多機能型特別公衆便所 ==特便==

辻 野乃子

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case2 ~白リボンちゃんの受難~ #8

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ジュル―― ジュル――。
 手加減なしの全力で射精させにかかる。

「ちょ・・・っ、待てっ。もう少しゆっくりしろって・・・」
(うわぁ、めんどくさ・・・。)

 こういう奴のことだし...概ね、あんまりソッコーで絶頂かされるのはプライドが許さない…ってトコだろう。
(居るよねー…こういう、自信はないのにプライドだけ無駄に高い奴。
 ・・・少しからかってやろう...っと。)

「え~、なんで?」

「なんでって・・・そりゃあ…強すぎるからだよ・・・」
(それなら「ゆっくり」じゃなくて、「優しく」じゃない?分かり易いなあ。)

「ふ~ん、そ。ゴメンねー。」
 ご所望の通りペースを落とす。

「・・・ふー...スゥーー…ふー...」

 時折聞こえる余裕のなさそうな息遣い――。顔を上げて見てみると、初めに見た血色の悪そうな頬は紅潮し、興奮しているのが丸分かりだ。

「なあ・・・。胸…見せろよ。」
 不意に男が言ってくる。

「は…?ダメ。」

「…何?やっぱ小さいから恥ずかしいの?」

(・・・コイツ...)
 面倒なので何も言わず、一度睨みつけた後、作業に戻る。

「あれ、図星なの?」
(何も言わないからって調子に乗って・・・)

「うっさい、クソ童貞。」

「ブフっ―――!!」
(え・・・何、その反応...当たりなの?冗談のつもりだったのになあ…。)

「あれぇ、図星?」

「・・・あー、うっせーなあ。」
 男はただでさえボサボサの髪を掻き乱す。

 特便なんて使ってるくらいだから、とっくに済ませてるものだと思ったけど...
 ふーん…、そっかそっか――。


「やっぱ、『初めて』はと…って感じ?案外トコあるじゃん。」

「っ……!!」
 突然肩を強く押され、仰向けで上半身だけ倒れ込む形になる。
(えっ・・・!?何...? いきなりどうしたの・・・?)

「ちょっ・・・、何すんの―――っ!!・・・」
バンッ―――!

「ひっ・・・」
 男が手のひらを振り下ろし、耳元で大きな音が鳴り響く。

「うるさいっ!!お前に・・・お前になにが分かるんだよ!」
バンッ―――!

 もう片方の手も顔のすぐ横に振り下ろされる。アタシは強く目を瞑り、肩を竦めて萎縮することしかできない。
(やだ・・・っ、怖い・・・。
 そうだ...!緊急通報ボタンは・・・)

 …ああ――、忘れてた・・・。
 ここ…【個室型】なんだった―――。

 清掃時間が終わっても、15分間は誰もこの特便に近づかない・・・
 防音室なので、大声を出しても遠くまで届くこともない・・・。
 どうやったって…助けは来ない。

「ご、ゴメンってば…!茶化して悪かったよぉ・・・。そ、そういうの...素敵だと思うし――」
「だからっ!!そんなんじゃねえ・・・好きな奴なんて居ねえし...『初めて』なんてどうでもいいんだよ!」

 なだめるつもりだったが、男はより一層声を荒げて怒りを増長させる。

「だったら…今、ここで…お前で捨ててやるよ・・・。」
 男の手がアタシの履いているフレアスカートの中に侵入してくる。

「嫌ぁ!やめて・・・お願い・・・っ」

(・・・っ―――!!)

「はあ・・・!?なんだよ・・・」


「お前…『男』 だったのかよ―――」
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