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第3章 守護者の見極めと嫉妬
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「そうやってシリルが妬いてくれるの、嬉しい」
素直に笑顔で囁けば、「バカ」と小さな声が返った。真っ赤になったシリルの反応が可愛くて、ちゅっと音を立ててキスを顔中に降らせる。擽ったさに身を捩るシリルと、ベッドの上で戯れながら時間を過ごした。
「なぁ、リスキアの持っていた刀……あれに血を塗ったら光っただろ? あれって、何だったんだ? 危険!って思って後ろに下がったんだけど。ぞくぞくするような、鳥肌が立ってさ。あんな感じ初めてだった」
シリルの前髪を弄りながら尋ねれば、シリルは少し考える仕草を見せた。ちらりとライアンを見てから、言い淀んでしまう。
意味深な仕草が気になって、ライアンは整った顔を覗き込んだ。紅い瞳を真っ直ぐに見つめる。
「リスキアの青龍刀は、彼の不足している能力を補う道具だ。純血種にしか為しえない技のいくつかを、あの青龍刀とリスキアの血が可能にする」
遠まわしな言い方に、不吉な予感がしたライアンは口元を引き攣らせた。
「もしかしてだけど、あの刃に切られたら……死んでたり……?」
「いい勘をしているな、ライアン」
あっさりと肯定されてしまい、がっくりと肩を落とした。ついでに漏れた盛大な溜め息と、眉間の皺はご愛嬌だ。
「じゃ、殺されかけたわけ?!」
「だが、その前に止めてやっただろう?」
にっこりと無邪気に笑ってみせる。そんなシリルの容姿を生かした攻撃に、ライアンは両手を上げた。降参のポーズで苦笑する。
勝てる筈がない。
どうやらシリルは止めに入る前から、あの近くに居たのだろう。ライアンとリスキアの戦いを見ながら何を考えていたのか知らないが、リスキアがキレて技を駆使するまで黙って見ていたのだ。
「オレが殺されちゃったら、どうするんだよ」
控えめに尋ねれば、シリルはいつもの大人びた表情で嘲笑った。
「そのくらいで殺されるようでは、俺の守護者は務まらないぞ」
くすくす笑い出した残酷で美しい恋人の唇を塞ぎ、ぺろっと舌で舐めてウィンクした。
「了解! 今度来たら撃退してやる!!」
「……やられるなよ」
力いっぱい言い切ったライアンの頬に手を滑らせ、短い金髪の先を握ったシリルは、さきほどの妖艶さと打って変わった様子で囁いた。
美しい人形、可愛い小悪魔、妖艶な魔物、凄絶な色気の吸血鬼。どれもシリルに相応しい表現なのに、こうして幼い仕草を見せるシリルが一番好きだと思う。
「大丈夫、シリルが居るんだから……」
ぎゅっと抱き締めた腕の中の温もりに、泣きたくなった。
素直に笑顔で囁けば、「バカ」と小さな声が返った。真っ赤になったシリルの反応が可愛くて、ちゅっと音を立ててキスを顔中に降らせる。擽ったさに身を捩るシリルと、ベッドの上で戯れながら時間を過ごした。
「なぁ、リスキアの持っていた刀……あれに血を塗ったら光っただろ? あれって、何だったんだ? 危険!って思って後ろに下がったんだけど。ぞくぞくするような、鳥肌が立ってさ。あんな感じ初めてだった」
シリルの前髪を弄りながら尋ねれば、シリルは少し考える仕草を見せた。ちらりとライアンを見てから、言い淀んでしまう。
意味深な仕草が気になって、ライアンは整った顔を覗き込んだ。紅い瞳を真っ直ぐに見つめる。
「リスキアの青龍刀は、彼の不足している能力を補う道具だ。純血種にしか為しえない技のいくつかを、あの青龍刀とリスキアの血が可能にする」
遠まわしな言い方に、不吉な予感がしたライアンは口元を引き攣らせた。
「もしかしてだけど、あの刃に切られたら……死んでたり……?」
「いい勘をしているな、ライアン」
あっさりと肯定されてしまい、がっくりと肩を落とした。ついでに漏れた盛大な溜め息と、眉間の皺はご愛嬌だ。
「じゃ、殺されかけたわけ?!」
「だが、その前に止めてやっただろう?」
にっこりと無邪気に笑ってみせる。そんなシリルの容姿を生かした攻撃に、ライアンは両手を上げた。降参のポーズで苦笑する。
勝てる筈がない。
どうやらシリルは止めに入る前から、あの近くに居たのだろう。ライアンとリスキアの戦いを見ながら何を考えていたのか知らないが、リスキアがキレて技を駆使するまで黙って見ていたのだ。
「オレが殺されちゃったら、どうするんだよ」
控えめに尋ねれば、シリルはいつもの大人びた表情で嘲笑った。
「そのくらいで殺されるようでは、俺の守護者は務まらないぞ」
くすくす笑い出した残酷で美しい恋人の唇を塞ぎ、ぺろっと舌で舐めてウィンクした。
「了解! 今度来たら撃退してやる!!」
「……やられるなよ」
力いっぱい言い切ったライアンの頬に手を滑らせ、短い金髪の先を握ったシリルは、さきほどの妖艶さと打って変わった様子で囁いた。
美しい人形、可愛い小悪魔、妖艶な魔物、凄絶な色気の吸血鬼。どれもシリルに相応しい表現なのに、こうして幼い仕草を見せるシリルが一番好きだと思う。
「大丈夫、シリルが居るんだから……」
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