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第3話
しおりを挟む「あ...」
きっとこの時私は変な顔をしていただろう。
驚きのあまり何の声も出なかった。
「ごめん 社長 遅れちゃった」
「大丈夫さ。ほら、それより、この子が君を待っていた子だよ」
目が合う。爽やかな笑顔。
「山川くんだ。可愛い子だろう?」
「あぁ 社長の好みって感じ 可愛いね」
心臓が狂いそうだった。あの憧れの青川優が目の前にいる。
「社長 聞いていませんよ...!あ、あんな すごい人が来るなんて!」
「ははは、君がびっくりすると思ってね。サプラーイズ。」
社長に苦笑いしていると、横に青川さんが座り
「ねぇねぇ、山川、何ていうの?」
「あ、えっと山川鈴と申します。」
「そんな緊張しなくていいよ。俺の曲聴いてくれてるんだよね。嬉しいよ。」
「ありがとうございます。毎日聴いています。」
「ありがとう。例えば何聴いてるの?」
「私は、『分かり合えるなら』をよく聴きます
ね。素晴らしい曲ですよね。」
「珍しいね。その曲気に入ってる人なかなかいな
いよね。」
と、青川さんは驚いた顔をした。
「そうなんですか?私は、何か訴えられている気がして心に響きます。でも、青川さんの中身を知っている人間じゃないと理解出来ない曲だと思います。難しい曲ですよね。」
すると、
「面白い子だね。鈴ちゃん。また話そう。」
そうして、社長達と乾杯し、飲んで飲んで、
夜もふけ、皆酔いつぶれてしまった。
私だけお酒を飲んでいないので、社長達を
借りた高級車で家に送っていき、
青川さんも、乗せていたので住所を聞き、最後に送っていった。
車から降りる際、青川さんはメモに何かを書いて
私に渡してくれた。
「これ、俺の連絡先。交換しようよ。」
「えっ!私、何かしましたか?」
「ははは、何だよそれ。別に、君のこと面白いと
思ったからメールとかしたいなって。どうすればそうなるんだよ、ははは」
青川さんは大笑いしている。私は、唖然としている。
綺麗な笑顔。なんて繊細な声。こんな近くで私は、この声、姿を独り占めしている。
たったの一夜で私は大ファンの青川優と友人になったのだ。
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