とあるオタが勇者召喚に巻き込まれた件~イレギュラーバグチートスキルで異世界漫遊~

剣伎 竜星

文字の大きさ
33 / 108
第2章 自由連合同盟都市国家メルキオール 首都メルキオール編

第33話 俺の今のステータスと俺達が晴れて錬金術師ギルドの一員になった件

しおりを挟む
「転生……幼竜?」

ミーネさんがギルドカードを弄んでいるクロエを凝視している。

「その件も含めて後ほど説明しますよ」

「あ、ああ……」

俺が声をかけると、動揺を見せたが、落ち着きをミーネさんは取り戻したようだ。

続いて、俺が鑑定魔導具の所定場所に触れる。


名前:ユウ・アンドウ
性別:男
クラス:錬金術師

筋力:C
耐久:EX
敏捷:C
器用さ:C
魔力:EX
精神力:B
幸運:C

スキル:【体術LV3】【偽装LV7】【索敵LV6】
SRスキル:【鑑定LV3】【状態異常無効】【生活魔術LV5】【気配遮断LV6】【水魔術LV6】【火魔術LV6】【風魔術LV4】【土魔術LV4】【錬金術LV5】【回復魔術LV4】【強化魔術LV 4】【隷属LV3】【開錠】【人造石兵創造LV4】【雷魔術LV2】

称号:巻き込まれた異世界人、努力家、器用貧乏、忍ぶ者、幼女に愛されし者、鬱旗の破壊者ウツフラグクラッシャー竜殺しドラゴンスレイヤー、クロノエクソスの番、アスカ・キサラギの婚約者、人造石兵ゴーレム職人


やはりSSR以上のスキルは表示されない。

称号で目立つのはやはりクロエの前世、クロノエクソスを倒した時に得た竜殺しドラゴンスレイヤーだ。他にも不本意且つ不名誉なものもある。人造石兵ゴーレム職人はまだしも、俺は器用貧乏、忍ぶ者、幼女に愛されし者、鬱旗の破壊者ウツフラグクラッシャーの称号はいらない。

「あたしも多芸な奴は目にしたことはあるが、流石にユウ程のスキル持ちは見たことがない。あんた、暗殺者にでもなるつもりだったのかい? 称号もみたことがないのもあるな……」

胡乱気な眼でミーネさんは俺を見る。

「違いますよ。オディオ王あの国は錬金術師がとても生きづらい場所でしたからね。自分の身を守るために気をつけていたら斥候スカウト系のスキルを覚えて、自分の身を守るために使い続けていたんです」

俺は苦笑いしつつ、フェイクを混ぜて答えた。

「異世界人はスキルの成長が早いというから、ユウのスキルの成長速度が異常なのも頷けるね」

呆れたように告げるミーネさんだが、不意にその目を細めた。

「……ユウは幼女愛好家ロリコンなのか?」

「違います」

ミーネさんが俺からさっきの位置から微妙に離れながら訊いてきたから、即座に否定する。

「私が幼女愛好家ロリコンなら女性的なプロポーションをもつ飛鳥と結婚の約束はしないでしょう」

「それもそうだな」

俺が言った理由でミーネは納得してくれた。自分で言っていて、もっとまともな説得材料が思い浮かばないのが悲しい。

「ユウは既に人造石兵ゴーレムを造れて、造っているんだな?」

「はい。今日はここに連れてきていませんが」

「……そうか。ここに連れてこなかったのは懸命な判断だ。この街で錬金術師ギルドに登録されて人造石兵ゴーレムは捕縛対象で、持ち主は豚箱行きさ。【空間収納】に入れて明日以降でいいから、ここに連れて来い。受付で登録を済ませれば、街中で連れ歩くことができる」

俺が答えると、ミーネさんは考える様な素振りを見せながらそう言った。


「さて、さっき話していた命令コマンド”コール”の説明だが、使用することでギルドカードに会話ができる機能だ。ちなみにこの命令コマンド”コール”での会話は他の者には伝わることがない」

……そのミーネさんの説明を聞いて俺はS○ypeやL○NEなどと音声チャットを連想した。飛鳥は自分のMyPhoneに一瞬視線を向けていたから俺と同様のものを連想していそうだ。クロエに至っては全く馴染みがないので『おお、便利じゃなぁ』と感心している。

そして、ね。ミーネさんは双方とかお互いにとか、からこれは大人数で内密な会話ができるという機能なのだろう……ギルドが犯罪者に厳しいのも頷ける。悪用されたら厄介この上ない。

「クロエの言うとおり、命令コマンド”コール”はギルドカードの便利な機能なのだが、少々独特でね。使い慣れないと”コール”での会話が自分の口から周囲に駄々漏れになるし、端から見たら独り言を呟いている危ない人間にしか見えないから注意が必要だ」

俺と飛鳥はこの後、クロエと一緒に3人で命令コマンド”コール”の練習をすることになることを確信した。その後もギルドカードはクレジットカードの様にギルドに預けているお金を限度額として買い物に使えるなどの機能を教わった。



「さて、全員にギルドカードが一先ず行き渡ったところで、今度はあんたらがなんでこのメルキオールに来たのか、教えてもらおうか」

「では私が掻い摘んで説明します……」

俺はこの世界に転移してからのことをおおまかな経緯をミーネさんに説明した。

まず、オディオ王国の勇者召喚によって異世界から拉致されたこと。俺は初期ステータスが低く、所持スキルが戦闘用ではなかったことで、飛鳥は幼馴染4人組と共に勇者として召喚されたが、稀有な職とスキルの【魔術】を当初覚えていなかったことから、オディオ王国では厄介者扱いをされていたこと。

次に、俺は王女達に濡れ衣を着せられて牢屋に入れられ、クロエの前世である闇黒魔竜クロノエクソスが閉じ込められている空間を偶然見つけたこと。そこで死に掛けているクロノエクソスから、呪いから逃れるために彼女を殺す依頼を受け、報酬としてクロエを【隷属テイム】する機会を得、幼竜となったクロエを【隷属テイム】したこと。

そして、王女と飛鳥の幼馴染達が邪魔者になった俺と飛鳥を始末しようとしたのに乗じて、死を偽装してオディオ王国を脱出し、身分証を得るためギルドに登録することを決め、登録の過程で飛鳥とクロエのことがバレるのは眼に見えているから、小さな街の支店で登録するよりも、結局呼び出されることになるだろう本部で登録することに決めて、メルキオールに来たことを伝えた。

「はぁ、確かに”勇者”とか”闇黒魔竜”は支店だと持て余す特大の爆弾だ。それでなんで錬金術師ギルドあたしのところを選んだんだい?」

頭を抱えてミーネさんは俺に問う。

「1つは先代オディオ国王の手紙を早く届けたかったことですね。もう1つは手記などでしか知る術はありませんでしたがオディオ王あの国でまともな人物だった先代国王が信じた貴女ミーネさんなら信用できると思ったからです」

俺の言葉に飛鳥とクロエも同意して頷いている。

「……仕方ないね。わかった。あんたらの面倒は主に錬金術師ギルドあたしらがみよう。どうせ、この後、他のギルドにも登録するつもりでいるんだろう? それは明後日以降にしてくれ。明日はあんたらのことをこれから報告して、ギルド長共を召集した会議をしないといけないからね。そうそう、今日はこの”錬金術部屋”で1人1つポーションを作って帰りな。それであんたらのランクはFからEになるよ。材料はそこの棚の中にある。あたしはこれから出ないといけないから、終わったら、受付のジェシカにできたポーションを渡しな」

そう言って、ミーネさんは部屋を出て行き、俺達はとくになにごともなくポーションを作成して、受付ジェシカさんに作成したポーションを渡して錬金術師ギルドでのランクが3人ともFからEに上がった。

予定していた冒険者ギルドの登録をミーネさんに延期するよう言われたため、俺達は活気のある市場で食材を買って宿木亭に戻った。
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

友人(勇者)に恋人も幼馴染も取られたけど悔しくない。 だって俺は転生者だから。

石のやっさん
ファンタジー
パーティでお荷物扱いされていた魔法戦士のセレスは、とうとう勇者でありパーティーリーダーのリヒトにクビを宣告されてしまう。幼馴染も恋人も全部リヒトの物で、居場所がどこにもない状態だった。 だが、此の状態は彼にとっては『本当の幸せ』を掴む事に必要だった 何故なら、彼は『転生者』だから… 今度は違う切り口からのアプローチ。 追放の話しの一話は、前作とかなり似ていますが2話からは、かなり変わります。 こうご期待。

お荷物認定を受けてSSS級PTを追放されました。でも実は俺がいたからSSS級になれていたようです。

幌須 慶治
ファンタジー
S級冒険者PT『疾風の英雄』 電光石火の攻撃で凶悪なモンスターを次々討伐して瞬く間に最上級ランクまで上がった冒険者の夢を体現するPTである。 龍狩りの一閃ゲラートを筆頭に極炎のバーバラ、岩盤砕きガイル、地竜射抜くローラの4人の圧倒的な火力を以って凶悪モンスターを次々と打ち倒していく姿は冒険者どころか庶民の憧れを一身に集めていた。 そんな中で俺、ロイドはただの盾持ち兼荷物運びとして見られている。 盾持ちなのだからと他の4人が動く前に現地で相手の注意を引き、模擬戦の時は2対1での攻撃を受ける。 当然地味な役割なのだから居ても居なくても気にも留められずに居ないものとして扱われる。 今日もそうして地竜を討伐して、俺は1人後処理をしてからギルドに戻る。 ようやく帰り着いた頃には日も沈み酒場で祝杯を挙げる仲間たちに報酬を私に近づいた時にそれは起こる。 ニヤついた目をしたゲラートが言い放つ 「ロイド、お前役にたたなすぎるからクビな!」 全員の目と口が弧を描いたのが見えた。 一応毎日更新目指して、15話位で終わる予定です。 作品紹介に出てる人物、主人公以外重要じゃないのはご愛嬌() 15話で終わる気がしないので終わるまで延長します、脱線多くてごめんなさい 2020/7/26

弟に裏切られ、王女に婚約破棄され、父に追放され、親友に殺されかけたけど、大賢者スキルと幼馴染のお陰で幸せ。

克全
ファンタジー
「アルファポリス」「カクヨム」「ノベルバ」に同時投稿しています。

後日譚追加【完結】冤罪で追放された俺、真実の魔法で無実を証明したら手のひら返しの嵐!! でももう遅い、王都ごと見捨てて自由に生きます

なみゆき
ファンタジー
魔王を討ったはずの俺は、冤罪で追放された。 功績は奪われ、婚約は破棄され、裏切り者の烙印を押された。 信じてくれる者は、誰一人いない——そう思っていた。 だが、辺境で出会った古代魔導と、ただ一人俺を信じてくれた彼女が、すべてを変えた。 婚礼と処刑が重なるその日、真実をつきつけ、俺は、王都に“ざまぁ”を叩きつける。 ……でも、もう復讐には興味がない。 俺が欲しかったのは、名誉でも地位でもなく、信じてくれる人だった。 これは、ざまぁの果てに静かな勝利を選んだ、元英雄の物語。

妾の子だからといって、公爵家の令嬢を侮辱してただで済むと思っていたんですか?

木山楽斗
恋愛
公爵家の妾の子であるクラリアは、とある舞踏会にて二人の令嬢に詰められていた。 彼女達は、公爵家の汚点ともいえるクラリアのことを蔑み馬鹿にしていたのである。 公爵家の一員を侮辱するなど、本来であれば許されることではない。 しかし彼女達は、妾の子のことでムキになることはないと高を括っていた。 だが公爵家は彼女達に対して厳正なる抗議をしてきた。 二人が公爵家を侮辱したとして、糾弾したのである。 彼女達は何もわかっていなかったのだ。例え妾の子であろうとも、公爵家の一員であるクラリアを侮辱してただで済む訳がないということを。 ※HOTランキング1位、小説、恋愛24hポイントランキング1位(2024/10/04) 皆さまの応援のおかげです。誠にありがとうございます。

【完】転職ばかりしていたらパーティーを追放された私〜実は88種の職業の全スキル極めて勇者以上にチートな存在になっていたけど、もうどうでもいい

冬月光輝
ファンタジー
【勇者】のパーティーの一員であったルシアは職業を極めては転職を繰り返していたが、ある日、勇者から追放(クビ)を宣告される。 何もかもに疲れたルシアは適当に隠居先でも見つけようと旅に出たが、【天界】から追放された元(もと)【守護天使】の【堕天使】ラミアを【悪魔】の手から救ったことで新たな物語が始まる。 「わたくし達、追放仲間ですね」、「一生お慕いします」とラミアからの熱烈なアプローチに折れて仕方なくルシアは共に旅をすることにした。 その後、隣国の王女エリスに力を認められ、仕えるようになり、2人は数奇な運命に巻き込まれることに……。 追放コンビは不運な運命を逆転できるのか? (完結記念に澄石アラン様からラミアのイラストを頂きましたので、表紙に使用させてもらいました)

病弱少年が怪我した小鳥を偶然テイムして、冒険者ギルドの採取系クエストをやらせていたら、知らないうちにLV99になってました。

もう書かないって言ったよね?
ファンタジー
 ベッドで寝たきりだった少年が、ある日、家の外で怪我している青い小鳥『ピーちゃん』を助けたことから二人の大冒険の日々が始まった。

レベル1の時から育ててきたパーティメンバーに裏切られて捨てられたが、俺はソロの方が本気出せるので問題はない

あつ犬
ファンタジー
王国最強のパーティメンバーを鍛え上げた、アサシンのアルマ・アルザラットはある日追放され、貯蓄もすべて奪われてしまう。 そんな折り、とある剣士の少女に助けを請われる。「パーティメンバーを助けてくれ」! 彼の人生が、動き出す。

処理中です...