122 / 131
122 獣の捕獲、ヨシイ古書店の供述(前)②
しおりを挟む
二人を取り押さえてから、別動隊が急いで牧田氏の様子を見に行った。
あの後、牧田氏は体調が良くないと言って先に帰ったのだが、自宅には戻っていなかった。警察が捜索し、佐山邸で彼が毒物自殺を図ったらしいという一報が入った時、誰よりも泣いたのは美千代さんだったのだという。
「美千代さんは気が強かったが、美千代さんなりに牧田さんを愛していた。だけど、本来牧田さんは流されやすい性格で、佐山さんの言うなりに美千代さんと結婚したが、本当は華子さんのようなおっとりした華やかな人が好きなんだ。それを見抜かれた華子さんに弄ばれるように不貞をしていた。美千代さんが知ってるなど気付きもしないでね。
山森さんとのことはよく分からないが、こちらも流されて付き合って、佐山さんの口利きに流されて別れた。
佐山さんは牧田さんの手綱を握るために、『不貞の証拠は他所に預けてある』と言ってたんだ。本当は私家本の時のMOディスクにこっそり追加で入っていたんだけどね。佐山さんもよく考えたよね、出版し終わったデータの入った古い型のディスクなんて見返さないもの」
発見された牧田氏は、リシンを飲み込んだものの、相当量を嘔吐してしまったために今のところ命に別条はないとのことだった。
「美千代さんが言うには、牧田さんは小心者なんだそうだ。華子さんに言い寄られて遊ばれてるのは分かっていたけど、それでも大それたことはしないだろうってね。それが裏切られたわけだから、あの夫婦も今後どうなるのか」
「そうですか。でもどうでもいいことですね」
「おや、池上さん。ご自身が牧田さんに騙されて井ノ口達に引き渡されたというのに、もうどうでもいいんですか?」
「日比野ちゃんが害された、という嘘の方がむかつきましたが、報いは受けてますからね」
あの後、牧田氏は体調が良くないと言って先に帰ったのだが、自宅には戻っていなかった。警察が捜索し、佐山邸で彼が毒物自殺を図ったらしいという一報が入った時、誰よりも泣いたのは美千代さんだったのだという。
「美千代さんは気が強かったが、美千代さんなりに牧田さんを愛していた。だけど、本来牧田さんは流されやすい性格で、佐山さんの言うなりに美千代さんと結婚したが、本当は華子さんのようなおっとりした華やかな人が好きなんだ。それを見抜かれた華子さんに弄ばれるように不貞をしていた。美千代さんが知ってるなど気付きもしないでね。
山森さんとのことはよく分からないが、こちらも流されて付き合って、佐山さんの口利きに流されて別れた。
佐山さんは牧田さんの手綱を握るために、『不貞の証拠は他所に預けてある』と言ってたんだ。本当は私家本の時のMOディスクにこっそり追加で入っていたんだけどね。佐山さんもよく考えたよね、出版し終わったデータの入った古い型のディスクなんて見返さないもの」
発見された牧田氏は、リシンを飲み込んだものの、相当量を嘔吐してしまったために今のところ命に別条はないとのことだった。
「美千代さんが言うには、牧田さんは小心者なんだそうだ。華子さんに言い寄られて遊ばれてるのは分かっていたけど、それでも大それたことはしないだろうってね。それが裏切られたわけだから、あの夫婦も今後どうなるのか」
「そうですか。でもどうでもいいことですね」
「おや、池上さん。ご自身が牧田さんに騙されて井ノ口達に引き渡されたというのに、もうどうでもいいんですか?」
「日比野ちゃんが害された、という嘘の方がむかつきましたが、報いは受けてますからね」
0
あなたにおすすめの小説
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
ちょっと大人な体験談はこちらです
神崎未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない
ちょっと大人な体験談です。
日常に突然訪れる刺激的な体験。
少し非日常を覗いてみませんか?
あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ?
※本作品ではGemini PRO、Pixai.artで作成した生成AI画像ならびに
Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。
※不定期更新です。
※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。
あるフィギュアスケーターの性事情
蔵屋
恋愛
この小説はフィクションです。
しかし、そのようなことが現実にあったかもしれません。
何故ならどんな人間も、悪魔や邪神や悪神に憑依された偽善者なのですから。
この物語は浅岡結衣(16才)とそのコーチ(25才)の恋の物語。
そのコーチの名前は高木文哉(25才)という。
この物語はフィクションです。
実在の人物、団体等とは、一切関係がありません。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる