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3章
Part 168『一騎当千』
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***
鬼というのは、基本的に個の集団である。一人一人が一騎当千の実力者であり、並みの相手では勝負にすらならない。
そのため、基本的に連携を取ることがない。何故なら、一人でも勝てるからである。一人だろうと二人だろうと並みの相手では勝負にならない。
恵まれた身体能力の高さは、ただ、それだけで武器となる恐ろしいものである。だからこそ、努力をしなくても鬼はすでに並より強い。
特別な対抗手段がなければ、ほとんどの敵は、戦いを投げるのだ。
だからこそ、彼らがとった行動は、分散して各個撃破であった。
まるで、商品の中から一品ずつ選んで行く様な当たり前の様子で個人個人が一人の敵と相対した。
「ぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃ!」
しかし、すぐにマコトによって殴り飛ばされた男が耳をつんざく様な下品な笑い声をあげながらマコトを見つめていた。
その瞳は、獲物を狙う獣そのものであり、あれだけ盛大に吹き飛ばされたというのにその戦意はより強く研ぎ澄まされている。
明らかに理性的とは言えないその姿に気味の悪さを感じるはずであるのだが、全員が特に気にした様子はなかった。
「随分と頑丈だな。かなり本気で殴ったんだが・・・・・・」
呆れる様にマコトは呟きながら、持ってきていた袋から金棒を取り出した。
「え、私、二人と相手するんですか? ちょっと、変わってくれません?」
六人の敵に対して戦える鬼は五人しかいない。誰かが二人戦うことになるのだが、その貧乏くじを引いたのは、粉雪であった。
粉雪の目の前にいるのは、一人の美少女である。黒い髪に海の様に青い瞳は、まるで宝石の様である。未発達の体は、どこか幼い印象を抱かせるが、その整い過ぎた容姿は芸術品の様であり大人びて見える。
その手には小さな黒く怪しい光を放つナイフを握っており粉雪をじっと見つめていた。
その隣にいる男性も美形ではある。同じく黒い髪ではあるが美女と違いその瞳は琥珀色をしている。全体的に整った顔立ちであり、スラリとした長い手足は、モデルの様でもあった。明らかに戦う能力がある様には思えないその風貌の男性は、美女の頭を撫でながら粉雪のことなどいない様であった。
他の妖怪と違い本来の姿の要素が完全に消されたその二人は、どこか不思議な様子ではあった。
「契約 遂行 手加減 不可」
ボソリと美女は単語を一区切りで呟く。まるで機械の様に淡々とした様子である。
「ああ、そこのまあまあ可愛らしい女性、うちの超絶可愛い妹は、こう言っている。『契約だから仕事はする。手加減はできないから精々頑張ってください。あと、お兄ちゃん大好き』と」
男性は、演技がかった口調でそういう。そして、悪意の全く篭っていないのが分かる失礼な台詞に粉雪は苛立ちを感じた。
「まあまあって・・・・・・」
粉雪もというよりは、鬼女である彼女達も十分に絶世の美女と言って差し支えない存在である。コスプレの様な装いをしていたとしても素材がいいので、大概のものは似合ってしまう様な抜群に整った容姿である。
「捏造 報告 拒否 訂正 要求」
「そんなに照れないで良いんだよ。マイシスター、私もネネの事が大好きだからね。いったっい!」
そういうとネネと呼ばれる少女は、男の脛を蹴り飛ばした。突然の痛みに思わずうずくまる男にネネは、家畜を見る様な冷えた眼差しを向ける。
「会話 不成立 羞恥 皆無 兄 死 推奨」
「ははは、何を恥じる事があるんだい。愛に恥などあるものか! 否、恥じる様な愛なんて愛ではないよ。あと・・・流石に死ねは、お兄ちゃん切ないからもう少し優しくしてほしいな・・・・・・」
粉雪は、その様子を見ながら呟くのだった。
「あの、私、置いてけぼりなんですけど・・・・・・」
鬼というのは、基本的に個の集団である。一人一人が一騎当千の実力者であり、並みの相手では勝負にすらならない。
そのため、基本的に連携を取ることがない。何故なら、一人でも勝てるからである。一人だろうと二人だろうと並みの相手では勝負にならない。
恵まれた身体能力の高さは、ただ、それだけで武器となる恐ろしいものである。だからこそ、努力をしなくても鬼はすでに並より強い。
特別な対抗手段がなければ、ほとんどの敵は、戦いを投げるのだ。
だからこそ、彼らがとった行動は、分散して各個撃破であった。
まるで、商品の中から一品ずつ選んで行く様な当たり前の様子で個人個人が一人の敵と相対した。
「ぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃ!」
しかし、すぐにマコトによって殴り飛ばされた男が耳をつんざく様な下品な笑い声をあげながらマコトを見つめていた。
その瞳は、獲物を狙う獣そのものであり、あれだけ盛大に吹き飛ばされたというのにその戦意はより強く研ぎ澄まされている。
明らかに理性的とは言えないその姿に気味の悪さを感じるはずであるのだが、全員が特に気にした様子はなかった。
「随分と頑丈だな。かなり本気で殴ったんだが・・・・・・」
呆れる様にマコトは呟きながら、持ってきていた袋から金棒を取り出した。
「え、私、二人と相手するんですか? ちょっと、変わってくれません?」
六人の敵に対して戦える鬼は五人しかいない。誰かが二人戦うことになるのだが、その貧乏くじを引いたのは、粉雪であった。
粉雪の目の前にいるのは、一人の美少女である。黒い髪に海の様に青い瞳は、まるで宝石の様である。未発達の体は、どこか幼い印象を抱かせるが、その整い過ぎた容姿は芸術品の様であり大人びて見える。
その手には小さな黒く怪しい光を放つナイフを握っており粉雪をじっと見つめていた。
その隣にいる男性も美形ではある。同じく黒い髪ではあるが美女と違いその瞳は琥珀色をしている。全体的に整った顔立ちであり、スラリとした長い手足は、モデルの様でもあった。明らかに戦う能力がある様には思えないその風貌の男性は、美女の頭を撫でながら粉雪のことなどいない様であった。
他の妖怪と違い本来の姿の要素が完全に消されたその二人は、どこか不思議な様子ではあった。
「契約 遂行 手加減 不可」
ボソリと美女は単語を一区切りで呟く。まるで機械の様に淡々とした様子である。
「ああ、そこのまあまあ可愛らしい女性、うちの超絶可愛い妹は、こう言っている。『契約だから仕事はする。手加減はできないから精々頑張ってください。あと、お兄ちゃん大好き』と」
男性は、演技がかった口調でそういう。そして、悪意の全く篭っていないのが分かる失礼な台詞に粉雪は苛立ちを感じた。
「まあまあって・・・・・・」
粉雪もというよりは、鬼女である彼女達も十分に絶世の美女と言って差し支えない存在である。コスプレの様な装いをしていたとしても素材がいいので、大概のものは似合ってしまう様な抜群に整った容姿である。
「捏造 報告 拒否 訂正 要求」
「そんなに照れないで良いんだよ。マイシスター、私もネネの事が大好きだからね。いったっい!」
そういうとネネと呼ばれる少女は、男の脛を蹴り飛ばした。突然の痛みに思わずうずくまる男にネネは、家畜を見る様な冷えた眼差しを向ける。
「会話 不成立 羞恥 皆無 兄 死 推奨」
「ははは、何を恥じる事があるんだい。愛に恥などあるものか! 否、恥じる様な愛なんて愛ではないよ。あと・・・流石に死ねは、お兄ちゃん切ないからもう少し優しくしてほしいな・・・・・・」
粉雪は、その様子を見ながら呟くのだった。
「あの、私、置いてけぼりなんですけど・・・・・・」
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