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雪の大地と氷の剣士
第58話
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エリュオン達がマク村に到着する前、ネルタクはミケットとマコチーが居る牢の前にいた。
『ふふふ、僕の望み通りお前達を助けに来たようだな』
「イサム達がこの場所に来たのか…」
「そうニャン……来ないはずないニャン……イサムだもの…」
そしてネルタクを睨む。ネルタクは望み通りと言う感じの顔で傍に居るマク族達に指示を出す。
『お前達はこいつらの監視だ。良いか! 捕虜として人の範囲を越えるなよ!』
ネルタクは釘を刺し洞窟の外へと出ていく。それを確認したマク族で闇の力を与えられた兵士が言う。
『捕虜の範囲だぁ? がははは! だったら俺らの範囲でも構わないって事だよなぁ』
「がはは! ちげぇねぇ!」
人よりも獣に近いマク族男達はミケットを見て涎を垂らす。それを見たマコチーがミケットの前に立ち、マク族を叱咤する。
「お前らには戦士としての誇りは無いのか! 捕まえた女を辱するなど恥ずべき事だ!」
「黙れ老いぼれ! ノコノコと山に登り足を踏み入れたお前らが悪い!」
『がははは! どのみちこいつはもう直ぐ俺らの胃の中だ! 好きに言わせておけば良い! あの女が戦い始めたら、邪魔する奴などいない! それまで我慢しろ!』
今にも襲い掛かりそうなマク族達にミケットは震えが止まらない。闇の手枷により、コアの力が制限され念話も移動も出来ない。イサム達が来ているのはネルタクの反応で分かる、だが捕まった時に見たマク族の兵士達は相当な数が居た。彼らを押さえつけるには相当時間が掛かるはずだ、それこそマコチーは殺され自分は慰み者になる程の時間が。
「……イサム……助けて……」
助けを求める小さな声は誰にも届かない、ただその時間が来ない事をひたすらに願うのみである。だが、そんな願いなど届く筈もなく洞窟の入口に居た下っ端のマク族が駆けて来る。
「あの女が戦い始めましたぜ!」
ニヤニヤと笑いながら、自分もおこぼれをくれと卑猥な目が牢の中を覗く。
『がははは、数日我慢したんだ! 久しぶりに生きの良い女を抱ける!』
そう言い放つと牢の前に立ち無造作に扉を開ける。勿論マコチーもミケットもその前に居る筈がなく、十五畳程だろうか、それ程大きくは無い牢の隅でマク族を睨んでいる。入って来るのは闇に浸食された男のみ、他は牢の外から見物している。
「ミケットには手を出させん! たとえ俺の命が消えようともな!」
マコチーはミケットの前に立ち、手の枷など関係無いと拳を握りマク族に向ける。だが、その虚勢も腕の一振りで儚く終わる。声を出す事も叶わずマコチーは肉塊へと変わり、掘り作った洞窟のその壁に叩きつけられる。
「ミャコチー! お前ぇぇぇぇぇぇ!」
ミケットはマク族に飛び掛かり蹴りを放つ。それを難なく掴むと軽々と後ろに放り投げる。
「ギャウ!」
手枷のせいで受け身を上手く取れないミケットが地面に頭から強く叩きつけられる。
『おいおい、簡単に死ぬなよ。楽しみが減る』
ミケットはフラフラと立ち上がり、牢の入口を見る。誰も居ない。その隙を伺い飛び出そうとするが、それをマク族が許すはずがなく背中を向けていたミケットの肩を掴む。
『がはははは! 逃げ出そうなんて無駄無駄!』
ボキボキボキッ!
「ぎゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」
マク族の男に肩を掴まれる、尋常ではない力で掴まれミケットの肩の骨は粉々に砕けてしまう。激しい痛みにしゃがみ込んだミケットを見下ろしながら闇のマク族が心無く詫びる。
『おっと、力を入れすぎた。すまんな、片方だけでは可哀想だから反対側も壊してやろう』
ボキボキボキッ!
「ぐぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!」
マク族の男は、ミケットの折れた肩の反対側を掴み、そちらの骨も折る。ミケットは仰向けに倒れて動く事が出来ない。
「うあぁぁぁぁぁぁぁ! ぐぅぅぅぅぅ!」
『がはははは! 良い声で鳴くじゃないか! 俺も盛り上がってきた!』
そして倒れたミケット防寒着を剥ぎ取りホルターネックのブラを引き千切る。上半身が露わになっても両肩の骨を折られている為に抵抗も隠す事すら出来ない。
ミケットは、痛みと恥ずかしさと後悔に大粒の涙が溢れだす。
「殺してやる! 殺してやる! 殺してやる!」
『威勢が良いな! 嬲りがいがあるってもんよ!』
涎を垂らすマク族の男は、爪をミケットの肌に這わせ微かに傷を付けていく、滲み出る血が体を伝い地面に落ちる。それでもミケットは一矢報いたいと足蹴りを喰らわせようとするが、簡単に捕まりそしてまた折られる。
ボキボキ!
「ぎゃぁぁぁぁ!」
あらぬ方向に向いた足を掴んだまま、マク族の男はミケットのショートパンツに手に掛け脱がす。それを悟り、ミケットは目を瞑る。もう駄目だと絶え間なくあふれ出る涙を拭く事も出来ずに、汚され死ぬ事を覚悟する。
マク族の男はそれをみてニヤリと悦に浸った様な表情を見せたが、その瞬間ミケットの足を掴んでいた腕が地面に落ちる。
『あ゛? 何だ? 腕? ……ああっ! 腕がぁぁぁぁぁ!』
突如地面に落ちた自分の腕を見て膝を付くマク族の男、反対の腕で落ちた腕を拾い上げくっ付け様としている。その傍に現れた人影に周りのマク族も気が付いた。
「いっいつの間に! 貴様! よくも仲間も腕を!」
怒号が飛び交う中に現れたのは、イサムである。誰にも聞こえなかったミケットの悲鳴を聞き付け、自分で意識出来ない程の速度で洞窟の中に入り、そして彼女を襲ったマク族の男の腕を斬り落としたのだ。
男達の声を聴きミケットはうっすらと目を開ける。そこに居るのは間違いなくイサムだった。
「イ……イサムゥゥゥゥゥ!」
ミケットの涙は止まらない。助けに来てくれたと、溢れだす涙で視界が見えなくなる。
「ごめんなミケット、酷い目にあったな。いま助けてやるから安心しろ」
イサムはミケットの闇の枷に蘇生魔法を掛けた手で触れ破壊する。そして防寒着を脱ぐと、そっとミケットに被せる。
「イ゛ザム゛ゥ! ミ゛ャゴヂ―が!」
泣きながら自分よりもマコチーの心配をするミケットに、イサムは頭を撫でて落ち着かせる。
「大丈夫だ、それよりも痛いだろう。しばらく【保管】するが良いな?」
頷くミケットを見て、イサムはミケットのコアを保管をタップする。光に変わりイサムの中に消えていくミケット。それを呆然と見ていたマク族達がハッと我に返り、しゃがんでいたイサムを蹴り飛ばす。そのまま吹き飛ばされて壁にぶつかるが、平然と壁から離れて向かって来る。
『ぎざまぁぁぁぁ! 女を何処にやった!』
「お前らに関係ないだろ」
「殺してやる! ここから逃げられると思うなよ!」
「それはこっちのセリフだ」
イサムは落ち着いていた。壁の傍で殺されたマコチーの死体とミケットの怪我を見て怒りが込み上げているのは間違いない。だが、襲い掛かるマク族を見ても恐ろしく感じずに容易く倒せると思っていた。
その証拠に、腕を斬り落とした男がイサムを蹴り飛ばした時、既にその足を斬り落としていた。
『ぎぃぃぃやぁぁぁぁぁ! 足がぁぁぁ足がぁぁぁぁ!』
「お前らも早くかかって来いよ」
剣についた血を一振りして払い落し、見ているマク族達にイサムは刃先を向ける。
「舐めやがってぇぇ! おい! 一気に飛び掛かれ!」
一人のマク族の男がそう言うと、剣と斧を持つ他の二人のマク族が飛び掛かって来る。イサムは避けもせずそのまま喰らう。剣は肩に、斧は頭に当たるが傷など付くはずが無くイサムもそのまま微動だにしない。
そして、剣を振るい攻撃してきた二人を斬る。
「ぎゃぁ!」
「ぐへぇ!」
致命傷では無いが、明らかなダメージになる傷を付けられて二人のマク族は倒れる。そしてもう一人はその隙をつき、持っていた槍で突き刺してくる。
「死ねぇぇぇぇぇ!」
槍の刃先がイサムの心臓目掛けて襲い掛かる、しかしそれもそのまま胸で受け止める。
「何だ! 何者だお前ぇぇぇぇ!」
イサムは、マク族が持っている槍を腕ごと斬り伏せる。叫び声を上げて崩れる兵士を横目に、初めに斬った闇のマク族を見ると異変が起きている。斬った手足がまるで引力の様に闇に引き寄せられて、元に戻る。
『ぐぬぬ…がははははは! これくらいでやられるかよぉぉぉぉ!』
「だろうな」
『楽しみを奪ったお前を食い千切ってやる!』
「はいはい、分かった分かった」
《ピコン ピコン》
イサムの頭の中に音が鳴る。その音を覚えていた、エリュオンと同じでイサムのコアが【覚醒】した時の音だ。視界の隅に表示させていた【コア】の部分に同じ様にNEWの文字が浮かんでいる。それを開くとミケットの場所にある【覚醒】が白く光っていた。
「おい熊! どうやら楽しみを返せそうだ!」
『何言ってるんだお前?』
「お前がやられる楽しみだよ!」
イサムはミケットの【覚醒】をタップすると、目の前に光の粒が集まり人を形を作り出し始めた。
『ふふふ、僕の望み通りお前達を助けに来たようだな』
「イサム達がこの場所に来たのか…」
「そうニャン……来ないはずないニャン……イサムだもの…」
そしてネルタクを睨む。ネルタクは望み通りと言う感じの顔で傍に居るマク族達に指示を出す。
『お前達はこいつらの監視だ。良いか! 捕虜として人の範囲を越えるなよ!』
ネルタクは釘を刺し洞窟の外へと出ていく。それを確認したマク族で闇の力を与えられた兵士が言う。
『捕虜の範囲だぁ? がははは! だったら俺らの範囲でも構わないって事だよなぁ』
「がはは! ちげぇねぇ!」
人よりも獣に近いマク族男達はミケットを見て涎を垂らす。それを見たマコチーがミケットの前に立ち、マク族を叱咤する。
「お前らには戦士としての誇りは無いのか! 捕まえた女を辱するなど恥ずべき事だ!」
「黙れ老いぼれ! ノコノコと山に登り足を踏み入れたお前らが悪い!」
『がははは! どのみちこいつはもう直ぐ俺らの胃の中だ! 好きに言わせておけば良い! あの女が戦い始めたら、邪魔する奴などいない! それまで我慢しろ!』
今にも襲い掛かりそうなマク族達にミケットは震えが止まらない。闇の手枷により、コアの力が制限され念話も移動も出来ない。イサム達が来ているのはネルタクの反応で分かる、だが捕まった時に見たマク族の兵士達は相当な数が居た。彼らを押さえつけるには相当時間が掛かるはずだ、それこそマコチーは殺され自分は慰み者になる程の時間が。
「……イサム……助けて……」
助けを求める小さな声は誰にも届かない、ただその時間が来ない事をひたすらに願うのみである。だが、そんな願いなど届く筈もなく洞窟の入口に居た下っ端のマク族が駆けて来る。
「あの女が戦い始めましたぜ!」
ニヤニヤと笑いながら、自分もおこぼれをくれと卑猥な目が牢の中を覗く。
『がははは、数日我慢したんだ! 久しぶりに生きの良い女を抱ける!』
そう言い放つと牢の前に立ち無造作に扉を開ける。勿論マコチーもミケットもその前に居る筈がなく、十五畳程だろうか、それ程大きくは無い牢の隅でマク族を睨んでいる。入って来るのは闇に浸食された男のみ、他は牢の外から見物している。
「ミケットには手を出させん! たとえ俺の命が消えようともな!」
マコチーはミケットの前に立ち、手の枷など関係無いと拳を握りマク族に向ける。だが、その虚勢も腕の一振りで儚く終わる。声を出す事も叶わずマコチーは肉塊へと変わり、掘り作った洞窟のその壁に叩きつけられる。
「ミャコチー! お前ぇぇぇぇぇぇ!」
ミケットはマク族に飛び掛かり蹴りを放つ。それを難なく掴むと軽々と後ろに放り投げる。
「ギャウ!」
手枷のせいで受け身を上手く取れないミケットが地面に頭から強く叩きつけられる。
『おいおい、簡単に死ぬなよ。楽しみが減る』
ミケットはフラフラと立ち上がり、牢の入口を見る。誰も居ない。その隙を伺い飛び出そうとするが、それをマク族が許すはずがなく背中を向けていたミケットの肩を掴む。
『がはははは! 逃げ出そうなんて無駄無駄!』
ボキボキボキッ!
「ぎゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」
マク族の男に肩を掴まれる、尋常ではない力で掴まれミケットの肩の骨は粉々に砕けてしまう。激しい痛みにしゃがみ込んだミケットを見下ろしながら闇のマク族が心無く詫びる。
『おっと、力を入れすぎた。すまんな、片方だけでは可哀想だから反対側も壊してやろう』
ボキボキボキッ!
「ぐぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!」
マク族の男は、ミケットの折れた肩の反対側を掴み、そちらの骨も折る。ミケットは仰向けに倒れて動く事が出来ない。
「うあぁぁぁぁぁぁぁ! ぐぅぅぅぅぅ!」
『がはははは! 良い声で鳴くじゃないか! 俺も盛り上がってきた!』
そして倒れたミケット防寒着を剥ぎ取りホルターネックのブラを引き千切る。上半身が露わになっても両肩の骨を折られている為に抵抗も隠す事すら出来ない。
ミケットは、痛みと恥ずかしさと後悔に大粒の涙が溢れだす。
「殺してやる! 殺してやる! 殺してやる!」
『威勢が良いな! 嬲りがいがあるってもんよ!』
涎を垂らすマク族の男は、爪をミケットの肌に這わせ微かに傷を付けていく、滲み出る血が体を伝い地面に落ちる。それでもミケットは一矢報いたいと足蹴りを喰らわせようとするが、簡単に捕まりそしてまた折られる。
ボキボキ!
「ぎゃぁぁぁぁ!」
あらぬ方向に向いた足を掴んだまま、マク族の男はミケットのショートパンツに手に掛け脱がす。それを悟り、ミケットは目を瞑る。もう駄目だと絶え間なくあふれ出る涙を拭く事も出来ずに、汚され死ぬ事を覚悟する。
マク族の男はそれをみてニヤリと悦に浸った様な表情を見せたが、その瞬間ミケットの足を掴んでいた腕が地面に落ちる。
『あ゛? 何だ? 腕? ……ああっ! 腕がぁぁぁぁぁ!』
突如地面に落ちた自分の腕を見て膝を付くマク族の男、反対の腕で落ちた腕を拾い上げくっ付け様としている。その傍に現れた人影に周りのマク族も気が付いた。
「いっいつの間に! 貴様! よくも仲間も腕を!」
怒号が飛び交う中に現れたのは、イサムである。誰にも聞こえなかったミケットの悲鳴を聞き付け、自分で意識出来ない程の速度で洞窟の中に入り、そして彼女を襲ったマク族の男の腕を斬り落としたのだ。
男達の声を聴きミケットはうっすらと目を開ける。そこに居るのは間違いなくイサムだった。
「イ……イサムゥゥゥゥゥ!」
ミケットの涙は止まらない。助けに来てくれたと、溢れだす涙で視界が見えなくなる。
「ごめんなミケット、酷い目にあったな。いま助けてやるから安心しろ」
イサムはミケットの闇の枷に蘇生魔法を掛けた手で触れ破壊する。そして防寒着を脱ぐと、そっとミケットに被せる。
「イ゛ザム゛ゥ! ミ゛ャゴヂ―が!」
泣きながら自分よりもマコチーの心配をするミケットに、イサムは頭を撫でて落ち着かせる。
「大丈夫だ、それよりも痛いだろう。しばらく【保管】するが良いな?」
頷くミケットを見て、イサムはミケットのコアを保管をタップする。光に変わりイサムの中に消えていくミケット。それを呆然と見ていたマク族達がハッと我に返り、しゃがんでいたイサムを蹴り飛ばす。そのまま吹き飛ばされて壁にぶつかるが、平然と壁から離れて向かって来る。
『ぎざまぁぁぁぁ! 女を何処にやった!』
「お前らに関係ないだろ」
「殺してやる! ここから逃げられると思うなよ!」
「それはこっちのセリフだ」
イサムは落ち着いていた。壁の傍で殺されたマコチーの死体とミケットの怪我を見て怒りが込み上げているのは間違いない。だが、襲い掛かるマク族を見ても恐ろしく感じずに容易く倒せると思っていた。
その証拠に、腕を斬り落とした男がイサムを蹴り飛ばした時、既にその足を斬り落としていた。
『ぎぃぃぃやぁぁぁぁぁ! 足がぁぁぁ足がぁぁぁぁ!』
「お前らも早くかかって来いよ」
剣についた血を一振りして払い落し、見ているマク族達にイサムは刃先を向ける。
「舐めやがってぇぇ! おい! 一気に飛び掛かれ!」
一人のマク族の男がそう言うと、剣と斧を持つ他の二人のマク族が飛び掛かって来る。イサムは避けもせずそのまま喰らう。剣は肩に、斧は頭に当たるが傷など付くはずが無くイサムもそのまま微動だにしない。
そして、剣を振るい攻撃してきた二人を斬る。
「ぎゃぁ!」
「ぐへぇ!」
致命傷では無いが、明らかなダメージになる傷を付けられて二人のマク族は倒れる。そしてもう一人はその隙をつき、持っていた槍で突き刺してくる。
「死ねぇぇぇぇぇ!」
槍の刃先がイサムの心臓目掛けて襲い掛かる、しかしそれもそのまま胸で受け止める。
「何だ! 何者だお前ぇぇぇぇ!」
イサムは、マク族が持っている槍を腕ごと斬り伏せる。叫び声を上げて崩れる兵士を横目に、初めに斬った闇のマク族を見ると異変が起きている。斬った手足がまるで引力の様に闇に引き寄せられて、元に戻る。
『ぐぬぬ…がははははは! これくらいでやられるかよぉぉぉぉ!』
「だろうな」
『楽しみを奪ったお前を食い千切ってやる!』
「はいはい、分かった分かった」
《ピコン ピコン》
イサムの頭の中に音が鳴る。その音を覚えていた、エリュオンと同じでイサムのコアが【覚醒】した時の音だ。視界の隅に表示させていた【コア】の部分に同じ様にNEWの文字が浮かんでいる。それを開くとミケットの場所にある【覚醒】が白く光っていた。
「おい熊! どうやら楽しみを返せそうだ!」
『何言ってるんだお前?』
「お前がやられる楽しみだよ!」
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