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 翔也のバリバリに完勃ちしたあそこは、立派なサイズをしている。

「ほら、千草も脱いで」
「うう……そんな」
「それとも俺は無理? こんなことして、顔を見るのも嫌になった? だったら逃げだすなら今だ。十秒たって逃げないなら、俺は千草のこと抱くから」
「えっ」
「いーち、にーい、さーん」

 ほ、本当に数えはじめた……! ダメ無理待って、じっくり一晩、いや一週間、せめて一ヶ月は考えさせてほしいんだけど!

「よーん、ご」
「ま、待って」
「待たない。ろーく、なーな、はーち」

 とにかく逃げなくちゃと、もたもたとパンツを履こうとして、ふと手が止まる。

 このまま俺が逃げたら、翔也は俺の友達をやめてしまうかもしれない?

 俺は翔也のことが人としてとても好きだ。
 ちょっとというか、だいぶせっかちだけど、行動力があるところには憧れるし、同じ趣味で盛り上がれる数少ない仲間の一人だった。

 友達が多くて誰とでも仲良くなれるところとか、気難しい先生とも親しく話せるところとか尊敬しているし、そんな翔也と友達でいられることが嬉しかった。

 そんな翔也が、俺の側からいなくなるかもしれない……? そんなのは、嫌だと思った。

 彼女にフラれることよりも、よっぽど耐えられないことだと、そう思ったんだ。

 翔也がいなくなるよりも、怖いけど抱かれることの方がよっぽどいいと、焦ったあげくそんな思考が頭によぎる。

 俺は今までの人生で一番速く頭を回転させて、逃げないという選択を選んだ。

「きゅー、じゅう」

 数え終えるやいなや、翔也は俺を腕の中に閉じこめた。もう逃がさないとでも言うかのように。

「捕まえた」





 俺の下半身から、肉のぶつかりあう卑猥な音が響く。

 ぱんぱんとうるさいそれを聞きたくなくて耳を塞ぎたいが、翔也は俺の両手をベッドに縫いつけたまま離してくれなかった。

「ひゃ、あ、あ、あっ、あっ!!」

 壊れた蛇口みたいに嬌声を漏らす俺の上に、翔也が覆いかぶさっている。

 俺のあられもない様子を見つめるダークブラウンの瞳はギラギラと欲情の色を灯して、余すところなく俺の痴態を堪能していた。

「かわいい、千草、千草」
「ん、あ、ぁ……あっあ!」

 ローションをこれでもかと塗され、グチュグチュになった俺の後ろの穴をいっぱいに広げて、逞しいモノが出入りしている。
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