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65.恋愛しないと出られない部屋
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受験勉強の最中、崩れ落ちるように寝た真面目くん。
起きると知らない部屋のベッドにいて、目の前の壁には「恋愛しないと出られない部屋」と書いてあった。
隣で寝ているのは、よりによって全然気が合わなさそうなクラスメイトの陽キャ。
(バカバカしい、どうせ夢だろう)
寝転がると、茶髪の陽キャが目を覚ました。
「え、何ここ? 恋愛? 誰と?」
お互い顔を見合わせて無言になる。
「えー、こいつと恋愛? 無理っしょ」
「それは僕の台詞だ」
陽キャは部屋を調べ出られないことがわかると、最悪だと膝から崩れ落ちた。
「相手はふわふわで可愛い女の子がよかった」
「同感だ」
「今からでも変われない?」
「お前が変わってくれ」
「え~無理」
恋愛よりもゲームがしたいと嘆く陽キャに、おい受験生と内心突っ込む。
「ん? これつまり、お前を落とすゲームなんじゃね?」
「お前ってすごくバカなんだな」
「はあ? どこがだよ」
陽キャがずいっと顔を近づけてくる。待て待て、コイツと恋愛だなんて正気でいられない。
「やめろよ」
「アンタ意外と可愛い顔してるな、お肌ツルツル……目の下に隈があるじゃん」
「ほっとけ」
「まあまあまあ、とりあえず寝よ? 寝たらなんか変わるかも」
起きても何一つ変わっていなかった。
いや、陽キャに枕にされている。ちょっと暑いがなんとなく離れ難い……
(人肌って気持ちいいんだな)
「アンタの肌って気持ちいいなー」
同じことを言いながら陽キャが起きた。見つめあう。
なぜか唇が落ちてきて、顔を離される。
感動したように陽キャは呟いた。
「俺、アンタとなら恋愛できるかも」
今度は、バカと言い返す気にはなれなかった。
二人が部屋を出られる日は、そう遠くないかもしれない。
起きると知らない部屋のベッドにいて、目の前の壁には「恋愛しないと出られない部屋」と書いてあった。
隣で寝ているのは、よりによって全然気が合わなさそうなクラスメイトの陽キャ。
(バカバカしい、どうせ夢だろう)
寝転がると、茶髪の陽キャが目を覚ました。
「え、何ここ? 恋愛? 誰と?」
お互い顔を見合わせて無言になる。
「えー、こいつと恋愛? 無理っしょ」
「それは僕の台詞だ」
陽キャは部屋を調べ出られないことがわかると、最悪だと膝から崩れ落ちた。
「相手はふわふわで可愛い女の子がよかった」
「同感だ」
「今からでも変われない?」
「お前が変わってくれ」
「え~無理」
恋愛よりもゲームがしたいと嘆く陽キャに、おい受験生と内心突っ込む。
「ん? これつまり、お前を落とすゲームなんじゃね?」
「お前ってすごくバカなんだな」
「はあ? どこがだよ」
陽キャがずいっと顔を近づけてくる。待て待て、コイツと恋愛だなんて正気でいられない。
「やめろよ」
「アンタ意外と可愛い顔してるな、お肌ツルツル……目の下に隈があるじゃん」
「ほっとけ」
「まあまあまあ、とりあえず寝よ? 寝たらなんか変わるかも」
起きても何一つ変わっていなかった。
いや、陽キャに枕にされている。ちょっと暑いがなんとなく離れ難い……
(人肌って気持ちいいんだな)
「アンタの肌って気持ちいいなー」
同じことを言いながら陽キャが起きた。見つめあう。
なぜか唇が落ちてきて、顔を離される。
感動したように陽キャは呟いた。
「俺、アンタとなら恋愛できるかも」
今度は、バカと言い返す気にはなれなかった。
二人が部屋を出られる日は、そう遠くないかもしれない。
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