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阿修羅から和馬宛に連絡が来るのはこれが初めてだった。
和馬は普段使い用のコートを羽織ると、ポケットにスマホを滑り込ませた。
「ちょっと出かけてくるね!」
「え、いいけど……。晩御飯作って待ってるわぁ~」
キッチンに立っている母親、愛瑠が振り向いた。赤みがかった茶髪を巻き、真っ赤なリップが目を引く。
ダイニングのテーブルでは父親、奈津がパソコンに向かっていた。暗めの茶髪に大き目の瞳。上げた前髪から色気がこぼれる。
どちらも小柄で、和馬だけ長身なのは遠い祖先の特徴が出たのではと言われている。
「和馬までどこに行くんだ?」
振り返った父は背もたれに肘をかけた。
「ちょ、ちょっと友だちのとこ!」
学校から帰ると自宅には両親だけ。二人が買い物に出かけている間に夜叉は消えていたらしい。和馬と同じく、”ちょっと出かける”とだけ残して。
『どこに行っちゃったのよう……さくらちゃん……』
『病院に行ったとは思えんしなぁ……。あれだけ嫌がっていたし』
(さくら……)
自宅を出た和馬はスマホのロックを解除した。
先ほどから夜叉に連絡しているがメッセージを見た履歴はない。
姉とのトークルームを閉じると、今度は同級生とのトークルームを開いた。
『和馬さん、今から会えませんか』
阿修羅からだった。とりあえず駅前に来てほしいと言われている。
駅では学生や社会人が改札に吸い込まれていく。彼らを目で追っていると、背後から声をかけられた。
「和馬さん」
「あーちゃん!」
私服姿だ。いつものツインテールは赤いリボンでまとめている。寒色カラーのワンピースは落ち着いた雰囲気の阿修羅によく似合っていた。
「急にお呼び立てして申し訳ございません。とりあえず自宅に来て頂いてもよろしいでしょうか」
彼女について歩くと、駅前にある大きなマンションの前で立ち止まった。
「あーちゃん? ……ここがあーちゃんの家?」
「はい。あの……何か」
(ここってめちゃ高級マンションだって母さんが憧れてたような)
二年前、夜叉と二人暮らしのために物件探しに来た時。候補ではない物件だが通りすがりに愛瑠が、”マンション暮らしも素敵よね”と見上げていた。
「事情があって親戚の方と暮らしております」
「そうなんだ……」
「その……今日は親戚以外も集まっておりまして……。あまり驚かないで頂けると」
「……親戚の人が大集結してる中に俺が行っていいの? てかなんで?」
「……やー様がいらっしゃるからです」
「そうなの!? ますますなんで!?」
「全てお話します」
先にエレベーターに乗り込んだ阿修羅が最上階のボタンを押した。
降りた先のフロアは広く、部屋と部屋の間は大きく空いていた。まるでホテルの廊下だ。
「すっご~……」
「ところで和馬さん、犬は平気でしょうか?」
「うん、むしろ好き」
「それではどうぞ」
「お邪魔しま……どぅわっ!?」
阿修羅がドアを押さえたので踏み入ろうとしたら、大きな毛の塊が飛び込んで来た。そのまま押し倒され、フロアの廊下に押し戻された。
ハッハッ、という息が聞こえたと思ったら顔を思い切り舐めあげられた。
「わー!? でか!?」
「ハニー! 初対面の人には手加減しなさいっていつも言ってるでしょー!?」
随分大きなトイプードルだ。和馬は下敷きになりながらお腹の横をなでてやった。
「だ、大丈夫です……。むしろ懐かしい……」
「すまない。人が大好きなコなんだ」
女と男の声が一人分ずつ聞こえ、ハニーの気配が遠ざかった。身を起こすと阿修羅が顔をのぞき込んでいる。
その後ろには水色の髪で片目を隠した美男美女。まるで夜叉や阿修羅のように。
「あなたが夜叉ちゃんの弟君ね。はじめまして」
「本当に大きいね。君、警察に興味ないかい?」
和馬は阿修羅の手を借りて立ち上がった。
二人にどう返そうか迷っていると、美女が美男の足を踏みつけた。
「何スカウトしてんのよ」
「素晴らしい人材だ。進路に迷っているならいつでも頼ってくれ」
「あ……俺は進学を考えていて……」
「なんと、もう決めているなんて立派だな。それなら大学卒業後にキャリア組として……」
「和馬さん、中へ」
謎のスカウトマンはさておき、阿修羅に手招きされた。
スミレ、と名乗った美女が”お茶を淹れるからリビングへどうぞ”とキッチンへ消えた。美男の方はシュンと名乗り、和馬の後をついて歩く。
「うおー……広い……。さくら!? あ、影内君も……」
リビングには先客がいた。ハニーは二人の元に歩み寄ると、夜叉の足元で床にアゴをつけた。
「どこ行ってたの!? 母さんも父さんも心配してるよ」
彼女の後に続き、和馬は膝をついた。
「ごめんなさい……」
弱々しい様子は今まで見たことがない。夜叉はクッションを抱きしめてうつむいた。
そんな夜叉の小さな肩を朝来が抱き寄せる。
「和馬、やー子を僕にくれ」
「……はい?」
「早まるな」
阿修羅は朝来の肩を掴んで引き離した。その瞬間、二人の間に火花が飛び散る。
「お前たち……。もう話はついただろう」
「……ですが!」
この二人の仲が険悪なのはこの前の尾行から分かっていた。
和馬がおろおろしていると、すぐ後ろで気配を感じた。
「お茶でも飲みながら話しましょう。和馬君、この座布団使って」
スミレに勧められ、和馬は座布団の上で正座した。
ガラステーブルには人数分のマグカップ。朝来はその内の一つを手に取り、夜叉に差し出した。
「何から話すべきかしら……」
和馬以外の全員が目配せし合う。夜叉は朝来と目を合わせると首を振った。
その時初めて、人前なのに彼女がアイパッチをつけていないことに気がついた。
閉ざされた右目と交差するように刻まれた大きな傷。家族には隠さないが、親友と大浴場に入った時はアイパッチをつけたままだったと聞いた。
「和馬、私は普通の人間じゃないの……」
「さくら……?」
震える声を合図に、朝来と夜叉以外の三人が前髪をかきあげたり横に流した。阿修羅は目を伏せて眼帯を外す。
彼らの右目もまた、傷によって閉ざされていた。
「じゃあ……そちらの浮遊している着物の人も?」
和馬が夜叉の右肩辺りを指差すと、ハニーまで顔を上げた。
「君は見えるのか……!」
「ぼんやりとですが……。急にさくらのそばにいるようになりましたよね」
和馬が軽く会釈すると、着物の色鮮やかな刺繍がはっきりと見えてくるようだった。
「……なんとなく分かってました。きっとさくらは不思議な力を持っていて、住む世界が違うんだろうなって」
彼は夜叉の頬にそっと手を添えた。
和馬は普段使い用のコートを羽織ると、ポケットにスマホを滑り込ませた。
「ちょっと出かけてくるね!」
「え、いいけど……。晩御飯作って待ってるわぁ~」
キッチンに立っている母親、愛瑠が振り向いた。赤みがかった茶髪を巻き、真っ赤なリップが目を引く。
ダイニングのテーブルでは父親、奈津がパソコンに向かっていた。暗めの茶髪に大き目の瞳。上げた前髪から色気がこぼれる。
どちらも小柄で、和馬だけ長身なのは遠い祖先の特徴が出たのではと言われている。
「和馬までどこに行くんだ?」
振り返った父は背もたれに肘をかけた。
「ちょ、ちょっと友だちのとこ!」
学校から帰ると自宅には両親だけ。二人が買い物に出かけている間に夜叉は消えていたらしい。和馬と同じく、”ちょっと出かける”とだけ残して。
『どこに行っちゃったのよう……さくらちゃん……』
『病院に行ったとは思えんしなぁ……。あれだけ嫌がっていたし』
(さくら……)
自宅を出た和馬はスマホのロックを解除した。
先ほどから夜叉に連絡しているがメッセージを見た履歴はない。
姉とのトークルームを閉じると、今度は同級生とのトークルームを開いた。
『和馬さん、今から会えませんか』
阿修羅からだった。とりあえず駅前に来てほしいと言われている。
駅では学生や社会人が改札に吸い込まれていく。彼らを目で追っていると、背後から声をかけられた。
「和馬さん」
「あーちゃん!」
私服姿だ。いつものツインテールは赤いリボンでまとめている。寒色カラーのワンピースは落ち着いた雰囲気の阿修羅によく似合っていた。
「急にお呼び立てして申し訳ございません。とりあえず自宅に来て頂いてもよろしいでしょうか」
彼女について歩くと、駅前にある大きなマンションの前で立ち止まった。
「あーちゃん? ……ここがあーちゃんの家?」
「はい。あの……何か」
(ここってめちゃ高級マンションだって母さんが憧れてたような)
二年前、夜叉と二人暮らしのために物件探しに来た時。候補ではない物件だが通りすがりに愛瑠が、”マンション暮らしも素敵よね”と見上げていた。
「事情があって親戚の方と暮らしております」
「そうなんだ……」
「その……今日は親戚以外も集まっておりまして……。あまり驚かないで頂けると」
「……親戚の人が大集結してる中に俺が行っていいの? てかなんで?」
「……やー様がいらっしゃるからです」
「そうなの!? ますますなんで!?」
「全てお話します」
先にエレベーターに乗り込んだ阿修羅が最上階のボタンを押した。
降りた先のフロアは広く、部屋と部屋の間は大きく空いていた。まるでホテルの廊下だ。
「すっご~……」
「ところで和馬さん、犬は平気でしょうか?」
「うん、むしろ好き」
「それではどうぞ」
「お邪魔しま……どぅわっ!?」
阿修羅がドアを押さえたので踏み入ろうとしたら、大きな毛の塊が飛び込んで来た。そのまま押し倒され、フロアの廊下に押し戻された。
ハッハッ、という息が聞こえたと思ったら顔を思い切り舐めあげられた。
「わー!? でか!?」
「ハニー! 初対面の人には手加減しなさいっていつも言ってるでしょー!?」
随分大きなトイプードルだ。和馬は下敷きになりながらお腹の横をなでてやった。
「だ、大丈夫です……。むしろ懐かしい……」
「すまない。人が大好きなコなんだ」
女と男の声が一人分ずつ聞こえ、ハニーの気配が遠ざかった。身を起こすと阿修羅が顔をのぞき込んでいる。
その後ろには水色の髪で片目を隠した美男美女。まるで夜叉や阿修羅のように。
「あなたが夜叉ちゃんの弟君ね。はじめまして」
「本当に大きいね。君、警察に興味ないかい?」
和馬は阿修羅の手を借りて立ち上がった。
二人にどう返そうか迷っていると、美女が美男の足を踏みつけた。
「何スカウトしてんのよ」
「素晴らしい人材だ。進路に迷っているならいつでも頼ってくれ」
「あ……俺は進学を考えていて……」
「なんと、もう決めているなんて立派だな。それなら大学卒業後にキャリア組として……」
「和馬さん、中へ」
謎のスカウトマンはさておき、阿修羅に手招きされた。
スミレ、と名乗った美女が”お茶を淹れるからリビングへどうぞ”とキッチンへ消えた。美男の方はシュンと名乗り、和馬の後をついて歩く。
「うおー……広い……。さくら!? あ、影内君も……」
リビングには先客がいた。ハニーは二人の元に歩み寄ると、夜叉の足元で床にアゴをつけた。
「どこ行ってたの!? 母さんも父さんも心配してるよ」
彼女の後に続き、和馬は膝をついた。
「ごめんなさい……」
弱々しい様子は今まで見たことがない。夜叉はクッションを抱きしめてうつむいた。
そんな夜叉の小さな肩を朝来が抱き寄せる。
「和馬、やー子を僕にくれ」
「……はい?」
「早まるな」
阿修羅は朝来の肩を掴んで引き離した。その瞬間、二人の間に火花が飛び散る。
「お前たち……。もう話はついただろう」
「……ですが!」
この二人の仲が険悪なのはこの前の尾行から分かっていた。
和馬がおろおろしていると、すぐ後ろで気配を感じた。
「お茶でも飲みながら話しましょう。和馬君、この座布団使って」
スミレに勧められ、和馬は座布団の上で正座した。
ガラステーブルには人数分のマグカップ。朝来はその内の一つを手に取り、夜叉に差し出した。
「何から話すべきかしら……」
和馬以外の全員が目配せし合う。夜叉は朝来と目を合わせると首を振った。
その時初めて、人前なのに彼女がアイパッチをつけていないことに気がついた。
閉ざされた右目と交差するように刻まれた大きな傷。家族には隠さないが、親友と大浴場に入った時はアイパッチをつけたままだったと聞いた。
「和馬、私は普通の人間じゃないの……」
「さくら……?」
震える声を合図に、朝来と夜叉以外の三人が前髪をかきあげたり横に流した。阿修羅は目を伏せて眼帯を外す。
彼らの右目もまた、傷によって閉ざされていた。
「じゃあ……そちらの浮遊している着物の人も?」
和馬が夜叉の右肩辺りを指差すと、ハニーまで顔を上げた。
「君は見えるのか……!」
「ぼんやりとですが……。急にさくらのそばにいるようになりましたよね」
和馬が軽く会釈すると、着物の色鮮やかな刺繍がはっきりと見えてくるようだった。
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