん! でもその前に、今からお兄ちゃん成分をたっぷりと吸収しまーす!」
「ちょ、ちょっと師匠! こんな街中で恥ずかしいですよっ!」
「えーっ!? だって今までずっとリリアにお兄ちゃんを独占されてたんだよ? だからこれくらいはいいの♪」
「気持ちは分かりますけど、周りの視線を考えて下さい」
「えへへっ♪ お兄ちゃんの匂いだー♪」
「どうやらもう話が聞こえてないみたいね」
「そうだね」

 周りの事など一切気にせず俺に抱き付くティア。その顔はとても幸せそうで、無理やり引き離すのは可哀相に思ってしまう。
 リリアの為に我慢していたと言うティアの事を思い、俺はティアが満足するまでその場で周りからの視線に耐える事になった。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――

のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」 高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。 そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。 でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。 昼間は生徒会長、夜は…ご主人様? しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。 「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」 手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。 なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。 怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。 だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって―― 「…ほんとは、ずっと前から、私…」 ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。 恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。

敗戦国の姫は、敵国将軍に掠奪される

clayclay
恋愛
架空の国アルバ国は、ブリタニア国に侵略され、国は壊滅状態となる。 状況を打破するため、アルバ国王は娘のソフィアに、ブリタニア国使者への「接待」を命じたが……。

セクスカリバーをヌキました!

ファンタジー
とある世界の森の奥地に真の勇者だけに抜けると言い伝えられている聖剣「セクスカリバー」が岩に刺さって存在していた。 国一番の剣士の少女ステラはセクスカリバーを抜くことに成功するが、セクスカリバーはステラの膣を鞘代わりにして収まってしまう。 ステラはセクスカリバーを抜けないまま武闘会に出場して……

旧校舎の地下室

守 秀斗
恋愛
高校のクラスでハブられている俺。この高校に友人はいない。そして、俺はクラスの美人女子高生の京野弘美に興味を持っていた。と言うか好きなんだけどな。でも、京野は美人なのに人気が無く、俺と同様ハブられていた。そして、ある日の放課後、京野に俺の恥ずかしい行為を見られてしまった。すると、京野はその事をバラさないかわりに、俺を旧校舎の地下室へ連れて行く。そこで、おかしなことを始めるのだったのだが……。

敵に貞操を奪われて癒しの力を失うはずだった聖女ですが、なぜか前より漲っています

藤谷 要
恋愛
サルサン国の聖女たちは、隣国に征服される際に自国の王の命で殺されそうになった。ところが、侵略軍将帥のマトルヘル侯爵に助けられた。それから聖女たちは侵略国に仕えるようになったが、一か月後に筆頭聖女だったルミネラは命の恩人の侯爵へ嫁ぐように国王から命じられる。 結婚披露宴では、陛下に側妃として嫁いだ旧サルサン国王女が出席していたが、彼女は侯爵に腕を絡めて「陛下の手がつかなかったら一年後に妻にしてほしい」と頼んでいた。しかも、侯爵はその手を振り払いもしない。 聖女は愛のない交わりで神の加護を失うとされているので、当然白い結婚だと思っていたが、初夜に侯爵のメイアスから体の関係を迫られる。彼は命の恩人だったので、ルミネラはそのまま彼を受け入れた。 侯爵がかつての恋人に似ていたとはいえ、侯爵と孤児だった彼は全く別人。愛のない交わりだったので、当然力を失うと思っていたが、なぜか以前よりも力が漲っていた。 ※全11話 2万字程度の話です。

おっさん武闘家、幼女の教え子達と十年後に再会、実はそれぞれ炎・氷・雷の精霊の王女だった彼女達に言い寄られつつ世界を救い英雄になってしまう

お餅ミトコンドリア
ファンタジー
 パーチ、三十五歳。五歳の時から三十年間修行してきた武闘家。  だが、全くの無名。  彼は、とある村で武闘家の道場を経営しており、〝拳を使った戦い方〟を弟子たちに教えている。  若い時には「冒険者になって、有名になるんだ!」などと大きな夢を持っていたものだが、自分の道場に来る若者たちが全員〝天才〟で、自分との才能の差を感じて、もう諦めてしまった。  弟子たちとの、のんびりとした穏やかな日々。  独身の彼は、そんな彼ら彼女らのことを〝家族〟のように感じており、「こんな毎日も悪くない」と思っていた。  が、ある日。 「お久しぶりです、師匠!」  絶世の美少女が家を訪れた。  彼女は、十年前に、他の二人の幼い少女と一緒に山の中で獣(とパーチは思い込んでいるが、実はモンスター)に襲われていたところをパーチが助けて、その場で数時間ほど稽古をつけて、自分たちだけで戦える力をつけさせた、という女の子だった。 「私は今、アイスブラット王国の〝守護精霊〟をやっていまして」  精霊を自称する彼女は、「ちょ、ちょっと待ってくれ」と混乱するパーチに構わず、ニッコリ笑いながら畳み掛ける。 「そこで師匠には、私たちと一緒に〝魔王〟を倒して欲しいんです!」  これは、〝弟子たちがあっと言う間に強くなるのは、師匠である自分の特殊な力ゆえ〟であることに気付かず、〝実は最強の実力を持っている〟ことにも全く気付いていない男が、〝実は精霊だった美少女たち〟と再会し、言い寄られ、弟子たちに愛され、弟子以外の者たちからも尊敬され、世界を救って英雄になってしまう物語。 (※第18回ファンタジー小説大賞に参加しています。 もし宜しければ【お気に入り登録】で応援して頂けましたら嬉しいです! 何卒宜しくお願いいたします!)

バッドエンド予定の悪役令嬢が溺愛ルートを選んでみたら、お兄様に愛されすぎて脇役から主役になりました

美咲アリス
恋愛
目が覚めたら公爵令嬢だった!?貴族に生まれ変わったのはいいけれど、美形兄に殺されるバッドエンドの悪役令嬢なんて絶対困る!!死にたくないなら冷酷非道な兄のヴィクトルと仲良くしなきゃいけないのにヴィクトルは氷のように冷たい男で⋯⋯。「どうしたらいいの?」果たして私の運命は?

処理中です...