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ノノ先輩
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失恋の痛手を違う形で負ったまま数日が過ぎ私の風邪は漸く治った。
きっと途中からは風邪ではなく敦春のせいだと思う。
何故ならあの後どんどん熱が上がって更に寝込むことになったからだ。
タイミング的にも絶対そうだ。
おかげであの出来事は忘れてやろうにも忘れられなくなってしまった。
できるものなら慰謝料を請求したい。
私は数日間も仕事を休むはめになったことに内心毒づきながら会社に向かった。
「おはよう御座います。長々とご迷惑をお掛けしました」
出社して一番に上司である課長に頭を下げた。
すると
「おお、もういいのか?」
と聞き慣れたような聞き慣れないような声が頭上から降ってきた。
あれ?
課長の声じゃない。
てか課長は?
私は一瞬自分が部署を間違えたのかと焦り顔を上げた。
そして固まる。
そこには新人の頃お世話になった先輩の野々山 夏樹ーーノノ先輩がいたからだ。
ノノ先輩は私が新人の頃それはそれは厳しく仕事を叩き込んでくれた先輩。
当時こそ鬼畜だと思っていたが、今になってみたら感謝しかない。
あの時ノノ先輩が厳しくしてくれなかったら今の私はなかった。
そんなノノ先輩は私が入社して三年後に本社から大阪支社に移動になってたはずだが…
はて?
何故ここにいるの?
しかも課長のデスクに?
私の頭の中に大量のクエスチョンマークが浮かんだ。
きっと途中からは風邪ではなく敦春のせいだと思う。
何故ならあの後どんどん熱が上がって更に寝込むことになったからだ。
タイミング的にも絶対そうだ。
おかげであの出来事は忘れてやろうにも忘れられなくなってしまった。
できるものなら慰謝料を請求したい。
私は数日間も仕事を休むはめになったことに内心毒づきながら会社に向かった。
「おはよう御座います。長々とご迷惑をお掛けしました」
出社して一番に上司である課長に頭を下げた。
すると
「おお、もういいのか?」
と聞き慣れたような聞き慣れないような声が頭上から降ってきた。
あれ?
課長の声じゃない。
てか課長は?
私は一瞬自分が部署を間違えたのかと焦り顔を上げた。
そして固まる。
そこには新人の頃お世話になった先輩の野々山 夏樹ーーノノ先輩がいたからだ。
ノノ先輩は私が新人の頃それはそれは厳しく仕事を叩き込んでくれた先輩。
当時こそ鬼畜だと思っていたが、今になってみたら感謝しかない。
あの時ノノ先輩が厳しくしてくれなかったら今の私はなかった。
そんなノノ先輩は私が入社して三年後に本社から大阪支社に移動になってたはずだが…
はて?
何故ここにいるの?
しかも課長のデスクに?
私の頭の中に大量のクエスチョンマークが浮かんだ。
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