10 / 52
9.保健の時間
しおりを挟む
風薫る初夏、陽光は輝きを増し、春に芽吹いた若葉は、日に日に緑を濃くしていく。
リファリールも季節柄、体調がいい。
戸棚から消毒薬を下ろそうと、鼻歌混じりに背伸びをした。
引っ張られるような違和感があって、見ればワンピースの脇が裂けてしまっていた。
「先生、針と糸借りていいですか」
「おや、派手にいったね。やったげるから動かないで」
医者はリファリールに服を着せたまま、器用に繕ってくれた。
「なんだか縮んじゃったみたいなんです。他のもこのまえ、破けちゃって」
ルルーシアに教わって綿花から紡いだ服が、このごろどれもきつい。
洗濯の仕方が悪いのかもしれないと首を傾げていると、医者が言った。
「服じゃなくて、きみが大きくなってるよ。あの戸棚の上の段、前は背伸びしても届かなかったでしょ」
「そういえば」
「あと、背だけじゃなくて、人族の二次性徴みたいな変化をしてるよね」
「にじせいちょう?」
「胸のあたりきつくなってない?」
確かに、前は布地にゆとりのあった部分が張ってしまって、腕が動かしづらかった。
医者は顎に手を当てて、リファリールをじっと見つめていた。
「ちょっと診察していい?」
「わたし、どこも具合悪くないです」
「健康診断だよ。もし君が病気や怪我をしたとき、対処しやすくなると思う。あと、個人的にも樹花族の身体の作り、すごく興味があるんだよね」
医者が様々な種族の診察に積極的なのは知っていたから、リファリールに特に否はなかった。
心音を聞きたいからと胸元を開くように言われて、頭からかぶる形のワンピースだったので全て脱いだ。
医者は呆気にとられたようだった。
「……下着つけてないの?」
「それ、なんですか?」
「うん、あとで話そう。とりあえずあんまりだからこっちに来て」
促されて、カーテン付きのベッドに座った。
医者がリファリールの胸に聴診器をあてる。
その道具で体内のかすかな物音を拾っているのは知っていたので、静かにしていた。
「心音っぽいのは聴こえるけど、かなりゆっくりだね。呼吸は普通に肺呼吸みたい」
説明してくれるので頷きつつ聞いた。
手首に指をあてて「脈とれないなあ……」と呟くのが、どうもあるべきものがないようで申し訳なかった。
次は口内を見られた。
「食べないけど歯は揃ってるんだねえ」と医者は言って、ついでに体温計を咥えさせた。
結果は、ほぼ気温と同じだった。
「下着の必要を感じてないし、トイレ行ってないよね? やっぱり君、排泄してない?」
「はいせつ?」
「体内でいらなくなった水分や老廃物を出すこと。足と足の間に、そのための穴があると思うけど」
「したことないです」
「……興味深い……やっぱり人型なのは擬態なのか……てゆうか排泄口自体はあるのかな? うーん……ちょっとさ、足の間も見ていい?」
「どうぞ」
そこで、ドアの開く音がした。
「リファちゃん、いる? 包帯届いてたよ」
「あ、はーい」
リファリールがそのまま応対に出ようとすると、医者が慌てて止めた。
「ちょ、まって! 僕行く……」
そのとき、勢いよくカーテンが開かれた。
ユールが、リファリールが脱いだワンピースを持って立っていた。
「なにしてんの?」
妙に声が平板だった。
「ちがっ、違うよ!」
医者は両手を顔の前で振る。
何が違うのだろうと不思議に思いながら、リファリールは答えた。
「健康診断です。先生、わたしの身体に興味があるそうです」
ユールはリファリールをたっぷり一呼吸のあいだ見つめた。
若木のように瑞々しい滑らかな身体は、一糸纏わぬ姿。
すんなり伸びはじめた手足、胸は膨らみかけて、先がつんと上を向いている。
「これ、着てね」
彼は静かに言うと、リファリールの胸元にワンピースを押し付けた。
くるり、医者に向き直った。
そこには獣がいた。
いつもは明るい蜂蜜色の目が、どろりと翳っている。
漆黒の双角が生えた頭をゆっくりと振るのは、明らかに威嚇だった。
「先生、あんたにゃ世話になったからさあ、残念だよ」
抑えがたい怒気で一回り大きくなった黒山羊は、医者の胸ぐらを掴んで、ぐいと引き上げた。
半ば浮かされて、青ざめた医者が悲鳴を上げる。
「誤解だよ、ねえってば!」
「リファちゃんに血ぃ見せたくねえな。表行こうぜ、変態野郎」
あのときは死んだと思ったと、医者は後にリファリールに語った。
リファリールはすぽんとワンピースを被って、さすがに不穏な空気を察知してユールを止めた。
今は、リファリールとユールと医者の三人、椅子にかけている。
「だからね、僕はいやらしい気持ちじゃなく、純粋に知的興味の対象として」
「それでも失礼だろうが! リファちゃんをなんだと思ってんだよ。あんた一応上司だ。そういうところは、ちゃんと気ぃ使えよ」
「……もっともだ。一人の女性に対して、配慮のない行動だった。申し訳ない」
医者は真面目な顔でリファリールに頭を下げてきた。
リファリールの方が困ってしまった。
「先生、なんで謝るの? ユールさん、なんで怒ってるの?」
「きちんと話をしようか。リファリールは正直、そこらの子供よりこういうことに無知だよ。このままだと本当に誰かに酷いことをされかねない」
「あんたが言うなって気はするけど、まあ、そうだ」
ユールは椅子の背に腕と顎を乗せて、ため息をついた。
「リファリール、まず、基本的に異性の前では衣服を脱がない方がいい」
「なんでですか?」
「望まない性行動をされる危険があるから。僕らが服を着るのは、体温調節だったり、傷や汚れから身体を守るっていうのはもちろんなんだけど、性的な部分を隠す意味もあるんだ。治療は例外と思って欲しいんだけど、それでも、僕は君に不快感を与えたり、誤解を招かないように考えるべきだった。悪かったよ」
「あの、わかりました。大丈夫です」
「うん。そういうことを許すのは、君が認めた相手だけにしたほうがいいよ」
医者はユールを見た。
「確認なんだけど、君たち付き合ってるよね?」
リファリールもユールを見た。
ユールが頬をかく。
「俺は、そのつもりでいるけど」
「付き合うって?」
「お互い、そういう相手として認めてるってこと」
「ユールさんほんと? わたしと付き合ってるの?」
「リファちゃんがよければだけど」
「嬉しいです! はい、お願いします!」
「初々しいね。リファリール、ユールが怒ったのはつまりそういうこと。僕が彼を差し置いて、君に何かしようとしたんじゃないかって思ったんだね」
「あ……」
他の男に触らせたくないし、種をもらってほしくない。
確かに彼は、そう言っていた。
「違いますよ!」
一周遅れで理解して、リファリールはようやく言った。
もう、ユール以外に頼むつもりなどないのだ。
「うん。わかったけど。……なんかあったら逃げて。俺に言って」
「はい」
「治療以外では触らないよ。山羊に蹴られたくないからね」
医者は本棚から、薄手の冊子を取り出してリファリールに渡した。
『大人になるあなたのための、心と身体の話』
「これ、人族向けに書かれてるやつだけど、読んでごらん。真面目な話だから」
リファリールが冊子を開くと、ユールが黙って覗き込んだ。
「ユール、リファリールが成長してるの、気付いてるだろ?」
「……うん」
「これも真面目な話、早く身体に合った服っていうか、下着を用意した方がいいよ」
「女の子の着るもんだと俺じゃわかんねえからなあ。知り合いに頼んでみる」
「ちなみにきみたちどこまでいってるの? できた?」
「てめえまじで反省しろ!」
ユールが再び凄まじい形相になる横で、リファリールは真剣に冊子を読んでいた。
リファリールも季節柄、体調がいい。
戸棚から消毒薬を下ろそうと、鼻歌混じりに背伸びをした。
引っ張られるような違和感があって、見ればワンピースの脇が裂けてしまっていた。
「先生、針と糸借りていいですか」
「おや、派手にいったね。やったげるから動かないで」
医者はリファリールに服を着せたまま、器用に繕ってくれた。
「なんだか縮んじゃったみたいなんです。他のもこのまえ、破けちゃって」
ルルーシアに教わって綿花から紡いだ服が、このごろどれもきつい。
洗濯の仕方が悪いのかもしれないと首を傾げていると、医者が言った。
「服じゃなくて、きみが大きくなってるよ。あの戸棚の上の段、前は背伸びしても届かなかったでしょ」
「そういえば」
「あと、背だけじゃなくて、人族の二次性徴みたいな変化をしてるよね」
「にじせいちょう?」
「胸のあたりきつくなってない?」
確かに、前は布地にゆとりのあった部分が張ってしまって、腕が動かしづらかった。
医者は顎に手を当てて、リファリールをじっと見つめていた。
「ちょっと診察していい?」
「わたし、どこも具合悪くないです」
「健康診断だよ。もし君が病気や怪我をしたとき、対処しやすくなると思う。あと、個人的にも樹花族の身体の作り、すごく興味があるんだよね」
医者が様々な種族の診察に積極的なのは知っていたから、リファリールに特に否はなかった。
心音を聞きたいからと胸元を開くように言われて、頭からかぶる形のワンピースだったので全て脱いだ。
医者は呆気にとられたようだった。
「……下着つけてないの?」
「それ、なんですか?」
「うん、あとで話そう。とりあえずあんまりだからこっちに来て」
促されて、カーテン付きのベッドに座った。
医者がリファリールの胸に聴診器をあてる。
その道具で体内のかすかな物音を拾っているのは知っていたので、静かにしていた。
「心音っぽいのは聴こえるけど、かなりゆっくりだね。呼吸は普通に肺呼吸みたい」
説明してくれるので頷きつつ聞いた。
手首に指をあてて「脈とれないなあ……」と呟くのが、どうもあるべきものがないようで申し訳なかった。
次は口内を見られた。
「食べないけど歯は揃ってるんだねえ」と医者は言って、ついでに体温計を咥えさせた。
結果は、ほぼ気温と同じだった。
「下着の必要を感じてないし、トイレ行ってないよね? やっぱり君、排泄してない?」
「はいせつ?」
「体内でいらなくなった水分や老廃物を出すこと。足と足の間に、そのための穴があると思うけど」
「したことないです」
「……興味深い……やっぱり人型なのは擬態なのか……てゆうか排泄口自体はあるのかな? うーん……ちょっとさ、足の間も見ていい?」
「どうぞ」
そこで、ドアの開く音がした。
「リファちゃん、いる? 包帯届いてたよ」
「あ、はーい」
リファリールがそのまま応対に出ようとすると、医者が慌てて止めた。
「ちょ、まって! 僕行く……」
そのとき、勢いよくカーテンが開かれた。
ユールが、リファリールが脱いだワンピースを持って立っていた。
「なにしてんの?」
妙に声が平板だった。
「ちがっ、違うよ!」
医者は両手を顔の前で振る。
何が違うのだろうと不思議に思いながら、リファリールは答えた。
「健康診断です。先生、わたしの身体に興味があるそうです」
ユールはリファリールをたっぷり一呼吸のあいだ見つめた。
若木のように瑞々しい滑らかな身体は、一糸纏わぬ姿。
すんなり伸びはじめた手足、胸は膨らみかけて、先がつんと上を向いている。
「これ、着てね」
彼は静かに言うと、リファリールの胸元にワンピースを押し付けた。
くるり、医者に向き直った。
そこには獣がいた。
いつもは明るい蜂蜜色の目が、どろりと翳っている。
漆黒の双角が生えた頭をゆっくりと振るのは、明らかに威嚇だった。
「先生、あんたにゃ世話になったからさあ、残念だよ」
抑えがたい怒気で一回り大きくなった黒山羊は、医者の胸ぐらを掴んで、ぐいと引き上げた。
半ば浮かされて、青ざめた医者が悲鳴を上げる。
「誤解だよ、ねえってば!」
「リファちゃんに血ぃ見せたくねえな。表行こうぜ、変態野郎」
あのときは死んだと思ったと、医者は後にリファリールに語った。
リファリールはすぽんとワンピースを被って、さすがに不穏な空気を察知してユールを止めた。
今は、リファリールとユールと医者の三人、椅子にかけている。
「だからね、僕はいやらしい気持ちじゃなく、純粋に知的興味の対象として」
「それでも失礼だろうが! リファちゃんをなんだと思ってんだよ。あんた一応上司だ。そういうところは、ちゃんと気ぃ使えよ」
「……もっともだ。一人の女性に対して、配慮のない行動だった。申し訳ない」
医者は真面目な顔でリファリールに頭を下げてきた。
リファリールの方が困ってしまった。
「先生、なんで謝るの? ユールさん、なんで怒ってるの?」
「きちんと話をしようか。リファリールは正直、そこらの子供よりこういうことに無知だよ。このままだと本当に誰かに酷いことをされかねない」
「あんたが言うなって気はするけど、まあ、そうだ」
ユールは椅子の背に腕と顎を乗せて、ため息をついた。
「リファリール、まず、基本的に異性の前では衣服を脱がない方がいい」
「なんでですか?」
「望まない性行動をされる危険があるから。僕らが服を着るのは、体温調節だったり、傷や汚れから身体を守るっていうのはもちろんなんだけど、性的な部分を隠す意味もあるんだ。治療は例外と思って欲しいんだけど、それでも、僕は君に不快感を与えたり、誤解を招かないように考えるべきだった。悪かったよ」
「あの、わかりました。大丈夫です」
「うん。そういうことを許すのは、君が認めた相手だけにしたほうがいいよ」
医者はユールを見た。
「確認なんだけど、君たち付き合ってるよね?」
リファリールもユールを見た。
ユールが頬をかく。
「俺は、そのつもりでいるけど」
「付き合うって?」
「お互い、そういう相手として認めてるってこと」
「ユールさんほんと? わたしと付き合ってるの?」
「リファちゃんがよければだけど」
「嬉しいです! はい、お願いします!」
「初々しいね。リファリール、ユールが怒ったのはつまりそういうこと。僕が彼を差し置いて、君に何かしようとしたんじゃないかって思ったんだね」
「あ……」
他の男に触らせたくないし、種をもらってほしくない。
確かに彼は、そう言っていた。
「違いますよ!」
一周遅れで理解して、リファリールはようやく言った。
もう、ユール以外に頼むつもりなどないのだ。
「うん。わかったけど。……なんかあったら逃げて。俺に言って」
「はい」
「治療以外では触らないよ。山羊に蹴られたくないからね」
医者は本棚から、薄手の冊子を取り出してリファリールに渡した。
『大人になるあなたのための、心と身体の話』
「これ、人族向けに書かれてるやつだけど、読んでごらん。真面目な話だから」
リファリールが冊子を開くと、ユールが黙って覗き込んだ。
「ユール、リファリールが成長してるの、気付いてるだろ?」
「……うん」
「これも真面目な話、早く身体に合った服っていうか、下着を用意した方がいいよ」
「女の子の着るもんだと俺じゃわかんねえからなあ。知り合いに頼んでみる」
「ちなみにきみたちどこまでいってるの? できた?」
「てめえまじで反省しろ!」
ユールが再び凄まじい形相になる横で、リファリールは真剣に冊子を読んでいた。
0
あなたにおすすめの小説
初夜に暴言を吐いた夫は後悔し続ける──10年後の償い【完結】
星森 永羽(ほしもりとわ)
恋愛
王命により、辺境伯ロキアのもとへ嫁いだのは、金髪翠眼の美しき公爵令嬢スフィア。
だが、初夜に彼が告げたのは、愛も権限も与えないという冷酷な宣言だった。噂に踊らされ、彼女を「穢れた花嫁」と罵ったロキア。
しかし、わずか一日でスフィアは姿を消し、教会から届いたのは婚姻無効と慰謝料請求の書状──。
王と公爵の怒りを買ったロキアは、爵位も領地も名誉も奪われ、ただの補佐官として生きることに。
そして十年後、運命のいたずらか、彼は被災地で再びスフィアと出会う。
地位も捨て、娘を抱えて生きる彼女の姿に、ロキアの胸に去来するのは、悔恨と赦しを乞う想い──。
⚠️本作はAIの生成した文章を一部に使用しています。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
優しい雨が降る夜は
葉月 まい
恋愛
浮世離れした地味子 × 外資系ITコンサルのエリートイケメン
無自覚にモテる地味子に
余裕もなく翻弄されるイケメン
二人の恋は一筋縄ではいかなくて……
雨降る夜に心に届いた
優しい恋の物語
⟡☾·̩͙⋆☔┈┈┈ 登場人物 ┈┈┈ ☔⋆·̩͙☽⟡
風間 美月(24歳)……コミュニティセンター勤務・地味でお堅い性格
雨宮 優吾(28歳)……外資系ITコンサルティング会社勤務のエリートイケメン
「地味ブス」と捨てられた私、文化祭の大型スクリーンで王子様の裏の顔を全校生に配信します
スカッと文庫
恋愛
「お前みたいな地味女、引き立て役にもならないんだよ」
眼鏡にボサボサ頭の特待生・澪(みお)は、全校生徒が見守る中、恋人だった学園の王子・ハルトから冷酷に捨てられた。
隣には、可憐な微笑みを浮かべる転校生・エマ。
エマの自作自演により「いじめの犯人」という濡れ衣まで着せられ、学園中から蔑まれる澪。
しかし、彼女を嘲笑う者たちはまだ知らない。
彼女が眼鏡の奥に、誰もが平伏す「真実の美貌」と、学園さえも支配できる「最強の背景」を隠していることを――。
「……ねぇ、文化祭、最高のステージにしてあげる」
裏切りへのカウントダウンが今、始まる。
スクリーンの裏側を暴き、傲慢な王子と偽りのヒロインを奈落へ突き落とす、痛快・学園下剋上ファンタジー!
バッドエンド予定の悪役令嬢が溺愛ルートを選んでみたら、お兄様に愛されすぎて脇役から主役になりました
美咲アリス
恋愛
目が覚めたら公爵令嬢だった!?貴族に生まれ変わったのはいいけれど、美形兄に殺されるバッドエンドの悪役令嬢なんて絶対困る!!死にたくないなら冷酷非道な兄のヴィクトルと仲良くしなきゃいけないのにヴィクトルは氷のように冷たい男で⋯⋯。「どうしたらいいの?」果たして私の運命は?
完結【強引な略奪婚】冷徹な次期帝は、婚姻間近の姫を夜ごと甘く溶かす
小木楓
恋愛
完結しました✨
タグ&あらすじ変更しました。
略奪された大納言家の香子を待っていたのは、冷徹な次期帝による「狂愛」という名の支配でした。
「泣け、香子。お前をこれほど乱せるのは、世界で私だけだ」
「お前はまだ誰のものでもないな? ならば、私のものだ」
大納言家の姫・香子には、心通わせる穏やかな婚約者がいた。
しかし、そのささやかな幸福は、冷徹と噂される次期帝・彰仁(あきひと)に見初められたことで一変する。
強引な勅命により略奪され、後宮という名の檻に閉じ込められた香子。
夜ごとの契りで身体を繋がれ、元婚約者への想いすら「不義」として塗り潰されていく。
恐怖に震える香子だったが、閉ざされた寝所で待っていたのは、想像を絶するほど重く、激しい寵愛で……?
「痛くはしない。……お前が私のことしか考えられなくなるまで、何度でも教え込もう」
逃げ場のない愛に心が絡め取られていく中、彰仁は香子を守るため、「ある残酷な嘘」を用いて彼女を試す。
それは、愛するがゆえに彼女を嫉妬と絶望で壊し、「帝なしでは息もできない」状態へ作り変えるための、狂気じみた遊戯だった。
「一生、私の腕の中で溺れていろ」
守るために壊し、愛するために縛る。
冷酷な仮面の下に隠された、
一途で異常な執着を知った時、香子の心もまた甘い猛毒に溶かされていく――。
★最後は極上のハッピーエンドです。
※AI画像を使用しています。
辺境伯夫人は領地を紡ぐ
やまだごんた
恋愛
王命によりヴァルデン辺境伯に嫁ぐことになった、前ベルンシュタイン公爵令嬢のマルグリット。
しかし、彼女を待っていたのは60年にも及ぶ戦争で荒廃し、冬を越す薪すら足りない現実だった。
物資も人手も足りない中、マルグリットは領地の立て直しに乗り出す。
戦しか知らなかったと自省する夫と向き合いながら、少しずつ築かれていく夫婦の距離。
これは、1人の女性が領地を紡ぎ、夫と共に未来を作る「内政×溺愛」の物語です。
全50話の予定です
※表紙はイメージです
※アルファポリス先行公開(なろうにも転載予定です)
【完結】冷酷伯爵ディートリヒは、去った妻を取り戻せない
くろねこ
恋愛
名門伯爵家に政略結婚で嫁いだ、正妻エレノア・リーヴェルト。夫である伯爵ディートリヒ・フォン・アイゼンヴァルトは、
軍務と義務を最優先し、彼女に関心を向けることはなかった。
言葉も、視線も、愛情も与えられない日々。それでも伯爵夫人として尽くし続けたエレノアは、ある一言をきっかけに、静かに伯爵家を去る決意をする。
――そして初めて、夫は気づく。
自分がどれほど多くのものを、彼女から与えられていたのかを。
一方、エレノアは新たな地でその才覚と人柄を評価され、
「必要とされる存在」として歩き始めていた。
去った妻を想い、今さら後悔する冷酷伯爵。前を向いて生きる正妻令嬢。
これは、失ってから愛に気づいた男と、
二度と戻らないかもしれない夫婦の物語。
――今さら、遅いのです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる