20 / 21
三章 前学期
やっとです
しおりを挟む
エレボスが大半の授業を受け持つようになってしばらく経ったある日。
通り掛かった職員用の部屋からトーマス先生がやっと忙しかった用事が片付いたので、戻ってくるらしいという旨の話を耳にした。嘘じゃないわよね?
それを聞いた私は嬉しさで舞い上がって、サナの手を握ってそれを伝えた。
サナも、私の様子に笑って一緒に喜んでくれた。
「やっとあの先生から解放されるのね……」
疲労困憊と言ったような表情で、サナが呟く。
私もそれには同感だったので、強く頷いた。あの先生が得意な人って本当にすごいと思うわ。
ここしばらくのいつも通りに、今日もエレボスの授業ではあったが、きちんと真面目に受けて、そのまま一人で中庭に出る。
中庭には人はまばらで、ベンチはどこも座り放題なくらいに空いていた。そのうちで中庭の奥に近いベンチにそっと腰をかける。
(トーマス先生の用事って、一体なにかしら。ゲーム本編でもそんな描写はなかったけれど……。やっぱり私が転生したことで、ゲーム自体の流れやキャラクターへ影響を及ぼしているということかしら)
トーマス先生は、ゲーム本編だとゲームの進行補佐として、チュートリアルの画面や、授業の流れを説明する様な、そんなキャラクターで、他のキャラクターが色々な行動に出て授業にいなかったりなんてした時でも、ずっと画面にいた。
推しだから、そのことちゃんと覚えている。
私はトーマス先生に会いたい一心で、ミニゲームである授業を受けまくっていたから、こんな流れは一切記憶にない。
ちなみにこのミニゲームは、ゲーム本編で行われる授業より難易度が上がったものになっている。といっても、画面に表示されるボタンを素早く押せ、というようなもので、本編に出てくるのは、もう少しボタンの表示速度が遅く、プレイしやすくなっていて、こういう早押し系が苦手でも簡単にクリアできる仕組みだ。
ゲーム外で選択して遊べるこのミニゲームは、主人公の成績や攻略対象のキャラクターたちとの好感度アップにもつながるが、プレイしなくても攻略自体はできる為、真面目にプレイしている人は少ないらしい。
ただ、このミニゲーム中はずっとトーマス先生が喋るので、私はBGMとシステム音を消してキャラ声だけ最大にしてプレイしていた。素敵な声なのよ、本当に。
それから、一緒に授業を受けられるのは攻略対象のキャラクターのみで、そのキャラクターを選んで好感度アップさせることができる。それぞれセリフも好感度やミニゲーム自体の成績によって変わるという豪華仕様。好感度が低いキャラクターを選ぶと、興味なさげなトーンで「頑張っていますね」なんて言われる。
そして完璧にボタン入力できたら、攻略キャラクターだけでなく、トーマス先生からも「すごいね。完璧だよ。ちゃんと復習してきたんだね。偉いよ」と褒めてもらえる。何度か失敗したら、「惜しい!次はきっとできるよ」と言ってもらえる。全部失敗したら、「できないことは仕方がないね。次から頑張ろう」と少し呆れたような声で慰められる。
私は推しに褒められたいが為にミニゲームをしまくった。
その結果、私はミニゲームを受けまくって、皆勤賞という称号を得た。
ミニゲームでなくトーマス先生のルートを作って欲しかったわ。なぜないのか心底疑問だわ。
というかそもそも、トーマス先生が戻って来たと言うのに、なぜエレボスが授業を受け持っているのか。クラスメイトたちはとても嬉しそうにしているが、私にとっては悪夢だ。
今日も今日とて、エレボスに「今日も真面目に受けているね」と囁かれるのだ。どうせ囁かれるのなら、トーマス先生に耳元で囁かれたい。切実に。
それからまた数日経って、トーマス先生が私たちの教室へ戻ってきた。やったね。
サナが私を見て、良かったねと言いたげな顔で微笑みながら頷いていた。ありがとう、サナ。
後ろでは、ハデスとアルテミスが複雑そうな表情をしていたらしい。後からサナに聞いた。
「長い間リースマン先生に授業を任せたままですまなかった。今日からはきちんと授業をするから安心してくれ」
トーマス先生が笑顔でそう告げた瞬間、教室からは落ち込んだ様な声が聞こえた。まあ、勉強嫌いからすれば、きっと嫌なのだろうけれど。
私は歓喜に震えていた。嬉しさで泣きそうだったが、必死に耐えた。推しの帰還は嬉しいものだ。
やっと教科書を使ったまともな授業が受けられる。嬉しさで思わず教科書を抱きしめてしまった。サナには変な顔で見られた。そういえばサナは勉強が苦手だったっけ。
「リースマン先生の授業だと教科書を使った授業はしなかったということだったけれど、どういう授業をしていたのかな」
せっかくトーマス先生からクラス中に向けての質問だったが、エレボスの授業中、私は無心で自主勉強に励んでいたから、内容はさっぱり覚えていない。こう言う内容でなければ私が答えたかったのに……。
悲しみと悔しさに内心落ち込む。
クラスメイトたちがパラパラと手を挙げてどういう授業だったかを話していく。
大半がエレボスへの個人的な質問ばかりを授業の時間を使ってしていたので、トーマス先生は、目を丸くさせてみんなの話を聞いていた。
「リースマン先生はとても優れた方だから、きっとみんなも知りたいことがたくさんあってのことなんだろうね」
そうやってみんなの意見をまとめたトーマス先生に拍手を送りたい。そういう好意的な捉え方ができるのってすごいわ。
「じゃあ今日は、僕もリースマン先生に倣って、質問を受け付ける授業にしようかな。僕の授業を再開して最初だからね」
何か質問はあるかなという問いかけに、私は何も考えずに誰よりも早く挙手していた。質問なんてなにをすればいいの。
「はい、アリエスさん」
推しに名前を呼ばれた。嬉しさで意識が飛びそうになった。
(どうしましょう……!質問なんて考えていなかったわ……)
内心パニックに陥っていると、サナが私の服の裾をくいっと軽く引いた。
「好きな食べ物とか聞いてみたらどう?」と小声で言ってくれたので、そのまま質問した。
「好きな食べ物か……。色々あるけれど、特に好きなのは、辛いものかな。辛ければ辛いほど、好きだな」
笑顔でそう答えた。私辛いもの苦手だけれど、克服するわ。
続いてサナが手を挙げる。
「はい、アルベルトさん」
「キングズリー先生の好きなタイプはどんな方ですか?」
キラキラとした目で、ハキハキとした声で質問する。私も知りたい内容だったから、アルテミスが「そういう質問は失礼ですわ」と小声で諌める中、アイコンタクトでサナによく言ってくれたわとウインクを飛ばす。同じようにサナからもウインクが返ってきた。
「好みのタイプ、かい?うぅん……。そうだなぁ……。自分をしっかりと持っていて、これだと決めた目標の為なら、諦めずに目標達成ができるような芯の通った人、かな」
頬をわずかに赤らめて恥ずかしそうに答える。トーマス先生の好みのタイプ情報ゲットね。私もこういう素敵な女性になればいいのね。頑張るわ。
「他に質問はあるかな?」
なんていうトーマス先生の問いかけに、他のクラスメイトたちもまばらに手を挙げて質問をする。
終業のチャイムが鳴って、トーマス先生が「今日はここまで」と笑顔で告げて教室を出て行く。
推しの好みのタイプを聞けた私は嬉しさで口元が緩んでいて、サナに嗜められた。
「アリエス、嬉しい気持ちはわかるけど、流石にそんなにだらしのない顔をしてちゃダメよ」
「……ええ」
口元のにやけをどうにかしようと両手で押してみるが、変化はなかったらしく、サナは呆れたようにふうっと息を吐いた。
その後ろでアルテミスとハデスが落ち込んだような、それでいて怒っているような表情をしていることに、私は気づかなかった。
寮に戻った時にサナから聞いたのだが、視線だけで人を殺せそうな顔だったらしい。美男美女がする顔ではないだろうことは、想像に易かった。
通り掛かった職員用の部屋からトーマス先生がやっと忙しかった用事が片付いたので、戻ってくるらしいという旨の話を耳にした。嘘じゃないわよね?
それを聞いた私は嬉しさで舞い上がって、サナの手を握ってそれを伝えた。
サナも、私の様子に笑って一緒に喜んでくれた。
「やっとあの先生から解放されるのね……」
疲労困憊と言ったような表情で、サナが呟く。
私もそれには同感だったので、強く頷いた。あの先生が得意な人って本当にすごいと思うわ。
ここしばらくのいつも通りに、今日もエレボスの授業ではあったが、きちんと真面目に受けて、そのまま一人で中庭に出る。
中庭には人はまばらで、ベンチはどこも座り放題なくらいに空いていた。そのうちで中庭の奥に近いベンチにそっと腰をかける。
(トーマス先生の用事って、一体なにかしら。ゲーム本編でもそんな描写はなかったけれど……。やっぱり私が転生したことで、ゲーム自体の流れやキャラクターへ影響を及ぼしているということかしら)
トーマス先生は、ゲーム本編だとゲームの進行補佐として、チュートリアルの画面や、授業の流れを説明する様な、そんなキャラクターで、他のキャラクターが色々な行動に出て授業にいなかったりなんてした時でも、ずっと画面にいた。
推しだから、そのことちゃんと覚えている。
私はトーマス先生に会いたい一心で、ミニゲームである授業を受けまくっていたから、こんな流れは一切記憶にない。
ちなみにこのミニゲームは、ゲーム本編で行われる授業より難易度が上がったものになっている。といっても、画面に表示されるボタンを素早く押せ、というようなもので、本編に出てくるのは、もう少しボタンの表示速度が遅く、プレイしやすくなっていて、こういう早押し系が苦手でも簡単にクリアできる仕組みだ。
ゲーム外で選択して遊べるこのミニゲームは、主人公の成績や攻略対象のキャラクターたちとの好感度アップにもつながるが、プレイしなくても攻略自体はできる為、真面目にプレイしている人は少ないらしい。
ただ、このミニゲーム中はずっとトーマス先生が喋るので、私はBGMとシステム音を消してキャラ声だけ最大にしてプレイしていた。素敵な声なのよ、本当に。
それから、一緒に授業を受けられるのは攻略対象のキャラクターのみで、そのキャラクターを選んで好感度アップさせることができる。それぞれセリフも好感度やミニゲーム自体の成績によって変わるという豪華仕様。好感度が低いキャラクターを選ぶと、興味なさげなトーンで「頑張っていますね」なんて言われる。
そして完璧にボタン入力できたら、攻略キャラクターだけでなく、トーマス先生からも「すごいね。完璧だよ。ちゃんと復習してきたんだね。偉いよ」と褒めてもらえる。何度か失敗したら、「惜しい!次はきっとできるよ」と言ってもらえる。全部失敗したら、「できないことは仕方がないね。次から頑張ろう」と少し呆れたような声で慰められる。
私は推しに褒められたいが為にミニゲームをしまくった。
その結果、私はミニゲームを受けまくって、皆勤賞という称号を得た。
ミニゲームでなくトーマス先生のルートを作って欲しかったわ。なぜないのか心底疑問だわ。
というかそもそも、トーマス先生が戻って来たと言うのに、なぜエレボスが授業を受け持っているのか。クラスメイトたちはとても嬉しそうにしているが、私にとっては悪夢だ。
今日も今日とて、エレボスに「今日も真面目に受けているね」と囁かれるのだ。どうせ囁かれるのなら、トーマス先生に耳元で囁かれたい。切実に。
それからまた数日経って、トーマス先生が私たちの教室へ戻ってきた。やったね。
サナが私を見て、良かったねと言いたげな顔で微笑みながら頷いていた。ありがとう、サナ。
後ろでは、ハデスとアルテミスが複雑そうな表情をしていたらしい。後からサナに聞いた。
「長い間リースマン先生に授業を任せたままですまなかった。今日からはきちんと授業をするから安心してくれ」
トーマス先生が笑顔でそう告げた瞬間、教室からは落ち込んだ様な声が聞こえた。まあ、勉強嫌いからすれば、きっと嫌なのだろうけれど。
私は歓喜に震えていた。嬉しさで泣きそうだったが、必死に耐えた。推しの帰還は嬉しいものだ。
やっと教科書を使ったまともな授業が受けられる。嬉しさで思わず教科書を抱きしめてしまった。サナには変な顔で見られた。そういえばサナは勉強が苦手だったっけ。
「リースマン先生の授業だと教科書を使った授業はしなかったということだったけれど、どういう授業をしていたのかな」
せっかくトーマス先生からクラス中に向けての質問だったが、エレボスの授業中、私は無心で自主勉強に励んでいたから、内容はさっぱり覚えていない。こう言う内容でなければ私が答えたかったのに……。
悲しみと悔しさに内心落ち込む。
クラスメイトたちがパラパラと手を挙げてどういう授業だったかを話していく。
大半がエレボスへの個人的な質問ばかりを授業の時間を使ってしていたので、トーマス先生は、目を丸くさせてみんなの話を聞いていた。
「リースマン先生はとても優れた方だから、きっとみんなも知りたいことがたくさんあってのことなんだろうね」
そうやってみんなの意見をまとめたトーマス先生に拍手を送りたい。そういう好意的な捉え方ができるのってすごいわ。
「じゃあ今日は、僕もリースマン先生に倣って、質問を受け付ける授業にしようかな。僕の授業を再開して最初だからね」
何か質問はあるかなという問いかけに、私は何も考えずに誰よりも早く挙手していた。質問なんてなにをすればいいの。
「はい、アリエスさん」
推しに名前を呼ばれた。嬉しさで意識が飛びそうになった。
(どうしましょう……!質問なんて考えていなかったわ……)
内心パニックに陥っていると、サナが私の服の裾をくいっと軽く引いた。
「好きな食べ物とか聞いてみたらどう?」と小声で言ってくれたので、そのまま質問した。
「好きな食べ物か……。色々あるけれど、特に好きなのは、辛いものかな。辛ければ辛いほど、好きだな」
笑顔でそう答えた。私辛いもの苦手だけれど、克服するわ。
続いてサナが手を挙げる。
「はい、アルベルトさん」
「キングズリー先生の好きなタイプはどんな方ですか?」
キラキラとした目で、ハキハキとした声で質問する。私も知りたい内容だったから、アルテミスが「そういう質問は失礼ですわ」と小声で諌める中、アイコンタクトでサナによく言ってくれたわとウインクを飛ばす。同じようにサナからもウインクが返ってきた。
「好みのタイプ、かい?うぅん……。そうだなぁ……。自分をしっかりと持っていて、これだと決めた目標の為なら、諦めずに目標達成ができるような芯の通った人、かな」
頬をわずかに赤らめて恥ずかしそうに答える。トーマス先生の好みのタイプ情報ゲットね。私もこういう素敵な女性になればいいのね。頑張るわ。
「他に質問はあるかな?」
なんていうトーマス先生の問いかけに、他のクラスメイトたちもまばらに手を挙げて質問をする。
終業のチャイムが鳴って、トーマス先生が「今日はここまで」と笑顔で告げて教室を出て行く。
推しの好みのタイプを聞けた私は嬉しさで口元が緩んでいて、サナに嗜められた。
「アリエス、嬉しい気持ちはわかるけど、流石にそんなにだらしのない顔をしてちゃダメよ」
「……ええ」
口元のにやけをどうにかしようと両手で押してみるが、変化はなかったらしく、サナは呆れたようにふうっと息を吐いた。
その後ろでアルテミスとハデスが落ち込んだような、それでいて怒っているような表情をしていることに、私は気づかなかった。
寮に戻った時にサナから聞いたのだが、視線だけで人を殺せそうな顔だったらしい。美男美女がする顔ではないだろうことは、想像に易かった。
57
あなたにおすすめの小説
〖完結〗死にかけて前世の記憶が戻りました。側妃? 贅沢出来るなんて最高! と思っていたら、陛下が甘やかしてくるのですが?
藍川みいな
恋愛
私は死んだはずだった。
目を覚ましたら、そこは見知らぬ世界。しかも、国王陛下の側妃になっていた。
前世の記憶が戻る前は、冷遇されていたらしい。そして池に身を投げた。死にかけたことで、私は前世の記憶を思い出した。
前世では借金取りに捕まり、お金を返す為にキャバ嬢をしていた。給料は全部持っていかれ、食べ物にも困り、ガリガリに痩せ細った私は路地裏に捨てられて死んだ。そんな私が、側妃? 冷遇なんて構わない! こんな贅沢が出来るなんて幸せ過ぎるじゃない!
そう思っていたのに、いつの間にか陛下が甘やかして来るのですが?
設定ゆるゆるの、架空の世界のお話です。
どうして私が我慢しなきゃいけないの?!~悪役令嬢のとりまきの母でした~
涼暮 月
恋愛
目を覚ますと別人になっていたわたし。なんだか冴えない異国の女の子ね。あれ、これってもしかして異世界転生?と思ったら、乙女ゲームの悪役令嬢のとりまきのうちの一人の母…かもしれないです。とりあえず婚約者が最悪なので、婚約回避のために頑張ります!
すべてを思い出したのが、王太子と結婚した後でした
珠宮さくら
恋愛
ペチュニアが、乙女ゲームの世界に転生したと気づいた時には、すべてが終わっていた。
色々と始まらなさ過ぎて、同じ名前の令嬢が騒ぐのを見聞きして、ようやく思い出した時には王太子と結婚した後。
バグったせいか、ヒロインがヒロインらしくなかったせいか。ゲーム通りに何一ついかなかったが、ペチュニアは前世では出来なかったことをこの世界で満喫することになる。
※全4話。
【完結】乙女ゲーム開始前に消える病弱モブ令嬢に転生しました
佐倉穂波
恋愛
転生したルイシャは、自分が若くして死んでしまう乙女ゲームのモブ令嬢で事を知る。
確かに、まともに起き上がることすら困難なこの体は、いつ死んでもおかしくない状態だった。
(そんな……死にたくないっ!)
乙女ゲームの記憶が正しければ、あと数年で死んでしまうルイシャは、「生きる」ために努力することにした。
2023.9.3 投稿分の改稿終了。
2023.9.4 表紙を作ってみました。
2023.9.15 完結。
2023.9.23 後日談を投稿しました。
私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。
MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。
妻からの手紙~18年の後悔を添えて~
Mio
ファンタジー
妻から手紙が来た。
妻が死んで18年目の今日。
息子の誕生日。
「お誕生日おめでとう、ルカ!愛してるわ。エミリア・シェラード」
息子は…17年前に死んだ。
手紙はもう一通あった。
俺はその手紙を読んで、一生分の後悔をした。
------------------------------
夫と息子に邪険にされたので王太子妃の座を譲ります~死に戻ってから溺愛されても今更遅い
青の雀
恋愛
夫婦喧嘩の末に置き去りにされた妻は、旦那が若い愛人とイチャついている間に盗賊に襲われ、命を落とした。
神様の温情により、10日間だけこの世に戻った妻と護衛の騎士は、その10日間の間に心残りを処分する。それは、娘の行く末と……もし、来世があるならば、今度は政略といえども夫以外の人の妻になるということ。
もう二度と夫と出会いたくない彼女は、彼女を蔑ろにしてきた息子とも縁を切ることを決意する。
生まれかわった妻は、新しい人生を強く生きることを決意。
過去世と同じ轍を踏みたくない……
(本編完結)無表情の美形王子に婚約解消され、自由の身になりました! なのに、なんで、近づいてくるんですか?
水無月あん
恋愛
本編は完結してます。8/6より、番外編はじめました。よろしくお願いいたします。
私は、公爵令嬢のアリス。ピンク頭の女性を腕にぶら下げたルイス殿下に、婚約解消を告げられました。美形だけれど、無表情の婚約者が苦手だったので、婚約解消はありがたい! はれて自由の身になれて、うれしい! なのに、なぜ、近づいてくるんですか? 私に興味なかったですよね? 無表情すぎる、美形王子の本心は? こじらせ、ヤンデレ、執着っぽいものをつめた、ゆるゆるっとした設定です。お気軽に楽しんでいただければ、嬉しいです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる