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第4部 クリスマスとお正月
第47話「冬休みの始まり」
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クリスマスの夜が過ぎ、翌朝。
窓を開けると、冷たい空気が一気に部屋に入り込んできた。
吐く息が白くなるのを見て、いよいよ冬休みが始まったんだと実感する。
今日は終業式。
とはいえ、あっさりとしたホームルームのあと、通知表を配られてすぐ解散。
教室の雰囲気も、どこか緩んでいた。
「新堂、お前どんな成績だった?」
「まあ……それなり、かな」
男子に聞かれて苦笑しつつ答える。
正直、ゲーム補正で以前より勉強もはかどってる。
でも、それ以上に今は――真白の隣にいる時間の方が何倍も大事だった。
ふと視線を横に向けると、真白が女子たちに囲まれていた。
「真白ちゃん、すごーい! オール4以上って!」
「さすがだな。やっぱり憧れの結城さんだわ」
褒められて照れている真白は、相変わらず学園の人気者だった。
その姿を見て、胸が誇らしくなる。
放課後、校門を出たところで真白が俺の隣に歩み寄ってきた。
「蒼真君、冬休み……楽しみだね」
「そうだな。クリスマスも最高だったし……次は年末年始か」
「うん。初詣とか、一緒に行けたらいいなって思って」
真白が小さな声で言った。
頬がほんのり赤いのは寒さのせいだけじゃない。
「行こう。絶対、一緒に」
「……うん!」
その笑顔を見た瞬間、冬の冷たい風さえも心地よく思えた。
冬休み――真白と過ごす時間がまた増える。
それだけで、この季節が楽しみで仕方がなかった。
◇◇◇
大晦日。
窓の外は冷え込みが一段と強く、吐く息が夜空に溶けていく。
街は慌ただしさを終えて落ち着きを取り戻し、どこか神聖な空気を帯びていた。
夕方、俺は真白と駅前で待ち合わせをしていた。
マフラーを巻いた彼女が両手をこすり合わせながら小走りでやってくる。
「ごめん、待った?」
「いや、今来たところ」
そう言うと、真白はホッと笑みを浮かべた。
今日は二人で除夜の鐘をつきに行く予定だった。
近くのお寺は毎年大晦日に一般開放していて、地元の人たちが集まる。
人混みは多いけど、真白となら悪くない。むしろ――隣にいるだけで特別な夜になる。
「ねえ蒼真君」
「ん?」
「今年は……本当に色んなことがあったね」
「そうだな。濃すぎるくらい」
思わず苦笑した。
転生したことも、真白との関係が始まったことも。ゲームでは絶対に見られなかった幸せな光景が、今こうして現実になっている。
お寺の境内に着くと、屋台の明かりと人々のざわめきが迎えてくれた。
焚き火の前で子どもたちがはしゃぎ、甘酒を手にした大人たちが談笑している。
その温かさの中で、俺と真白は自然に手をつないだ。
鐘の音が鳴り響く。
ひとつ、またひとつ。静かに胸に染み込んでいく。
「蒼真君……」
真白が小さく呼ぶ。
「今年……蒼真君と過ごせて、本当に幸せだった」
その言葉を聞いて、胸がぎゅっと熱くなる。
「俺もだよ。真白がいてくれたから、どんなことも乗り越えられた」
真白は微笑んで、俺の腕にそっと身を寄せた。
除夜の鐘が百八つに近づく頃、夜空には小さな星が瞬き始めていた。
寒さも、人混みのざわめきも――真白の温もりと一緒なら、すべてが愛おしく思えた。
(来年も、この先もずっと……隣にいてくれ)
鐘の音が新しい年を迎える合図のように、深く響いていった。
◇◇◇
除夜の鐘が鳴り響く境内。
百八の鐘が打たれるたび、人々の声が静かになり、寒空の下に澄んだ響きが広がっていく。
俺と真白は境内の片隅、少し離れたベンチに腰掛けていた。
焚き火の温もりが届かない場所だけど、俺たちの間には自然に寄り添ったぬくもりがあった。
「もうすぐ新しい年だね……」
真白は小さな声でつぶやき、吐息が白く空に溶けていく。
「ああ。今年は……本当に色々あったな」
俺も同じように呟き、マフラーを直してやる。
真白は少し照れたように頬を染めて、でも嬉しそうに笑った。
「ねえ蒼真君」
「ん?」
「今年一番の思い出って……何?」
問いかける真白の瞳は、夜空の星よりも真っ直ぐだった。
「決まってるだろ。真白に“好きだ”って伝えられたことだ」
「……っ」
真白の肩が小さく震え、みるみる顔が赤くなっていく。
「わ、私も……! 蒼真君に受け入れてもらえたこと……ずっと忘れられない」
真白は俯いて、手をぎゅっと握りしめた。
その仕草が愛おしくて、俺は彼女の手を包み込む。
冷たい指先が、ゆっくりと俺の体温で温まっていく。
「来年も、その先も。ずっと隣にいるから」
「……うん。私も……絶対」
鐘の音がさらに強く響き、周囲のざわめきが静かになる。
人混みの中にいても、俺と真白の世界だけが切り取られたように感じた。
ふと、屋台の方から甘酒の香りが漂ってきた。
「飲んでいくか?」
「……うん、行きたい!」
真白はぱっと顔を上げ、子供みたいに目を輝かせた。
二人で屋台に並び、紙コップを受け取る。
熱々の甘酒に息を吹きかけながら、真白は「ふーふー」と慎重に口をつけた。
その姿が可愛すぎて、思わず笑ってしまう。
「な、何……?」
「いや、なんでも」
「もう……笑ったでしょ」
唇を尖らせながらも、真白は楽しそうに笑い返した。
その笑顔を見ているだけで――今年が最高の一年だったと心から思えた。
(来年も、もっと幸せにしてやる。絶対に)
残りの鐘の音が、新しい年へのカウントダウンを刻んでいた。
窓を開けると、冷たい空気が一気に部屋に入り込んできた。
吐く息が白くなるのを見て、いよいよ冬休みが始まったんだと実感する。
今日は終業式。
とはいえ、あっさりとしたホームルームのあと、通知表を配られてすぐ解散。
教室の雰囲気も、どこか緩んでいた。
「新堂、お前どんな成績だった?」
「まあ……それなり、かな」
男子に聞かれて苦笑しつつ答える。
正直、ゲーム補正で以前より勉強もはかどってる。
でも、それ以上に今は――真白の隣にいる時間の方が何倍も大事だった。
ふと視線を横に向けると、真白が女子たちに囲まれていた。
「真白ちゃん、すごーい! オール4以上って!」
「さすがだな。やっぱり憧れの結城さんだわ」
褒められて照れている真白は、相変わらず学園の人気者だった。
その姿を見て、胸が誇らしくなる。
放課後、校門を出たところで真白が俺の隣に歩み寄ってきた。
「蒼真君、冬休み……楽しみだね」
「そうだな。クリスマスも最高だったし……次は年末年始か」
「うん。初詣とか、一緒に行けたらいいなって思って」
真白が小さな声で言った。
頬がほんのり赤いのは寒さのせいだけじゃない。
「行こう。絶対、一緒に」
「……うん!」
その笑顔を見た瞬間、冬の冷たい風さえも心地よく思えた。
冬休み――真白と過ごす時間がまた増える。
それだけで、この季節が楽しみで仕方がなかった。
◇◇◇
大晦日。
窓の外は冷え込みが一段と強く、吐く息が夜空に溶けていく。
街は慌ただしさを終えて落ち着きを取り戻し、どこか神聖な空気を帯びていた。
夕方、俺は真白と駅前で待ち合わせをしていた。
マフラーを巻いた彼女が両手をこすり合わせながら小走りでやってくる。
「ごめん、待った?」
「いや、今来たところ」
そう言うと、真白はホッと笑みを浮かべた。
今日は二人で除夜の鐘をつきに行く予定だった。
近くのお寺は毎年大晦日に一般開放していて、地元の人たちが集まる。
人混みは多いけど、真白となら悪くない。むしろ――隣にいるだけで特別な夜になる。
「ねえ蒼真君」
「ん?」
「今年は……本当に色んなことがあったね」
「そうだな。濃すぎるくらい」
思わず苦笑した。
転生したことも、真白との関係が始まったことも。ゲームでは絶対に見られなかった幸せな光景が、今こうして現実になっている。
お寺の境内に着くと、屋台の明かりと人々のざわめきが迎えてくれた。
焚き火の前で子どもたちがはしゃぎ、甘酒を手にした大人たちが談笑している。
その温かさの中で、俺と真白は自然に手をつないだ。
鐘の音が鳴り響く。
ひとつ、またひとつ。静かに胸に染み込んでいく。
「蒼真君……」
真白が小さく呼ぶ。
「今年……蒼真君と過ごせて、本当に幸せだった」
その言葉を聞いて、胸がぎゅっと熱くなる。
「俺もだよ。真白がいてくれたから、どんなことも乗り越えられた」
真白は微笑んで、俺の腕にそっと身を寄せた。
除夜の鐘が百八つに近づく頃、夜空には小さな星が瞬き始めていた。
寒さも、人混みのざわめきも――真白の温もりと一緒なら、すべてが愛おしく思えた。
(来年も、この先もずっと……隣にいてくれ)
鐘の音が新しい年を迎える合図のように、深く響いていった。
◇◇◇
除夜の鐘が鳴り響く境内。
百八の鐘が打たれるたび、人々の声が静かになり、寒空の下に澄んだ響きが広がっていく。
俺と真白は境内の片隅、少し離れたベンチに腰掛けていた。
焚き火の温もりが届かない場所だけど、俺たちの間には自然に寄り添ったぬくもりがあった。
「もうすぐ新しい年だね……」
真白は小さな声でつぶやき、吐息が白く空に溶けていく。
「ああ。今年は……本当に色々あったな」
俺も同じように呟き、マフラーを直してやる。
真白は少し照れたように頬を染めて、でも嬉しそうに笑った。
「ねえ蒼真君」
「ん?」
「今年一番の思い出って……何?」
問いかける真白の瞳は、夜空の星よりも真っ直ぐだった。
「決まってるだろ。真白に“好きだ”って伝えられたことだ」
「……っ」
真白の肩が小さく震え、みるみる顔が赤くなっていく。
「わ、私も……! 蒼真君に受け入れてもらえたこと……ずっと忘れられない」
真白は俯いて、手をぎゅっと握りしめた。
その仕草が愛おしくて、俺は彼女の手を包み込む。
冷たい指先が、ゆっくりと俺の体温で温まっていく。
「来年も、その先も。ずっと隣にいるから」
「……うん。私も……絶対」
鐘の音がさらに強く響き、周囲のざわめきが静かになる。
人混みの中にいても、俺と真白の世界だけが切り取られたように感じた。
ふと、屋台の方から甘酒の香りが漂ってきた。
「飲んでいくか?」
「……うん、行きたい!」
真白はぱっと顔を上げ、子供みたいに目を輝かせた。
二人で屋台に並び、紙コップを受け取る。
熱々の甘酒に息を吹きかけながら、真白は「ふーふー」と慎重に口をつけた。
その姿が可愛すぎて、思わず笑ってしまう。
「な、何……?」
「いや、なんでも」
「もう……笑ったでしょ」
唇を尖らせながらも、真白は楽しそうに笑い返した。
その笑顔を見ているだけで――今年が最高の一年だったと心から思えた。
(来年も、もっと幸せにしてやる。絶対に)
残りの鐘の音が、新しい年へのカウントダウンを刻んでいた。
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