ただの平凡田舎男子は勇者な幼馴染と精霊に愛されます。

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〈今日なんかルイ元気ない…?〉
〈ほんとだなんかあったのか~?〉
〈木の実食べる?美味しいよ!〉

「あはは!大丈夫だよみんなありがとう。」
「あ、木の実はもらおうかな!嬉しい。」

〈いいよぉ~!また持ってくるね!〉

「じゃあ俺水あげてくるな~!」
(あ~。さっきの話が頭をぐるぐるしてるなぁ。心配かけちゃった。)


「よいしょっと。さぁ沢山飲めよー!」

ジャー

「よし。今日も元気そうだな。」
「…少しここで休んでもいいか?」

僕はどうにも心が落ち着かない時、いつもこの木の下に座って空を眺める。
ここの空気は精霊が多いからかとても澄んでいて心にある取っ掛りがスーッと消えていくような感覚にしてくれる。

(もしあいつがこの町に帰ってきた時、どう接していいかよくわかんないんだよなぁ。)

生まれてからずっと一緒にいたやつが急に隣からいなくなる。
連絡すら取れないからどう過ごしてたかすらも知らない。

「めっちゃ人格とか変わってたらどうしよう!?」
「…俺のこと覚えてくれてるかな。」

魔王と戦うということはきっとすごく過酷な訓練も、ましてや実戦もあったのだろう。

(辛い経験してなきゃいいけど。)

ふわっ
「っん?なに、なんか励ましてくれてんの?ありがとな。」
不意に暖かな風が吹く。

「あ、そろそろご飯の準備しなきゃ!じゃあまた明日来るな!おやすみ。」

「…。ルイ」

(今なんか呼ばれた…?気のせいか。)


~数日後~

「今日もいい子達が収穫出来た!ノルマ達成!」

「お、ルイご機嫌だねぇ。」

「あ、ディーさん!うんこの子達可愛いよねぇ!!」

「お、おう。可愛いはよく分からねぇがほんとによく育ってるよ。」

「おーディーじゃねぇか!あれ?今日商人が来る予定じゃねぇか?なんでここにいるんだ。」

「エリック。いつもなら今日来るんだけど今日はほら、この前話したパレードの日だから。」

「あー!今日だったのか。」

(やっと帰ってきたんだ。無事そうで良かった。)

「ん?どうしたルイ。」

「え?あ、いやパレードやってことは無事帰ってこれたんだなぁって。」

「そういえばルイくんはあいつと仲良かったんだっけ?」

「まぁ仲良かったというか、なんというかだけどね。」

「何言ってんだよ恋人みたいにずーっと手繋いで走り回ってたくせに。」

生まれた頃からずっと隣にいた僕たちは何をするにも2人一緒で、よく町の人からからかわれていた。

「っっ!!昔の話はいいだろ!とにかくもうそんなんじゃないしね。」

「まぁ無事に帰ってきてよかったな。まだ姿は見てないけど」
おっちゃんはそういうと大きな手で僕のことを撫でてニカッと笑った。


それからも僕は何も変わらない日常を過ごして季節は夏をすぎ秋に入った。
どれだけ薄い服を着てもあれが止まらなかった季節から、長袖が心地よい季節。

「秋の匂いがする~!」
(そうだ今日収穫した芋で焼き芋を作るか!妖精達には今度芋のタルトでも作ってあげよう。)

そんなことを考えながら外の畑を眺めつつ昼休憩を取っていた時。

ガタガタガタッッ

「ん?なんか騒がしい?」

不意に後ろが騒がしくなる。
僕が振り返ろうと立ち上がった時。

「ルイ。」

「っ!え?」

「ルイ。ただいま。」

後ろから懐かしい声がした。
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