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城外の暮らし

VSゴブリン

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何か嫌な予感がする。

目の前を駆けるライズとその先にいるゴブリンを見ながら、レムは不意にそう感じた。

「ライズさん!止まってください」

レムはライズに声をかけるが、ライズは目の前のゴブリンに意識を集中しているのか声が届かない。

レムの心配など他所に、ライズがゴブリンに飛びかかった。

「ライズさん!」

レムの視線に映ったのはライズに斬られるゴブリンではなく、吹き飛ばされたライズだった。

その光景を見たレムは呪文の詠唱をしながら、走るスピードを早めた。

やられる。

剣を握り損ねたライズは思った。

それと同時にゴブリンなんかにやられるなんて恥ずかしすぎると、両手をクロスするように上げゴブリンの攻撃を防ぐ態勢をとった。

「リフレクション」

レムが両手を前に出し魔法を唱えた。

レムの発動した魔法が、ライズとゴブリンの間に光り輝く壁を作り出しす。

「ギー」

ゴブリンはその壁を殴りつけるとその反動で後ろに吹き飛ばされた。

『パリン』

光輝く壁もゴブリンの一撃で弾けるように消えた。

「大丈夫ですか?」

レムがライズの元に駆け寄る。

「ああ。ありがとな」

「逃げましょう」

吹き飛んで横たわるゴブリンを見ながらレムが言う。

しかし、ライズはその提案には乗らなかった。

「ゴブリン如きに逃げれるわけないだろ。少し油断しただけだ」

ライズは落ちていた剣を拾い握りしめる。

「今度こそ任せとけ」

ライズは倒れているゴブリンに向かって行こうとした。

しかし、踏み出す事が出来なかった。

「嘘ですよね」

レムは思わず口からこぼれ出た。

「ギギギ」

いつの間に新たに4匹、倒れているものを合わせて5匹のゴブリンがレム達を囲うようにしてそこにいた。

「ちょっとやべえかもな」

「どうしましょう」

ライズとレムは木を背中にし身構える。

倒れていたゴブリンも起き上がり、距離を少しずつ詰めてきた。

「正面突破だ。襲われる前に一箇所抜いてそのまま逃げるぞ」

流石の状況にライズも逃げるつもりになったらしい。

「行くぞ!」

ライズの合図で2人は目の前のゴブリンに向かって走り出した。




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