蘇生勇者と悠久の魔法使い

杏子餡

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雪の大地と氷の剣士

第60話

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 地を蹴るように一歩ずつ上昇して行くイサムは、かなり興奮していた。空を飛べる感覚を体感しながら吹雪をものともせずにネルタクへと向かう。それと同時にエリュオンとミケットはジヴァへと攻撃を仕掛けていた、イサムはジヴァに邪魔されずにネルタクと対峙する。

『お前は誰だ!  洞窟から出てきたような見えた、それにヌイ族の女とドワーフが外にいると言うことは…』
「考えている通りだよ!  エリュオンを恨んでいるようだが、ノイズとメテラスが原因だともう気付いているじゃ無いか?」
『何故それをっ!』
「イフリ山でエリュオンの記憶を見たからな、そこにノイズも現れた。蘇ったメテラスを殺したのもノイズだ!」
『違う、彼女のせいで僕らは死んだ!』

 話を聞き、首を振るネルタクにイサムは問う。

「エリュオンの願いは新しい世界と新しい出会いだった!  ネルタク、あんたの願いは何だ!  エリュオンとの殺し合いなのか!」
『違う!  違う!  違う!』
「だったら何で戦うんだ!」

 ネルタクの目から黒い涙が溢れる。闇に囚われている彼女の葛藤が涙に繋がっているのだろう。しかし、それを無理矢理抑え込もうとイサムに大剣を振るう。
 それを素手で受け止めるイサム、受け止めた場所から凍り始めるが表情を変えずにネルタクを見る。黒い涙は風に流されてイサムの前で光になって消える、それはイサムが纏う浄化の効果なのかもしれない。

「俺はネルタク、君を助ける! それからエリュオンと話をすれば良い! 闇に囚われていては本当の答え何て出ないはずだ!」

 ネルタクは大剣をイサムから引き離そうとするが、イサムはそのままネルタクを引き寄せる。

『あっ!』

 抱き寄せたイサムに必死でそこから離れようともがいているネルタク、空中で二人は重なりそして徐々に下降し始める。イサムは抱きしめた手に蘇生魔法を込めてネルタクに掛ける。

『ぐぁぁぁぁぁぁ! 何を゛ぉぉぉぉ! ぐぅぅぅ!』
「闇のネルタクはもう終わりだ、これから闇を祓う!」
『やめろぉぉぉぉぉ! がっぁぁぁ!』

 必死で暴れているネルタクを話さないイサム、下に落ちていく速度が上がり地面に叩きつけられる。そこから舞い上がる雪の中に埋もれるイサムとネルタクだが、彼女の目から零れる黒い涙が消えて透明の涙へと変わる。

「やはり直接魔法を掛けてもコアの闇を祓えるんだな、それで申し訳ないがしばらくこの場所から移動してもらうからな」

 何も言わないネルタクのコアをタップして【保管】する。彼女は光の粒に変わりイサムの中へと消える。そして予想通りの事が起きる、エリュオンとミケットが戦っていたジヴァが急に苦しみだしたのだ。

「イサム! 成功よ! ジヴァは魔素供給先のネルタクが居なくなって苦しんでいるわ!」

 しかしそれがジヴァの怒りを買ったのは間違いなく、苦しみながらも周りを見渡し原因であるイサムを見つける。そしてそのままイサムの方へ突撃してきた。

「まずいにゃん! イサム! ジヴァが何かする気にゃん!」
「駄目! 間に合わない! イサム避けるのよ!」
「え! 避けるって言っても! どうするんだ!」

 不自然な魔素の波動を感じミケットとエリュオンが阻止しようとするが、雪に足を取られ思う様に動けないイサムは間に合わずにジヴァとぶつかる。大きな雪の爆発と共に出来るクレーターだが、その中にジヴァとイサムの姿は無かった。

「しまった! 何処に行ったのかしら!」
「まさか! 自分のねぐらに連れて行ったんじゃないかにゃん!?」

 それを聞き、エリュオンとミケットは急いでイサムの元へ飛ぼうとするが位置が確認出来ない。

「駄目だわ! 位置が分からない!」
「ふにゅ…このエリアの何処かに居る筈にゃん…どうしよう…」



 その頃ジヴァのねぐらに飛ばされたイサムは神秘的な光景に目を奪われていた。透き通る氷の柱が規則正しく並び、その周囲を巨大な兵士像が並ぶ。巨大な空間であるのに氷を照らす光は絶え間なくまばゆい程の世界を作り出している。そしてその氷の道の先には巨大な氷の城が見える。

「何だここ…凄い綺麗な場所だな…」

 イサムはコアを開くが、エリュオンやミケット達とも念話は出来ない様だ。唯一、先程保管したネルタクだけは白文字で呼べるが、今は明らかにジヴァの領域だと分かっているので呼び出す事はしない。

「お―い! ジヴァ―! 何処だ―!」

 反応は何もない。イサムは仕方ないとそのまま城の方へと歩き始めた、だがそれをすんなり行かせるわけもなく並んでいる氷の兵士達がゆっくりと動き出した。

「まぁ…お決まりですよね……どうしようか」

 兵士達が狙っているのは当然イサムである。巨大な十体の兵士の手にはしっかりと剣を携えて、ゆっくりと向かって来る。歩く度に氷の地面にひびが入るがそれで崩れる事はなさそうだった。

「取りあえずは、そのまま行くしかないよな…倒せそうにもないし…倒しても蘇るパターンの奴だろう」

 イサムはファンタジーで起こりそうなイメージ【巨大な氷の兵士は倒しても蘇る】と思い、避けながら城へ向かう事にする。勿論そんな簡単な事ではないが、ダメージの受けないイサムには攻撃を受けながら移動を実践する。

「まず、振りかぶった奴の攻撃を受けると先に進めないから避けて、潰そうとしてる奴のは受けても大丈夫…あとは兵が同士討ちしてくれれば行けるか……」

 ぶつぶつと脳内シミュレーションを行い行動に移す。まず一体目の手前の兵士が大きく振りかぶって来るのでそれを避けようとイサムは身構えるが、思いっきりぶつかり飛ばされる。

「がぁ―――――! 早い! 練習が必要か!」

 大きく城から離れたイサムがまた走り出す。生死の判断をどうやってしているのかは分からないが、氷の兵はそのまま向かってきている。透き通る綺麗な氷畳の道が城まで続いているが、兵士が歩く度にその道が陥没する。

「よし! 次はもっと良く見よう!」

 イサムは気合を入れ直し兵士へと向かう、また同じ様に振りかぶる兵士を見て次は先に進もうとして思いっきり地面にへばり付いた。すると剣は大きく空を斬る、イサムはそれを確認してまた走り出そうとしたが別の兵士が剣を振り下ろしてきた。

「へぶぅぅぅぅぅぅぅ!」

 そのまま背中に直撃したイサムは氷にめり込む、しかしそのまま割れた氷に入ると抜け出せなくなると考え必死で上に飛ぶ。

「あっぶね―! これはまずいぞ! ジヴァの兵士め! これならどうだ!」

 そう言い放つとイサムは壁に向かい走り出した、覚えたての移動補助魔法を使い氷の壁を走り出す。意表を突かれた兵士達は追いかけ剣を振るう。壁を壊しながらも中々イサムに当たらない。勿論苛立ちなど無いのかもしれないが、追いかける兵士達が我先へと動こうとするので、途中でぶつかったり剣が触れて崩れる兵士もいる。そしてそのまま城の前まで壁を走って振り返ると、兵士達はある一定の場所まで来ると止まっていた。

「なるほど、あそこが境界線なわけね…まぁ良かった…城まで来てたら壊れるもんな」

 ジヴァの居城だと分かっているが、せっかく綺麗な建物なのに兵士達に壊されるのは余りにも災難だと思っていた。
 綺麗な階段を三十段程登り、大きな城の扉へとたどり着く。そしてそのまま扉を引き開け中に入る。

「お邪魔しま―す! ジヴァさんいませんか―? 話がしたいんですけど―!」

 大きな氷の広間には誰も居ない、イサムの声だけが響いている。

「中には誰も居ないのか? そんなはずは無いんだけどな…気配がするし…」

 中に入り、雰囲気が若干変わった城の中でイサムは誰かに見られている感じがずっとしている。そのまま歩き、広間から上に上がっている大きな階段を上り始める。
 すると何処からか声が聞こえる、とても悲し気なその声はまだ小さく聞き取れない。

「どうやら階段の上の部屋に居るらしいな……」

 警戒しながらも階段を上りその先に続く通路を進みだす。イサムは帯刀はしているが、剣は抜かずに歩いている。そこへ小さな従者の様な格好をした氷の人形が沢山現れる。

「戦うつもりはない、主の元へ案内してくれないか?」

 従者はその話を無言で聞きながら、道を開け一体の少し大きな氷の従者が振り進みだす。どうやら案内してくれるらしい。

「ありがとう」

 案内してくれる従者に感謝の言葉を伝え、そのまま後ろをついて行く。長い通路を抜けて一際綺麗な氷の装飾が施された扉の前で従者は止まり、イサムはその扉を開ける。扉には鍵がかかっておらず、軽い力で難なく開いた。そしてその部屋に入ると目の前にマク族の村で見た氷の精霊ジヴァが立っていた。

 吹雪で良く見ていなかったが、透き通るような青く綺麗なドレスに身を包むその精霊は美女と言っても嘘ではない程である。勿論精霊なのでその姿を模しているだけかもしれないのでイサムも表情を変えない。

「俺の名前はイサムだ、話をしに来たんだが…人と話せるのか?」
『ふん! 貴様が邪魔したせいで魔素の調子が狂ってしまったわ! このまま捻り殺したいが、氷の兵士の攻撃を受けても傷一つ付いておらぬ…貴様何者だ!』
「何者と言われても……魔法使いロロルーシェに異世界から連れてこられた人間と言えばわかるか?」
『何だと! 古代種が召喚した人間……!』

 その言葉と聞き驚きの表情を見せるジヴァ、だがそれと同時に殺意や警戒心等の感情も見える。

『貴様は危険だ! このまま放置しては世界の為にならない気がする!』
「おいおい! 危険なのはお前だろう! ネルタクが消滅するまで魔素を吸収するつもりだっただろう!」
『当然だ! それが精霊との契約だからな! 私を負かす事が出来ないのに使役したいと言うのならば、命を賭するのが当たり前だ!』
「なるほどな…じゃぁ言うが、ネルタクはもう俺の所有になった。契約は破棄されたんじゃないか?」
『そうだ! だからこそお前を許す事は出来ない! 一方的な契約解除など死をもって償うべきだ!』
「何が死をもってだ! 結局は殺すじゃないか!」
『何を言う! 私の一部に成れる事を光栄に思う事はあっても、後悔などあるはずもない!』

 イサムは首を振り、ため息をつく。

「それはお前の勝手な考えだろう? 精霊に吸収されて喜ぶ奴なんているかよ!」
『何だと! 精霊を侮辱して生きて出れると思うなよ!』
「は! もともと生きて出すつもりも無いくせに! じゃぁ勝てば俺と契約しろ!」

 突然のイサムの話に、精霊ジヴァは笑い出す。

『ハハハハハ! お前は相当な馬鹿の様だ! 私が人に! ましてや男に膝をつく訳が無かろう! この容姿を見ろ! 今まで吸収してきた女共を反映したものだ! 美しいだろう!』
「やはりな……まやかしで出来た綺麗な女に俺はときめかない!」
『ときめく? なんだそれは、とにかくここでお前は死ね!』

 ジヴァは両手を上げてイサムに振り下ろす。すると突然天井が氷の氷柱に変わり襲い掛かって来る。

ガガガガガ! 

 襲い掛かる氷柱を避けながら、イサムは剣を抜きジヴァに飛び掛かる。しかし更に手を振り壁が一瞬で新しい氷柱に変わりイサムに突き刺さる。そのまま吹き飛び天井と壁から生まれた氷柱に埋まる。

『ハハハハ! 口ほどにもないな! もう終わったぞ!』
「そうだと良いが、全くダメージは無いな!」

 氷柱の中から声が聞こえる、しかしイサムも動けないの威嚇のみだが。

『だが、動けないようだな! 何が契約だ! 気持ち悪いわ!』
「精霊にもそんな感情があるんだな…人を吸収しすぎて人に近づき過ぎてるんじゃないか?」
『黙れ!』

 図星を言い当てられ、怒りのあまり手を振るい氷柱を壊してしまう。

『ちっしまった!』
「イフリトやタイタをこの前見たが、お前ほど人らしくは無かった。本当は人が羨ましいのか?」
『何? 何故イフリトやタイタを見たんだ? あいつらがお前ごときの前に姿を現すとは考えられん』
「ああ、ロロルーシェの孫と契約しているからな。あいつ等よりもお前は弱そうだ」
『何だと! 精霊を怒らせるのがどうやら上手いらしいな! 凍らせて永遠に地の底へ封じてやる!』

 ジヴァは勢いよくイサムの傍へ近づき首を掴む、そのまま持ち上げると大きく息を吸いイサムに吹き付け始めた。冷気がイサムを包むがまったく凍る気配が無い。

「ヒンヤリして気持ちが良いが、流石に美人に息を吹きかけられ続けるのも何というかシュールだな」
『なぜだ……何故凍らぬ!』

 更に吹きかける息の量を増やし始める、既に周りは冷気に覆われ見えるのはジヴァのみである。イサムは試しにと蘇生の魔法を手に宿し、ジヴァに触れる。

『ああっ! 何! この温かな力!』
「蘇生魔法だ。俺がこの世界に来たのはこの魔法を使うためらしい」
『ためらしいって…こんな高度な魔法をどうやって…駄目だ…その手を離せ…』

 イサムはシヴァに触れながら蘇生魔法を掛け続けている。それがジヴァにとってはとても言い表す事が出来ない心地良さに、逆らう事が出来なくなる。

『あっだめっ離してっ! いやっ! こんなの……!』

 イサムの触れる手を引き離せずに、艶めかしく動くジヴァを見ながらイサムもどうして良いか分からなくなる。そこで契約の話をしてみる事にした。

「止めて欲しいなら、ネルタクとの死の契約は破棄して俺と契約しろ!」
『そっ…それは…あっ! だめっ! あっああああ!』

 びくびくっと震えて倒れるジヴァ、未経験者のイサムには少し刺激が強かったが、流石に精霊に襲い掛かる程の理性が無いわけでは無かった。

「まだ続けるか? それとも契約するか選んでくれ」
『……まけたわ…私は貴方と契約します……』
「そうか! 良かった、でも契約ってどうしたら良いんだ?」
『え! そんな事も知らない人間に負けたの…! 落ち込むわ……』
 
 ジヴァは立ち上がり、イサムの前に両手を差し出す。

『同じ様に私の手の上に貴方の手を置いて下さい』
「分かった、こうだな」

 イサムはジヴァの手の上に自分の手を置くとジヴァは目を瞑り光に変わる。そしてすっとイサムの中へと消えて行った。

≪ピコン ピコン≫

 頭の中に音が響く。イサムはメニューを開くとコアの下に【精霊】と言う項目が増えているのを確認した。イサムはそれを開くとジヴァを選択しタップする。目の前に雪の風が吹き、人の形を作り出した。

「え! 何で! 服装が…!」

 白い髪で白いドレスを着ていたジヴァだったが、現れたのは黒い髪に白いメッシュで雪の結晶の刺繍が施された白い振袖を着た女性だった。その顔も若干イサムの国の人を模した可愛らしい顔になっている。

『あら? 何だか今までとは違うわ…すごく力がみなぎる感じがする…』
「白い着物に足袋に草鞋って……雪女かよ!」
『どうやら貴方の力に引き寄せられたみたいですわね…対等な契約ではなく、ほぼ貴方側に主導権があるようです』

 頬を染めながら照れるジヴァにイサムは何も言えない。ただ契約は上手くいったらしく、上目遣いで次の指示を待っている様だ。

「……じゃっじゃぁ元の場所に戻ろう…仲間が心配しているからな…」
『はい! 喜んでお送り致します!』
「…宜しく…」

 大幅な変化に戸惑うイサムを無視してジヴァはイサムの手を握ると目を閉じる。イサムとジヴァが光に包まれて消え始めた。イサムは、精霊の契約をしたまでは良かったがエリュオン達トラブルになりそうだなと思いながら転移した。
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