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浮かび上がる影
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暗い回廊を抜けた先、僕たちは巨大な石造りの広間へと出た。天井は高く、無数の燭台が紫の炎を揺らめかせている。
嫌な予感が背筋を走った瞬間、床一面の魔法陣が輝きを放った。
「……罠だわ!」
リンカの叫びと同時に、石壁が崩れ、無数の人影が現れた。
それはアンデッドでも獣でもない。鎧に身を包んだ人間のような兵士たち――だがその瞳は赤黒く濁り、口元には狂気の笑みが浮かんでいる。
「こいつら……人間? いや、操られているのか?」
「ん……魔力の鎖。ベアストリア、兵士。尖兵」
ルミナスが低く告げる。
彼らは一斉に武器を構え、怒号を上げて突撃してきた。
「僕が前に出る! 二人は左右を頼む!」
剣を抜き、迫りくる兵士の刃を弾き返す。
「重ね斬り!」
連撃が一瞬で数人を吹き飛ばしたが、後ろからまた新たな兵が押し寄せる。
「こっちもいくわよっ!」
リンカの双剣が閃き、二人まとめて首を刎ねる。俊敏な動きは群れを翻弄し、敵陣に切り込んでいく。
「燃えろ……《ファイア・ランス》!」
ルミナスが炎の槍を十本、連続で放つ。兵士たちの鎧を貫き、広間の空気が熱気で揺らめいた。
「皆さま、お待ちください――《サンクチュアリ・ウォール》!」
セレスが両手を掲げると、眩い聖光の壁が僕たちを覆った。突撃してきた尖兵の剣が壁に当たり、弾かれる。
「助かった!」
僕は振り返り叫ぶ。
セレスの額には汗が滲んでいたが、必死に術を維持している。
その背後でリンカが敵の槍を避け損ね、肩を浅く斬られた。
「くっ……!」
「リンカさん、すぐに――《ヒール》!」
セレスの手が触れ、光が傷を閉じていく。
「……すごい。痛みが消えたわ」
リンカが目を見開いた。
敵は数で圧倒してくる。広間全体が兵士たちの咆哮で埋め尽くされた。
「これ以上は持たない……セージ君、突破口を!」
「任せろ――ライトセイバー!」
渾身の光刃が一直線に広間を走り、兵士たちをまとめて斬り払った。轟音と共に光の柱が立ち上がり、敵の列が一気に崩れる。
「ん……追撃。《ファイア・ストーム》!」
ルミナスが炎の嵐を呼び込み、残った兵を焼き尽くした。
広間に再び静寂が訪れる。焦げた鎧と武器だけが残り、赤黒い残滓がゆっくりと消えていった。
焦げた鎧が散乱する静寂の広間。その空気を切り裂くように、低い笑い声が響いた。
「……ふふ。やはり面白いな。尖兵どもをまとめて葬るか」
闇の帳から現れたのは、法衣に身を包んだ男。黄金の刺繍を施した衣は聖職者のようだが、その瞳は異様な赤光を帯びていた。
「……何者だ?」
「ベアストリア教団、紅の枢機卿《ヴァルド》――名は覚えておくがいい」
男が杖を掲げると、広間に呪詛が渦巻いた。黒い瘴気が一気に広がり、僕の体を重くする。
「くっ……動きが鈍い……」
「セージ君!」
リンカが駆け寄るが、彼女も同じく膝をつく。
「ん……体、重い。魔力、吸われる……」
ルミナスの炎がかき消されていく。
「皆さま、下がってください! 《サンクチュアリ・ウォール》!」
セレスが再び防御魔法を展開し、広間の瘴気を押し返した。
僕は必死に剣を握り直す。
「……まだやれる。重ね斬り!」
体を重く縛る呪いを無理やり断ち切り、光の斬撃を幾重にも重ねて放つ。
リンカは双剣を閃かせ、敵の魔力の糸を切り裂く。
「これ以上、仲間を苦しめさせない!」
ルミナスも炎を再構築し、声を張る。
「セージ……援護、する。燃えろ……《フレイム・バースト》!」
三人の力が合わさり、黒い瘴気を押し返した。
「ほう……そこまで抗うか。だが、この場は引かせてもらおう」
ヴァルドの体が闇に溶けるように霧散していく。
「待てっ!」
僕が駆け出すが、虚空に残ったのは彼の声だけだった。
「――やがて現れる。『烈火の魔将イグニス』様の前に、お前たちがどれほど持つか……見ものだな」
不気味な笑い声と共に気配は完全に消えた。
「……イグニス?」
僕は名を繰り返す。前回も聞いたその不気味とも聞こえる名前の響きに、どうにもイヤな予感が拭えない。
「何かただならぬ存在のようね」
リンカが眉をひそめる。
「ん……嫌な気配。ルミナス、背筋、冷たい」
「わたくしも……あの名を耳にした瞬間、胸が締め付けられるような感覚がいたしました」
セレスの声も震えていた。
ただ一つ確かなのは、敵はまだ本気を出していないということだ。
僕は彼女の瞳を見た。どこか影を帯びた碧眼――それでも、人を信じたいと願う強さが宿っていた。
「セレス……君は、これからどうする?」
「……わたくしを狙う存在がまだ残っております。ですが……あなた方の戦いぶりを見て、心が揺れました。わたくしも共に歩ませていただきたいのです」
リンカがにっこり微笑む。
「心強いわ。セージ君、いいでしょ?」
「ん……賛成。セレス、光。ルミナス、炎。相性、良い」ルミナスも小さく頷いた。
僕は深く息を吸って答えた。
「……ようこそ、セレス。これからは仲間だ」
セレスの目が潤み、わずかに震えながらも笑みを返した。
――――――――――――――――――
【セレスティア・ルミナリア】とフィーリングリンクで繋がりました。
◇フィーリングリンク総合レベルがLV8に上昇◇
【リンカニア】80/80
【エリス】80/80
【ルミナス】80/80
【ミレイユ】80/80
【シャミー】80/80
【アーリア】80/80
【レイシス】80/80
【セレスティア】20/80(NEW)
【聖属性付与】(NEW)
【呪い耐性強化】(NEW)
――――――――――――――――――
聖女セレスティア……いや、セレスと繋がった瞬間、胸の奥がじんわりと温かくなるのを感じた。
今までの力が剣を強くしたのだとすれば、彼女の力は“守る力”。僕らの戦いはこれで、さらに揺るぎないものになった――。
嫌な予感が背筋を走った瞬間、床一面の魔法陣が輝きを放った。
「……罠だわ!」
リンカの叫びと同時に、石壁が崩れ、無数の人影が現れた。
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「こいつら……人間? いや、操られているのか?」
「ん……魔力の鎖。ベアストリア、兵士。尖兵」
ルミナスが低く告げる。
彼らは一斉に武器を構え、怒号を上げて突撃してきた。
「僕が前に出る! 二人は左右を頼む!」
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「重ね斬り!」
連撃が一瞬で数人を吹き飛ばしたが、後ろからまた新たな兵が押し寄せる。
「こっちもいくわよっ!」
リンカの双剣が閃き、二人まとめて首を刎ねる。俊敏な動きは群れを翻弄し、敵陣に切り込んでいく。
「燃えろ……《ファイア・ランス》!」
ルミナスが炎の槍を十本、連続で放つ。兵士たちの鎧を貫き、広間の空気が熱気で揺らめいた。
「皆さま、お待ちください――《サンクチュアリ・ウォール》!」
セレスが両手を掲げると、眩い聖光の壁が僕たちを覆った。突撃してきた尖兵の剣が壁に当たり、弾かれる。
「助かった!」
僕は振り返り叫ぶ。
セレスの額には汗が滲んでいたが、必死に術を維持している。
その背後でリンカが敵の槍を避け損ね、肩を浅く斬られた。
「くっ……!」
「リンカさん、すぐに――《ヒール》!」
セレスの手が触れ、光が傷を閉じていく。
「……すごい。痛みが消えたわ」
リンカが目を見開いた。
敵は数で圧倒してくる。広間全体が兵士たちの咆哮で埋め尽くされた。
「これ以上は持たない……セージ君、突破口を!」
「任せろ――ライトセイバー!」
渾身の光刃が一直線に広間を走り、兵士たちをまとめて斬り払った。轟音と共に光の柱が立ち上がり、敵の列が一気に崩れる。
「ん……追撃。《ファイア・ストーム》!」
ルミナスが炎の嵐を呼び込み、残った兵を焼き尽くした。
広間に再び静寂が訪れる。焦げた鎧と武器だけが残り、赤黒い残滓がゆっくりと消えていった。
焦げた鎧が散乱する静寂の広間。その空気を切り裂くように、低い笑い声が響いた。
「……ふふ。やはり面白いな。尖兵どもをまとめて葬るか」
闇の帳から現れたのは、法衣に身を包んだ男。黄金の刺繍を施した衣は聖職者のようだが、その瞳は異様な赤光を帯びていた。
「……何者だ?」
「ベアストリア教団、紅の枢機卿《ヴァルド》――名は覚えておくがいい」
男が杖を掲げると、広間に呪詛が渦巻いた。黒い瘴気が一気に広がり、僕の体を重くする。
「くっ……動きが鈍い……」
「セージ君!」
リンカが駆け寄るが、彼女も同じく膝をつく。
「ん……体、重い。魔力、吸われる……」
ルミナスの炎がかき消されていく。
「皆さま、下がってください! 《サンクチュアリ・ウォール》!」
セレスが再び防御魔法を展開し、広間の瘴気を押し返した。
僕は必死に剣を握り直す。
「……まだやれる。重ね斬り!」
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リンカは双剣を閃かせ、敵の魔力の糸を切り裂く。
「これ以上、仲間を苦しめさせない!」
ルミナスも炎を再構築し、声を張る。
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セレスの目が潤み、わずかに震えながらも笑みを返した。
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【リンカニア】80/80
【エリス】80/80
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聖女セレスティア……いや、セレスと繋がった瞬間、胸の奥がじんわりと温かくなるのを感じた。
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