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第602話 オレと一緒に文化祭回ってよ~
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『入場者通達』
『山下鉄平様、サマー・ラインホルト様、ガリア・M・ツファイス様、来場』
『サマー様は12歳でオッドアイ。ガリア様は長身の神父風な服装をしています。二人はに山下様の同行者です。風紀委員の佐久真が立ち合いの上、入場を許可しました』
その様なLINE通達が流れ、冗談かと思ってサマーとガリアを一目確認しようと、何人かの生徒は面白い半分に二人を探し始めた。
佐久真の判断だから心配はしていないが、あまりにも気になる情報が多すぎたのである。
“オッドアイの幼女と神父ってw”
“幼女居た。二年○組のたこ焼き買ってるw”
“見つけた。マジのオッドアイ。中二病を既に発症してる可能性ありw”
“しかもギザっ歯w キャラ濃すぎだろw”
“神父も居たぞw 一年の『猫耳メイド喫茶』に礼儀正しく並んでるw”
“この二人を佐久真が許可したってマジ?”
“少しずつ混沌が濃くなってきたなw”
“今年の文化祭ヤバいな。来年は神父は入場禁止とかになりそうw”
“それ限定的過ぎるだろw”
“くっそー、店のシフトじゃなかったら見に行くのにw”
などと、鬼灯姉妹とは別の意味でお祭り騒ぎになっていた。
「またのご来店を、ご主人様♪」
と言う、帰り際の言葉まで貰ってオレは『猫耳メイド喫茶』を退店した。他にもお客さんが沢山いるし、コーヒー一杯で長々と居座るのも迷惑だ。
ヒカリちゃんは時間が出来たら連絡するから、と仕事に戻り、エイさんは『文化祭の栞』を見て旧校舎へ行くそうだ。
展示系は旧校舎に集中しているらしい。オレも後で行くとしよう。まずは――
「何か食う前に運動系の出店を回るか!」
学徒達がどんな催しを企画しているのか興味あるね。各部活が何をやっているかは、ある程度は予想がつくが『カバディ部』ってのに特に興味がある。
夏に箕輪さんに動きを見せてもらった時から気になって調べたら、アレはカバディと言うスポーツの動きらしい。
動画なんかも見たが意外と楽しそうだった。だが、場所も人数も必要なチーム型のスポーツと言う事とマイナーと言う事もあり気軽にやれるモノじゃなかった。
箕輪さんはアマチュアらしいけど、結構ガチ目にやってるから、遊びで体験させてとは言いづらく、ちょっと手が届かないと諦めていたのだが。
「高校でも『カバディ部』ってのがあるんだな」
大人リーグの情報しか調べなかったが、高校でも大会を開催される程に知名度はあるようだ。
“『カバディ部』催し物――カバディ体験(対戦形式、状況に応じて景品あり)”
文化祭の栞を開いてからビビっと来た。栞の隅っこに書かれているが、オレは見逃さないよぉ? 興味の無い人間ならスルーしがちだが、オレは行く! 相手も高校生ならこっちが素人でも問題は無いだろう。
「ルールの予習はしてきたけど、実に楽しみだ」
ワクワクが湧き上がってきた。少し早歩きに体育館へ向かう。
おっと、サマーちゃんが居るじゃん。たこ焼きを美味しそうに食べて――え?
「……サマーちゃん?」
オレは脳の錯覚かと思って一度、眼を擦る。擦り終わり、再度見るとサマーちゃんは居なかった。
ふぅ……幻覚か。体調は万全のハズが精神的な疲れは知らない内に溜まっていた様だ。
「気をつけよう」
「何を気をつけるんじゃ?」
「うぉ!?」
背後から声が聞こえて、オレは驚いて振り返る。そこには間違いなくサマーちゃんが居た。
見間違う事の無いオッドアイにギザっ歯。人肌に冷ましたたこ焼きをモグモグと頬張っている。
幻覚……じゃない……だとぉ!?
「サ、サマーちゃん!? 何でここに居るの!?」
「マザーに言われてのぅ。滅多にない機会だから経験してこい、と」
「いや……チケット無いと入れないでしょ?」
まさか……ユニコ君を使って空から侵入したのか?
「わしはテツの付き添いじゃ。無論、護衛にミツも同行しておる。小遣いは5000円ずつ貰った」
「ガリアさんも来てるんだ……」
駄目だよ~。学徒のお祭りに、組織の掃除人を入れちゃったらさぁ。彼、殺意与奪の権利を持つんだよぉ?
特にオレ……一人でガリアさんに遭遇するとDIEされるかもしれん。一気にオレ限定の危険地帯になりやがりました!
「サマーちゃん……他にも誰か来てる?」
「わしとテツとミツだけじゃ」
「ショウコさんは?」
「ショウコは“流雲本家”と新しい舞いの振り付けの添削をリアルタイムでやっとる。カツとレツはそっちに協力しとるのぅ」
つまり、ここでオレが生き残るには、絶対に一人で徘徊してはならないと言う事だ!
「サマーちゃ~ん。オレと一緒に文化祭回ってよ~」
「なんじゃ、情けない声を出して」
12歳の幼女から呆れ顔を向けられる。(二度目)
情けなくても何でも良い。一人でガリアさんに遭遇した場合、事故死に見せかけられる可能性が高過ぎるのだ。あの人、マジで言動がよくわかんないし。
「まぁ、一人で回っても食い歩く事し考えておらんかったからのぅ。フェニックスは、この手の行事に対しての見聞は深いのか?」
「深い深い! もう、深海よりも深いよ!」
オレがそう言うとサマーちゃんは笑う。
「ならば、共に行くぞ! 全て制覇じゃ!」
「おー!」
“なんか、男が噂のオッドアイの幼女に情けない声で懇願してたw”
“事案発生してんじゃんw”
“誰かポリスメンに通報しろw”
“俺もオッドアイの幼女に土下座してぇ”
“お前の性癖は聞いてねぇw”
裏側の話題は尽きることなく、盛り上がり続けていた。
『山下鉄平様、サマー・ラインホルト様、ガリア・M・ツファイス様、来場』
『サマー様は12歳でオッドアイ。ガリア様は長身の神父風な服装をしています。二人はに山下様の同行者です。風紀委員の佐久真が立ち合いの上、入場を許可しました』
その様なLINE通達が流れ、冗談かと思ってサマーとガリアを一目確認しようと、何人かの生徒は面白い半分に二人を探し始めた。
佐久真の判断だから心配はしていないが、あまりにも気になる情報が多すぎたのである。
“オッドアイの幼女と神父ってw”
“幼女居た。二年○組のたこ焼き買ってるw”
“見つけた。マジのオッドアイ。中二病を既に発症してる可能性ありw”
“しかもギザっ歯w キャラ濃すぎだろw”
“神父も居たぞw 一年の『猫耳メイド喫茶』に礼儀正しく並んでるw”
“この二人を佐久真が許可したってマジ?”
“少しずつ混沌が濃くなってきたなw”
“今年の文化祭ヤバいな。来年は神父は入場禁止とかになりそうw”
“それ限定的過ぎるだろw”
“くっそー、店のシフトじゃなかったら見に行くのにw”
などと、鬼灯姉妹とは別の意味でお祭り騒ぎになっていた。
「またのご来店を、ご主人様♪」
と言う、帰り際の言葉まで貰ってオレは『猫耳メイド喫茶』を退店した。他にもお客さんが沢山いるし、コーヒー一杯で長々と居座るのも迷惑だ。
ヒカリちゃんは時間が出来たら連絡するから、と仕事に戻り、エイさんは『文化祭の栞』を見て旧校舎へ行くそうだ。
展示系は旧校舎に集中しているらしい。オレも後で行くとしよう。まずは――
「何か食う前に運動系の出店を回るか!」
学徒達がどんな催しを企画しているのか興味あるね。各部活が何をやっているかは、ある程度は予想がつくが『カバディ部』ってのに特に興味がある。
夏に箕輪さんに動きを見せてもらった時から気になって調べたら、アレはカバディと言うスポーツの動きらしい。
動画なんかも見たが意外と楽しそうだった。だが、場所も人数も必要なチーム型のスポーツと言う事とマイナーと言う事もあり気軽にやれるモノじゃなかった。
箕輪さんはアマチュアらしいけど、結構ガチ目にやってるから、遊びで体験させてとは言いづらく、ちょっと手が届かないと諦めていたのだが。
「高校でも『カバディ部』ってのがあるんだな」
大人リーグの情報しか調べなかったが、高校でも大会を開催される程に知名度はあるようだ。
“『カバディ部』催し物――カバディ体験(対戦形式、状況に応じて景品あり)”
文化祭の栞を開いてからビビっと来た。栞の隅っこに書かれているが、オレは見逃さないよぉ? 興味の無い人間ならスルーしがちだが、オレは行く! 相手も高校生ならこっちが素人でも問題は無いだろう。
「ルールの予習はしてきたけど、実に楽しみだ」
ワクワクが湧き上がってきた。少し早歩きに体育館へ向かう。
おっと、サマーちゃんが居るじゃん。たこ焼きを美味しそうに食べて――え?
「……サマーちゃん?」
オレは脳の錯覚かと思って一度、眼を擦る。擦り終わり、再度見るとサマーちゃんは居なかった。
ふぅ……幻覚か。体調は万全のハズが精神的な疲れは知らない内に溜まっていた様だ。
「気をつけよう」
「何を気をつけるんじゃ?」
「うぉ!?」
背後から声が聞こえて、オレは驚いて振り返る。そこには間違いなくサマーちゃんが居た。
見間違う事の無いオッドアイにギザっ歯。人肌に冷ましたたこ焼きをモグモグと頬張っている。
幻覚……じゃない……だとぉ!?
「サ、サマーちゃん!? 何でここに居るの!?」
「マザーに言われてのぅ。滅多にない機会だから経験してこい、と」
「いや……チケット無いと入れないでしょ?」
まさか……ユニコ君を使って空から侵入したのか?
「わしはテツの付き添いじゃ。無論、護衛にミツも同行しておる。小遣いは5000円ずつ貰った」
「ガリアさんも来てるんだ……」
駄目だよ~。学徒のお祭りに、組織の掃除人を入れちゃったらさぁ。彼、殺意与奪の権利を持つんだよぉ?
特にオレ……一人でガリアさんに遭遇するとDIEされるかもしれん。一気にオレ限定の危険地帯になりやがりました!
「サマーちゃん……他にも誰か来てる?」
「わしとテツとミツだけじゃ」
「ショウコさんは?」
「ショウコは“流雲本家”と新しい舞いの振り付けの添削をリアルタイムでやっとる。カツとレツはそっちに協力しとるのぅ」
つまり、ここでオレが生き残るには、絶対に一人で徘徊してはならないと言う事だ!
「サマーちゃ~ん。オレと一緒に文化祭回ってよ~」
「なんじゃ、情けない声を出して」
12歳の幼女から呆れ顔を向けられる。(二度目)
情けなくても何でも良い。一人でガリアさんに遭遇した場合、事故死に見せかけられる可能性が高過ぎるのだ。あの人、マジで言動がよくわかんないし。
「まぁ、一人で回っても食い歩く事し考えておらんかったからのぅ。フェニックスは、この手の行事に対しての見聞は深いのか?」
「深い深い! もう、深海よりも深いよ!」
オレがそう言うとサマーちゃんは笑う。
「ならば、共に行くぞ! 全て制覇じゃ!」
「おー!」
“なんか、男が噂のオッドアイの幼女に情けない声で懇願してたw”
“事案発生してんじゃんw”
“誰かポリスメンに通報しろw”
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“お前の性癖は聞いてねぇw”
裏側の話題は尽きることなく、盛り上がり続けていた。
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