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第2章 自由連合同盟都市国家メルキオール 首都メルキオール編
第51話 魔術師職だから近接戦闘できない? それだと戦場で魔力が切れたら縁の切れ目で地獄行きな件
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ケイロンの牽く馬車で移動しつつ【索敵】するも、肝心の豚鬼共は姿を見せず、1日経過。
まずは道なりに移動して魔術師ギルドが仕組んだ女冒険者パーティーが受注した依頼の村を目指すことになった。
■
「【如月一刀流】、【水月斬】!」
「【飛天一刀流】、【龍追撃】!」
飛鳥の舞の様な優美な下から斬り上げる対空の三連斬撃に対し、俺は振り下ろしの後、気で具現化した龍の3本爪による追撃が発生する斬撃で対抗する。
結果は相打ち。いや、わずかにステータス補正の腕力差によって打ち負けて、俺の纏っているローブの端が切れた。
お互いの手に持つ刀の攻撃がそれだけで終わるはずもなく、攻撃の応酬は続く。
飛鳥の【如月一刀流】は彼女の家に先祖伝来の古流剣術。結構有名で、門下生も多い。
しかし、その秘奥は一族のみに伝来している。
対して、俺の【飛天一刀流】は某剣客漫画の主人公が使う多対一を前提にした神速の抜刀術を俺の【想技創造】でスキル化したものだ。
職による能力差があるものの、現状はなんとか戦闘になっている。
「【飛天一刀流】、【双龍撃……」
左手で持った納刀した鞘で飛鳥に俺は左から右の横薙ぎを放つ。
「【如月一刀流】、【流水返し】!」
飛鳥は同じく納刀した鞘で俺の鞘による打撃の軌道を逸らす様に防御した。
その直後に抜刀して居合いの一撃をカウンターで放ってきた。
「……雷閃】!」
俺は以前同じ技でやられたことがあったから、予めカウンターがくることをよめていた。
対応できる様、派生技で、飛鳥の鞘に打撃が当たった直後に円の動きで抜刀し、居合いによる追撃を放って、飛鳥のカウンターに合わせた。
「!?」
「ちっ!」
しかし、やはり基本ステータスの腕力差までは埋めることができず、本来であれば競り勝てるところを硬直させるに留まり、攻撃自体は相殺させられたため、俺は舌打ちをせざる得なかった。
残り時間がなくなってきたので、勝負を決めるべく、作中で主人公の師匠の得意技にして主人公が奥義を覚えるために破らないといけない準奥義を俺は発動させた。
「【九頭龍覇】!」
「くっ!」
ようやく硬直から立ち直った飛鳥は後方に跳躍しながら、俺の斬撃を斬り払って回避を試みるが、甘い!
剣術の基本動作となる9方向の斬撃を全て同時に叩き込むこの技には当然、その回避も織り込み済み。
結局、飛鳥は俺が放った【九頭龍覇】の突きが致命傷判定となり、俺の辛勝で今回の模擬戦は終わった。
■
「負けちゃいましたね」
飛鳥が苦笑する。その身体はさっき俺が放った【九頭龍覇】の傷は完全に消えている。
それもそのはず。さっきまでは俺が創ったスキル【模擬死合い領域】で行ったからだ。
その領域内であれば致命傷も無効化できるので、肉体的には安心して実戦訓練ができる。
しかし、実際に使ってみて実感したことだが、精神的なことへの配慮が抜け落ちていたため、負けたら時間切れ以外は臨死体験することになるから、結構きつい。
このスキルを創ってから飛鳥と偶にクロエとより実戦に近い訓練のため、模擬死合いを始めたが、俺は既に何度も死にまくって、最早何回死亡したか数えていない。
「とは言っても、勝率は俺が2割弱。勝ててもまぐれの域だから、正直、勝てた気がしない」
飛鳥程の使い手はそうそういないだろうが、飛鳥達と分断された時にそんな敵に遭遇したら、俺の死亡はほぼ確定してしまう。
「まぁ、実際に飛鳥と命のやりとりをするとなったら、俺は逃げさせてもらう」
俺の性格と気持ちを理解している飛鳥とクロエは俺の言に苦笑い。
「なかなか興味深い戦いであった。しかし、君は魔術師なのになぜ近接戦闘もしようと思ったのかね? それは他の仲間に任せればいいのではないかな?」
そう言ったのは静観していた今回の参加メンバーでバルガスのとっつぁんよりも高齢ながら、その高身長よりも大きな大剣を使う戦士の上位職、剛戦士のガーランド。
その容姿は全身鎧と完全防護兜で覆われて顔は見えないが高齢を感じさせるしわがれた声が俺に届いた。
「戦場で魔力切れになった魔術師はお荷物でしかないからですよ。仲間も自分の身を守ることで精一杯な状況では自分の身は自分で守らなければなりません。そうでなければ仲間の足を引っ張って諸共死ぬだけです。俺の仲間は俺を見捨てないでしょうが、他の人は分かりませんから」
俺の言葉に思い当たる節があったのかガーランドは頷い。
「なるほどな。ではよければ儂とも手合わせをお願いしたい」
多くの相手との経験を積めるので、彼の友好的な申し出はこちらからお願いしたいほどありがたいことだ。しかし、
「いえ、師匠が相手をするほどの相手ではありますまい。私が相手をしてやる!光栄に思うがいい!」
その傍に付き従っていた彼の弟子が吠えて邪魔をした。
「これ、ウォルアよ。いい加減その上から目線は辞めんか。バルガスギルド長が彼等の対応には配慮するよう言っていたではないか」
ガーランドがそう言って弟子の戦士ウォルアを諌めるが、
「師匠、私がこいつらの化けの皮を剥いで見せます。先ほどの模擬戦は低実力者同士のお遊びに過ぎません。たしかにあの幼女には気をつけなければなりませんが、この2人にはその必要はありますまい」
清々しいレベルの上から目線で自信過剰。
師匠の言葉を無視するとか、随分幸せな思考構造をしていらっしゃる。
「申し訳ない」
大人なガーランドさんが代わりに頭を下げてきた。その痛ましい姿に飛鳥がウォルアに灸を据えようと険しい視線を送っている。
しかし、一見するとわからないが、俺との模擬死合いの精神的なダメージが残っているのが俺にはわかる。
だから、俺が代わりにウォルアにお仕置きすることにした。
「ならば俺が手合わせ願おうか、【模擬死合い領域】!」
音声入力でスキルを発動して、俺は目の前の男を殺ってもいい空間造り出した。
「先に言っておくが、彼女は俺よりも強いし、君など足元にも及ばない。この空間内であれば死亡しても命の保障はされる。制限時間は無制限、終了条件は相手の死亡。間もなく開始の合図があるから、全力で勝負だ」
俺がそう言うと、
「ふん、いいだろう。相手をしてやる」
ウォルアは相変わらずの上から目線で尊大に言って背負っていた大剣を抜いて切っ先を俺に向けた。
<3、2、1、死合い開始!>
システム音声が辺りに響く。
飛鳥だけでなく、バルガスのとっつぁんをはじめとした今回の調査に参加している面子全てがいつのまにか注目していた。
俺はこの茶番を長引かせるつもりはないので、開始前からすぐに終わらせるつもりだった。
「なぁっ!?」
大口叩いていた男が【縮地】で間合いを詰めた俺の目の前で驚愕の声をあげた。
そして、何もできずに俺の【飛天一刀流】奥義の抜刀術で、胴を横薙ぎに両断される。
俺はすぐに納刀し、その場で片足を軸に回転する。
【縮地】で加速して得た力を殺さず、活かして、更にもう一撃を繰り出し、宙を舞う男の上半身の首を、その上半身から断ち切った。
この間、5秒にも満たない。
<死合い終了、勝者、ユウ>
システム音声が終了と死合いの勝者を宣言。
俺に敗北したウォルアは片手に持っていた大剣の切っ先を地面に落とし、武器を手から取り落とした。
ウォルアは怪我1つない五体無事だが、気絶して、ゆっくりとその場に崩れ落ちた。
「おや?」
俺は飛鳥達の側に向かう途中で、【隷属】した上空から偵察させていた鳥系魔物が豚鬼の巣を発見したのを確認した。
まずは道なりに移動して魔術師ギルドが仕組んだ女冒険者パーティーが受注した依頼の村を目指すことになった。
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「【如月一刀流】、【水月斬】!」
「【飛天一刀流】、【龍追撃】!」
飛鳥の舞の様な優美な下から斬り上げる対空の三連斬撃に対し、俺は振り下ろしの後、気で具現化した龍の3本爪による追撃が発生する斬撃で対抗する。
結果は相打ち。いや、わずかにステータス補正の腕力差によって打ち負けて、俺の纏っているローブの端が切れた。
お互いの手に持つ刀の攻撃がそれだけで終わるはずもなく、攻撃の応酬は続く。
飛鳥の【如月一刀流】は彼女の家に先祖伝来の古流剣術。結構有名で、門下生も多い。
しかし、その秘奥は一族のみに伝来している。
対して、俺の【飛天一刀流】は某剣客漫画の主人公が使う多対一を前提にした神速の抜刀術を俺の【想技創造】でスキル化したものだ。
職による能力差があるものの、現状はなんとか戦闘になっている。
「【飛天一刀流】、【双龍撃……」
左手で持った納刀した鞘で飛鳥に俺は左から右の横薙ぎを放つ。
「【如月一刀流】、【流水返し】!」
飛鳥は同じく納刀した鞘で俺の鞘による打撃の軌道を逸らす様に防御した。
その直後に抜刀して居合いの一撃をカウンターで放ってきた。
「……雷閃】!」
俺は以前同じ技でやられたことがあったから、予めカウンターがくることをよめていた。
対応できる様、派生技で、飛鳥の鞘に打撃が当たった直後に円の動きで抜刀し、居合いによる追撃を放って、飛鳥のカウンターに合わせた。
「!?」
「ちっ!」
しかし、やはり基本ステータスの腕力差までは埋めることができず、本来であれば競り勝てるところを硬直させるに留まり、攻撃自体は相殺させられたため、俺は舌打ちをせざる得なかった。
残り時間がなくなってきたので、勝負を決めるべく、作中で主人公の師匠の得意技にして主人公が奥義を覚えるために破らないといけない準奥義を俺は発動させた。
「【九頭龍覇】!」
「くっ!」
ようやく硬直から立ち直った飛鳥は後方に跳躍しながら、俺の斬撃を斬り払って回避を試みるが、甘い!
剣術の基本動作となる9方向の斬撃を全て同時に叩き込むこの技には当然、その回避も織り込み済み。
結局、飛鳥は俺が放った【九頭龍覇】の突きが致命傷判定となり、俺の辛勝で今回の模擬戦は終わった。
■
「負けちゃいましたね」
飛鳥が苦笑する。その身体はさっき俺が放った【九頭龍覇】の傷は完全に消えている。
それもそのはず。さっきまでは俺が創ったスキル【模擬死合い領域】で行ったからだ。
その領域内であれば致命傷も無効化できるので、肉体的には安心して実戦訓練ができる。
しかし、実際に使ってみて実感したことだが、精神的なことへの配慮が抜け落ちていたため、負けたら時間切れ以外は臨死体験することになるから、結構きつい。
このスキルを創ってから飛鳥と偶にクロエとより実戦に近い訓練のため、模擬死合いを始めたが、俺は既に何度も死にまくって、最早何回死亡したか数えていない。
「とは言っても、勝率は俺が2割弱。勝ててもまぐれの域だから、正直、勝てた気がしない」
飛鳥程の使い手はそうそういないだろうが、飛鳥達と分断された時にそんな敵に遭遇したら、俺の死亡はほぼ確定してしまう。
「まぁ、実際に飛鳥と命のやりとりをするとなったら、俺は逃げさせてもらう」
俺の性格と気持ちを理解している飛鳥とクロエは俺の言に苦笑い。
「なかなか興味深い戦いであった。しかし、君は魔術師なのになぜ近接戦闘もしようと思ったのかね? それは他の仲間に任せればいいのではないかな?」
そう言ったのは静観していた今回の参加メンバーでバルガスのとっつぁんよりも高齢ながら、その高身長よりも大きな大剣を使う戦士の上位職、剛戦士のガーランド。
その容姿は全身鎧と完全防護兜で覆われて顔は見えないが高齢を感じさせるしわがれた声が俺に届いた。
「戦場で魔力切れになった魔術師はお荷物でしかないからですよ。仲間も自分の身を守ることで精一杯な状況では自分の身は自分で守らなければなりません。そうでなければ仲間の足を引っ張って諸共死ぬだけです。俺の仲間は俺を見捨てないでしょうが、他の人は分かりませんから」
俺の言葉に思い当たる節があったのかガーランドは頷い。
「なるほどな。ではよければ儂とも手合わせをお願いしたい」
多くの相手との経験を積めるので、彼の友好的な申し出はこちらからお願いしたいほどありがたいことだ。しかし、
「いえ、師匠が相手をするほどの相手ではありますまい。私が相手をしてやる!光栄に思うがいい!」
その傍に付き従っていた彼の弟子が吠えて邪魔をした。
「これ、ウォルアよ。いい加減その上から目線は辞めんか。バルガスギルド長が彼等の対応には配慮するよう言っていたではないか」
ガーランドがそう言って弟子の戦士ウォルアを諌めるが、
「師匠、私がこいつらの化けの皮を剥いで見せます。先ほどの模擬戦は低実力者同士のお遊びに過ぎません。たしかにあの幼女には気をつけなければなりませんが、この2人にはその必要はありますまい」
清々しいレベルの上から目線で自信過剰。
師匠の言葉を無視するとか、随分幸せな思考構造をしていらっしゃる。
「申し訳ない」
大人なガーランドさんが代わりに頭を下げてきた。その痛ましい姿に飛鳥がウォルアに灸を据えようと険しい視線を送っている。
しかし、一見するとわからないが、俺との模擬死合いの精神的なダメージが残っているのが俺にはわかる。
だから、俺が代わりにウォルアにお仕置きすることにした。
「ならば俺が手合わせ願おうか、【模擬死合い領域】!」
音声入力でスキルを発動して、俺は目の前の男を殺ってもいい空間造り出した。
「先に言っておくが、彼女は俺よりも強いし、君など足元にも及ばない。この空間内であれば死亡しても命の保障はされる。制限時間は無制限、終了条件は相手の死亡。間もなく開始の合図があるから、全力で勝負だ」
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そして、何もできずに俺の【飛天一刀流】奥義の抜刀術で、胴を横薙ぎに両断される。
俺はすぐに納刀し、その場で片足を軸に回転する。
【縮地】で加速して得た力を殺さず、活かして、更にもう一撃を繰り出し、宙を舞う男の上半身の首を、その上半身から断ち切った。
この間、5秒にも満たない。
<死合い終了、勝者、ユウ>
システム音声が終了と死合いの勝者を宣言。
俺に敗北したウォルアは片手に持っていた大剣の切っ先を地面に落とし、武器を手から取り落とした。
ウォルアは怪我1つない五体無事だが、気絶して、ゆっくりとその場に崩れ落ちた。
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