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2章
Part 65 『追跡』
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足は問題なく動く、ここ数日、数時間毎日、街を散策したおかげで意外にも筋肉がついていたのだろう。
息を整えながら見失わない様に逃げるユキを追いかける。ユキは、この辺りの土地を熟知しているのか、路地裏などを使いながら俺から的確に距離をとっていた。
しかし、気になる点があった。何故、魔法を使わないんだ? もし、今追いかけているユキが魔女のユキなのだとしたら、魔法を使ってこないのは不自然だ。なにせ、昨日は惜しげもなく魔法をバンバン使っていたのだこのタイミングで使わないのは不自然だ。つまり、誘われてる?
路地裏に入り込んで追いかけていると逃げていたユキがピタリと足を止めた。道は行き止まりで完全に退路を絶ったと言える。
「お兄さん、本当にロリコンなの? それとも私とのちゅーが忘れられなかった?」
クスクスとからかう様に笑うその姿は、間違いなく昨日出会った魔女で間違いなかった。
「お前は・・・何者なんだ?」
「ただの魔女だよ。それ以上でもそれ以下でもない。」
はぐらかす様に答えるその姿に少し苛立ちを感じる。
「双子なのか?」
「双子ではないよ。だって、ユキは私のこと見て驚いてたでしょ? 残念だね。」
「じゃあ、ほんとに何者なんだ? その理屈でいけば兄妹でもないんだろ?」
「そうだね。けど、伝える義務はないかな。」
「じゃあ、それはもういい。なんで人の記憶を消して回ってるんだ?」
「んー世の中の幸せを願って? みたいな」
真実味が微塵もない明らかな嘘に俺は、ユキを睨むと「そんなに睨まないでよ。それ自体は嘘じゃないんだからさ。」と笑う。こちらの魔女はユキと比べて随分と喋るし笑うタイプだ。そして、どこか少し人をからかった様子がある。
「お兄さんは随分と私にご執心みたいだけど、もしかして、そんなに消したい記憶があるのかな? ほんとはユキの関係者の記憶は消さない様にしてるんだけど、特別に消してあげてもいいよ。」
「消したい記憶なんて俺にはないよ。」
「ふーん、じゃあ、なんで私を追いかけてくるのかな? ただの好奇心?」
「それは・・・お前に魔女の仕事を辞めさせるためだよ。」
そういうと意味がわからないという表情を浮かべるユキは「お兄さんには何にもしてないよね? 無関係な人にとやかく言われる様な事はしてないと思うんだけど?」と少し苛立ちの篭った声で答えてくる。
「腹が立つんだよね。幸せに生きてきただけの人ってさ。悲しい記憶を消したっていいでしょ。なのに記憶は大切だって言う。うざったい。あんなものただのゴミだよ。」
より一層、憎しみの篭った声でユキはそう呟いた。しかし、すぐにニヤリと笑って「それより、大丈夫?」と俺に向かって指をくるくると回した。
すると、何もなかった空間に小さな小窓の様なものが現れた。アンティーク調のその窓のその向こうでユキが醜穢に襲われている光景が写っていた。
「早く行ってあげないとユキ、食べられちゃうよ?」
彼女は試す様に俺にそう言った。俺は、慌ててきた道を引き返してユキの元へ向かった。
息を整えながら見失わない様に逃げるユキを追いかける。ユキは、この辺りの土地を熟知しているのか、路地裏などを使いながら俺から的確に距離をとっていた。
しかし、気になる点があった。何故、魔法を使わないんだ? もし、今追いかけているユキが魔女のユキなのだとしたら、魔法を使ってこないのは不自然だ。なにせ、昨日は惜しげもなく魔法をバンバン使っていたのだこのタイミングで使わないのは不自然だ。つまり、誘われてる?
路地裏に入り込んで追いかけていると逃げていたユキがピタリと足を止めた。道は行き止まりで完全に退路を絶ったと言える。
「お兄さん、本当にロリコンなの? それとも私とのちゅーが忘れられなかった?」
クスクスとからかう様に笑うその姿は、間違いなく昨日出会った魔女で間違いなかった。
「お前は・・・何者なんだ?」
「ただの魔女だよ。それ以上でもそれ以下でもない。」
はぐらかす様に答えるその姿に少し苛立ちを感じる。
「双子なのか?」
「双子ではないよ。だって、ユキは私のこと見て驚いてたでしょ? 残念だね。」
「じゃあ、ほんとに何者なんだ? その理屈でいけば兄妹でもないんだろ?」
「そうだね。けど、伝える義務はないかな。」
「じゃあ、それはもういい。なんで人の記憶を消して回ってるんだ?」
「んー世の中の幸せを願って? みたいな」
真実味が微塵もない明らかな嘘に俺は、ユキを睨むと「そんなに睨まないでよ。それ自体は嘘じゃないんだからさ。」と笑う。こちらの魔女はユキと比べて随分と喋るし笑うタイプだ。そして、どこか少し人をからかった様子がある。
「お兄さんは随分と私にご執心みたいだけど、もしかして、そんなに消したい記憶があるのかな? ほんとはユキの関係者の記憶は消さない様にしてるんだけど、特別に消してあげてもいいよ。」
「消したい記憶なんて俺にはないよ。」
「ふーん、じゃあ、なんで私を追いかけてくるのかな? ただの好奇心?」
「それは・・・お前に魔女の仕事を辞めさせるためだよ。」
そういうと意味がわからないという表情を浮かべるユキは「お兄さんには何にもしてないよね? 無関係な人にとやかく言われる様な事はしてないと思うんだけど?」と少し苛立ちの篭った声で答えてくる。
「腹が立つんだよね。幸せに生きてきただけの人ってさ。悲しい記憶を消したっていいでしょ。なのに記憶は大切だって言う。うざったい。あんなものただのゴミだよ。」
より一層、憎しみの篭った声でユキはそう呟いた。しかし、すぐにニヤリと笑って「それより、大丈夫?」と俺に向かって指をくるくると回した。
すると、何もなかった空間に小さな小窓の様なものが現れた。アンティーク調のその窓のその向こうでユキが醜穢に襲われている光景が写っていた。
「早く行ってあげないとユキ、食べられちゃうよ?」
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