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3章
Part 188『崇拝』
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この土に囲まれた場所は、意外にもかなりの設備を持っているらしく、風呂場や洗濯場などや書庫などのいくつもの部屋があり、結構な広さだった。
水仙が俺を案内したのは主要な施設、つまりは、一日の宿泊に使う可能性のある施設を案内されたが、そのどれもが、かなりの規模で作られていた。
ここが地下なのか地上の山を掘り進めているのかは、結局わからなかったが、やはり、どれだけ歩いても窓のある部屋はない。
自給自足をしているという話は本当のようで、地中にも植物を栽培している畑があるらしい。
太陽が当たらなくても育つのかと思ったが、どうやら暗闇を好むこの世界の植物を育てているらしい。
一通り、案内され、俺は、いくつかあるうちの一室に案内された。ベッドと机、そして、小さなランプがあるだけの物寂しさを感じる部屋である。
しかし、一日泊まるだけなら、それほど困るようなものでもない。
「ここは、自由に使って良いの。」
「ありがとう。けど、結構、色々な場所があるんだな。正直、想像以上だった。」
「戦いに巻き込まれるのが嫌で逃げて来た妖怪もいるの。だから、専門的な技術を持ってる妖怪もいたの。」
戦いであふれた時代なら、戦闘に巻き込まれる事もなくはないはずだ。それが嫌で逃亡する妖怪もなくはなかったという訳か。
そのおかげでインフラに関しては結構なものだ。
「とりあえず、これで終わりなの。」
「そう言えば、水仙は昔からレンジと一緒にいたのか?」
「そうなの。長い付き合いなの。サツキがいた頃からの付き合い。」
「じゃあ、古株だな。」
俺がそう言うと水仙は小さく頷いた。そして、「サツキには本当に良くしてもらったの」と懐かしそうに呟いた。
その表情を見て俺は、本当に良い妖怪だったのだなと思う。
そうでなければ、ここまで多くの妖怪が動くことはないだろうし、こうして、感謝の言葉を言われることはないだろう。
「カリスマのある妖怪だったんだな。まあ、聞いてる限りじゃ当然だろうけど」
「色んなことに気の回る妖怪で皆から好かれてたの。サツキのためなら死ねる妖怪ばっかりだったの。命を救われた妖怪だって沢山いるの。本当は、サツキが封印されたって聞かされた時、多くの妖怪が自殺しようとしたの。」
「自殺!?」
そこまでいけば、明らかに異常なカリスマだ。信仰といっても良いほどだ。
「けど、レンジが言ったの。まだ、サツキは生きている。必ず封印を解き再会する。それまで必ず生きようって」
そのおかげで多くの妖怪達は、自殺をやめ解呪の方法を調べるようになったらしい。だとしたら、リーダーなのも納得だ。
「けど、かなりの時間が経って世の中も平和になったの。だから、餓狼衆から抜ける妖怪もかなりいたの。抜けた後も協力してもらう事も多いけど・・・・・・」
「まあ、俺も見た感じ闘争とかしてる雰囲気はなかったしな。」
サツキが妖怪達を集めたのは、ほとんどが戦いが嫌で逃げて来た妖怪達である。この世界が平和で、しかも、トップであるサツキが封印されて不在という状況なら一定数は離れていくのも納得できる。
手頃な人間は、見つからず、方法は分かっているのにどうしようもない状況は、ストレスだろう。
そう考えていると水仙は眠たそうに欠伸をしていた。そう言えば、来た時も眠っていたし、寝不足気味なのかもしれない。
「あ、悪いな。色々、ありがとう。助かったよ。」
「大丈夫なの。」と水仙はそういうと台所の方に戻っていった。もしかして、また厨房で寝る気なのだろうか・・・・・・。
「自殺を考えるほどの人気か・・・・・・」
昔、人気アイドルが死亡し、後追い自殺をするという事案が見られた事があったらしい。要するに心の支えを失ったらどんどん弱くなっていくという事なのだろう。
けれど、その崇拝じみた好意は重たくなかったのだろうか。と俺は少し思った。
水仙が俺を案内したのは主要な施設、つまりは、一日の宿泊に使う可能性のある施設を案内されたが、そのどれもが、かなりの規模で作られていた。
ここが地下なのか地上の山を掘り進めているのかは、結局わからなかったが、やはり、どれだけ歩いても窓のある部屋はない。
自給自足をしているという話は本当のようで、地中にも植物を栽培している畑があるらしい。
太陽が当たらなくても育つのかと思ったが、どうやら暗闇を好むこの世界の植物を育てているらしい。
一通り、案内され、俺は、いくつかあるうちの一室に案内された。ベッドと机、そして、小さなランプがあるだけの物寂しさを感じる部屋である。
しかし、一日泊まるだけなら、それほど困るようなものでもない。
「ここは、自由に使って良いの。」
「ありがとう。けど、結構、色々な場所があるんだな。正直、想像以上だった。」
「戦いに巻き込まれるのが嫌で逃げて来た妖怪もいるの。だから、専門的な技術を持ってる妖怪もいたの。」
戦いであふれた時代なら、戦闘に巻き込まれる事もなくはないはずだ。それが嫌で逃亡する妖怪もなくはなかったという訳か。
そのおかげでインフラに関しては結構なものだ。
「とりあえず、これで終わりなの。」
「そう言えば、水仙は昔からレンジと一緒にいたのか?」
「そうなの。長い付き合いなの。サツキがいた頃からの付き合い。」
「じゃあ、古株だな。」
俺がそう言うと水仙は小さく頷いた。そして、「サツキには本当に良くしてもらったの」と懐かしそうに呟いた。
その表情を見て俺は、本当に良い妖怪だったのだなと思う。
そうでなければ、ここまで多くの妖怪が動くことはないだろうし、こうして、感謝の言葉を言われることはないだろう。
「カリスマのある妖怪だったんだな。まあ、聞いてる限りじゃ当然だろうけど」
「色んなことに気の回る妖怪で皆から好かれてたの。サツキのためなら死ねる妖怪ばっかりだったの。命を救われた妖怪だって沢山いるの。本当は、サツキが封印されたって聞かされた時、多くの妖怪が自殺しようとしたの。」
「自殺!?」
そこまでいけば、明らかに異常なカリスマだ。信仰といっても良いほどだ。
「けど、レンジが言ったの。まだ、サツキは生きている。必ず封印を解き再会する。それまで必ず生きようって」
そのおかげで多くの妖怪達は、自殺をやめ解呪の方法を調べるようになったらしい。だとしたら、リーダーなのも納得だ。
「けど、かなりの時間が経って世の中も平和になったの。だから、餓狼衆から抜ける妖怪もかなりいたの。抜けた後も協力してもらう事も多いけど・・・・・・」
「まあ、俺も見た感じ闘争とかしてる雰囲気はなかったしな。」
サツキが妖怪達を集めたのは、ほとんどが戦いが嫌で逃げて来た妖怪達である。この世界が平和で、しかも、トップであるサツキが封印されて不在という状況なら一定数は離れていくのも納得できる。
手頃な人間は、見つからず、方法は分かっているのにどうしようもない状況は、ストレスだろう。
そう考えていると水仙は眠たそうに欠伸をしていた。そう言えば、来た時も眠っていたし、寝不足気味なのかもしれない。
「あ、悪いな。色々、ありがとう。助かったよ。」
「大丈夫なの。」と水仙はそういうと台所の方に戻っていった。もしかして、また厨房で寝る気なのだろうか・・・・・・。
「自殺を考えるほどの人気か・・・・・・」
昔、人気アイドルが死亡し、後追い自殺をするという事案が見られた事があったらしい。要するに心の支えを失ったらどんどん弱くなっていくという事なのだろう。
けれど、その崇拝じみた好意は重たくなかったのだろうか。と俺は少し思った。
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