「違うよ!女の子じゃなくて、飛鳥が好きなの」

水戸春季

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百合の初恋

好きな人

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 飛鳥のほっぺは白くてふわふわで、マシュマロみたいに柔らかい。そのことを知っている奴が私の他にいるなんて、イライラが止まらない。今日飛鳥のほっぺをつんつんしたという友達にすら嫉妬している程なのに、彼女が大ファンだというアイドルのライブ映像なんて観たくもない。隣で「ギャー!神!ビジュやば!!」などと奇声をあげている飛鳥を無視して、ブラウスの袖から覗く彼女の白い二の腕をぷにぷにと揉むことに専念している。その柔らかさに受験勉強で疲れた能がじんわりと癒され、なんだか少し不埒な気分にもなって、お腹の奥に少しずつ熱が増えていく。

「もうー、ちゃんと観てよぉ!はー、ほんとかっこいい…。うわ、やば、今の顔さいっこう。ねぇ、今観た?!」
「うん、観てるよー。この曲かっこいいね」
「でしょ?!」

 画面の中のアイドルに熱視線を送っている飛鳥は、私にいやらしい目で見られているなんて気付いてもいないだろう。恋愛対象として全く意識されていないことは悲しいけれど、恋人でもないのに堂々と身体を触ったり出来ることに対しては、女友達で本当に良かったと思う。ぼんやりしながら、飛鳥の肩に頭を乗せてひたすら二の腕やらお腹やらを触っていると、ついに煩わしそうに振り払われてしまった。

「もー!なんかやらしい触り方してくるのやめてよ」
「えっ?あ、ごめん…」
「梨奈ちゃん、最近やたらベタベタしてくるよね?」
「まじで?気を付ける…。ごめん」
「私だからいいけど!他の友達にしたらダメだよ~」

 飛鳥は鈍感だからと思って、ついやり過ぎてしまったようだ。友達でもベタベタされ過ぎるのは嫌だよな。ぴったりとくっついていた身体を離して、子供一人が座れるくらいの隙間を作った。そんな少しの距離になんだか切なくなり、立てた膝の間に顔を埋めて全てを隠した。少し拒絶の言葉を吐かれたくらいで泣くなんて、メンヘラ過ぎる。恥ずかしい、気付かないで。
 なんとか誤魔化したくて、欠伸をする真似をして目を閉じた。それでもぶわりと吹き出す涙をどうやって止めようか考えていると、突然頭に体温が降ってきて「よしよし」と撫でられた。伏せた頭を抱き締められて思わず固まり、反射的に憎まれ口が飛び出る。

「うざ!飛鳥って空気読めないよね」
「はー?ひどー!あ、じゃあさ、空気読めないついでに下ネタ特攻していい?」
「やだ」
「エッチするのって気持ちいいの?」
「やだって言って、………はあ?!」

 飛鳥は処女の癖に耳年増なところがあって、特に最近はこういう下世話な話をよく振ってくる。私が飛鳥と共通の友達で幼馴染の元気と付き合った時も、色々根掘り葉掘り聞いてきた。私は飛鳥の事が好きだから、そんな話は出来ればしたくなかった。上手く笑い話になんて出来そうにないから。
 涙は驚きで引っ込んでしまったので、さっと目元を拭うと顔を上げて飛鳥をじとりと睨んだ。

「いきなりエロ親父みたいなこと聞かないでよ。ていうか飛鳥は私と元気のこと知ってるじゃん、感想とか言ったらアイツかわいそうでしょ」
「だって、気になったんだもん!あれ?てかかわいそうってことは、そんな気持ちよくないもんなの?」
「…いや。うん、まあまあ。ほんとにやめてよ」
「なるほどな~、元気くんのチンコは元気なかったってことね」
「うっわ!まじでおっさんじゃん、ほんと最悪!」

 ゲラゲラと下品に笑いながら、飛鳥がじりじりと身を寄せてくる。触れた二の腕が熱く、半袖の時期しか味わえないその柔らかい感触に意識を集中した。ちらりと横を伺い見れば、真顔の飛鳥と目があって、私が押し戻さないのをいいことに更に顔を近付けてくる。

「ねえ、梨奈ちゃんは何で元気くんと付き合ったの?」
「…は?いや、別に。告ってきたの向こうだし。彼氏いなかったし」
「好きって言われたら誰でも良かったの?」
「そういう訳じゃないよ。元気が優しくて良い奴なのは飛鳥も分かってるじゃん」
「分かってるよ。元気くんも梨奈ちゃんも、一個下の私といっつも遊んでくれたし」

「じゃあなんでそんなこと聞くの?」と問い掛けた私に飛鳥は何も答えず、また画面の向こうのアイドルに意識を向けてしまった。「このあとのソロがやばいの!」だとか騒ぎ出した飛鳥に気付かれぬ様、こっそりと溜め息をついた。

 元気と付き合ったのは、飛鳥に対しての予防線を張りたかったから。このまま3人でいれば、なんとなく飛鳥は元気を好きになってしまう気がした。だから元気が告白してくれた時、めちゃくちゃ悩んだけれど、結局付き合った。好きでもないのに付き合うなんて、自分でも最低なことをしたと今でも反省している。それでも元気は別れてしまった今でもずっと優しい。元気も飛鳥も私と気まずくなるリスクを考えて、この先二人にどんな恋愛フラグが立とうとそう易々と付き合ったりはしないだろう、という魂胆。何の根拠もない賭けだったけれど、今のところ二人は特に距離が近づく様子もなく、私は心穏やかに過ごせている。
 元気と付き合った当初は、飛鳥が気を使った様子で私達の側に近寄って来なくなった。私はそれが悲しくて、何度も連絡をし続けて、何とかまた3人で遊ぶようになった。もしかして飛鳥はとっくの昔に元気のことが好きで、横からかっさらっていった私のことを嫌いになってしまったのかと思ったけれど、そんな様子はなくまた以前の通りに懐いてくれた。どちらかと言えば、元気に対する反応が少し冷たくなったぐらい。
 元気は「俺が梨奈を取ったと思ってムカついてんだろ」と笑っていたけれど、本当にそうだったらどんなに嬉しいだろう。
 ぼんやり考え込んでいると、床に置き去りにしていた手の甲に温もりが重なった。飛鳥の細い指が絡められて、すりすりと親指と人差し指の間を擦ってくる。さっきの仕返しの様な何か意図のある触り方に思わず眉を潜めると、先程少し離れた距離をまた埋められて、顔を覗き込まれた。最近ずっとこんな感じで飛鳥に翻弄されている。キスが出来そうな程顔を近付けられたり、お泊まりをせがまれたり。ムラムラして飛鳥の身体に触れてしまうのは、絶対に私のせいだけじゃない。ドクドクと心臓の音がうるさい。飛鳥の少し茶色がかった瞳を見つめて、そこに映る自分は今どんな顔をしているのか想像して恥ずかしくなった。今テレビの中で歌っているのは飛鳥の最推しのはずなのに、飛鳥はずっと無言のまま私を見つめて、そっと胸に手を伸ばしてきた。

「ねえ梨奈ちゃん、おっぱい触ってみたい」
「…はぁ?もう触ってるじゃん」
「ねえ、生で触りたいの。脱いで」

 ゴクッと自分の喉が大きい音を立てた。飛鳥の考えていることが分からない。女友達の線引きがどこまでなのか分からないけれど、頭に血が登ったみたいにクラクラして、理性なんて放り投げてただ欲に流されることにした。「別に、いいよ」と小さく笑って、制服に手を掛けた。中に着ていたキャミも脱いで、ブラだけになった。飛鳥はその柔く白い頬を赤く染めて、私の胸をじっと見つめている。

「おっぱいなんて見慣れてるハズなのに、梨奈ちゃんのはなんでこんなにえっちに見えるのかな」
「分かんない。でも私も飛鳥の身体が見たいよ」
「…ん、待ってね」

 興奮で頭がおかしくなりそうだった。昔からお風呂なんて何度も一緒に入っていたのに、あの頃とはまるで違う。私たちは今、お互いを性的な対象として意識しているから。その目に写る私はどんな顔をしているのだろうか。飛鳥は恥ずかしそうに、まるで私を焦らすみたいに時間を掛けて制服を脱いだ。ブラウスの下に隠されていた身体は、まるで太陽を知らないみたいに真っ白で、いっそ病的な程だった。どこもかしこも柔らかそうで、腕で胸元を隠してはいるけれど、そのたっぷりとした質量の柔肉がはみ出てしまっている。私の掌では収まりそうもないなとニヤけてしまいそうになった。

「飛鳥、ブラ可愛いね。ドットがハートの形になってる」
「え、うれしー。ママと買い物行った時買って貰ったんだ。でも梨奈ちゃんの方が可愛いよ。レースがヒラヒラしてて、ちょっとお高そうだね」
「これ?うん、5000円くらいだった」
「すごーい!私もそれくらい大人っぽい下着欲しいな」
「今度一緒に買いに行こ!お互いの下着選ぼうよ」
「それいいね!めっちゃセクシーなの選ぶ!」
「なんでよ。普段使い出来る奴にしてよ」
 
 二人で額を寄せ合いながらクスクスと笑って、クーラーの効いた涼しい部屋の中、体温を分けるみたいに抱き合った。

「ねえ飛鳥、キスしてもいい?」
「いいよ。梨奈ちゃんに私のファーストキスあげる」
「めちゃくちゃ嬉しい。あ、あのでも、私は…」
「分かってる!言わなくて良いよ。悔しいもん」
「飛鳥、ごめんね」

 何で私は飛鳥に初めてをあげられないんだろう。ずっと飛鳥の事が好きだったのに、勝手に諦めて、元気との関係を疑って、飛鳥のことも元気のことも傷付けてしまった。今更どうしようもないことだけれど、申し訳なくて俯く私の頬を、飛鳥の温かい手が包んでくれた。

「梨奈ちゃん、もう良いから。今は私のことちゃんと見てよ」
「…うん。飛鳥、大好きだよ」
「私も大好き」

 そのまま引き寄せられるように唇を重ねた。飛鳥の少しぽってりとした唇は色っぽくてふにふにと柔らかくて、気持ち良い。そのまま舌を差し込んで口内を蹂躙する。くちゅくちゅといやらしい音が飛鳥の可愛いらしい部屋で響いている。その事実に興奮して、その小さな舌を吸出して甘噛みを繰り返した。カプリと噛めば溢れる甘い唾液をジュッと啜って、コクリと喉を鳴らして飲めば、飛鳥は真っ赤な顔で首を小さく振っている。呼吸が上手く出来なかったのか、肩で息をしている飛鳥をそっと背中に手を添えて押し倒す。ハッとした様に今更胸元を隠すしぐさに興奮して、ぐっと手首を掴んで退けさせた。

「飛鳥から言い出した癖に、隠しちゃダメでしょ」
「わ、分かってるけど、恥ずかしいよ」
「じゃあ私から見せるから」

 言葉通り、パサリとブラジャーを落として、飛鳥の顔の横に手をついて圧し掛かった。顔を覗き込むと、今度は飛鳥の方が喉を鳴らしてこちらを見ていた。重力に倣って下を向く胸に、飛鳥の指先が伸びてくる。そのまま両手で持ち上げる様に揉まれて、「ハァ…」と熱い吐息が漏れてしまった。悪戯な指はそのまま胸の先っぽに移動して、くにくにと弄ぶみたいに捏ねてくる。

「ぁ、あぅ、飛鳥ぁ…」
「梨奈ちゃんのおっぱい可愛い…」
「やぁ、ぁ、ハァ…」
「梨奈ちゃん、私もおっぱい触って」
「う、うん。飛鳥の触りたい」

 先程まで恥ずかしそうに隠していたのに、飛鳥はいつの間にか自分でブラジャーを外して見せてくれた。白くて大きくて柔らかそうで、まるでつき立てのお餅みたいなそれを、下から掬うみたいに揉んでみる。少し汗ばんでしっとりとした肌に、食い込んだ指が見えなくなってしまう程に豊満な飛鳥のおっぱい。もにもにと掌全体を使って夢中になって揉んでいると、「乳首もして…」と可愛い声でおねだりをされたので、その私のより少し大きめの乳首を掴むと、扱く様にグリグリと虐めてあげた。

「アッ、やァっ!梨奈ちゃん、優しくして…」
「だって、飛鳥は男の子好きだし、強くする方が喜ぶかなと思って」
「違うよぉ、優しい梨奈ちゃんが好き…」

 飛鳥がトロンと溶けて潤んだ瞳で言うので、今度は片手で優しく乳首を捏ねながら、もう片方はそっと唇を寄せてペロペロと舐めてあげた。飛鳥は手で口元を押さえながら、啜り泣くように小さく喘いでいる。

「…はぁ、気持ちいい?」
「ふっ、ぅ、うん、あっ、ペロペロされるの気持ちいい…」
「ふふ、良かった。ねえ、下も触っていい?」
「あっ、待って、今はダメ」

 必死にスカートで隠そうとしているけれど、力の抜けた身体では抵抗にもなっていない。「大丈夫だよ」と優しく声を掛けながら、飛鳥の震える両足をガバリと開いた。そのままサッと自身の身体を割り込ませて、閉じられないようにしてから、「待って!」と喚く飛鳥を無視してそっと下着に触れた。
 そこは飛鳥の愛液でぐっしょりと濡れていて、よく見ると大きなシミが出来ていた。

「飛鳥すごい。パンツ、グショグショになってる」
「言わないでよぉ!だから待ってって言ったのに!」
「飛鳥、可愛い…。大丈夫だよ、私も、ホラ」

 飛鳥の手を取り、自分の中心へと導いた。飛鳥が小さく息を飲む。私のソコも、飛鳥に負けないくらいぐっしょりと濡れていて、スリスリと指で下着越しに擦られると、割れ目から更にとろりと体液が溢れた。
   ついに我慢出来なくなって、飛鳥の下着の中に手を入れ、既にぐちゃぐちゃになっている熱い場所に触れた。一瞬彼女の身体がビクッと大袈裟に反応して強張ったけれど、「大丈夫だよ」と声を掛けながらキスをして乳首をコリコリと引っ掻く様に刺激すれば、すぐにまた力が抜けたようにぐったりと身体をシーツに沈めた。指を飛鳥の割れ目に指を浅く添わせながら、クリを優しく指先で撫でる様に擦ると、「あぁっ、あっ…!」と、さっきよりも際高い声で飛鳥が鳴き出した。

「クリもっとしてあげるから、脚開いて」
「やぁっ、ダメッ!」
「私もするから、ね?」

 潤んだ瞳で見上げてくる飛鳥の頬を撫でて、私も下着を下ろした。既に興奮でびしょびしょに濡れていて、愛液が下着に糸を引くように垂れて気持ちが悪い。
 飛鳥の太ももを掴んでグイッと開かせて右脚を抱え込み、その間に左脚を跨ぐように身体の中心を重ねた。お互いの濡れた秘園がピタリと合うように位置を調整していると、意図せずクリが擦れて、飛鳥が恥ずかしそうに悶えている。

「飛鳥可愛い…。気持ち良い?」
「う、うん、あっ、あんッ」
「あっ、飛鳥も動いてっ…やぁっ、あぁ…」
「…ゃ、ぁぁ~っ、っ、ふっ、ぅ、んんんっ!」

 貝合わせの状態でずちゅずちゅと腰を前後に揺らせば、お互いのパンパンに膨らんだクリが擦れてとても気持ちが良かった。飛鳥のぬるついたそこに何度も腰を滑らせてゆるゆると高みを目指していく。律動に合わせてぶるんっと揺れる大きなおっぱいに手を伸ばして、下から強い力で揉み上げれば、飛鳥は首を力なく振って背中を反らせた。私はこの柔らかい肌が堪らなく好きなのだ。水分をたっぷりと含んだ様な瑞々しい肌触りは極上で、いつまでも触れていたくなる。
 しばらく夢中で腰を動かしている間に、いつの間にか飛鳥は何度か絶頂していたらしく、くったりと大人しくなっていた。反応して貰えないことに寂しくなって、両方の乳首を捏ね回しながら限界まで伸ばすように引っ張ると、脚をジタバタさせて暴れ出した。

「あぁ~ッ!!あっ、あぁっ!ちくび、取れちゃうよぉっ!クリちゃんつらいっ!もうイキたくないッ、もうダメッ…!」
「飛鳥、可愛い…、私も、もうイッちゃう…」

 頭が真っ白になる様な激しい快感の渦に飲まれて、そのまま2人で同時に果てた。飛鳥のベッドのシーツはおねしょしたみたいにグショグショに濡れていて、「 飛鳥のママが帰るまでに洗濯しなきゃ」と思った。







***






「ねえ、梨奈ちゃん。私ってさ、今日処女卒業したことになるのかな?」
 
 乱れたベッドの上、散らばった制服や下着をかき集めていると、背後からしなだれかかってきた飛鳥が不穏なセリフを投げてきた。頬を膨らませながら不満気に言う飛鳥に背筋が凍った。

「…なんで?」
「初めてはさ、恋人とが良かったんだもん」

 今、私とエッチしたのに。恋人としたかったって、どういう意味?いくら飛鳥でも無神経過ぎない?「好き」って言ったじゃん。私のこの気持ちは、女同士だからってそんな軽い雰囲気であっさりと流されちゃうの?
 好きな人と深く触れ合えた幸せで高揚していた感情が、しゅるしゅるとしぼんでいく。手が震えていることに気付かれない様に、なんとか笑顔を作って強がりを紡いだ。

「まあ、一応まだ処女なんじゃない?指挿れた時も手加減したしね」
「ふーん」
「いや、ちょっとひどくない?気持ちよくなかった?」
「は?!違うよ。私、恋人の定義がよく分からなくて。男女とか男の人同士ならさ、ちんちん挿れたらセックスになるじゃん。じゃあ、私達は?」
「え?」

 飛鳥の真剣な表情に冗談ではないと思ったけれど、その質問の意図がよく分からなかった。飛鳥は少し恥ずかしげに、太ももの間に両手を挟んでもじもじしている。

「どうやったらちゃんとセックスしたことになるの?梨奈ちゃんとくっついてあんなに気持ち良かったのに、さっきのは違うの?もうわかんないよ」

 不安げな表情で呟いた飛鳥の言葉を、咀嚼して、理解して、お腹の底からぐわりと熱が全身に広がっていく。嬉し過ぎてパニックになるってこんな感じなのか。脳みそが沸騰していく。いつも飛鳥はバカなふりしてずるい。でも可愛くて堪らない。分かっているくせに、わざと知らない顔をして私に教えて欲しがるんだ。

「男とか女とか他の人は関係ない。さっきのは私達だけのセックスだよ」
「梨奈ちゃんは恋人じゃない相手ともセックスするの?ていうか、女の子なら誰でも良かったりして!」

 下からじとりと睨み付ける飛鳥の怨みがましい瞳に煽られて、肩を抱いてがぶりとその唇に噛みついた。目を丸くして「痛い!」と喚く飛鳥を抱き締め、胸の奥底にずっと閉じ込めていた想いをやっと解放した。


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